ちちぶ (列車)
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ちちぶは西武鉄道が池袋駅・所沢駅 - 西武秩父駅間(池袋線・西武秩父線)で運転する特急列車の名称。2011年現在は小手指車両基地所属[1]の「ニューレッドアロー」10000系電車によって運転されている。
なお、本項では以下の池袋線系統5列車についても併せて解説を行う。
- 池袋駅 - 飯能駅間を運転する「むさし」
- 狭山線経由で池袋駅 - 西武球場前駅間を運転する臨時特急「ドーム」
- 武蔵丘車両検修場でのイベント開催時に運転される臨時特急「電車フェスタ」
- 池袋駅 - 西武秩父駅間で運転されていた「こぶし」
- 西武新宿駅・池袋駅 - 西武秩父駅間を新宿線・池袋線・西武秩父線経由で運転されていた「おくちちぶ」
目次
列車概況
ちちぶ・むさし | ||||||||||||||
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全列車とも座席指定制で利用には特急券を別途購入する必要がある。また定期券所持者でも別途特急券を購入すれば利用可能である。
列車号数は「ちちぶ」・「むさし」通しで発車順に下り奇数・上り偶数に符番されている。
- 定期列車は0 - 50番台、臨時列車は定期列車と別個に80番台[2]が、充てられる。なお、運転時刻が平日と土休日で大幅に異なる列車については土休日運用分は別途60番台に号数を変えている。
定期列車
ちちぶ
池袋駅 - 西武秩父駅間を運転。列車愛称は埼玉県秩父地方の「秩父」から。秩父地方への観光客輸送や埼玉県西部の通勤客輸送を目的としている。
- 例外的に土休日の下り一番列車は所沢駅始発である。
- 休日早朝の列車は60番台の号数が充てられる。
- 埼玉県秩父市羊山公園内に植えられた芝桜の開花時期ならびに秩父夜祭開催時には、平日や休日関係なく増発される。
むさし
池袋駅 - 飯能駅間を運転。列車愛称はかつての日本の令制国で現在の東京都や埼玉県などに相当する武蔵国の「武蔵」から。主に埼玉県西部の通勤客輸送をターゲットとした「ホームライナー」的役目を担う。
- 朝夕間の運行が主体で、平日ダイヤの最終は池袋駅午前0時発である。
- 延長運転や臨時列車は「むさし」が主体となる。
- 「ちちぶ」と同様に休日の早朝列車には60番台の号数が充てられる。
- かつては所沢駅始発の池袋行の設定が存在したほか、土・休日の新宿線「おくちちぶ」の送り込み列車にも本愛称が使用された。
臨時列車
ドーム
西武ドームでのイベント開催時に池袋駅 - 西武球場前駅間で運転される臨時特急列車で、以前は以下の愛称で運転されていた。
- 渡辺美里ライブ開催時の「MISATO TRAIN」:1990年 - 2005年
- 「国際バラとガーデニングショウ」開催時の「ローズエクスプレス」:2005年 -
- 埼玉西武ライオンズ主催試合時の「スタジアムエクスプレス」:2006年 -
2007年3月6日ダイヤ改正[3]で残存していた2列車に「ドーム」を統一愛称とした。ただし、それ以後も以前からの愛称も案内などで使用されている。
ローズエクスプレス
スタジアムエクスプレス
- 2006年度は「セ・パ交流戦」期間中に西武ドームでの埼玉西武ライオンズ主催試合日に運転。翌2007年度からは交流戦期間に加えて、ライオンズ主催のパシフィック・リーグ公式戦試合日となる土曜・休日・大型連休・夏休み期間(7月24日 - 8月31日)にも運行。
- 試合開始時刻に合わせて全部で4パターン(平日は1パターン)[5]のダイヤがあり、試合時刻に合った列車のみ1日1往復する。[6]
- 車内放送で文化放送アナウンサーや当時の監督・伊東勤からのメッセージのほか、ライオンズと対戦相手の応援歌などを流していた時期もある。
- 2009年以降は当列車の特急券を購入すると、ライオンズファンクラブ会員にはファンクラブのポイントシステム「Lポイント」が付与される[7]。
- 2014年は4月の平日を除く全ての試合で運転される予定
電車フェスタ
池袋駅 - 武蔵丘車両検修場間を運転。毎年1回開催されている武蔵丘車両検修場の一般公開イベントに合わせて1往復運転される臨時特急。
- 2002年に初開催された同イベントが2004年に「西武・電車フェスタ ○○(開催年の西暦)in 武蔵丘車両検修場」と名称変更[8]したのと同時に運転を開始。
- 特急券の予約の際などでは臨時の「むさし」扱い。
- 2005年のみ西武新宿駅 - 武蔵丘車両検修場間でも運転された。
- 2011年は東日本大震災の節電の影響で運転されず、2012年以降、運転中止となっている。
- 下り列車の車内では立川真司や一時期はSUPER BELL''Zの野月貴弘らによるパフォーマンスが行われた。
団体臨時列車
小さな旅
『水樹奈々 スマイル・ギャング』(文化放送制作)リスナー向け団体専用列車
メイドトレイン
- 2010年12月11日と2012年1月14日に池袋 - 西武秩父間を往復するツアーチケットを発売して運行された団体専用列車。車内にメイド喫茶に見立てた飾り付けがされた。
- 車内ではメイドによる車内販売・ドリンクサービスや車内放送、目的地の秩父ではミニ撮影会やビンゴゲーム大会などが実施された。
- 企画・運営はひたちなか海浜鉄道と鹿島臨海鉄道でも同様な形態の列車を運行した実績のあるBSビジュアル。
過去の列車
こぶし
1969年 - 1973年に池袋駅 - 西武秩父駅間で運転。
- 休日前夜に池袋駅を発車し、西武秩父駅に到着した後乗客は朝まで車内で仮眠できるというハイキング客向けの夜行特急[9]。
- 本列車は休日早朝の西武秩父駅発「ちちぶ」の送り込みを兼ねていた。
おくちちぶ
「おくちちぶ[10]」の愛称は以下の2列車に用いられた。
- 1976年 - 1993年・2014年:秩父観光の多チャンネル化を計る目的で西武新宿駅 - 西武秩父駅間を直通する列車。
- 1993年 - 2003年3月12日:上述の新宿線直通特急廃止後に池袋駅 - 西武秩父駅間を土休日のみ運転する列車。停車駅パターンが「ちちぶ」と異なるために愛称で区別した。「ちちぶ」との相違点は入間市駅を通過し、芦ヶ久保駅に停車していたことであった。
- 「おくちちぶ」停車駅一覧
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凡例
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運行概況
登場当時は平日2往復・休日4往復で運転開始。その後ダイヤ改正によって増発をくり返し、現在に至る。2001年 - 2010年に7回実施されたダイヤ改正のうち、6回で増発および「むさし」の運転区間延長に伴う「ちちぶ」化が行われた。2010年3月改正以後は以下の形態で運転されている。
平日
- 下り 「ちちぶ」17本・「むさし」8本の計25本運転(池袋駅発車基準)。
- 6時 - 7時台:30分ヘッドで「ちちぶ」「むさし」運転。
- 8時台 - 16時台:1時間ヘッドで毎時30分に「ちちぶ」のみ運転。
- 17時 - 21時台:30分ヘッドで0分「むさし」・30分「ちちぶ」が交互運転。
- 22時 - 0時台:30分ヘッドで「むさし」のみ運転。
- 上り 「ちちぶ」16本・「むさし」13本の計29本運転(池袋駅到着基準)。
- 6時台:「むさし」2本。
- 7時台:「ちちぶ」1本・「むさし」1本。
- 8時台:「むさし」1本。
- 9時台:「ちちぶ」2本。
- 10時 - 16時台:1時間ヘッドで「ちちぶ」のみ運転。
- 17時 - 22時台:30分ヘッドで「ちちぶ」「むさし」が交互運転。
- 23時台:「むさし」2本。
土曜日・休日
- 下り「ちちぶ」17本・「むさし」8本計25本運転(早朝の所沢駅始発1本を除き池袋駅発車基準)。
- 6時台:池袋駅始発・所沢駅始発それぞれの「ちちぶ」1本づつ運転。
- 7時台:30分発の「ちちぶ」運転。
- 8時台:00分発の「むさし」・30分発の「ちちぶ」運転。
- 9時 - 16時台:1時間ヘッドで毎時30分に「ちちぶ」のみ運転。
- 17時 - 22時台:00分「むさし」・30分「ちちぶ」を運転。
- 23時:00分発最終「むさし」。
- 上り「ちちぶ」17本・「むさし」8本計25本運転(池袋駅到着基準)。
- 6時 - 10時台:「ちちぶ」「むさし」30分ヘッドで運転。
- 11時 - 17時台:「ちちぶ」1時間ヘッドで運転。
- 18時 - 21時台:30分ヘッドで「ちちぶ」「むさし」が交互運転。
- 22時台:「ちちぶ」1本。
現行列車の停車駅
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凡例
備考 |
使用車両
沿革
- 1969年(昭和44年):西武秩父線開業とともに西武鉄道初の特急形車両5000系電車により特急「ちちぶ」・「こぶし」が運転開始。「ちちぶ」は、当初は所沢駅(平日のみ)・飯能駅のみに停車。
- 1973年(昭和48年):「ちちぶ」が所沢駅に毎日停車になるとともに芦ヶ久保駅にも停車開始。池袋駅 - 所沢駅・飯能駅間の「むさし」運行開始。「こぶし」は廃止。
- 1976年(昭和51年):西武新宿駅 - 西武秩父駅間を直通する「おくちちぶ」と車両回送を兼ねて下り西武新宿駅→所沢駅間の「むさし」運転開始。池袋駅 - 飯能駅間の運転間隔を1時間ヘッドとする。
- 1980年(昭和55年):「おくちちぶ」送り込みを兼ねた上り所沢駅→西武新宿駅間の「むさし」運転開始。
- 1993年(平成5年):10000系を使用した「小江戸」運転開始に伴い、西武新宿駅発着の「おくちちぶ」・「むさし」を廃止。「ちちぶ」・「むさし」の入間市駅停車開始。「おくちちぶ」は土曜日・休日のみ運転の池袋駅 - 西武秩父駅間列車の愛称に変更。
- 1995年(平成7年):10000系による5000系の置換え完了。
- 1998年(平成10年):西武秩父線内の特急停車駅を従来の芦ヶ久保駅から横瀬駅に変更。芦ヶ久保駅は行楽シーズンのみの臨時停車となる。
- 2003年(平成15年):3月12日のダイヤ改正で「おくちちぶ」を廃止。9月20日 - 27日に巾着田曼珠沙華開花に合わせた高麗駅臨時停車を開始。以降秋の臨時停車が恒常化する。
- 2004年(平成16年):武蔵丘車両検修場の一般公開イベント開催に伴い臨時特急「電車フェスタ」を運転開始。
- 2007年(平成19年):3月7日のダイヤ改正で臨時特急「ドーム」運転開始。
- 2014年(平成26年):7月19日・7月20日の2日間、「秩父川瀬祭」の開催に伴い、列車名としては11年ぶりに、運転としては21年ぶりに西武新宿駅 - 西武秩父駅間に「おくちちぶ」を運転(ただし、停車駅は21年前と一部異なり、新宿線内は田無、東村山両駅に停車と池袋線内は芦ケ久保駅通過、入間市、横瀬両駅に停車)。
脚注
関連項目
テンプレート:リダイレクトの所属カテゴリ- ↑ 秩父夜祭などの増発時や検査時には、通常は新宿線系統の運用を担当する南入曽車両基地所属車両を借受することがある。
- ↑ 秩父夜祭の際には多数増発のため70番台も充てられる。
- ↑ 運転開始はイベント開催の日程都合上ダイヤ改正後の同年3月24日。
- ↑ 池袋 - 練馬間・練馬 - 所沢間のみの利用は不可。ただし券売機には練馬の口座が入っている。
- ↑ 平日ナイター、土休日13時開始、14時開始、17時開始、18時開始
- ↑ 2014年のオールスターゲーム当日は西武球場前行のみ2本運転
- ↑ 2011年までのファン感謝のつどい実施日を除く。
- ↑ 前2回は「西武・電車フェスタ 検修場まつり」
- ↑ 夜通し運転されているわけではないので、厳密には夜行列車とは言えない。
- ↑ 元々「おくちちぶ」の愛称は1969年の西武秩父線開業時に設定されたハイキング急行(現在の快速急行の前身)「奥秩父」(漢字表記)が祖となる。後に停車駅設定の違いで「奥武蔵」も設定された。</br>※飯能駅以西で「奥秩父」が一部駅のみ停車、「奥武蔵」が各駅停車。
- ↑ ただし券売機には練馬のコマがある。