白いボールのファンタジー
テンプレート:Infobox Single 『白いボールのファンタジー』(しろいボールのファンタジー)は、パシフィック・リーグの連盟公認テーマソングである。
概要
パ・リーグは、リーグの活性化のために1977年にテーマソングを一般公募した。この募集には5825通の作品が寄せられ、中村八大を委員長とする関係者の厳正な審査により、当時26歳であった嶋田富士彦が作詞したこの作品に決定した。
これに中村が曲を付け、チト河内(クニ河内の実弟)編曲、トランザムの歌(ボーカルは高橋伸明)・演奏で、1978年3月にビクター音楽産業(日本ビクターレコード)が製作した。
ただ、製作当時は非売品扱いで、5000枚がプレスされた後に関係者に配られたのみであった。
やがて年月が経ち、同曲は阪急ブレーブス(オリックス・ブレーブス移行後は流れず)、福岡ソフトバンクホークス、千葉ロッテマリーンズ、大阪近鉄バファローズ、西武ライオンズ、などのパ・リーグ球団でホームゲームの試合前に流されていた。なお大阪ドーム(京セラドーム大阪)の近鉄戦の試合前に流されていた(2005年は流されていなかったが、その後1番のみ流れるようになった)。ダイエー→ソフトバンクの主催試合でも福岡移転当初から平和台野球場、福岡ドームでは現在も毎試合、試合前の練習中に流されている。
当初、1番の最初の歌詞は「夕映え染まるスタジアム」であったが、デイゲームの試合も多く行われることを考慮し、「青空に輝くスタジアム」に変更になった。
セ・パ交流戦やオールスターゲームでは、パ・リーグ側のチームの応援団がイニング間に同曲を歌い、応援する光景も見られる。
なお、パ・リーグの連盟歌としては1950年の結成時より「おゝわがパシフィック」が存在したことが知られている。
ジャケット
本作のEP・CDのジャケットは、パ・リーグの連盟旗と6球団の球団旗が印刷されている。
オリジナルの非売品EPでは1978年当時存在した阪急ブレーブス、南海ホークス、ロッテオリオンズ、近鉄バファローズ、日本ハムファイターズ、クラウンライターライオンズの球団旗が印刷されており、2004年の再リリース盤ではオリックス、近鉄、ダイエーの球団旗が印刷されていたが、翌2005年にそれらを新オリックス、東北楽天ゴールデンイーグルス、ソフトバンクの物に差し替えた改訂版が登場している。
2004年球界再編問題において
2004年、オリックス・ブルーウェーブと大阪近鉄バファローズの球団合併問題からパ・リーグ消滅・1リーグ化の機運が高まった時に、この曲が多くのパ・リーグファンによって口ずさまれ出し、「パ・リーグの存続」という意識を高めるテーマソングと化した。パ・リーグ公式戦の場でも、応援合戦の際に両チームの応援団ともこの曲を歌い合い、応援するチームとは別に、リーグ存続のために協調しよう、とのメッセージ交換とも言うべき光景がこのシーズン中各球場で見られた。
ネットなどで歌詞や楽譜を載せたサイトは既にあったが、それとは別に、「もう一度オリジナル曲が聴きたい」という声が日増しに高まっていった。レコードを製作したビクター側もファンの熱意に押され、再リリース化に向けて動き出したが、以前製作したのが20年以上前と古く、何より非売品であったためオリジナルのマスターテープが所在不明となっていたことから、再リリース化は困難を極めた。
ところが、同年8月になって、ようやく同社倉庫からマスターテープが発見され、再び陽の目を見ることとなった。その後、同年9月29日にビクターからシングルCDとして再リリースされ、オリコン週間チャート最高41位を記録した。その後発売されたコンピレーションアルバム「COREZO! トランザム ベスト」にも収録された。
2004年9月23日、大阪ドームでの近鉄対オリックス戦での試合前、来場者に対してオリックス・近鉄球団選手も含む12球団の選手の歌声を収録した日本プロ野球選手会公認CD(非売品)を配布している。なおこのCDに収録されている歌詞はセリーグの選手も参加しているということで、一部が変更になっている。
- 参加選手、アーティスト
収録曲
- 白いボールのファンタジー
- 白いボールのファンタジー(マーチ・バージョン)・・・2011年現在、文化放送ライオンズナイター内に挿入される交通情報のBGMとして聞くことができる。
- 作曲: 中村八大、編曲: 田辺信一
関連項目
- プロ野球再編問題 (2004年)
- 六つの星(セントラル・リーグ)
- Dream Park〜野球場へゆこう〜(日本野球機構オフィシャルソング)