キジバト
テンプレート:Sister テンプレート:Sister キジバト(雉鳩、Streptopelia orientalis)は、鳥綱ハト目ハト科キジバト属に分類される鳥。別名ヤマバト。
分布
日本では国内で繁殖する留鳥(北海道や本州北部に分布する個体群は越冬のため南下する夏鳥)。種小名 orientalisは「東洋の」の意で英名と同義。
形態
全長約33cm。体色は雌雄同色で茶褐色から紫灰色。翼に、黒と赤褐色の鱗状の模様があるのが特徴。英名のTurtleはこの鱗状の斑紋に由来する。また頚部側面に青と白の横縞模様がある。和名の由来はキジの雌に体色が似ていることが由来とされる。
生態
平地から山地の明るい森林に生息するが、都市部でも普通に見られる。樹上に小枝等を組み合わせた皿状の巣を作るが、古巣を利用することも多く、人工建築物に営巣することもある。
雄のさえずり声はかなり特徴的である。 「デデッポッポー」と表現される。主に早朝にさえずる。さえずり声は個体によって音程などに違いがあり通常5音の発声であるが、4音でさえずる個体も確認される。人によっては譜例のようにさえずり声を8分の9拍子、付点4分音符=約72のテンポで「クークグッググーー」と表現したほうがわかりやすいであろう。
食性は雑食で主に果実や種子を食べるが昆虫類、貝類、ミミズ等も食べる。
繁殖期はほぼ周年で、1回に2個の卵を産む。抱卵日数は15 - 16日。抱卵は夕方から朝までの夜間は雌、昼間は雄が行う。雛は孵化後、約15日で巣立つ。
一般的には番(つがい)で見られることが多いが、繁殖がうまくいかなかった場合は、1シーズンで番を解消するパターンも多い。
亜種
- S.o.orienralis キジバト
- S.o.stimpsoni リュウキュウキジバト
Sibley分類体系上の位置
本種は従来の分類とシブリー・アールキスト鳥類分類において分類上の位置に変化はない。
人間との関係
ヤマバトという別名のとおり、かつては山岳地帯に生息し、めったに人前に姿を現さなかったが、1960年代に都市部での銃猟が制限されるようになってからあまり人間を恐れなくなり、1970年代には街路樹や建造物でも営巣するようになり、都市部への進出を果たした。但し、カワラバトに比較すれば警戒心は遥かに強い。
耕地にまかれた豆などの種子を食害することもある。
切手の意匠にもなった。
- 1963年(昭和38年)11月20日発売 10円 鳥シリーズ
- 1992年(平成4年)11月30日発売 62円普通切手
- 2007年(平成19年)10月1日発売 80円普通切手
参考文献
関連項目
外部リンク
- 2006 IUCN Red List of Threatened Species
- BirdLife International 2004. Streptopelia orientalis. In: IUCN 2006. 2006 IUCN Red List of Threatened Species.
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