ジュード・ロウ
テンプレート:ActorActress ジュード・ロウ(David Jude Heyworth Law, 1972年12月29日 - )は、イギリス出身の俳優。1999年の映画『リプリー』でアカデミー助演男優賞にノミネートされ、その美貌と才能で一躍名を馳せた。
発音は[ʤuːd lɔː]で、「ジュード・ロー」が日本語表記としては近い。身長182cm(5' 11½)。
生い立ち
ロンドンにて、教師をしていた両親の間に生まれる。実姉のナターシャは画家として活躍中[1][2]。名前のジュードはビートルズの『ヘイ・ジュード』とトーマス・ハーディの小説『日陰者ジュード』にちなんで名付けられた[3]。現在、両親はフランスでドラマスクールを経営[3]。
キャリア
1980年 - 1990年代
12歳から演技を始め、17歳の時にテレビドラマに出演するチャンスのために高校を中退。映画に出る前には多くの舞台に立ち、1994年にはローレンス・オリヴィエ賞新人賞にノミネートされた。1995年にブロードウェイで公演されたキャスリーン・ターナーやアイリーン・アトキンスと共演した『Indiscretions』でシアター・ワールド賞を受賞、トニー賞助演男優賞にもノミネートされた。ロンドン公演の際に同作品にも出演し、イアン・チャールソン新人賞を受賞した。
1993年『ショッピング』で映画デビュー。ケビン・スペイシー、ジョン・キューザックとの共演を果たした、クリント・イーストウッド監督作品『真夜中のサバナ』、『ガタカ』、『オスカー・ワイルド』等で注目を集める。1999年のアンソニー・ミンゲラ監督作品『リプリー』ではプレーボーイのディッキー・グリーンリーフを演じ、アカデミー助演男優賞にノミネートされ、英国アカデミー賞 助演男優賞を受賞した。リプリーの原題に引っかけて「才能あるジュード・ロウ(The Talented Mr. Law)」としてアメリカでも各誌で取り上げられて注目を浴びた。
映画制作にも興味があり、1999年にはオムニバス映画『チューブ・テイルズ』の中の一話を監督。また、当時の妻だったサディ・フロスト、友人であるユアン・マクレガー、 ジョニー・リー・ミラーらとプロダクション会社「ナチュラル・ナイロン」を設立する(後に離脱)。
2000年代
2003年公開の『コールド マウンテン』で再びアンソニー・ミンゲラ監督とタッグを組み、アカデミー主演男優賞にノミネートされた。2004年には『アルフィー』や『アビエイター』など、6作品に出演。『アビエイター』ではエロール・フリンを演じた。
アメリカではA-LIST俳優の一人として認識されている。2004年の『ピープル』誌にて「最もセクシーな男性」に選ばれた。
2009年5月からウエスト・エンドでシェイクスピア劇『ハムレット』に出演。高く評価され、同年8月にはデンマークで、9月からはブロードウェイでも上演された。
私生活
1997年に『ショッピング』で共演した女優サディ・フロストと結婚。3人の子供をもうけるが、2003年に離婚[4]。また、2004年に『アルフィー』で共演した女優シエナ・ミラーとは2004年に婚約をしたが、2006年11月に破局した。その後も2009年に復縁が報じられたが[5][6]、2011年11月に破局[7]。2009年には短期間交際したアメリカ人モデルSamantha Burkeとの間に4人目の子供が生まれている。[8][9]
出生地ロンドンのフットボールクラブ、トッテナム・ホットスパーFCのファンとしても知られ、子供を連れて試合を観戦している姿がしばしば目撃されている[10]。また、ロンドン市内の高級カラオケ店「ラッキー・ヴォイス」でもたびたび目撃されている。
エピソード
- フランスのファッションブランドDiorの香水である「Dior Homme Sport」とイギリスのファッションブランドダンヒルのイメージモデルをつとめている[11][12][13][14]。
- 容姿やイメージの相似からか、『アルフィー』と『スルース』の二つのリメイク作品では同じイギリス出身の名優マイケル・ケインが過去に演じた役を演じている。後者ではケインとの共演も果たし話題となった。
- 2010年、『シャーロック・ホームズ』のプレミアで来日。2010年2月25日には『とんねるずのみなさんのおかげでした』の新・食わず嫌い王決定戦に出演(対戦相手は生田斗真)。嫌いなものはポークソテーであった(脂身が苦手とのこと)。日本食が好きで、豆腐料理を作って子供に食べさせることがある、と語った。
- 北野武監督の大ファンで主演映画『コールド・マウンテン』のプロモーション時の会見で「日本でぜひ仕事がしたい。北野武の映画が好きだから、ぜひ彼と仕事がしたい。キャスティングしてくれないかな」とラブコールを送り、手紙を送ったこともある[15]。
主な出演作品
公開年 | 邦題 原題 |
役名 | 備考 |
---|---|---|---|
1994 | ショッピング Shopping |
ビリー | |
1996 | プラトニック・ゲーム I Love You, I Love You Not |
イーサン | 日本未公開 |
1997 | 真夜中のサバナ Midnight in the Garden of Good and Evil |
ビリー・カール・ハンソン | |
ガタカ Gattaca |
ジェローム・ユージーン・モロー | ||
オスカー・ワイルド Wilde |
Lord Alfred Douglas | ||
ベント/堕ちた饗宴 Bent |
ナチス突撃隊員 | ||
1998 | クロコダイルの涙 The Wisdom of Crocodiles |
スティーヴン・グリルシュ | |
1999 | ロンドン・ドッグス Love, Honour and Obey |
||
ミュージック・フロム・アナザー・ルーム Music From Another Room |
ダニー | ||
リプリー The Talented Mr. Ripley |
ディッキー・グリーンリーフ | 英国アカデミー賞 助演男優賞受賞 アカデミー助演男優賞ノミネート ゴールデングローブ賞 助演男優賞ノミネート | |
イグジステンズ eXistenZ |
テッド・パイクル | ||
2000 | スターリングラード Enemy at the Gates |
ヴァシリ・ザイツェフ | |
ファイナル・カット Final Cut |
本人役 | ||
2001 | A.I. Artificial Intelligence: AI |
ジゴロ・ジョー | ゴールデングローブ賞 助演男優賞ノミネート |
2002 | ロード・トゥ・パーディション Road to Perdition |
マグワイア | |
2003 | コールド マウンテン Cold Mountain |
インマン | アカデミー主演男優賞ノミネート ゴールデングローブ賞 主演男優賞(ドラマ部門)ノミネート 英国アカデミー賞 主演男優賞ノミネート |
2004 | アルフィー Alfie |
アルフィー | |
クローサー Closer |
ダン | ||
アビエイター The Aviator |
エロール・フリン | ||
ハッカビーズ I ♥ Huckabees |
ブラッド・スタンド | ||
レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語 Lemony Snicket's A Series of Unfortunate Events |
レモニー・スニケット | 声の出演 | |
スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー Sky Captain and the World of Tomorrow |
スカイキャプテン(ジョー・サリバン) | 製作 | |
2006 | オール・ザ・キングズ・メン All the King's Men |
ジャック・バーデン | |
こわれゆく世界の中で Breaking and Entering |
ウィル | ||
ホリデイ The Holiday |
グラハム | ||
2007 | マイ・ブルーベリー・ナイツ My Blueberry Nights |
ジェレミー | |
スルース Sleuth |
マイロ・ディンドル | 製作 | |
2009 | シャーロック・ホームズ Sherlock Holmes |
ジョン・ワトソン | |
Dr.パルナサスの鏡 The Imaginarium of Doctor Parnassus |
変身後のトニー | ||
2010 | レポゼッション・メン Repo Mem |
レミー | |
2011 | コンテイジョン Contagion |
アラン・クラムウィード | |
360 360 |
マイケル・デイリー | 日本劇場未公開 | |
ヒューゴの不思議な発明 Hugo |
父 | ||
シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム Sherlock Holmes: A Game of Shadows |
ジョン・ワトソン | ||
2012 | アンナ・カレーニナ Anna Karenina |
アレクセイ・カレーニン | |
ガーディアンズ 伝説の勇者たち Rise of the Guardians |
ピッチ(ブギーマン) | ||
2013 | サイド・エフェクト Side Effects |
ジョナサン・バンクス | |
Dom Hemingway | ドム・ヘミングウェイ | ||
2014 | グランド・ブダペスト・ホテル The Grand Budapest Hotel |
若い作家 |
主な受賞
- 英国アカデミー賞
- 1999年度 助演男優賞 『リプリー』
- セザール賞
- 2006年度 名誉賞
- ナショナル・ボード・オブ・レビュー
- 2004年度 アンサンブル演技賞 『クローサー』
- イブニング・スタンダート英国映画賞
- 1997年度 新人俳優賞 『オスカー・ワイルド』
- サンタフェ映画批評家協会賞
- 1999年度 助演男優賞 『リプリー』
脚注
- ↑ Natasha Law at Eleven Fine Art Gallery, London
- ↑ Dolly Jones, "Fashion Law", Vogue, May 10, 2006, accessed November 19, 2007.
- ↑ 3.0 3.1 Charlie Rose, "A Conversation with Actor Jude Law", The Charlie Rose Show, recorded on October 19, 2007, broadcast on WNET (New York), October 22 (to October 23), 2007, 11:30 p.m.–12:27 p.m. (ET); video clip posted October 27, 2007, accessed November 12, 2007.
- ↑ テンプレート:Imdb name.
- ↑ "Law and Miller To Marry" /"Law and Miller Split", January 5, 2005 /November 13, 2006, World Entertainment News Network, accessed January 26, 2008.
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ "Actor Law to become father again". BBC News. 29 July 2009. Retrieved 30 July 2009.
- ↑ "US model is mother of Law's child". BBC News. 31 July 2009. Retrieved 9 September 2009.
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ "Dior Homme Sport". Dior.com. Retrieved 4 October 2008.
- ↑ Marlene Sørensen. "Schön und gut". Vanity Fair. 29 September 2008. Accessed 30 September 2008. (German)
- ↑ "Christian Dior Perfumes.". Retrieved September 30, 2009.
- ↑ "SPRING SUMMER 2009". Dunhill. (English site). Retrieved April 5, 2009.
- ↑ インタビュー本『Kitano par Kitano 北野武による「たけし」』より。