こうま座
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こうま座(小馬座、Equuleus)は、北天の星座の1つ。全天88の星座の中でみなみじゅうじ座の次に小さく、また全ての星が4等級以下の、目立たない星座である。
主な天体
恒星
- α星:キタルファは、こうま座で最も明るい恒星。
- γ星:りょうけん座アルファ2型変光星(回転星)。
由来と歴史
こうま座は、トレミーの48星座には最初から入っていたが、誰が設定したのかわかっていない。紀元前3世紀に星座の神話をまとめたアラートスの『ファイノメナ』に見えないことから、プトレマイオス自身か彼に先立つヒッパルコスではないかと考えられている[1]。ゲミノスは、ヒッパルコスが設定したものとしているが、ヒッパルコスの著書で唯一現存している「エウドクソスならびにアラートスによるファイノメナの注解」には言及がない [2]。
神話
この星座については、アラートス以外の偽エラトステネス、ヒュギーヌス、マニリウス、ウィトルウィウスの誰もが言及しておらず、神話は伝わっていない[1][2]。神話学者らはペガスス座となったペーガソスの弟でメルクリウスがカストールに与えたケレリスとも、ユーノーがポルックスに与えたキュラルスとも、ネプトゥヌスがミネルウァと力比べをしたときに三叉戟で突いた生物とも考えられている[2]。サトゥルヌスとピリュラーの物語と関連付ける者もいる[3]。
科学解説家のイアン・リドパスは、プトレマイオスはケンタウロスのケイローンの娘ヒッペを想定していたのではないかと考えている。ヒッペはデウカリオンの孫アイオロスにかどわかされ妊娠した。その事実を父に知られぬように山に隠れたが、ケイローンは彼女を捜しに山を訪れた。ヒッペが、自分を雌馬に変えるように神々へ祈ったところ、アルテミスがそれを聞き入れ、ケイローンから見つからないように、ヒッペの頭だけが星々の間から見えるような星座とした[1]。