くじら座
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くじら座(鯨座、Cetus)は、トレミーの48星座の1つ。
この星座は黄道に接近しているため、いくつかの小惑星がこの星座の中にいることがある。第4番目に発見された小惑星ヴェスタ(Vesta)は1807年3月29日にドイツのブレーメンでハインリヒ・オルバースによって この星座で発見された。
主な天体
恒星
- α星:メンカル(Menkar)
- β星:デネブ・カイトス(Deneb Kaitos)は、くじら座で最も明るい恒星で、(ミラを抜かせば)唯一の2等星[1]。
- ζ星:バテン・カイトス(Baten Kaitos)
- η星:デネブ・アルゲヌビ (Deneb Algenubi)
- ι星:デネブ・アル・シャマリー(Deneb al Shamaliyy)。「デネブ・カイトス」の名前はι星にも使われるので、2つの星を区別するためにβ星をディフダ(Diphda)と、ι星をデネブ・アル・シャマリーもしくは単にシャマリー(Shamaliyy)と呼ぶことも多い。
- ο星:ミラ(Mira)は、歴史上最初に発見された変光星である。変光周期331.65日の間に見かけの等級が2.0等から10.1等に変わる。肉眼だと、比較的明るかった星がいつの間にか消えてしまったように見える。 1596年にDavid Fabriciusがミラの光度が変わることを発見した。これは、天は不変であるというプトレマイオス体系への強烈な問題提起になり、その時代に提唱されたコペルニクスの地動説への追い風となった。
- τ星:地球から17番目に近い恒星。
- ルイテン726-8:地球から6番目に近い恒星。
星団・星雲・銀河
くじら座は銀河南極に近く、銀河面から離れている。このため、銀河系外の多くの銀河がよく見える。
- NGC 246:惑星状星雲。
- M77:渦巻銀河。δ星の近くにあり、くじら座で最も明るい、全天で9番目に大きな渦巻銀河である。
- オロチ:最も明るいモンスター銀河。ただし重力レンズ効果による像光の可能性が高い。
神話
この星座は古代よりずっと知られていた。ギリシア神話では、生贄のアンドロメダー姫(アンドロメダ座)を食べようとする巨大怪物クジラ(ケートス)であるが、メドゥーサを倒した後たまたま通りかかった勇者ペルセウス(ペルセウス座)によってメドゥーサの首を突きつけられ石にされてしまう。