メルクリウス
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メルクリウス (Mercurius) はローマ神話のデイ・コンセンテス (Dei Consentes) の一人であり、商人や旅人の守護神である[1]。英語読みでマーキュリー (Mercury) とも表記される。ギリシア神話の神々の伝令使ヘルメースと同化し、雄弁家、盗賊、商人、職人の庇護者とされた。ニュンペーのラールンダとの間にラールたち(ラレース)をもうけた。
メルクリウスの神殿は紀元前496年にアウェンティヌス丘の上に建てられたとされるが、これはローマの聖所ポメリウムの外にあったため、元からローマにいた神ではなく、外部から来た神と考えられている。
ローマ暦では、水曜日をメルクリウスの日 Diēs Mercuriī (ディエース・メルクリイー)としている。
タキトゥスは『ゲルマーニア』において、ゲルマン人が最も崇拝する神をメルクリウスと呼んだが、これはゲルマン神話の主神ウォーダンのことであったと考えられている。英語の Wednesday は「メルクリウスの日」を古英語で「ウォーデンの日」と翻訳したことに由来する。
別名をメルクリウスともエジプト人ヘルメスともいうヘルメス・トリスメギストスは、ヘルメス主義を象徴する神話的人物であるが、後世、ヨーロッパ中世およびルネサンス期において、錬金術の考案者にして諸学と技芸の祖であると考えられた。