あそBOY
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
テンプレート:列車名 あそBOY(あそボーイ)とは、九州旅客鉄道(JR九州)が豊肥本線の熊本駅 - 宮地駅間で1988年から2005年まで運行していた、蒸気機関車が牽引していた臨時快速列車である。
概要
九州での蒸気機関車の復活は1987年7月4日に「1989年の門司港開港100年と九州鉄道100年の記念イベントとして蒸気機関車を復活させよう」という北九州市長末吉興一と、JR九州社長石井幸孝との約束に始まったという。同年7月20日に復活が決定し、プロジェクトチームが発足した。
蒸気機関車の老朽化により2005年11月に廃止され、2006年から後継列車として「あそ1962」が運転されている。
列車名の「あそBOY」は、公募によって1988年7月13日に決定した。
運行概況
毎年3月から11月の週末を中心に1日1往復運転運転されており、全車座席指定席であった。指定席料金は800円で、ほかの快速列車より高めの価格設定だった。ただし、「ディーゼルあそBOY」での運行時は他列車と同じ300円であった。
年間数日程度「SL人吉号」として球磨川沿いを人吉駅まで運転した。これは牽引機の58654が人吉市に保存されていたことによる。
使用車両
牽引機関車
通常は8620形蒸気機関車の58654号機が牽引していた、なお機関車の不調等でダイヤに大幅な遅れが見込まれる場合に限りDE10形ディーゼル機関車が後部補機若しくはSLの故障の際は代替機として運用されていた。
客車
50系客車3両をアメリカ西部開拓時代に活躍した客車風に改造した50系700番台「ウエスタン風客車」を使用していた。編成内容は以下の通り。宮地寄りが1号車。
- 1号車:オハフ50 701(宮地寄りに密閉式の展望デッキあり)
- 2号車:オハ50 701(ビュッフェあり)
- 3号車:オハフ50 702(熊本寄りに密閉式の展望デッキあり)
- Asoboy type50-700 1.jpg
50系客車
- Asoboy ohafu50 interior.jpg
50系客車の車内
沿革
- 1988年(昭和63年)8月28日:「SLあそBOY」が運転開始
- 1999年(平成11年)7月18日 - 8月31日:「銀河鉄道999号」として運転。999ヘッドマークが取り付けられ、炭水車に「999」のメーテル・星野鉄郎のイラストが掲示される。また、スタンプラリーが実施されたり、特製のオレンジカードが発売された。
- 2005年(平成17年)
- SL aso-boy 999version(Tateno stn.)-19990814.jpg
銀河鉄道999号の側面(立野駅)
- Miyaji-station20050828.jpg
運転最終日の宮地駅の様子