伊賀健二
伊賀 健二(いが けんじ、1976年12月10日 - )は、日本のお笑い芸人である。
人物・略歴
成器高等学校(現大阪学芸高等学校)卒業。
経歴
- 1996年新喜劇入団。「新喜劇Jr.」の主力として出演。その後は長らく舞台説明の脇役として出演する。主な役柄は店の若旦那やもろもろの跡継ぎ、恋人役、刑事、警官、不良の息子、ブサイク専門ホスト、記憶をなくした泥棒、駆け落ちしたカップル、作家、恋人を亡くしたカメラマンなど。既婚で子供もいるが、副業として複数のアルバイトもしている。
- 辻本茂雄が座長の時に出ることが多く、「新幹線」といじられる。このほか若手中心の"金のひよこライブ"では座長格、2006年の新春公演では台詞のある役を演じた(新春公演では1時間30分の上演時間中に新喜劇の座員が全て出演。上演時間は2時間程度で若手は台詞の全くないその他大勢役を振られていたのだが、伊賀は唯一台詞のある役であった)。
- 同じく新喜劇で元アクション俳優の「燃焼系燃焼系」や「バック転」を芸とする平山昌雄と「伊賀・平山」というコンビを結成し、漫才を披露。2005年のM-1グランプリでは初出場ながら3回戦進出。
ギャグ
どちらかというと舞台のストーリー進行役が多くこれといった持ちギャグがなかったが、最近は周りにイジられることでいろいろなキャラがついてきている。
- 犯人を説得する際「母さんが夜なべをして手袋編んでくれた」と歌い出すも誰もついてこない。邪魔をされたりする。
- 顔を共演者にいじられる。
- (共演者)「不細工でもなく、カッコよくもなく、中途半端やなあー」
- (伊賀)「ほっといてくれ!」
- 顔が似ている事から「ゆで卵」「負け犬」「新幹線」「タマゴマン」と数々の呼ばれ方をする(「新幹線ネタ」については詳細は後述)。「沢田亜矢子の元ダンナ」と呼ばれた事も。最新は「ニセもんの香港スター」(小籔千豊)。
- 2005年後半あたりから「新幹線」などといじられ、2006年には本格的なイジリが生まれた。白いスーツ、青いネクタイ、オールバックにしていたら新幹線といじられる可能性が高い。その際には冷酷で臆病な金持ちの御曹司役(または一流会社の社長役)で、婚約者を(婚約者の)元彼氏等に奪われてしまう役回りが多い。最近は御曹司や社長だけでなく、正体はただのヤクザであるなど設定が異なっている。辻本の座長公演時には下記のイジリが必ず披露される。逆を言えば、他の座長公演時にはこれといったイジリのない役が多い。なお、新幹線のイジリの起源は辻本であることをブログで明かしている。
- 楽屋にて(ドーランを塗っているとき)
- 辻本「お前横顔新幹線やな」
- 伊賀「ほんまですか。ほな僕、舞台出て行くときふぁーん言うて出てきますわー」
- 辻本「いや、それやったら自分で認めてもうてるやん」
- 伊賀「ほんまっすね」
- (本番の舞台に出る)
- 辻本「こいつ横顔めっちゃ新幹線やん」(このアドリブで客がドッと笑う)
- という流れで出来上がったとのこと。
2007年頃から後述の安尾が言う台詞は、山田亮、高井俊彦、清水けんじ、吉田裕、西川忠志、が代わりに言うことが多い。また、烏川が言う台詞は、秋田久美子や五十嵐サキ、高橋靖子、島田珠代、桑原和男、宇都宮まき、すっちー、信濃岳夫、が代わりに言うことが多い 。
- (伊賀)「こんにちは」(舞台に入る)
- (辻本)(家政婦のネタの場合)「あなたは伊賀健二35歳。昭和39年10月に開通された。横顔が新幹線そっくりである。」
- (辻本)「ふはははははは」と大爆笑したあと、「(社長又はぼっちゃん)や言うからどんな顔かおもたら横顔めちゃめちゃ新幹線や! 顔こう、こうなってる。」
- (伊賀)(家政婦のネタの場合)「あの、それ新幹線ですよね!?」
- (伊賀)「誰が新幹線なんですか」
- (辻本)「新幹線やから白と青で決めてるんやろ?(ネタの場合「あなた新幹線じゃないのですか?」)」
- (伊賀)「新幹線違いますから」
- (辻本)「あっそうか、今博多(東京)向いてるやろ?」
- (伊賀)「向いてませんよ!」
- (安尾)「あのー、のぞみ?」
- (伊賀)「違います」
- (烏川)「ひかり?」
- (伊賀)「それも違う!」
- (辻本)「お前ら! 失礼な事言うな! こだま(又は、レールスターもしくはさくら)?」
- (伊賀)「それも違う! 私は新幹線ではありません!」
- (伊賀)(歩いてくる)
- (辻本)「フア〜ン」
- (伊賀)「何の音なんですか、それ!!」
- (辻本)「前通過したからー」
- (伊賀)「通過しましたけども」
- (安尾)(指差確認する)
- (伊賀)「確認をすな!」
- (烏川)「お弁当にお茶(又は、ビールにおつまみはー)」
- (伊賀)「売り子もすな!」
- (高井)「こっ!」
- (伊賀)「トイレをすな!」
- (辻本)「タタタッ、ぷしゅー、チッ(舌打ち)」
- (伊賀)「乗り遅れた人もせんといてください!」
- (伊賀)(辻本のほうへ近づく)
- (辻本)(共演者と同時に後ろへ一歩さがる)
- (伊賀)「ちょっと、今なんで後ろに下がったんですか?」
- (辻本)「白線(もしくは黄色い線)まで下がらなあかんなと思って」
- (伊賀)「新幹線ちゃういうとんねん」
これを3回ぐらい繰り返す。
- (伊賀)「いい加減にしてください(そこにいたマドンナ役の人と手をつなぐ)」
- (辻本)「あっ連結や! 連結連結!」
- (伊賀)「誰もそんなんしてません」
- (辻本)(伊賀を後ろにして走り出し)「違うやろ、そっちと! こんな不細工な新幹線あらへん! 新幹線こっち!」(その後方向転換して伊賀が先頭になる。島田一の介が先頭の場合は「あれがホンマの「ひかり」や」という場面もある)
- (伊賀)「やめてくださいよもう!」
- (辻本)「ワシら先頭無理、顔こうなってへんから」(ここで、辻本・安尾・烏川らが、新幹線の先頭部の形を手で示す)
- (伊賀)「嬉しくありません、こんなんで先頭しても(マドンナ役に「○○社長は、まだですか?」と聞いて)」
- (伊賀)「あのねー新幹線ちゃうんです。下がっててください」
- (辻本)「白線(黄色い線)まで?」
- (伊賀)「違う! (秘書に)社長はまだこられないのですか?」
- (辻本)「おい、車掌来るで、車掌が」
- (伊賀)「違います、違います、車掌きたら怖いでしょ?」
- (伊賀)「では、失礼します」(舞台から出ていく)
- (辻本)「ファーン」(入り口のドアを開けたときに「プシュ、プシュ〜」と言うこともある。また、この後に「首をかしげるのは『不安』を言うときも)
- (伊賀)「鳴らすな! (一緒に来ている秘書に向かって)○○! お前も何とか言いなさい!」
- (秘書)「とりあえず、車庫へ戻りましょう(または、「東京(博多)行きは何番線でしたっけ?」「間も無く3番線に電車が参ります」「最高速度は何kmですか?」)」
- (伊賀)「お前もかい」
現在のところ、上述の「のぞみ」「ひかり」「こだま」で連結作業を行うものはないが、東北新幹線の「はやて」と「こまち」、「やまびこ」と「つばさ」では実際に常時連結作業が行われている。但し『新喜劇』の放送地域の事情からか、ネタで取り上げられるのは東海道・山陽新幹線関係のみで、東北新幹線や上越新幹線などのJR東日本や、九州新幹線のJR九州の管轄する分は全く出てこない(九州新幹線は「家政婦のネタ〜看護師編〜」のみ使われた。)。これは、伊賀の横顔が東海道・山陽新幹線を走る300系に似ているからだと思われる。
2012年11月4日の放送では高井が新幹線のトイレの音が入るボケが追加された。
さらには、下のマットや前掛けなどが緑色の場合・中條健一がその場にいる場合は、「グリーン車」のネタも使われる。このグリーン車のネタは初めて伊賀がイジられたときに、山田亮がとっさに使ったことから、山田が起源と思われる。他はとにかく、伊賀が動くたびに「ファーン」が入る。上記のイジりの後、「つまらないものですが…」と菓子折りを差し出し、茂造じいさんが「つまらないものにはメーン!」と叩き落した後、「中身は何や! 東京ばな奈か! うなぎパイか! ういろうか! 生八つ橋か!」っと更にイジられる事もある(「全部新幹線の停まる駅のみやげ物やないか!」っと突っ込む。
それに対して、茂造じいさんが「よう分ったなぁ。せめて紅葉饅頭までいきたかったんやけどなぁ…」と返す事も有った)。これ以外にも座席を反転させる、車掌の検札、ポイントの切替、座席の間違いの指摘、新幹線のトイレ内での一コマ(茂造じいさんがトイレで便をしながらドアを閉めようとするまねをしつつ、「トイレでウンコしてたらトイレのドアが閉まらなくなったねん」と言う)等枚挙に暇が無い。辻本が仕掛けた階段トラップから落ちる時は「脱線」、会話の相手が吐き気を催したら「乗り物酔い」といじられる。エレベーターに乗ると、発車ベルが鳴り、ドアの開閉音が新幹線のものになる。御曹司や社長の場合、プロポーズした相手が別の男性と婚約した場合、1度は笑顔で「お幸せに」と言った直後、「嫌やー!!」と泣き叫ぶ事が有る。この場合は茂造じいさんが「ワイパー」と誘導する。この時だけは突っ込まず手を動かす事でワイパーが動いているのを表現する。2011年7月23日放送分では母親役の若井みどりが「泣きやみ。飴ちゃん買うたげるから」と言うとあっさり泣きやむ場面が有った。
最後に「以上です」「終わり(溜息をつきながら言うこともある)」と辻本が言って終わる。