この世の果て
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テンプレート:基礎情報 テレビ番組 テンプレート:Sidebar with collapsible lists 『この世の果て』は、1994年(平成6年)1月10日から3月28日までフジテレビ系列月9枠で放送されたテレビドラマ。全12回。平均視聴率22.9%、最高視聴率25.3%。全ての回で20%以上の視聴率を記録している。
概要
都会の絶望の果てで出会った、孤独なホステス砂田まりあと孤独な天才ピアニスト高村士郎の究極の愛を描いた悲劇。オープニングとエンディングは士郎がまりあに語りかける形でナレーションが入る。メインキャスト全員が孤独であり、悲しい過去、心の傷をかかえており、この枠としては珍しい重厚な人間ドラマが描かれている。
鈴木保奈美と横山めぐみの初の汚れ役であり、その暗い演技が放送当時話題になった。野島作品の中でも特に暗い作品と言われているが、作品自体の評価は高いとされるテンプレート:要出典。
1994年(平成6年)10月21日に、ビデオ全4巻が発売された。DVD化は実現していない。
最終回はフジテレビオンエア版が20分延長であったが、ルミと井野が殺害した佐々木を埋めるシーンなど、いくつかの場面がカットされて1時間枠に収められている。現在テンプレート:いつも地方で再放送される場合は、このカットされたバージョンの最終回が放送されることが多い。
フジテレビのヒットメーカー大多亮が単独プロデュースで手掛けた最後の作品でもある。
キャスト
- 砂田 まりあ - 鈴木保奈美
- 妹の手術費用を貯めるため、昼は郵便局員、夜はホステスとして働く。ヘビースモーカー。幼い頃、父に愛されていないと感じ、父を殺そうと家を放火した。父は死んだが、家にいないと思っていた妹・ななは盲目に。そのため常に暗い表情をしている。ななの目から光を失った自分を責め続け、どんなことをしてもななの目を治すと心に誓っている。
- 言葉遣いが荒く、時々激昂するが、妹・ななと士郎には自己犠牲的な愛をささげる。やがて士郎の子を妊娠するが、言い出せないまま二人の仲はすれ違い、士郎はルミの元で覚せい剤なしではいられない体に。そんな士郎に暴力を振るわれ、流産してしまう。士郎を助け出し、覚せい剤がぬけたことを機会に士郎に別れを告げ、征司と結婚する決意をする。
- 高村 士郎 - 三上博史
- ひき逃げに遭い、警察に通報してくれたまりあと恋に落ちる。始めは記憶喪失のふりをし、素性を隠していたが実は世界的に有名なピアニストだった。幼い頃から妻・百合子の父に預けられピアニストとしての教育を受け、ピアノを弾く機械のような生活を送っていた。しかし、自ら左手を傷つけ、ピアニスト生命を絶つ。妻と離婚し、資産も名誉も捨ててまりあと暮らし始めてからは、過去のプライドと栄光が捨てられず自暴自棄になり、覚せい剤におぼれる。
- 砂田 なな - 桜井幸子
- まりあの妹。自宅の火事が原因で盲目に。少々幼さが残るが障害を感じさせない健気な性格。村井夫妻が営む花屋で働きながら一人暮らし。村井夫妻からは養子縁組の話をたびたび持ちかけられる。ある日、コンビニ強盗が逃走するところに遭遇。口封じに暴行されかけていたところを助けてくれた純と恋に落ち、交際。純がコンビニ強盗をしたと告白したのをきっかけに二人は別れ、村井の息子・道夫に心引かれていく。家に訪ねてきた元警察官の祖父から初めて祖父たちの力で、まりあの放火事件は当時伏せられ、事故ということにされたのを知る。
- 神矢 征司 - 豊川悦司
- 経済界のプリンス、KAMIYAグループ御曹司。中学生の頃、本妻との間に子供ができなかった神矢の跡取りとして神矢家に。地位も名声も金も好きなように動かせるが、母を捨てた父を恨む気持ちも手伝い、愛を信じることができない。常に孤独を感じており、女を口説いて落ちるかどうかの賭けを部下としていた。
- 三島 純 - 大浦龍宇一
- 自動車整備工場に勤めている。赤ん坊の頃コインロッカーに捨てられていた天涯孤独の青年。顔の左側はやけど跡で覆われている。京子の弟とコンビニ強盗をした時に衝突したななに顔を見られたと勘違いする。ななが盲目であることを知り、安堵するが、仲間がななを暴行しようとしていたところを助ける。勤務先に刑事がやってきたことで解雇され、セメント工場で働くように。
- 加賀美 ルミ - 横山めぐみ
- まりあが働く「花葡萄」に大勢の客を従えて店がえしてきたホステス。趣味は陶芸。ある男を誘惑し、貢がせた自慢話を控え室でホステスたちに聞かせていたが、その男は店のNo.1・京子が暮らしていた男だった。中学生の頃、ボーイフレンドとデート中に見知らぬ男たちに襲われ、暴行された時にボーイフレンドが逃げ出してしまった。それからは愛や永遠という言葉を聞くと頭痛がするようになり、セックスをしても感じなくなった。
- 砂田 夕子 - 吉行和子
- まりあとななの母、現在は居酒屋経営。廃人同然の元シナリオライター・葛木和也との間にまりあをみごもっていたが、それを承知してくれた砂田と結婚するが、まりあがおこした火事で死別。最後まで砂田を愛せなかった。5年前に偶然再会した葛木をこっそりと匿い、最期を看取ると後追い自殺する。遺言により角膜はななに移植される。第1-11話の出演。
- 吉田 潔 - 清水紘治
- ななの主治医。人の情を信じることをしない。まりあには高額の金を出せば角膜移植を優先的に受けさせると何度も言っている。偽善や人の善意を嫌う人物であり、自分の目の前で車に飛び込んだまりあを見て驚愕する。
- ななの角膜移植手術後、結婚式の前日に交通事故に遭い、20年間植物状態になっている妻をまりあに対面させた。
- 佐々木 実 - 小木茂光
- 娘を探して京都から上京し、夕子の店で働き始める料理人。実は探しているのは自分を破綻させ、妻を殺害する原因を作ったルミであった。服役を終えてすぐにルミを探すために上京した。ルミと士郎が暮らし始めたことを知り、士郎と別れるようにまりあに忠告する。ルミに毒を盛られ絶命する間際に、ルミの顔に硫酸をかける。第4-11話の出演。
- 高村 百合子 - 高樹澪
- 士郎の妻。士郎の愛よりも士郎のピアニストとしての地位や手に興味がある。行方不明になった夫の士郎を探し出すが、目の前で士郎は左手を傷つけた。後に離婚する。第1 - 4話の出演。
- 二村 浩一 - 加藤善博
- 百合子から雇われた元刑事の探偵。まりあと士郎の恋愛に興味を持ち、士郎を見つけてもしばらくは百合子に居所を知らせず、士郎に失踪やまりあとの暮らしを聞いていた。後にまりあから依頼を受け、覚せい剤漬けになりヤクザから追われる士郎を救い出す。第1 - 4話、第11話の出演。
- 田辺 京子 - 秋本奈緒美
- クラブ「花葡萄」No.1ホステス。入店間もないまりあと客の前で大喧嘩をするが、後に友人に。バイセクシャルの男と暮らし、一緒に店を開くために金を貯めていたが破局。男は京子と貯めた金を使い後に花葡萄へ移籍してきたルミに貢いでいたことを知る。弟が強盗で逮捕され服役することが決まると、故郷へ帰った。第1-6話の出演。
- 大前喬 - 塩見三省
- 征司の部下、孤独な征司の心の支えになっている。
- 村井 良雄 - 鶴田忍
- ななが勤める花屋の店主。ななを気に入り、資産も名義変更し相続させる約束で養子縁組する。一人息子・道夫がおり、勘当しており何年も会っていなかったが、ななを養子縁組すると、突然道夫が姿を現す。第1-10話の出演。
- 村井 早苗 - 茅島成美
- 良雄の妻。第1-10話の出演。
- 村井 道夫 - 沢向要士
- 良雄と早苗の一人息子。勘当されているが、借金を支払うために養女になり、両親の財産相続をすることになったななに近づく。婚姻届にボランティア参加のサインだと偽りサインさせ、ななを殺そうとするが、後を追ってきた純により捕まえられる。第5-10話の出演。
- 井野 仁 - 松田勝
- ルミとは長い付き合いのあるバーのマスター。怪力の大男。裏社会にも通じており、ルミに覚せい剤を分ける。ルミがまりあを殺そうとすると、わざと弾の入っていない銃を渡し、自分の目をつぶし、ルミに告白。第6話から登場。
- 三浦 博実 - 土屋久美子
- 道夫に借金をさせている派手な女。調布市のボランティアだと嘘をつき、道夫と共にななを殺そうとする。道夫と共に純に捕まえられる。第6-10話の出演。
スタッフ
主題歌
サブタイトル
各話 | 放送日 | サブタイトル | 視聴率 | ||
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第1話 | 1994年1月10日 | 雨のシンデレラ | 24.1% | ||
第2話 | 1994年1月17日 | 目の見えぬ純愛 | 25.1% | ||
第3話 | 1994年1月24日 | 愛と死の十字架 | 24.4% | ||
第4話 | 1994年1月31日 | 流血の運命 | 21.9% | ||
第5話 | 1994年2月7日 | 愛だけを信じて | 23.1% | ||
第6話 | 1994年2月14日 | すれ違う心 | 22.0% | ||
第7話 | 1994年2月21日 | 引き裂かれた姉妹 | 25.3% | ||
第8話 | 1994年2月28日 | その愛を失う時 | 22.6% | ||
第9話 | 1994年3月7日 | 小さな命が消える | 21.2% | ||
第10話 | 1994年3月14日 | 盲目の妹に光を | 21.6% | ||
第11話 | 1994年3月21日 | 愛する者の死 | 20.1% | ||
最終話 | 1994年3月28日 | 未来を君に捧げる | 23.7% | ||
平均視聴率 22.9%(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ) |
- 本放送ではサブタイトルは表示されなかったが、ビデオ版ではタイトルロゴと話数表記の後にサブタイトルが表示される。
関連商品
- この世の果て Vol.1~Vol.4 (フジテレビ、1994年10月21日発売)
- 野島伸司「この世の果て」(幻冬舎文庫)ISBN 4877284931