ペガスス座
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テンプレート:Infobox Constellation ペガスス座 (Pegasus) は、北天の星座で、トレミーの48星座の1つ。
比較的明るい星の多い有名な星座である。
α星・β星・γ星・そしてアンドロメダ座のα星(もとはペガスス座δ星)からつくられる4角形は、ペガススの大四辺形として知られる。また、北半球ではペガスス座が秋を代表する星座の1つであることから、『秋の(大)四辺形』とも呼ばれる。
命名はギリシア神話のペーガソス(天馬)にちなむ。一般には英語読みのペガサスで知られ、しばしばペガサス座と呼ばれるが、正式な星座名はラテン語読みでペガスス座という。
主な天体
恒星
- α星:マルカブ
- β星:シェアト
- γ星:アルゲニブ
- ε星:エニフ
- S星:赤色超巨星。
- 51番星:主系列星。初めて発見された太陽系外惑星がある。
- HD 209458:惑星(オシリス)がある。
- HR 8799:かじき座ガンマ型変光星。3つの惑星がある。
星団・星雲・銀河
その他
- アインシュタインの十字架:重力レンズ効果によって4つに分裂して、重力レンズを起こしている銀河とともに十字架に見えるクエーサー。
神話
ペーガソス(ペガスス座)は、勇者ペルセウスがメドゥーサの首を切って倒したときに、クリューサーオールと共に胴体から生まれた天を駆ける羽のある白馬である[4]。
生れ出たペーガソスは飛び立って、ムーサたちの住むボイオーティアのヘリコン山に辿り着いた。ペーガソスがムーサたちを喜ばせようと岩を蹄で撃ったところ、そこから泉が湧き出たという[4]。
ペーガソスは後に勇者ベレロポーンの乗馬となった。リュキア王イオバテースから怪物キマイラ退治の命を受けたベレロポーンは、ペイレーネーの泉で水を飲んでいたペーガソスを女神アテーナーから授かった黄金の手綱で捕らえ、自らの乗馬とした。ペーガソスに乗ったベレロポーンは、空中から矢と槍でキマイラを打ち倒した[4]。
やがて、増長したベレロポーンは神の仲間入りをしようとペーガソスに乗って天を目指したが、ゼウスの遣わした虻を嫌ったペーガソスに振り落とされ、墜死した。
ペーガソスは後にゼウスの雷電の矢を運ぶ役目を負ったという[4]。