ザンジバル (ガンダムシリーズ)

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テンプレート:Pathnav ザンジバル級機動巡洋艦(ザンジバルきゅうきどうじゅんようかん、Zanzibar-class Mobile Cruiser)は、アニメ作品群「ガンダムシリーズ」のうち、宇宙世紀を舞台にした作品に登場する架空の兵器ジオン公国軍所属の機動巡洋艦である。

概要

テンプレート:機動兵器 サイド3と地球という長大な補給線を維持することを目的とし、宇宙空間のみならず大気圏突入と大気圏内の巡航能力を持つ。大気圏内外両用艦としては、ジオン公国軍で唯一のものである。

艦艇というより航空機に近いデザインで、ミノフスキー・クラフトは装備しておらず、大気圏内では主翼とリフティングボディによる揚力と在来型の熱核動力で飛行する。大気圏離脱時にはブースターを装着しカタパルトを使用する必要があった。また本級の「ケルゲレン」には重力ブロックが設置されている[1]

MSの搭載数は6機、3機+MA2機、9機と諸説ある。MSカタパルトは装備しておらず、MSは船体側部か下部に設けられたハッチから自力発進する。メガ粒子砲は前方固定式だが、主砲と対空砲は格納式になっている。主砲は、地上での間接照準射撃を考慮し火薬式の実体弾砲にしたとの説がある。艦首両舷には超大型ミサイル「Jミサイル」が埋めこみ式に一発ずつ配備されている。なお、メガ粒子砲の代わりに巨大投光器を装備していた艦があるなど、武装は艦により異なっている。

メカデザインはテレビシリーズ版のラフスケッチが富野喜幸、クリーンUPが大河原邦男、0083版が河森正治、第08MS小隊版が山根公利


ネームシップについて

ザンジバル級のネームシップについては、宇宙世紀0076年6月就役ということと、艦籍番号がCCM-80だと言うこと以外は不明である[2]

機動戦士ガンダム』などには以下に挙げた、ただザンジバルとだけ呼ばれる正式名称が不明なザンジバル級が何隻か登場するが、いずれかがこれに当たるのかどうかは不明。同型艦が何隻あるかも不明である。

小説版『機動戦士ガンダム』では、ザンジバルはシャア率いるニュータイプ部隊の旗艦として登場。テキサスコロニーで敵艦ペガサスと相討ちになり撃沈されている。

同型艦

ザンジバル級

マダガスカル (Madagascar)
『機動戦士ガンダム』に登場[4]
マ・クベ大佐がオデッサから脱出する際に使用した艦。艦体は紫色に塗られている。黒い三連星が地球に降下した時に乗艦した」旨のナレーションがあった。24話でも「ジオンの三連星は最新鋭戦艦ザンジバルで地球に向かった」旨の説明がある。
小説版『機動戦士ガンダム』においては、シャアの指揮する独立第300戦隊の旗艦。作中では機動戦艦と表記されている。Jミサイルに相当する超大型熱核ミサイル「フィフ」を搭載する。エルメスとリック・ドム他、ガトル戦闘爆撃機2個大隊を麾下に置き、コレヒドール暗礁空域でペガサスJrを迎え撃った。
ラグナレク (Ragnarök)
『機動戦士ガンダム』に登場[5]
シャア・アズナブル大佐の乗艦。元々はトクワン大尉が指揮をするMA試験部隊が使用していた艦。初登場時には艦内にビグロザクレロ各1機とリック・ドム2機を搭載していた。木馬追撃の為にシャア大佐に徴用され、後にニュータイプ部隊(独立第300戦隊)[6]に編入されて戦果を挙げ続けるものの、最終的には連邦軍艦隊との交戦で撃沈されたことが示唆されている。劇中でJミサイルを用いた唯一の艦であり、連邦軍の最小戦闘単位(マゼラン級×1、サラミス級×3)をJミサイルと搭載機によって全滅させた。
劇場版『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編』では先方隊としてムサイ数隻を引き連れて艦隊特攻を行い連邦艦2隻を沈めるも、その後の交戦で撃沈されたとされる(シーンは割愛)。
ズワメル
小説版『機動戦士ガンダム』に登場。
小説版におけるキシリア・ザビ少将の座乗艦。ただし後には戦艦として扱われている。
なお、『モビルスーツバリエーション (MSV) 』ではグワジン級に同名の艦が存在する[7]

テンプレート:機動兵器

ケルゲレン
OVA『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』に登場。
アプサラス開発工場の電力供給源として使われていたが、地球連邦極東方面軍との戦闘での一時休戦中、負傷兵を乗せ宇宙への脱出を図る。しかし味方であるギニアス・サハリンが操縦するアプサラスIIIが休戦協定を無視して連邦軍MS部隊を蹂躙、報復としてジム・スナイパーのロングレンジビームライフルによる狙撃をブースターに受け、上昇途中で爆発、轟沈する。
小説版では無事大気圏離脱に成功している。
サングレ・アスル
漫画『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』に登場。
キマイラ隊所属の青いザンジバル級機動巡洋艦。一年戦争後、連邦軍のオクスナー・クリフ大佐と旧キマイラ隊のジャコビアス・ノード大尉( ゲルググキャノン(MS-14C-1A)に搭乗)によりジャブローに秘匿された。無人のまま自動航行で宇宙を周回するMSの製造プラント船・ミナレットの航路検索システムを唯一有する。
テンペスト (Tempest)
ゲーム『機動戦士ガンダム Return of Zion』に登場。
リッチー・クラプトン少将率いるアフリカ方面軍第32独立大隊司令旗艦。
バンパイア (Vampire)
『Return of Zion』に登場。
カール・ヨハンソン少将率いるアフリカ方面軍第19連隊司令旗艦。
ケルベロス(二世) (Cerberus II)
『Return of Zion』に登場。
オーキス・レザリー中将率いるアフリカ方面軍第33独立大隊司令旗艦。艦名は先代のケルベロスにちなんでいる。
ケラウノス (Keraunos)
雑誌企画『ADVANCE OF Ζ 刻に抗いし者』に登場。
一年戦争時にソロモンで中破し、連邦軍が回収・修理し運用試験したものを、「スポンサー」によって反ティターンズ組織に譲渡された艦。艦首ブリッジが艦橋構造となり、メインバーニアの配置が中央から左右に分割され、元のスペースはMSの格納用となっている。

ザンジバル改級

テンプレート:機動兵器

キマイラ
模型シリーズ『MSV』、メカニックデザイン企画『MSV-R』に登場。
キシリア・ザビ少将配下のキマイラ隊の母艦。
『MSV-R』ではザンジバル改級とされ、MSの搭載量増加のため船体後方にカーゴベイユニットを増設している。ユニットにはMS射出用電磁式カタパルトデッキが1基、内部は格納庫と居住フロアで構成されている。実働テストのため、高機動型ゲルググゲルググキャノンなどが配備された。ゲーム『GUNDAM TACTICS MOBILITY FLEET0079』では、キシリア・ザビ少将が搭乗しジョニー・ライデン等に護衛されながら地球に降下した。漫画『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』にも登場。1年戦争後は旧キマイラ隊第2小隊隊長ジーメンス・ウィルヘッド大尉とユーマ・ライトニングが管理し地球近辺の宙域を航行している。
インゴルシュタット (Ingolstadt)
漫画『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』に登場。
アクシズからジオン共和国視察のために派遣された。艦長はシャア・アズナブル大佐。アクシズ・地球圏間を5か月で航行するために推進剤タンクとブースターが増設されている。
艦名はドイツバイエルン州の地方都市インゴルシュタットに由来。

ザンジバルII級

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リリー・マルレーン
OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場。
シーマ・ガラハウ中佐率いるシーマ艦隊の旗艦として、一年戦争からデラーズ紛争まで用いられた。シーマは自らモビルスーツ隊の隊長として出撃するため、艦長は副官であるデトローフ・コッセル大尉が務めた。ザンジバルII級として大幅な武装変更を受けているほか、MSを艦進行方向に射出できるカタパルトも装備している。
デラーズ紛争の最終局面で、味方機を帰艦させようとガイドビーコンを出したため位置を視認され、ガンダム試作3号機(デンドロビウム)のメガビーム砲の直撃を受け轟沈した。
艦名は第二次世界大戦中に流行したドイツの同名の歌謡曲から。


脚注

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関連項目

テンプレート:宇宙世紀

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  1. 『第08MS小隊』第10話、アイナ・サハリンの発言より。
  2. 艦籍番号(ハルナンバー)は、講談社発行の書籍『機動戦士ガンダムMSVコレクションファイル 宇宙編』(1999年発行、講談社)による。
  3. 『第08MS小隊』第7話冒頭、ジオン兵の発言より。
  4. 元は小説『機動戦士ガンダム』に登場したシャア艦の名称。劇場版でもマ・クベの艦は艦名の言及はない。マ・クベ艦の名称の初出は漫画『機動戦士ガンダム0079』。
  5. 艦名は漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』から。『機動戦士ガンダム』では、テレビ版・劇場版ともに「ザンジバル」とだけ呼ばれていた。
  6. 部隊名は小説版由来の後付け設定。マダガスカル参照。
  7. 小説版では当初ザンジバル級機動巡洋艦として登場するものの、後に戦艦と呼ばれ、明言はされないものの明らかにグワジン級の描写となっている。