長津田検車区
長津田検車区(ながつたけんしゃく)は、神奈川県横浜市緑区に所在し、敷地は東京都町田市に跨る、東京急行電鉄の車両基地組織の名称である。
川崎市宮前区に付属施設の長津田検車区鷺沼車庫(ながつたけんしゃくさぎぬましゃこ)を有する。
目次
概要
東急田園都市線・こどもの国線長津田駅の西側にあり、多くの留置線を擁する東急電鉄最大の車両基地である。田園都市線・大井町線・こどもの国線の車両を主に担当するが、しばしば上記路線以外の車両も検査などで回送されてくる。
- 敷地面積:70081m²
- 建物面積:6581m²
- 最大留置車両数:404両
- 留置線:18本
- 月検査線(K線):3本
- 転削線:1本
- 洗浄線:2本
- 洗浄機設置:1本
- 留置線:3本(旧解体線)
- 実施検査:仕業検査・月検査
南側をJR横浜線が通っており、車窓からも見える。
なお、一部の留置線を使用して東武ATSの設置や車内LED案内装置・ドアチャイム装置取り付けなどの車両改造が行われる場合がある。
鷺沼車庫
鷺沼駅の北西側に付属施設として鷺沼車庫を有する。かつてあった鷺沼検車区が移転して長津田検車区が成立した際に一部の車庫が残されたものである。なお、残りの車庫(反対側の南東側)は帝都高速度交通営団へと移譲され、現在は東京地下鉄の鷺沼検車区となっている。
主に大井町線の車両の留置に使用されているが、2000年代後半以降は8000系や8500系の廃車・運用離脱が進行していることに伴い当区内が手狭になっているため、鷺沼車庫に車両を疎開留置するケースも見られる。
- 敷地面積:9895m²
- 最大留置両数:60両
沿革
- 1966年(昭和41年)4月1日 - 大井町線(現在の田園都市線区間)の延長に伴い自由が丘検車区から検車区機能が鷺沼に移転され、鷺沼検車区発足。
- 1979年(昭和54年)7月23日 - 鷺沼検車区が長津田に移転し、長津田検車区発足。
- 1983年(昭和58年) - 世田谷線の長津田車両工場上町班が長津田車両工場より長津田検車区に移管され、長津田検車区上町班となる。
- 2000年(平成12年) - 上町班が長津田検車区より雪が谷検車区に移管され、雪が谷検車区上町班となる
- 2006年(平成18年)12月1日 - 検車区業務を東急レールウェイサービスに移管。
所属車両
田園都市線
大井町線
- 7500系:3両(総合検測車)
- 8090系:5両編成8本、40両(保留車除く)
- 8500系:5両編成4本、20両
- 8590系:5両編成3本、15両
- 9000系:5両編成7本、35両
- 6000系:6両編成6本、36両
こどもの国線
所属以外で留置される車両
田園都市線直通車両
なお、東急車輛製造→総合車両製作所で落成した世田谷線用以外の車両の受領を担当するほか、日本車輌製造で製造された営団(当時)08系も当区へ甲種輸送された。
1993年7月から、上田交通(現・上田電鉄)別所線で使用されていた旧5000系と5200系の先頭車各1両(デハ5001およびデハ5201)を登場時の姿に復元して当区で保管していたが、2000年2月に保管場所を東急車輛製造(現・総合車両製作所)構内に移している。なお、デハ5001は車体を一部カットの上で2006年10月から渋谷駅ハチ公口前で展示している。
現況
5000系の増備に伴う8000系と8500系の廃車・運用離脱が進行していることに伴い、休車留置の車両が増えたため、検車区内は手狭になっている。このため、かつて車両の解体に使用されていた引き込み線(通称:解体線)を整備して拡張工事が行われた。2008年現在、車両の解体は長津田車両工場より陸送の上、別の施設で実施されている。
なお、このような東急の検車区などの施設は、一般公開をあまり実施していない。
付記
J-POPバンドの175Rが「空に唄えば」のプロモーションビデオ撮影に当区を使用したことがある。