FM情報誌
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FM情報誌(エフエムじょうほうし)とは、FMラジオの番組やエアチェックに便利なように演奏曲目を情報提供することを基本とし、CDの新譜案内やアーティストの情報などさまざまな情報により構成されている雑誌である。
概要
FM放送が開始された頃は、電電公社の中継回線がステレオに対応しておらず、テープネットで放送していたため、番組の曲目があらかじめ数週間前から決められており、これを逆手にとって演奏曲目を雑誌に掲載されたのが始まりだといわれている(NHK-FM放送の項目も参照)。
FM情報誌が出版されていた時代は音源としてアナログレコードとFM放送が中心であった時代であり、いかに音を記録・再現するかといったことについて多くの紙面が割かれていた。音を取り出すアナログプレイヤーのカートリッジから音の出口であるスピーカーにいたるまで詳細に検討されそれが記事となった。読者の視聴する部屋を紹介してその環境改善のアドバイスをするといった企画すら存在していた。
テレビ情報誌同様、地域によって放送局・番組が異なるために地域版として発行されていたこともあったが、レンタルレコード業の登場やCDの普及によりエアチェックの習慣が衰退したのと、民放FM局の多くが生放送に移行したこともあって、ほとんどの雑誌が休・廃刊された。2007年現在、発行されているのはNHKサービスセンターが発行する「ステラ」(週刊誌。NHK-FMのみ掲載)、「FM CLUB」(隔週刊。NHK-FMのみ掲載)、三才ブックスから毎年春・秋の年2回発行される「ラジオ番組表」(全国版。中波放送局も掲載)のみとなった。
関連項目
- テンプレート:いつ範囲発売中のFM情報誌
- ステラ - NHKサービスセンター
- FM CLUB - エフエム企画(創刊は2001年12月24日号) 同誌公式サイト
- 下記FM Fanの休刊が発表された際に「番組表だけでも残して欲しい」と声が寄せられ、「定期購読のみ」と「5000人以上の賛同者」の条件をクリアし、FM fanの番組表制作元だったエフエム企画が発行している雑誌。年間もしくは半年の定期購読契約が必要。32ページと薄い上にNHK-FMのみの番組表だけだが、隔週発行は同じで放送する曲目の演奏時間まで載っている。
- かつて発売されたFM情報誌
- FM Fan - 共同通信社(2001年12月10日号にて休刊)
- 最後まで刊行されたFM情報誌。クラシック音楽系の記事が多かった。また、オーディオ関連の記事(長岡鉄男のダイナミックテストなど)も多かった。
- FMレコパル - 小学館(1995年休刊)
- FM STATION - ダイヤモンド社(1998年3月休刊)
- 週刊FM - 音楽之友社(1991年3月休刊)
- ラジオ情報誌