ジェイ・アール北海道バス琴似営業所
ジェイ・アール北海道バス琴似営業所(ジェイアールほっかいどうバスことにえいぎょうしょ)とは、北海道札幌市西区二十四軒2条7丁目1番21号に所在する、ジェイ・アール北海道バス(JR北海道バス)の営業所。
概説
2003年(平成15年)4月1日に札幌市営バス琴似営業所がJR北海道バスに移譲されたことにより発足した。
札幌都市圏の路線のうち、かつて札幌市営バス琴似営業所が管轄していた路線を中心とした、主に札幌市中心部(中央区・西区)の路線を担当する。路線全体の案内上の呼称としては「琴似エリア」が用いられる。移管直後しばらくの間は、札幌市営バスから引き継いだ路線路線を案内上「琴似線」と呼ぶこともあった[1]。
本営業所は1営業所全体の移譲を受けるという点でJR北海道バスにとっては初のケースであり、市営バス時代から利用実績が堅調な地区であった[2]ことから、JR北海道バスでは2002年の夏ごろから乗務員の採用に着手[2]、2003年2月頃からは社内に準備室を設置する[2]などの対策を行なった。
移譲後は基本的な路線網については大きな再編はせず[2]、JR琴似駅への乗り入れや経路変更などの軽微な修正にとどまっている一方、需要の多い路線については臨機応変に増便などを行うことで対処した[2]。この結果、移譲翌年度(2004年度)の利用実績は、前年度と比較して3万人の増加をみている[2]。
路線
路線は2014年(平成26年)4月1日現在
ロープウェイ線
循環円11はもいわ山麓駅に乗り入れ
西25丁目線
- 円11:円山公園駅前 - 南11西22 - 啓明ターミナル
桑園円山線
2009年(平成21年)4月1日、54系統の桑園駅発着便廃止に伴い新設。全便低床バスで運行。
旭山公園線
- 円13:円山公園駅前 - 界川 - 旭山公園前
荒井山線
札幌ばんけい(ばんけいバス)との共通定期券がある。2010年(平成22年)4月1日より休校日ダイヤを設定。
動物園線
16はぶらりサッポロ観光バス運行期間内の土日祝日及び夏休み期間に運行。
山の手線
- 循環西20(神宮前先廻り)、循環西21(西高校前先廻り)
- 西21:西28丁目駅前 - 西高校前 - 山の手高校前 - 北海道医療センター前 - 西野3条2 - 西警察署前 - 上手稲神社前 - 地下鉄宮の沢駅前 - イオンモール札幌発寒
2006年(平成18年)10月21日、西21の一部便を宮の沢駅からイオン発寒SC[3]に延長。延長区間のみの利用はできない。
北7条線
北24条線
南新川線
- 37 大通西4 - 西11丁目駅前(大通行)/北1西11(大通発) - 市立病院前 - (南新川→新川橋→和光小学校前→北25西15→南新川)
2004年(平成16年)4月1日、環37(市立病院前発着の循環系統)として開設。同年12月1日に起終点を大通西4へ延長。2005年(平成17年)12月1日より系統を往路と復路に分離し番号を37に変更。括弧内、大通西4発は南新川・新川橋経由北25西15行、大通西4行は新川橋始発北25西15・南新川経由となる。
琴似発寒線
- 琴38:地下鉄琴似駅前 - 発寒小学校前 - 発寒8条7 - 地下鉄宮の沢駅前
- 琴39:地下鉄琴似駅前←発寒小学校前←発寒9条10←地下鉄宮の沢駅前
1999年(平成11年)2月25日、札幌市営地下鉄東西線の宮の沢駅延伸に伴い新設。
琴似八軒線
1999年(平成11年)2月25日、札幌市営地下鉄東西線の宮の沢駅延伸に伴い、環40 発寒環状線(地下鉄琴似駅 - 八軒5条1 - 琴似工業高校前 - 西町北7 - 地下鉄琴似駅)を廃止のうえ新設(当時の路線名は、西40 琴似発寒線)。2010年(平成22年)4月1日より一部便の起点を琴似営業所前に延長。
西野福井線
- 琴41:JR琴似駅 - 地下鉄琴似駅前 - 西野3条2 - 西野二股 - 福井4丁目 - 五天山公園 - 福井えん堤前
2004年(平成16年)4月1日、一部便をJR琴似駅に延長。2010年(平成22年)4月1日、一部便を五天山公園に短縮。
- 発41:イオンモール札幌発寒 - 発寒南駅前 - 西野3条2 - 西野二股 - 福井4丁目 - 五天山公園 - 福井えん堤前
2006年(平成18年)10月21日、一部便をイオン発寒SC[3]に延長。2007年(平成19年)4月1日から延長区間のみの利用も可能となった。2010年(平成22年)4月1日、一部便を五天山公園に短縮。
- 琴41-1:JR琴似駅→発寒南駅前→西野3条2→西野二股→福井4丁目→五天山公園→福井えん堤前
2004年(平成16年)4月1日開設。金曜の深夜のみ運行。
西野平和線
- 琴42:JR琴似駅 - 地下鉄琴似駅前 - 西野3条2 - 西野二股 - 西野9条5 - 平和1条8 - 平和の滝入口
2004年(平成16年)4月1日、一部便をJR琴似駅に延長。
- 発42:イオンモール札幌発寒 - 発寒南駅前 - 西野3条2 - 西野二股 - 西野9条5 - 平和1条8 - 平和の滝入口
2006年(平成18年)10月21日、一部便をイオン発寒SC[3]に延長。2007年(平成19年)4月1日から延長区間のみの利用も可能となった。
- 琴42-1:JR琴似駅→発寒南駅前→西野3条2→西野二股→平和の滝入口
2004年(平成16年)4月1日開設。金曜の深夜のみ運行。
西野中洲橋線
- 琴43:JR琴似駅 - 地下鉄琴似駅前 - 山の手高校前 - 北海道医療センター前 - 西野3条2 - 西警察署前 - 西野6条8 - 中洲橋
2004年(平成16年)4月1日、一部便をJR琴似駅に延長。
- 発43:発寒南駅前 - 西野3条2 - 西警察署前 - 西野6条8 - 中洲橋
- 宮43:イオンモール札幌発寒 - 地下鉄宮の沢駅前 - 上手稲神社前 - 西野6条8 - 中洲橋
2006年(平成18年)10月21日、一部便をイオン発寒SC[3]に延長。延長区間のみの利用はできない。
- 琴43-1:JR琴似駅→発寒南駅前→西野3条2→西警察署前→西野6条8→中洲橋
2004年(平成16年)4月1日開設。金曜の深夜のみ運行。
新琴似線
- 琴46:琴似営業所前 - 地下鉄琴似駅前 - 八軒5条1 - 新川橋 - 新琴似6条1 - 麻生駅前
桑園発寒線
啓明線
2006年(平成18年)9月1日開設。札幌営業所と共同管轄。
- 53:JR札幌駅 - 北1西4(啓明行)/大通西4(啓明発) - 西11丁目駅前 - 中央区役所前 - 南11西22 - 啓明ターミナル
北5条線
- 54:札幌駅前 - 北5西13 - 開発建設部前 - 長生園前
2008年(平成20年)4月1日に札幌駅前 - 長生園前 - 桑園駅系統が新設(平日のみ運行)されたが、2009年(平成21年)4月1日に桑園駅発着系統を廃止し桑11に振り替えとなった。
- 58:札幌駅前 - 北5西20 - 北6西26 - 琴似営業所前
山鼻線
- 循環啓55(ロープウェイ前先廻り)、循環啓56(西線16条先廻り)
- 循環啓65(南11西22先廻り)、循環啓66(西線16条先廻り)
- 啓明ターミナル - 南11西22 - 旭山公園通15 - 南9西7 - 中島公園駅前 - 幌平橋駅前 - 静修学園前 - 西線16条 - 啓明ターミナル
北1条発寒線
2010年(平成22年)4月1日新設(平日のみ運行)。2012年4月より北1条通りに経路変更
西町線
- 快速63:JR札幌駅 - 北1西4 - 円山第一鳥居 - 西区役所前 - 西町北20 - イオンモール札幌発寒
2010年(平成22年)4月1日新設(平日のみ運行)。
ぶらりサッポロ観光バス
4月下旬から11月上旬まで運行。検査時等を除きレトロ調車両を使用する。乗継割引の不適用、共通1DAYカードやJR特別企画乗車券が利用できないなど乗車券の取扱が一部異なり、ぶらりサッポロ観光バスおよび並行路線で利用できる1日乗り放題券が発売される。テンプレート:-
琴似営業所が管轄しない琴似エリアの路線
- 琴似西野線
- 琴29:地下鉄琴似駅前 - 山の手橋 - 宮の沢3条3 - 地下鉄宮の沢駅前
手稲営業所管轄。詳細は札樽線 (ジェイ・アール北海道バス)を参照。
車両
- 札幌市営バス移管車両
- 札幌市営バスからは車両118台(非冷房車39台を含む)が琴似営業所と共に移管された、そのうち9台はCNG天然ガス自動車であったが引き続き在籍し活躍中である。
- 移管車の塗装は当初、社名ステッカーなどを貼り付けただけの暫定塗装であったが、順次自社塗装への塗り替えが進められた。
- 非冷房車については自社塗装への変更は行われずほとんどが移管年内に廃車となったが、一部は暫定塗装のまま様似営業所へ転じ室蘭ナンバーを取得した上で運用されたものや新篠津交通へ転籍し塗装変更の上活躍を続けた車両もいる。
- Fuso Aero Star MP 37 013.JPG
CNGノンステップ車 元琴ふ01-1 (524-1913)
- MitsubishiFuso"AERO STAR".jpg
元琴ふ97-16 特徴のひとつ、座席を撤去し立席スペースとした部分の手すりが確認できる (524-7918)
- 自社発注車
- 発注車では他の営業所からの転籍車の他、ジェイ・アール北海道バス初のノンステップバスとなる三菱ふそうエアロスターや、これまで導入のなかった日産ディーゼル(現UDトラックス)のスペースランナーなど、琴似ならではの車両が在籍する。
- 移籍車
- 経年車の置き換えは移籍車によっても行われており、これまでに東京都交通局・横浜市交通局・神奈川中央交通・東武バス・コムアート交通などからの移籍車や、元自家用車など様々な車両が在籍する。
注記
- ↑ 国鉄バス路線としての開業後から2006年3月31日までは、札樽エリア・空知エリア・長沼エリアの各路線には系統単位の名称が存在せず、路線全体の呼称として「札樽線」「空知線」「長沼線」と呼んでいた。
- ↑ 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 2.5 バスラマ・インターナショナル96号(ぽると出版) p31
- ↑ 3.0 3.1 3.2 3.3 現在の「イオンモール札幌発寒」
参考文献
- バスラマ・インターナショナル96号(ぽると出版)ISBN4-89980-096-7
- バスラマ・インターナショナル78号(ぽると出版)ISBN4-89980-078-9