ジェイソン・リソ

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クリスチャンChristian)のリングネームで知られるジェイソン・リソWilliam Jason Reso1973年11月30日 - )は、カナダプロレスラーオンタリオ州オレンジビル出身。WWESmackDown!所属。

デビュー時およびTNAに所属していた際はクリスチャン・ケイジChristian Cage)のリングネームで活動していた。

クラシカルなレスリングを得意とする受けの名手で、自身の熱狂的なファンを「ピープス」と呼んでいる。

来歴

幼馴染であるエッジに影響されてプロレス入りを決め、1995年にクリスチャン・ケイジの名でデビュー。両者はタッグチームを結成し、アメリカやカナダのインディー団体を転戦した。1998年1月には新東京プロレスカナディアン・ロッキーズとしてエッジと共に来日している。

同年、先にWWF(現・WWE)と契約していたエッジの勧めでWWFのトレーニングキャンプに参加。ドリー・ファンク・ジュニアのコーチを受け、その後WWFと契約した。

WWF / WWE時代(1998年 - 2005年)

WWFではクリスチャンを名乗り、エッジのギミック上の弟として登場。当初はエッジと反目していたギャングレルの相棒となり「兄弟抗争」を展開したが、後にエッジも仲間に加わりザ・ブルードを結成。その後、3人でジ・アンダーテイカー率いる怪奇派ユニットのミニストリー・オブ・ダークネスに加入し、ヒールとしてのキャリアを積む。

ミニストリー脱退後はエッジとのタッグチームで活躍し、ハーディー・ボーイズダッドリー・ボーイズと抗争を繰り広げた。この時期、リングに立て掛けられたラダーの最上段から場外に転落するなど、細身ながらハードバンプ(受身)を見せ、高いプロ意識と技術の確かさにより内外から注目される存在となる。週刊誌の連載を持っていたTAKAみちのくにより『日本語で「バカ」と罵り合っていた』などと、プライベートでも明るいキャラクターとして紹介されていた(TAKAとはテイカーのラストライドの高さを競い合っていたという)。

2001年にエッジとのコンビを解消。エッジはベビーフェイスに転向したが、クリスチャンはシングルプレイヤーとなってヒールを続けた。

2002年4月にSmackDown!所属となると、同じカナダ出身のランス・ストームと反米ユニットアン・アメリカンズを結成。2001年9月11日以降のアメリカの愛国心と相まって、ヒールの地位を確かなものとしていく。7月にはRAWに移籍並びにチームメンバーにテストイギリス出身のウィリアム・リーガルが参加した。9月30日のRAWをもって、ランス・ストーム&ウィリアム・リーガル、クリスチャン&テストのチームに分けられてしまい、反米チームは活動を終える。その後10月からはクリス・ジェリコとタッグチームを結成する。

クリス・ジェリコとのタッグは2004年まで続く。ストーリー上トリッシュ・ストラタスを巡る抗争が勃発し、それが原因としてチームが解散した。WrestleMania XXの後トリッシュ、タイソン・トムコとチームを結成、またギミックを変更し、キャプテン・カリスマを名乗るカリスマ的キャラクターとなる。ギミックチェンジによりヒールとしてのキャラクターが更に際立つようになる。チームからトリッシュが抜けた後はタイソン・トムコとのタッグチームとなるが、2005年に行われたドラフトでクリスチャンがSmackDown!へ移籍したことにより、チームは解散した。移籍後は大きな活躍が無く、10月をもってWWEを自ら退団する。

TNA時代(2005年 - 2008年)

WWE退団後はWWEとの90日プロテクト(「90日間は他の団体のリングで試合することができない」という条項)はかけられていなかったため11月にTNAに移籍。同時にリングネームをクリスチャンからクリスチャン・ケイジに戻した。

2006年2月に、ジェフ・ジャレットを破りNWA世界ヘビー級王座を獲得している。その後3月にはモンティ・ブラウンの挑戦も退け、4月の全戦金網戦興行の特番ロックダウンアビスの挑戦を受けた。ここでも防衛を決めたが、試合後アビスの逆襲を受け、ベルトを盗み取られてしまう。これによって、5月に「フル・メタル・メイヘム」(テーブル、ハシゴ、イス、チェーンが公認凶器となるラダーマッチ)でのNWA世界ヘビー級王座を賭けた再戦が決まった。8月のPPVであるハードジャスティスにて、スティングのセコンドとして試合を見守ったが、試合後半にギターでスティングを殴って裏切り、ヒールターンしてジャレット、スコット・スタイナーと共闘。

2007年1月には再度NWAヘビー級王座の奪取に成功した。さらにAJスタイルズタイソン・トムコ、スタイナーとクリスチャンズ・コアリッションなるヒールユニットを結成。メンバーの介入などに助けられ、5月のNWA王座剥奪までベルトを防衛し続けた。その後もやりたい放題やった結果、スティング、ライノ、アビス、クリス・ハリスなど周りは敵だらけの状況で戦った。

2008年1月にはスタイルズ、ピーティー・ウィリアムズと共に新日本プロレスレッスルキングダムII IN 東京ドームに参戦。TNAではメインイベント・マフィアと抗争を開始。しかし、この時期よりWWE復帰の情報が流れ始めたためにiMPACT!でメインイベント・マフィアからWWE復帰を仄めかすコメントを受けて集団リンチされた。以降、TNAからフェードアウトした。

WWE復帰(2008年 - )

2008年12月、TNAとの契約を更新せず退団。その後、WWEと再契約。

2009年2月10日のECWにベビーフェイスとして復帰。リングネームも再度クリスチャンへ改めた。(2008年末から続くジェフ・ハーディーへの度重なる襲撃の犯人というストーリーが用意されていたが、これがインターネットなどに漏洩してしまったため、急遽ECWに参戦することになったとの噂があるが定かではない。)復帰初戦でECW王者のジャック・スワガーとノンタイトル戦で対決し、アンプリティアーで勝利。ECWタイトル戦線への参加を表明した。4月のバックラッシュECW王座を賭けてジャック・スワガーと対戦しECW王座を奪取した。その後も幾度か王座を防衛するが6月のエクストリーム・ルールズのトリプルスレット形式でのECW王座戦でスワガーがトミー・ドリーマーに敗れたため負けずして王座を失う。その後ベビーフェイス同士ながら王座を巡りトミー・ドリーマーと争い、7月26日のナイト・オブ・チャンピオンズで再び王座に返り咲く。その後はサマースラムブレーキング・ポイント、ECW英国公演で ウィリアム・リーガル、ECW番組内でザック・ライダーヨシ・タツブラッギング・ライツダークマッチポール・バーチルTLCのラダーデスマッチでシェルトン・ベンジャミンロイヤルランブルエゼキエル・ジャクソンと数多くの王座戦を組まれ、その度に防衛してきたが、ECW最終回でエゼキエルとのエクストリームルールによる王座戦に敗れ、王座を奪われてしまった。

ECW終了後はRAWに移籍した。またECWの後番組となるNXTにもヒース・スレイターを指導するプロとして登場している。4月26日のRAWで行われたドラフトによりSmackDown!への移籍が決定する。その後は長らく、若手指導的なポジションに留まり、ドリュー・マッキンタイアドルフ・ジグラーらと番組内での戦いを続けるが、PPVへの出場は無かった。しばらくぶりのPPVとなったマネー・イン・ザ・バンクでは、同じくタッグチームとして身を削りあい、名を馳せはしたが相棒に差をつけられた同士のマット・ハーディーと熱い闘志をぶつけ合いもしたが、互いに勝利には至らなかった。その後は主戦場から外れはしたが、人気は高く出番は減らなかった。そんな折、試合中の怪我により大胸筋断裂、アルベルト・デル・リオにより負傷させられる形で欠場となった。

年明けには復帰し、WrestleMania XXVIIではエッジの世界王座戦のセコンドに立って王座防衛をサポートした。その後エッジの引退を受け世界王座挑戦権を賭けて行なわれたバトルロイヤルに勝利。エクストリーム・ルールズでのアルベルト・デル・リオと世界王座戦が決定。ラダー・マッチでの勝負となり、軽快な攻防を繰り広げるもデル・リオのセコンドとしてついていたリカルド・ロドリゲスブローダス・クレイの介入に苦しまされ、ベルトを取られる瞬間にエッジが登場。油断するデル・リオを梯子ごとリングから落とし、ベルトを奪取した。しかし、王座獲得5日後の5月6日のSmackDown!でランディ・オートンに奪われてしまう。翌PPVのWWEオーバー・ザ・リミットにて再戦するも王座奪還とならなかった。その後も、不当な裁定などで不満を募らせていき、6月10日のSmackDown!にてオートン対シェイマスの試合後、突如世界王座ベルトでオートンを殴打し、罵声を浴びせヒールターンした。それからはオートンを相手に王座を巡り、一度は王座を奪うもまたすぐに取り返され、王座戦線からも退き「one more mutch(もう一試合)」を事あるごとに繰り返すようになるも、シェイマスやビッグ・ショーとの戦いで負傷し、リングを離れてしまう。

そしてレッスルマニア寸前に復帰。12人タッグ戦でジョニー軍への加入を決めるが、またも負傷欠場(ストーリー上は、CMパンクの襲撃にあったため)。だが、オーバー・ザ・リミットにて、ベビーとして復帰。USかICどちらかの王座に挑戦できるバトルロイヤルに出場して勝利。そしてコーディ・ローデスIC王座に挑戦し、見事勝利した。ベビーとして復帰した理由は「エッジのHall of Fameでのスピーチに感銘を受けたから」と語った。RAW1000回放送記念大会ではザ・ミズとIC王座戦を組まれるが、膝のダメージを利用され王座を奪われた。一方、リック・フレアーがTNAから離脱してWWEに登場することが決まった際、TNA側から登場することを要望され、6月10日のスラミバーサリーにて一夜限りのTNA復帰を実現し、リング上にてマイクパフォーマンスを行った。以降、WWEとTNAによる裁判での争いに巻き込まれ、果てにはハウスショーにて肩を負傷したために長期欠場することになった。

2013年4月、レッスルマニアアクセスによるファンフェスティバルにて登場し、発表ののちに2013年6月17日RAWウェイド・バレット戦で復帰。8月、サマースラムでアルベルト・デル・リオの世界王座戦に挑戦するも敗れ、試合中の脳震盪により負傷欠場(ギミック上はザ・シールドに暴行を受けたことになっている)。

2014年2月、ジャック・スワガー戦で復帰。勝利し、WWE世界ヘビー級王座を賭けたエリミネーションチェンバーマッチの出場権を獲得したが、エリミネーションチェンバー前のSmackDown!で自身に勝利したシェイマスを急襲しヒールターン。チェンバー戦でもシェイマスを脱落させるなど活躍したが、王座は取れず。 その後のレッスルマニア30のアンドレ記念杯を賭けたバトルロイヤルや、4ウェイ戦で勝利することで権利を得たIC王座戦に参加する予定であったが、負傷欠場してしまったために機会は流れた。

リングネーム

リソが使用したことがあるリングネーム

  • コンキスタドール・ドス
  • クリスチャン・レイジ
  • クリスチャン
  • クリスチャン・ケイジ

得意技

キル・スイッチ
デビューから変わらないフィニッシュムーブ。タイガースープレックスの要領で相手の背後にまわり腕の外から脇に腕を入れたら回転し、自分の背中に相手が向いた状態で仰向けに倒れこみ、相手の顔面を叩きつける。
日本人ではつくしアイスリボン)や塚本拓海大日本)などが使い手。
旧名アンプリティアー。
フロッグスプラッシュ
エディ・ゲレロ死去以後、たまにフィニッシュムーブとして使用している。2012年ベビー復帰時は使用率が高かった。
リバースDDT
いろいろな場面でつなぎの技として使う。仰向けではなくうつ伏せでマットに倒れるようにして相手の後頭部を叩きつける。
エルボースマッシュ
顎を狙って下から上に突き上げるようなエルボー。ダイビング式でも使われる。
リバーストルネードDDT
トルネードDDT
ダイビング・ボディ・プレス
TNAでのフル・メタル・メイヘムで5メートルほどの高さからカート・アングル他3人に敢行。
ダイビング・ヘッドバット
WWE復帰後使うようになった。行う際にはよく天に指をさすポーズをする。
スピアー
引退したエッジから受け継いだ技。フィニッシャーとなりうることもある。

獲得タイトル

WWE
TNA
ECWA
  • ECWAヘビー級王座 : 1回
ICW
  • ICWストリートファイトタッグチーム王座 : 2回(w / セクストン・ハードキャッスル×2)
  • ICW/MWCWミッドウェストタッグチーム王座 : 1回(w / セクストン・ハードキャッスル×1)
PCW
  • PCWヘビー級王座 : 1回

入場曲

エピソード

  • 2003年1月24日25日国立代々木第一体育館大会で来日中に秋葉原を探検した際、通りすがりのWWEファンとオペラギミック時代のエントランステーマを合唱したり、道行く人々と握手をしたり、紅茶花伝を同行の通訳人におごってもらったり、エッジの土産のため(真相は不明。ただしエッジはゲーム好きである)にアダルトゲームを買ったりする等、コミカルな顔を見せたことがある。
  • その他にも日本公演にて、広島マット・ハーディーお好み焼きを食べた際、その味に感動してマットと共にお好み焼きを作っていた。
  • WWEに在籍していた一時期、中堅どころのバカヒール的存在であったにもかかわらず、入場する際の花火の演出はトップレスラー級であった。
  • 既婚。妻はドイツ人。
  • 猫が好きらしく、自宅に3匹の猫を飼っている。
  • 2009年のWWE復帰には様々な噂も流れていた。しかも、TNA iMPACT!の収録でアングルとはいえ、カート・アングルから「どうせWWEに行くんだろ」と現実に近い言葉を受けている。
  • 2006年製作のアメリカ映画『ダーク・ワールド(原題:Dark Rising)』に主人公のジェイソン(ランディ・キャノン)の親友役で出演。

外部リンク

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