りぜるまいん

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テンプレート:Infobox animanga/Header テンプレート:Infobox animanga/Manga テンプレート:Infobox animanga/TVAnime テンプレート:Infobox animanga/Footer テンプレート:Sidebar with collapsible listsりぜるまいん』は、スギサキユキル(杉崎ゆきる)による日本漫画、およびそれを原作としたアニメ。『月刊エースネクスト』(角川書店)にて連載された。単行本は全1巻。

あらすじ

中学3年生の少年岩城友紀は、自分の担任の教師に恋人になってもらおうとするが、その先生はすでに婚約していた。そればかりか、友紀を「ダンナさま」と呼ぶ少女(人間ではない)りぜると、国家権力により無理やり結婚させられる。友紀は年下が嫌いであることをりぜるに明かし離れようとするが……。そしてその後のある事件で、忘れ去られていた友紀の幼い頃のりぜるとの本当の最初の出会い、そして過去を友紀は徐々に思い出した。

テレビアニメ

独立UHF放送局の『アニメコンプレックスNIGHT』枠内で2002年4月から6月(第1期)と10月から12月(第2期)にUHFアニメとして放送された。1話約12分の全24話[1]

概要

本作は所謂ラブコメであり、異生物と人間の恋愛物という昔からよくあるパターンの作品ではあるが、質としては良質な方でありクォリティーも高い。本来ならばコンセプト上、陰鬱な話になりがちだがスタッフの腕のせいかアニメ版は割りと明るめのコメディ作品に仕上がっている。また、メインヒロインであるりぜるも人間味のあるキャラとして描かれているため、キャラクターとしても親しみが持ちやすいのも本作の魅力の一つ。そうした背景からか登場人物に本当の悪人は存在しない。他作品のパロディーが多いのも本作の特徴で、『うる星やつら』の影響が強く見受けられる。なお、声優の釘宮理恵にとってはこの作品がターニングポイントであり、後にブレイクするきっかけとなった作品でもある。


登場キャラクター・声の出演

国家機密によって未知なる細胞で作られたプロトマンカインドと呼ばれる人工生命体。政府からは天然記念物指定されている。各国に彼女のコピー体が存在し、その数は計り知れない(本編だけでも24カ国は存在する事が伺える)。
外見は12歳程度の少女だが実年齢は友紀より上である(実は諸事情により10年前から成長が止まっている)。その気になれば3分間だけ大人になれる(本人談)。見かけによらず身体は意外と頑丈で、高い所から落ちても無傷で生還できる。頭部の髪飾りが特徴で、りぜるの反応に合わせて動く。髪の毛の長さはセミロング。
当初はバイクの運転が下手だったのにも関わらず、何故か別の話では乗りこなしていた。このことから運転スキルを潜在的に持ち合わせている模様。汗や涙の成分がニトログリセリンと呼ばれる物質で出来ており、涙は蒸発してピンクの煙になって爆発する(初期は話のオチとして使われていたが後半からは段々使われなくなっていった)。これは『うる星やつら』でラムが怒った際に諸星あたるに対して雷を起こすシーンへのオマージュである(りぜるとは使用目的が異なるが)。
出自ゆえか日頃から非常識な言動や行動が多いものの意外にもコミュニュケーション能力は高く、普通に人間関係は構築できる模様。無邪気な反面、内面は繊細で友紀のことを気にかけすぎて落ち込む場面が多く見られる。場所を問わずに執念で友紀をどこまでも追いかけ続け、強引な方法で友紀に婚約を迫ろうとする。友紀のことを何故か当初から「旦那様」と呼び心から慕っている(原作漫画ではトモノリと呼んでおりやや冷淡な印象である)。性格は天真爛漫で感情豊か。いわゆるチャーミングな性格で人受けも良いが不器用な性格のため、常に友紀の前でトラブルをパパたちと起こしてその度に友紀から嫌がられている。何気に料理もできる(どこで覚えたのかは謎)。本作は所謂どつき漫才のようなコンセプトが特徴であり、何かしらの事で彼女がお仕置きを受けるのが定例となっている。
最終回では友紀と同年齢になった姿を見せている(その際の姿は身長が伸びてやや大人っぽい顔立ちになっている)。
主人公の中学3年生。1987年4月1日生まれ(アニメ第1話より)で放送日と生年月日で年齢の辻褄が合う。極度の年上好きであり年下が嫌い(本人曰く子供には興味が無いとのこと)な少年。そのために、りぜるは彼の興味の対象からは外れるらしい。基本的にはスポーツ万能で年相応の普通の少年なのだが、りぜるが何かしらのトラブルを引き起こすため、巻き添えを喰らうことが多く運がない。一見りぜるの事を邪険に扱っているようだが内心では信用しており何度も彼女の事を救っている。最終的には国家機密の魔の手から逃れることが出来て、りぜるとは結ばれた模様である。
友紀の幼なじみで活発で明朗快活な性格。彼に対しては恋愛感情がなく、あくまでも友達以上恋人未満の関係な模様。龍之介には片想いのまま恋が進展しない。りぜるとは大の仲良しでありお互いに愚痴を言える仲である。中々結ばれない二人の恋を心配している。最後までりぜるの事は人間と信じており、普通の友達として接していた。
金持ちの御曹司でステレオタイプな優男風のイケメン。あおいが片想い中の相手。しかし極度のロリコンであり、熊さんパンツに対して異常な執着を持っているという変わった性癖を持つ。しかも巨乳恐怖症でもあり直視が出来ないくらい症状が悪化している(後にあおいによって克服する)。それ故に好みのタイプ(彼にとっての)であるりぜるに何度も求婚を迫るが当の本人が友紀以外に眼中が無いため、彼の想いは報われずに一方通行のまま終局を迎える。最後まで彼女のことを人間だと信じ込んでいた。
数年ほど前に下校途中、自転車のブレーキの故障のせいで坂から転げ落ちそうになったところを友紀に救われ、それがきっかけで惚れている。眼鏡を着用している時は大人しいが、外すと豹変して凶暴な性格に変貌する二重人格の持ち主。
友紀が恋している先生。あおいと同じくりぜるの事は人間同様に扱っている。外見は90年代のアニメによく見られた外見をしている。
常にりぜるの背後におり、ありとあらゆる手段で二人をくっつけさせようとする。素性は謎に包まれており、全員がサングラス着用スキンヘッドダークスーツチョビ髭という出で立ちをしている。友紀の動向を探るためにわざわざバレバレな変装をして中学生に扮するなどお茶目な性格をしている。なお、本編の筋から何らかの形でりぜるの製作に関わっている模様だが詳細は不明。本物の人間かどうかも現時点では不明である。各国にもりぜると同様にクローンがおり服装以外は全員が同じ容姿をしている。物語後半で実はパパAが真理子の父親である事が明かされる。つまり友紀からすれば祖父に該当するということになる(歳を取っていない理由は不明)。
友紀の叔母にあたる人たち。本編でさほど出番はない。
友紀の実母。基本的にはいい人であり包容力がある人物。りぜるの事は娘のように可愛がっており、素性が知れない居候にも関わらず普通の人間として受け入れて接している。
りぜるのようなタイプに弱いらしく彼女を見た途端に卒倒していた。
野良犬。りぜる同様トラブルメーカー的な存在だが、りぜるの陰謀を食い止めるストッパー的な役目でもある。エピローグではあおいが飼い主になり世話をしている様子が描写された。
  • 翔 - 中村俊洋
  • るくす / ろべりあ / らんらん / れいちぇら - 釘宮理恵
りぜるのDNAから作られたクローン体。全員がその国のイメージに合わせたような外見である。挨拶も各国に合わせて違う。性格はオリジナル以上に自由奔放で自分勝手だが、こちらはややツンデレが入っており少し感情的。りぜるがいない間に隙を見て来日し、婚約を迫ったが自我を取り戻したりぜるによって離婚届が破り捨てられ、婚約は破棄され精神的なショックで昏倒した(原作では自我が崩壊する自体にまで至っている)。

用語

プロトマンカインド(海外版ではPrimordial Human)
直訳すると「試作品の人間」という意味である(海外での意味だと原始人間という意味合いになる)。
実態は国家機密によって作られ、未知なる細胞で構成されている人工生命体。原作の冒頭ではナノマシンの集合体と呼称されている(しかし劇中でそれが強調されたこともなく言及もされていない)。また、機械かどうかは不明で生態にも謎が多いが体臭があったり、精神的な悩みがあると体調を崩す描写があったり人間同様に肉体が成長することから、身体が機械部品で構成されていない有機アンドロイド、もしくはデザイナーベビーに近い存在だと思われる。どういった製作過程で作られたのかは最後まで明かされなかった。人間同様に感情があり食べ物も食べられる。知能は人並みに存在するが言動は非常識でやや掴みどころがない。りぜる以外にも個体が存在し各国にクローン体がいる(りぜる同様にパパたちが国ごとに付いている)。

テレビアニメ

第1期が2002年4月から6月まで、第2期が同年10月から12月まで放送された。

スタッフ

  • 企画 - ビーシーライツ
  • 原作 - スギサキユキル(角川書店『角川コミックスエース』)
  • 監督 - 松村やすひろ
  • 助監督 - 高橋丈夫
  • シリーズ構成 - 荒川稔久
  • キャラクターデザイン・総作画監督 - 大島美和
  • 色彩設計 - 佐野ひとみ
  • 美術監督 - 堀壮太郎
  • 撮影監督 - 天花寺伸宏
  • 編集 - 田熊純
  • 音響監督 - 亀山俊樹
  • 音楽 - 佐橋俊彦
  • プロデューサー - 丸山正雄、酒井明雄
  • エグゼクティブプロデューサー - 久米憲司
  • アニメーション制作 - マッドハウスIMAGIN
  • 製作 - m.o.e.

主題歌

オープニングテーマ
「はじめて♡しましょ!」[2]
作詞 - 荒川稔久 / 作曲・編曲 - 佐橋俊彦 / 歌 - 釘宮理恵
エンディングテーマ
「ほんきパワーのだっしゅ!」(#1 - 12、未放送)[3]
作詞 - 荒川稔久 / 作曲・編曲 - 佐橋俊彦 / 歌 - 釘宮理恵
「ダンナさまへ♡」(#13 - 23)
作詞 - 荒川稔久 / 作曲・編曲 - 佐橋俊彦 / 歌 - 釘宮理恵

各話リスト

話数 サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督
第1期
1 突然! 幼な妻!? 荒川稔久 松村やすひろ 広田知子
2 独占! 大人の時間!? 阿部雅司 高橋丈夫 服部憲知
3 めざせ! 2人でおふとんイン!? 林有紀 中島豊秋 花沢成江
4 大胆! 抱かれてハッピー!?
5 やったね! 一緒にイッちゃった!? オクノヒロユキ 山本直子
6 SOS! あぶない放課後!? 武蔵関太郎 清水一伸 広田知子
7 ライバル? ちちでか女子高生! 大西景介 中島豊秋 花沢成江
8 チカラずく!? 合体五秒前!
9 初体験!? あたしが抱いちゃった! 阿部雅司 高橋丈夫 渡辺和夫
10 ラブレターパニック! 恋の板挟み!? 武蔵関太郎 清水一伸 広田知子
11 夏だ! 海だ! めざせ伝説のキス!? 林有紀 中島豊秋 花沢成江
12 オトナへの扉! 初めてのC!? 松村やすひろ 高橋丈夫 大島美和
第2期
13 はふーん♥アダルトグッズで大変身!? 荒川稔久 竹下健一 宍戸淳 渡辺和夫
14 命かけます! うっふん初デート♥ 中島豊秋 花沢成江
15 死なないでダンナさま!! ほんきパワーのだっしゅ! 郷敏治 高橋丈夫 原将治
16 修学旅行、西へ…魅惑のWデート!? 筆安一幸 中島豊秋 花沢成江
17 修学旅行、西へ…魅惑のW不倫!? 江夏由結 松村やすひろ 清水一伸 原将治
18 修学旅行、西へ…魅惑のバトルスワッピング!? 荒川稔久 高橋丈夫 中島豊秋 花沢成江
19 オトナのC♥ 幼な妻に何が起こったか!? 筆安一幸 宍戸淳 原将治
20 ふれあう柔肌!? はふはふはつ初夜♥ 荒川稔久 武蔵関太郎 中島豊秋 花沢成江
21 欲望の赴くままに!! 愛こそすべて! 高橋丈夫 玉井公子
22 態度豹変!! やっちゃったらそれまでよ!? 宍戸淳 中島豊秋 花沢成江
23 一触即発!! はふ〜ん美少女大乱戦♥ 松村やすひろ
野嵜綾
宍戸淳 原将治
24 はじめ♥♥♥ましょ! 松村やすひろ 大島美和

放送局

放送地域 放送局 第1期放送期間 第2期放送期間 放送日時 放送系列 備考
兵庫県 サンテレビ 2002年4月2日 - 6月25日 2002年10月8日 - 12月24日 火曜 24:00 - 24:15 独立UHF局
神奈川県 tvk 2002年4月6日 - 6月29日 2002年10月12日 - 12月28日 土曜 24:45 - 25:00
埼玉県 テレ玉 2002年4月7日 - 6月30日 2002年10月13日 - 12月29日 日曜 23:30 - 23:45
千葉県 チバテレビ

関連商品

単行本
カドカワコミックス・エースエクストラより刊行。
  • りぜるまいん ISBN 4-04-713490-2
DVD
全てポニーキャニオンm.o.e.レーベルより発売。
  1. PCBG-50295
  2. PCBG-50296
  3. PCBG-50297
  4. PCBG-50298
  5. PCBG-50326
  6. PCBG-50327
  7. PCBG-50328
  8. PCBG-50329
Blu-ray BOX
ポニーキャニオンより2013年3月20日に発売された。

脚注

テンプレート:Reflist

外部リンク

  • ただし話数は連続していても放送期間は連続していない(放送日が12話と13話の間で3か月以上空いている)ので、中断するまで(1話から12話)を第1期、中断の後(13話から24話)を第2期と呼称する事がある。
  • うる星やつら』のOPのパロディ
  • 元ネタは『グレートマジンガー』のEDと『ダッシュ勝平』のED(友紀の声優が山口勝平なため)