グロンギ語
テンプレート:Pathnav テンプレート:出典の明記 グロンギ語(グロンギご)は、特撮テレビドラマ『仮面ライダークウガ』に登場する架空の言語。
概要
作中では、敵怪人・グロンギが利用する、独自の言語として登場した。
本放送時には字幕などが一切無く、グロンギ達の会話の内容は視聴者には伝わらないようになっており、インターネット上では解読・翻訳が流行した。
字幕等が用いられなかったのは、劇中の「謎」を演出するための意図的なものである。番組序盤では人を襲う理由や、基本的に一度に一人しか行動せず、他の者は攻撃されても無抵抗で逃げることなどのグロンギの行動が、番組上の「謎」とされていた。一方で、グロンギ達は序盤からグロンギ語でその「謎」の回答に当たる内容を話しており、字幕等を用いなかったのはそれを隠すためのものである。なお、本放送が終了し「謎」の答えが提示された後の一部の再放送やDVDでは、字幕がつけられている場合がある(字幕は直訳ではなく意訳の場合もある)。
『仮面ライダーディケイド』にてグロンギが再登場した際には、一部のみ字幕を付けて表現されている。なお『ディケイド』では「言語学者が解析を試みても解明不可能であった[1]」などの作中設定がなされた他、グロンギのみならずディケイドに変身する門矢士もグロンギ語を話せる。
基礎
グロンギ語は、基本的に日本語の子音を一定の規則に基づいて変換したものである。ただし、しばしば日本語の複数の音が同一の音に変換されるため、逆変換する際は前後の文脈から判断する必要がある。
日本語 | グロンギ語 | ||
---|---|---|---|
あ行 | ガ行 | ||
か行 | バ行 | が行 | ガ行 |
さ行 | ガ行 | ざ行 | ザ行 |
た行 | ダ行 | だ行 | ザ行 |
な行 | バ行 | ||
は行 | ザ行 | ば行 | ダ行 |
ま行 | ラ行 | ぱ行 | マ行 |
や行 | ジャ行 | ら行 | サ行 |
わ | パ |
- 例:「ころしてやる」 → 「ボソギデジャス」、「いのちびろいしたな」 → 「ギボヂヂソギギダバ」など
長音(ー)は前の音を重ねる。促音(っ)は後の音を重ねる。
一部の助詞は特別な変化をする(「が」→「グ」、「の」→「ン」、「は」→「パ」、「を」→「ゾ」)。
- 例:「おまえの においが [リント]どもを さそったのだ」 → 「ゴラゲン ビゴギグ [リント]ゾロゾ ガゴダダボザ」
文法
原則として日本語と同じ。ただし特定の単語に強い意味を持たせたい場合、その単語を文末に移動し倒置の形式をとることがある。
- 例:「これは [クウガ] の ベルト!」 → 「これは ベルト の [クウガ]!」 → 「ボセパ デスド ン [クウガ]!」
特定の名詞
シリーズ中盤以降はほとんどのグロンギが日本語を覚えたが、日本語で会話する時も一部の単語についてはグロンギ語を使い続けた。これらの単語の多くは彼らの殺戮ゲームに関係している。
- [リント]:「人間」 - 彼らは現代人をリントの子孫とみなしている。
- [ゲゲル]:「ゲーム」
- [ゲリザギバスゲゲル]:「セミファイナルゲーム」
- [グセパ]:「腕輪」 - ズとメの怪人達のゲゲルの犠牲者を記録する道具。
- [バグンダダ]:「カウンター」 - ゲゲルの犠牲者を記録するための算盤状の道具。
- [ザギバスゲゲル]:「ファイナルゲーム」
数学・数詞
グロンギは位取り記数法として9進法を用いる。10以上の数値については、数詞同士を、加算を意味する接続詞「ド」または乗算を意味する接続詞「グ」で繋いで表現する。
演算は加算(+)と乗算(×)のみであり、減算(-)・除算(÷)は存在しない。
各数字は英語の数詞をグロンギ語変換したもので呼ばれる。
10進法 | 9進法 | グロンギ語 |
---|---|---|
0 | 0 | ゼゼソ |
1 | 1 | パパン |
2 | 2 | ドググ |
3 | 3 | グシギ |
4 | 4 | ズゴゴ |
5 | 5 | ズガギ |
6 | 6 | ギブグ |
7 | 7 | ゲズン |
8 | 8 | ゲギド |
9 | 10 | バギン |
10 (9+1) | 10+1 | バギンド パパン |
20 (9×2+2) | 10×2+2 | バギングドググド ドググ |
300 (9×9×3+9×6+3) | 10×10×3+10×6+3 | バギングバギンググシギド バギングギブグド グシギ |
文字
すべての人間体グロンギは体のどこかに属性を象ったタトゥがある。またゲリザギバスゲゲルにおいて獲物や殺し方の条件は図形の描かれたカードによって指示される。しかしこれらの図形とグロンギ語に直接の関係はなく、グロンギ語を表す文字は存在しないと推定される。
脚注
関連項目
- 伺か - 初期ゴーストの「さくら」にグロンギ語変換機能が付いている
- 大魔神カノン - クウガと同じく高寺重徳がプロデューサーを務めた作品。小説版「サワモリの試練」に、グロンギ語と同様の法則性の発音が登場する。
- 怪盗クイーンシリーズ - 作中で登場人物がグロンギ語で会話するシーンがある(グロンギ語自体の表記は登場せず、会話の内容は文中では日本語で表記された)
- ↑ ただし、門矢士(『ディケイド』の主人公)が訪れた時点で、確認されていたのは10体前後という出始めたばかりという状況であった。