スコットランドヤード (ボードゲーム)
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2013年10月9日 (水) 00:28時点におけるJAITIDO1992 (トーク)による版
テンプレート:Infobox game スコットランドヤード (Scotland yard) は、ドイツのボードゲーム。
ロンドン市内に潜伏し逃走する怪盗Mr.Xを、スコットランドヤードの刑事たちが捕まえられるか、Mr.Xが逃げ切れるかという戦略ゲーム。
交通情報や、目撃情報を元に追い詰める。
Mr.X役のプレイヤー1名と、その他の刑事役プレイヤーチームとの勝負となる。
1983年、ドイツ年間ゲーム大賞(Spiel des Jahres)受賞。
「20周年記念バージョン」も発売された。(金属ケース、Mr.X の野球帽付き)
ゲームの概要
ボード上には、ロンドンの町並みが細かく記されており、名所やテムズ川も書き込まれている。
それぞれのマスは、タクシーだけ止まるものと、バスも止まるものと、地下鉄まで止まるものの三種類あり、それぞれ特定の移動カードを使って移動する。
移動するたびに刑事はカードを費やすので、後半になるほど移動手段は限られる。
Mr.Xにカードの制限はないが、移動するたびに移動手段(タクシー、バス、地下鉄、テムズ川の船)などを示す。(船はMr.Xしか利用できない)
また、ゲーム途中に規定の回数、Mr.Xは姿を見せなければならない。(居場所を公開する)
刑事4~5人(プレイヤーがそれ以下の場合は複数担当もしくは合議制で動かすこととなる)は、Mr.Xの進路を見極めながら協力して追い詰める。
Mr.Xは二回連続で動けるなどの特殊技能もあり、これをいかに有効に使って逃げ切ろうとするかが鍵となる。
ターンは時間ごとに区切られており、24時間(24回の手番)以内にMr.Xが捕まれば刑事側の勝ち、逃げ切ればMr.Xの勝ち。
駆け引きが面白いゲームである。
ロンドン以外のマップ
- ニューヨークチェイス (N.Y.Chase)
- スコットランドヤードの続編となるボードゲームで、そのタイトルの通りニューヨークが舞台となっている。
- 新たな要素として、刑事側にヘリコプターによる移動と封鎖マーカーによるマスの封鎖が加わっている。
- ヘリコプターは自由に好きなマスへ移動できるが、目的のマスに到着するためには、「移動」と「着陸」の2ターンを要する。
- 封鎖マーカーは、移動前に使用することで現在いるマスを封鎖できる。
- スコットランドヤードでは刑事個々の持ち物だった移動カードが、刑事全員共同の持ち物となっている。
- Mr.Xにも移動カードの枚数制限が存在するため、逃走はより難しくなっている。
- ミスターX (Mister X)
- ニューヨークチェイスの続編となるボードゲームで、スコットランドヤードシリーズの3作目に当たる。
- 特定の都市ではなく、ヨーロッパ全土が舞台となっている。
- ゲームシステムが大幅に改変されており、続編というよりも新作の色合いが濃い。
- Mr.Xの勝利条件が、「指定された目的地への到着」に変更されており、定期的な出現や24ターンの制限などが撤廃された。
- 移動カードが、様々な特殊技能を使用するためのカードを兼ねているなど、カードの取扱い方も大きく変化している。
- 刑事側の特殊技能の使用には、複数の刑事(技能によっては全ての刑事)の協力が必要なため、プレイヤー同士の連携がより重要となっている。
- スイス版 スコットランドヤード
- スイス国内でのみ販売されており、日本国内では入手不可能。
- 乗り物は鉄道(SBB)・バス(Post Bus)・飛行機(Swiss air)が使われている。
- Mr. X専用の乗り物として船がある。
- ルールはオリジナル版にほぼ準拠しているが、x2カードを使うことでスキー場からの緊急避難が可能となる。
コンピュータゲーム版
- ゲームボーイ版 スコットランドヤード
- ニンテンドーDS版 スコットランドヤード
- ニンテンドーDS用ソフトとして、ドイツのみで発売されている。
- 日本のニンテンドーDS本体でも問題なく動作するため、並行輸入などでソフトを入手すればプレイは可能である。
- Windows版 スコットランドヤード
- Windows95/98対応ソフトとして発売。2000年にメディアクエストから完全日本語版が発売された。
- シングルプレイのほかにLANやインターネットを使用したマルチプレイが可能になっている。
類似ゲーム
- 温泉捜査課 - 『ぐるぐる温泉2』『大ぐるぐる温泉』に収録。
- DEATH NOTE -デスノート- Lを継ぐ者
- チェイスチェイス
エピソード
- 中山美穂主演のドラマ、「若奥さまは腕まくり!」の劇中には、スコットランドヤードをプレイしているシーンが登場する。
- おぎやはぎの小木博明は小学校6年からスコットランドヤードが大好きで、さんまのまんま(2006年)やエレファントJoyToy(2008年)などでその魅力を熱弁している。
- 爆笑問題の太田光はスコットランドヤードが一番好きなボードゲームだと、自身のラジオ番組で語っている。