国府町 (岐阜県)
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テンプレート:Infobox 国府町(こくふちょう)は、岐阜県吉城郡にあった町である。2005年2月1日に高山市へ編入された。
目次
[非表示]概要
地理
岐阜県の北部・飛騨地方にある古川国府盆地の東南部を有する。 南方から流下する宮川と、東方から流下する支流の荒城川が盆地の両端を流れており、中心地は両河川に挟まれた形となっている。
町東部にある飛騨の東尋坊と呼ばれる「あじめ峡」、西部の「宇津江四十八滝県立自然公園」などは町を代表する観光名所として知られる。
- 山:大雨見山、安峰山
- 河川:宮川、荒城川
地名の由来
明治初期、吉城郡内の22ヶ村が合併申請し、その中心的存在である広瀬町村の字、鴻ノ宮近辺に古代飛騨地域の国衙が置かれていた可能性があるという理由により「國府村」と名付けられた。その可能性を示唆するものとして
- 縄文時代、弥生時代、律令時代の古代遺跡や遺物、建造物が多数現存・出土している飛騨地方にあって、集中的に住居や水田遺跡、県下最大級の前方後円墳や古墳群(飛騨地域で確認されている古墳の65%以上約390基を同町が有す)、飛鳥時代後期から奈良時代の古代寺院遺跡(石橋廃寺など)、時代の最高峰の建造技術による社寺(荒城神社本殿など)が多く現存している
- 字に「鴻ノ宮」「こう峠(鴻峠)」「こうの瀬(鴻ノ瀬)」「こうの平(鴻平)」「こうの岩(鴻ノ岩)」などの名(国府に因む地名参照)が一地区に集中的に残っている
- 国分尼寺の存在(国府大仏・・・国分尼寺の一覧参照)
などの点があり、それらは飛騨の国府の所在の論拠として古くから検証されてきた。しかし、いまだその所在を決定付ける遺跡は確認されておらず確証には到らない。
歴史・沿革
- 律令時代 - 奈良時代
- この時代の飛騨国の政治経済の中心地であったことを示唆する古代遺跡や出土品が多数存在している。
- 室町 - 安土桃山時代
- この戦国の時代には、隣接する飛騨市古川地区とともに戦国武将による飛騨の覇権争いの中心地となり、「飛騨の乱」や「八日町の戦い」の舞台となった。
- 近代以後
姉妹都市
行政
歴代町長
- 4代:北村喜治(1994年10月9日 - 2005年2月1日)
- 3代:川上廣之 (1979年2月19日 - 1994年10月8日)
- 2代:梶屋敏幸 (1967年1月 - 1979年2月18日)
- 1代:二ッ寺政二郎(1964年11月3日 - 1967年1月 死去のため退任)
学校
- 国府町立国府中学校
- 国府町立国府小学校
交通
鉄道
道路
高速道路
- 町内に高速道路はなし
一般国道
主要地方道
一般県道
長距離自然歩道
主な文化財・観光地
- 安国寺経蔵
重要文化財(国指定)
観光地・名所ほか
主な遺跡・旧跡
- 石橋廃寺跡
- 光寿庵廃寺跡(出土瓦が県重要文化財)
- こう峠口古墳(前方後円墳・県史跡)
- 三日町大塚古墳(前方後円墳・推定築造4世紀後期で飛騨地方最古と目される)
- 荒城神社遺跡(縄文遺跡・県史跡)
- 村山遺跡(縄文遺跡・県史跡)
- 東門前森ノ木遺跡(縄文遺跡)
出身著名人
参考文献
- 国府町史/歴史編Ⅱ
- 国府町史/考古・指定文化財編
- 「飛騨の国府・歴史編」国府町教育委員会発行