Witch Hunter ROBIN

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テンプレート:Infobox animanga/Header テンプレート:Infobox animanga/TVAnime テンプレート:Infobox animanga/FooterWitch Hunter ROBIN』(ウイッチハンターロビン)は、日本のテレビアニメ作品。2002年7月2日から同年12月24日までテレビ東京で放送された。全26話。

中世ヨーロッパの魔女狩りをモチーフにし、現代の日本で繰り広げられるウィッチと人間との戦いを描く。「正義の所在」「種の純血思想がもたらす狂気」という重いテーマを常に問うアニメである。舞台は日本だが、全体的な色合いは中世ヨーロッパをイメージさせるものになっている。また、『鎧伝サムライトルーパー』や『ラブライブ!』と同様に従来のサンライズのアニメ(主に名義が矢立肇のもの)と異なり、人型ロボットは一切登場しない。

ストーリー

あらすじ

数千年もの間、ソロモンと呼ばれる組織が「ウィッチ」たち("witch"とは本来魔女のことだが、本作品では反社会的な超常能力者を指す)から人々を守ってきた。近年、日本でも能力を使って犯罪を行うウィッチが増加、これに対しソロモンの日本支部であるSTNJは、「オルボ」と呼ばれる薬剤を用いてウィッチを無力化・捕獲する戦術で、彼らと拮抗した戦いを演じていたが、主力メンバーの一人が謎の死を遂げ、戦力不足に陥る。代替要員としてソロモンから送られてきたのは、発火能力を持ったクラフト使いである、15歳の少女ロビン。彼女はチームの一員としてウィッチ狩りに力を発揮し始める。

ストーリー概説

ストーリーは、第15話「Time to say Goodbye」を境に前後半に分けることができる。

前半は、STNJに合流したロビンが他のメンバーとともにウィッチを狩る一話完結のストーリーから成る。チームに溶け込んでいく一方で、最初はウィッチを狩ることにためらいを持たなかったロビンが、次第にウィッチとクラフト使いとの違いに疑問を感じて、「自分が狩られる対象になるのでは」と恐怖を抱く過程が描かれる。

後半では、STNJを離れたロビンが自身の出自を探る一方、彼女を欠いた他のメンバーらはオルボに潜む謎を追い、やがてソロモンの存在意義など数々の秘密が明らかにされていく。

舞台は21世紀中頃から後半の日本とみられる。たとえば、16話に登場する物品受領書に「2056年2月12日」の日付が見られる。また、魔女狩りが盛んだった17世紀から18世紀より320年後(次回予告の予言詩風の文言より)ないし400年後(作中の台詞より)の出来事であると作中で示唆されている。

登場人物

瀬名ロビン(せな ロビン)
声 - 渡辺明乃
本作の主人公。ソロモン本部からSTNJに派遣されたリプレイスメント(交代要員)のクラフト使い。発火能力(パイロキネシス)を持ち、その力は銃弾などの金属を瞬時に気化させ、人間をも一瞬にして消し去るほどである(これには後述する「知識の欠片」の力も影響している)。能力発動時に一時的に視力が落ちるため精度に問題があったが、亜門の助言で眼鏡を着用することにより克服した。日本生まれ、イタリアトスカーナ育ちの15歳で、敬虔なキリスト教徒。日本語は堪能だが、たまにおかしな言い回しを使い、周囲から訂正される。ソロモンからはSTNJのウィッチハンターとしてだけではなく、クラフトの深奥(クラフトの奥義、知識の欠片)の回収という密命を受けていた。後にソロモン本部から危険なウィッチと認定されSTNJが襲撃されたが、拘束される寸前に亜門に助けられる。その後凪羅の仕事場に隠れ住み、自分が襲われる原因となった出生の秘密を追う。誤解され易いが、最終回のラストカットに出てきたクラフト使いは別人である。移動手段には旧式のスクーターベスパを愛用している。
亜門(あもん)
声 - 竹若拓磨
25歳。常に冷静に行動し結果も残すSTNJのチームリーダー的存在であるウイッチハンター。真ん中で分けた黒髪のロングヘアが特徴。無表情で口数も少なく、烏丸曰く無愛想。ロビン加入後、彼女のパートナーとなるが、財前からロビンの監視を命じられていた。凪羅とは異母兄弟で、3ヶ月ほど一緒に住んでいた。瞳子はかつての恋人である。表向きは財前と協力関係にあるが、実はソロモン本部から派遣されたSTNJの動きを監視するためのスパイでもある。STNJ襲撃後はソロモン本部の人間としてSTNJ暗部を追求していく。超能力に覚醒して傲慢になった母と不倫相手だった父を憎み、これが彼のウィッチを憎む原因となっている。
烏丸美穂(からすま みほ)
声 - 幸田夏穂
19歳。物質記憶読取(サイコメトリー)能力を持つSクラスハンター。STNJでは一番の古株で、ロビンの仕事の相談にも乗る良き先輩でもある。自分の能力が衰えてきていることに悩み、焦りを感じている。年齢の割にはキャリアウーマンのような大人びた雰囲気がある。
堂島百合香(どうじま ゆりか)
声 - 氷上恭子
18歳。STNJにはコネで入った大阪弁の女性。Dクラスハンター。関西出身。遅刻・定時帰宅・サボリの常習犯で、メンバーの中ではお世辞にも優秀とは言い難い。だが、後にソロモン本部からSTNJのオルボについて調査することを命じられたスパイであったことが発覚する。
榊晴人(さかき はると)
声 - 福山潤
17歳。STNJハンター随一の行動派。後先を考えない直情径行的な行動で周囲に迷惑をかけることもしばしば。
マイケル・リー
声 - 結城比呂
16歳。STNJのサイバーシステム一切とネットを通じた情報収集(ハッキングを含む)を任されている天才ハッカー。かつて偶然にSTNJのコンピューターに侵入して秘密情報に接したために拘束され、死か服従かの選択を迫られて、STNJに軟禁されたまま仕事をする「首輪付き」として生きることを選んだ。このためアジトから外には出ず、現場に行くことはない。年齢や外見とは裏腹に冷静沈着で大人びた考え方をする。
小坂慎太郎(こさか しんたろう)
声 - 辻親八
STNJの中間管理職。通称「署長」。警察出身で、STNJと警察、日本政府との事務調整が役目。世代的な差からメンバーとは反りが合わず、上司の財前には頭が上がらない。終盤ではメンバーの為に警視総監に協力を要請し、縁の下の力持ち的役割を果たすなど、活躍の場が増えた。
服部庄平(はっとり しょうへい)
声 - 大倉正章
STNJの事務職。小坂の部下。
守衛
声 - 川津泰彦
STNJ本部ビルの管理人。趣味は占い。ロビンの愛車のベスパの修理なども行ってくれる。
財前琢磨(ざいぜん たくま)
声 - 池水通洋
STNJ最高責任者。本部と異なり、ウィッチを抹殺するのではなく「人道的に」生きたまま確保する方針を確立する。人類の純血思想に基づき、オルボの使用で普通の人間のみによるハントを可能にし、ハンターを含めた全てのクラフト使いの排除を目指して、後にソロモンとは対立する道を取る。
真崎瞳子(まさき とうこ)
声 - 中島麻実
亜門の元恋人で、財前の娘。序盤、アパートでロビンと同居し面倒を見る。ロビン捕獲作戦で囮役にされたとき、ロビンを敵対視したことから、内心亜門への未練が残っていたと思われる。
マスター
声 - 永井寛孝
STNJのメンバーがしばしば訪れる喫茶店兼バー「Harry's」のマスター。“覚醒”していないとはいえ、ウィッチの血脈に連なることもあってか、STNJのメンバーにとって「Harry's」はささやかな安息の場所となっている。上品な雰囲気があり、お姉言葉のような口調で喋る。ロビンを色々と気にかけている。マフィアを裏切り、逃亡している息子の超能力を恐れ、家庭を捨てた事を恨まれている。
凪羅俊司(なぎら しゅんじ)
声 - 山野井仁
凪羅法律事務所を営みながら、ウィッチ能力の発現に悩む人々を支援している。亜門とは異母兄弟。
花村美加(はなむら みか)
声 - 小松由佳
凪羅法律事務所の事務員。事務上の運営すべてを仕切っている様子。
メトセラ
声 - 佐久間なつみ
ウォールドシティにて不死と噂される老女。ウィッチについては知らないことがないと言われていたが、ロビンに知識の欠片を遺して死ぬ。
コーション(異端審問官)
声 - 中博史
ソロモン本部の審問官。ウィッチがハンターとして務まるか、あるいはハントの対象となるべきかを見定めることが役目。
ジュリアーノ神父
声 - 津嘉山正種
ジュリアーノ・コレグリ。ソロモン本部におけるロビンの育ての親。物語序盤ではロビンと財前の会話でその名が挙がるだけだが、終盤ではSTNJに現れロビンと対面、ロビンの出生の秘密とともに自身がロビンの祖父(ロビンはマリアのクローンの為、遺伝子上では親子関係)であることを話す。実娘マリアと藤堂の交際を今も許していない。

用語

ウィッチ
ソロモンにより人類にとって危険な能力を持つと判断された者。だが、中にはハンターとして勤めることが認められた者もいる。ウィッチの家系から不定期に生まれるため、ウィッチの血は遺伝的に受け継がれるとされる。ウィッチはさかのぼってその血統を調査され、そのデータはソロモンによって管理されている。
ウィッチハンター
ウィッチに対抗しうる能力を持つ者。
クラフト
ウィッチやハンターが持つ超能力のこと。その種類は多岐にわたる。ウィッチの血とともに能力も遺伝し、同じ血縁にあるウィッチは同じ種の能力を持つ。(ウイッチクラフトの原意は魔術。)
ソロモン
数千年間、人類をウィッチから守っていた影の組織。世界各国の財政界に通じる程の影響力を持つ。
STN
ソロモンのウイッチ管理組織。ウイッチの捕獲・抹殺を任務とする。その影響力はソロモンと双璧を成し、各国におけるウイッチ管理実行組織として十分に機能している。STNJは、STNの日本支部である。
オルボ
ウィッチの超能力を無効化する効果を持つ緑色の液体。ハンターは、これをペンダントにしてウィッチとの戦闘時に身を守ったり、ウィッチを捕らえる際に銃の弾頭として使ったりする。これを受けたウィッチは超能力が弱まり、数発撃たれると気絶。なお、常人にこれを使うと精神に異常をきたす。実は、ファクトリーの地下で捕らえたウィッチを生きたまま水槽に閉じ込め、そこからオルボを抽出していた。この時のウィッチに自我は無く、ただオルボを製造するための道具とされていた模様。それ以上の詳細は劇中で語られていないので不明。

スタッフ

主題歌

オープニングテーマ「Shell」
作詞 - 三重野瞳 / 作曲・編曲 - 鈴木Daichi秀行 / 歌 - 葉菜(Bana)
エンディングテーマ「half pain」
作詞 - 三重野瞳 / 作曲 - 浅見昴生 / 編曲 - 岩崎琢 / 歌 - 葉菜(Bana)

各話リスト

話数 サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督
第1話 Replacement
(邦題:魔女を狩る少女・ロビン)
村瀬修功
吉永亜矢
村瀬修功 大橋誉志光 森下博光
第2話 Addicted to power 吉永亜矢 大橋誉志光 長井龍雪 寺岡巌
第3話 Dancing in darkness 荒木憲一 門智昭 三好正人 中島利洋
第4話 Stubborn aesthetics 北嶋博明 高山朋浩 宮田亮 工藤昌史
第5話 Smells like the wandering spirit 吉永亜矢 大塩万次郎 久城りおん 寺岡巌
第6話 Raindrops 吉田伸 大橋誉志光 恩田尚之
第7話 Simple-mind 荒木憲一 門智明 長井龍雪 森下博光(キャラクター)
鈴木竜也(メカニック)
第8話 Faith 北嶋博明 山中英治 三好正人 寺岡巌
第9話 Sign of the Craft 吉田伸 まついひとゆき 鳥羽聡 工藤昌史
第10話 Separate lives 吉永亜矢 恩田尚之 大橋誉志光 中島利洋
第11話 The soul cages 野崎透 松尾衡 小倉宏文 寺岡巌
第12話 Precious illusions 高山朋浩 長井龍雪 恩田尚之
第13話 The eyes of truth 山中英治 三好正人 森下博光、竹内進二
第14話 Loaded Guns 大橋誉志光 寺岡巌
第15話 Time to say Goodbye 平松禎史 鳥羽聡 中島利洋(キャラクター)
仲盛文(メカニック)
第16話 Heal the pain 吉永亜矢 松尾衡 石踊宏 後藤嵐
第17話 Dilemma 北嶋博明 山中英治 長井龍雪 森下博光
第18話 In my pocket 野崎透 高山朋浩 吉村章 工藤昌史、小木曽伸吾
第19話 Missing 吉田伸 大橋誉志光 恩田尚之
第20話 All I really oughta know 野崎透 吉田徹 鳥羽聡 寺岡巌
第21話 No way out 松尾衡 長井龍雪 中島利洋
第22話 Family Portrait 千明孝一 石踊宏 後藤嵐
第23話 Sympathy for the Devil 山中英治 彩勍他 竹内進二
第24話 Rent 松尾衡 梅川理志 寺岡巌
第25話 Redemption day 大橋誉志光 森下博光
第26話 Time to tell 平松禎史 村瀬修功 高橋久美子(キャラクター)
中島利洋(メカニック)

脚注

テンプレート:Reflist

外部リンク

  1. かつてダーティペアのレイアウトを担当したことあり。凪羅の通うパチンコ店の台がダーティペアであるのはこうした経緯からの遊び心である。