たこまん
テンプレート:Infobox 株式会社たこ満(かぶしきがいしゃ たこまん、テンプレート:Llang)は、日本の製菓業者。旧社名は株式会社多古満(かぶしきがいしゃ たこまん)。直営店のロゴなどでは、たこまんと表記されることも多い。
目次
概要
静岡県菊川市に本社を置く製菓業者であり、郷土菓子、和菓子、洋菓子の開発、製造、販売を手掛けている[1]。また、静岡県西部を中心に直営店「たこまん」を展開しており[2]、商品は基本的にはこれらの店舗でしか購入できない。ただし、例外的に、東海旅客鉄道掛川駅構内の「これっしか処」や静岡空港の売店などで、一部の商品が土産用として販売されている[3]。なお、直営店においては、毎月「たこのはっちゃんデー」と呼ばれるセールが催されていた。
経営理念として「ひとりのお客様の満足とひとりの社員の幸せ」[4]を掲げている。身土不二の思想のもと、原材料は地元である静岡県西部(かつての遠江国・遠州)産のものを極力使用している[4][5]。キャッチフレーズは「清らかな遠州からのおくりもの」であり、商品のネーミングも遠江の伝説や名勝に因む物が多い。さらに、包装紙には遠江の野花をあしらうなど、地元に根ざした企業姿勢が窺える。これらの点から、静岡県西部を代表する製菓業の一つとして知られている。一例として、経営学者の坂本光司が行った「静岡県西部地域顧客満足度調査」によれば、「あなたが他人に紹介できる自慢の店」として他の店舗を大きく引き離しての1位であった[6]。なお、顧客から県外にも出店してほしいとの要望が寄せられることもあるが、「『たこまん』は遠州をテーマにした菓子屋のため、残念ながら他県への出店予定はございません。今後も静岡県遠州地方を中心にと思っております」[7]と回答しており、あくまで直営店としての「たこまん」は遠州のみに限定する姿勢を鮮明に打ち出している。
来歴
1953年、静岡県小笠郡大坂村(のちに大浜町、大東町を経て掛川市)にて創業を開始した[8]。その後、従業員の給与水準や労働条件を改善し他業種と遜色のない企業にしたいとの思いから[8]、法人化を果たすとともに、小笠郡浜岡町(のちの御前崎市)に出店を果たす[4]。しかし、売上は伸びるものの離職者が後を絶たない事態となり[4][9]、経営方針を転換した。顧客満足と従業員満足を同時に目指すこととし「ひとりのお客様の満足とひとりの社員の幸せ」[4][9]を経営理念として掲げた。以来、小笠郡を中心とする静岡県西部に直営店を出店してきた。その後、本拠地と生産拠点は小笠郡小笠町(のちの菊川市)に移転することになり、「小笠本社」と「小笠工場」が設置された。なお、創業の地である大東町には「大東総本店」が置かれている。
名称
初代社長が東京都に修行に出た際、奉公先で初めて食べた酢蛸のおいしさに感動し、この酢蛸以上の満足を顧客に伝えたいと考え「たこまん」と命名した[8][9]。当初の社名は漢字で「多古満」としていたが、のちに一部平仮名混じりの「たこ満」に改名した。社章は、蛸を象った図形の中に、筆文字で「多古満」と表記されている。なお、直営店などの店舗のロゴは、全て平仮名で「たこまん」とされていることが多い。
フィクションへの登場
所十三の『名門!多古西応援団』には、静岡県立掛川西高等学校をモデルとした「多古多西高等学校」が登場する。これはたこ満の旧社名である「株式会社多古満」がネーミングの由来になっている。また、大島司の『アタック!!』は、静岡県掛川市を主要な舞台としており、かつてたこ満が運営していた「城の餅本舗」にて登場人物がソフトクリームを食べるシーンがある。
主な製品
- たこまん
- のんべえ饅頭
- 一豊御前
- 千代の夢(現在は販売していない)
- 大砂丘
- 浜岡砂丘(静岡県御前崎市)を中心とする遠州灘の海浜にちなむ。
- 永年チーズクリームが中に入っていたが、近年クリームの種類が増加。
- いちご、桜、ブルーベリー、マロンなどが期間限定で発売される。
- ショコラ大砂丘(現在は販売していない)
- 夢いちご
- 遠州夢咲農業協同組合管内で生産された「夢咲苺」を使用した苺大福。
- 遠州サブレ(現在は販売していない)
- 軽便物語(現在は販売していない)
- エコパ(現在は販売していない)
- 凧たこあがれ
- 浜松まつりにちなむ。
- 金時パイ
- 初甘藷
- あんじぇんぬ
- 遠州季のパイ
- 茶の葉フリアン
- カテキンフリアン (現在は販売していない)
- 緑茶果
- 栗みそ饅頭
- 塩豆大福
- 極軟栗羊羹(現在は販売していない)
- 丹波黒豆羊羹(現在は販売していない)
- 静岡お茶羊羹(現在は販売していない)
- 桜モンブラン
- 桜ロール
- 桜もちパイ(現在は販売していない)
- グラスジュレロゼ(現在は販売していない)
- やぶきたプリン(現在は販売していない)
- 遠州ワーズ(現在は販売していない)
- 遠州バウム
- お茶シュー
- 掛川・和栗のモンブラン
キャッチフレーズ
- 清らかな遠州からの贈り物
- 身土不二
歴史
店鋪
工房·お店「たこまん」
- 静岡県西部を中心に17店鋪を展開する。(2012年現在)
- 菊川市 ‐ 小笠本店、小笠工房(製造のみ)
- 掛川市 ‐ 大東総本店、掛川本館、掛川秋葉通り店(大須賀地域にはない。)
- 御前崎市 ‐ 浜岡本店
- 袋井市 ‐ 袋井本店、浅羽本店
- 磐田市 ‐ 竜洋本店、豊田店
- 浜松市 ‐ 浜松店、笠井店、立野店、三方原店、浜松志都呂工房
- 島田市 ‐ 初倉本店
- 牧之原市 ‐ 相良店、榛原店
関連店舗
- 遠州茶家
- 城の餅本舗
- マリアツェル
関連企業
- 菓匠安心堂
加盟団体
- 静岡県洋菓子協会
脚注
関連項目
外部リンク
- 清らかな遠州からのおくりもの たこまん - 公式ウェブサイト
- たこまん開発日記 - 公式ブログ
- たこまん開発日記 - 旧公式ブログ
- ↑ 引用エラー: 無効な
<ref>
タグです。 「kaishaGaiyo
」という名前の引用句に対するテキストが指定されていません - ↑ 「たこまん店舗案内」『たこまん/店舗情報』たこ満。
- ↑ 「『たこまん商品取扱店』(敬称略)」『たこまん/店舗情報』たこ満。
- ↑ 4.0 4.1 4.2 4.3 4.4 藤井正隆『感動する会社は、なぜ、すべてがうまく回っているのか?』マガジンハウス、2011年、91頁。
- ↑ 「身土不二」『たこまん/身土不二_茶』たこ満。
- ↑ 『株式会社たこ満』。
- ↑ 「お客様からのご要望」『たこまん/FAQ-よくあるご質問について-』たこ満。
- ↑ 8.0 8.1 8.2 藤井正隆『感動する会社は、なぜ、すべてがうまく回っているのか?』マガジンハウス、2011年、90頁。
- ↑ 9.0 9.1 9.2 深山昭彦「ひとりのお客様の満足とひとりの社員の幸せ」『たこまんのコアコンピタンス経営 ~心の時代の経営学~ |社会起業家を育成するビジネススクール 社会起業大学』社会起業大学。