羽海野チカ
テンプレート:存命人物の出典明記 テンプレート:Infobox 漫画家 テンプレート:Sidebar with collapsible lists 羽海野 チカ(うみの ちか、1966年8月30日[1] - )は、日本の漫画家。東京都足立区出身[1]。[[東京都立工芸高等学校]]デザイン科卒業テンプレート:要出典。女性。
目次
略歴
小学生の頃からキャラクターデザイナーや漫画家になる夢を抱いており[2]、美術系の高校の時、「ぶ〜け」に一度だけ作品投稿し掲載されたが[3]、卒業と同時に株式会社サンリオへ就職[4]し、キャラクターグッズのデザインを担当し、勤務外に同人誌活動をする[3]。 就職してからの3年後、独立しフリーへと転進[4]し、キャラクターイラスト(イラストレーター)やグッズデザイナー等を手掛ける。
しかし、同人誌活動は継続し[3]、漫画家への夢をあきらめず、コミックマーケット参加時代には大手サークル「BLUE on BLUE」(高村薫パロ)や、SLAM DUNK同人誌を発行しサークルを1人で回し、見かねた読者が度々手伝うこともあったが、コミケ帰りには友達がいなく一人で泣いて帰ったと雑誌インタビューで回答している。 偶然『CUTiE Comic』(現在は休刊)へのカット絵の仕事を依頼された際に、ネームを見せたことから『ハチミツとクローバー』でデビュー、初連載となった[4]。
ペンネームは自身の読み切り作品、「海の近くの遊園地」からとったものである[2]。
初連載作『ハチミツとクローバー』は2005年にアニメ化、2006年に映画化、2008年にはTVドラマ化され大ヒットし、自身の代表作となる。2003年には同作で第27回講談社漫画賞少女部門を受賞している。
2007年からは、『3月のライオン』を連載開始。2010年、第1回ブクログ大賞マンガ部門、2011年にはマンガ大賞と第35回講談社漫画賞一般部門、2013年入院、手術、療養のため一時休載、2014年に第18回手塚治虫文化賞マンガ大賞をそれぞれ受賞している。
人物
- 心から敬愛する漫画家は「くらもちふさこ」「萩尾望都」[5]。
- 萩尾望都の作品から技法を学びとり独習した。背景や風景、部屋や小物まで情感をこめて描く。影にリアリティを出す。逆方向を向かせるコマを挿入し読者のテンポを一回止める。登場人物一人ひとりの年表を作品に登場しない死ぬ時まで作る。[3]
- 『ハチミツとクローバー』はぐちゃんは、萩尾望都『ポーの一族』シリーズ短編第2作『ポーの村』に登場したメリーベルをイメージして、巻き毛の髪の長いおでこを出した少女にした。[3]
- 『ハチミツとクローバー』に出てきた「折れたシソの茎」のエピソードは作者である羽海野チカの失恋、いじめられっ子をかばった姪の話はそれぞれ実話と、ニコ・ニコルソンの漫画道場破りで収録されている。
- 『ハチミツとクローバー』は、ファミリーレストランロイヤルホストでネーム作業をしていたと「CONTINUE SPECIAL 特集 ハチミツとクローバー」で回答している。
- デビュー第2作目の『3月のライオン』は編集者の、将棋かボクシング漫画との提案で、将棋を全く知らなかったが興味があって、対局シーンは作ってもらいつつ描いている。『ハチミツとクローバー』成功後の「一発屋」との風評に抗して、手堅い作品をと前作7巻目から準備を始めた。萩尾望都『海のアリア』に倣い実在の場所でキャラクターの存在感を出すため鎌倉を舞台にと考えたが、重ねての写真取材が必要で、川べりで橋が多くあり、川で画面が広くなり絵になる場所ということで都内の月島を舞台にした。[3]
- 2010年12月8日に公式ブログで、「東京都青少年健全育成条例改正案」の表現への規制に、反対を表明している。[6]
- 『ハチミツとクローバー』のあとがきにもあるように、『ハリー・ポッター』と宮崎アニメが好きらしく、自らをオタクと称する。
- 『3月のライオン』3巻あとがきによれば自身を「巨大なネガティブエンジンを4基搭載した巨大生物のようなもので、そのエネルギーの強大さといったら空も飛べるはず☆」と語っている。
- ネガティブ過ぎる故に、新刊発売日には書店に新刊が本当に並んでいるか・買ってくれる読者がいるか確認せずにいられない。ツイッターに至っては少しでも自分に対する攻撃的な人は即ブロック、実際にお仕事で会うにしても激しい人見知りを発動させる。
- 愛猫家であり、スコティッシュフォールド種の「ブンちゃん」と一緒に暮らしている。が、単行本の特典になったりするなど、作品への公私混同が発生している。
- 2013年9月28日の公式Twitterによると、好物は雪見だいふくである。
作品リスト
連載作品
- ハチミツとクローバー
- 詳細については同項目を参照。
- 同作品のアニメでは本人のイメージ・キャラクターである、“ウミノクマ”が時々出現していた(声優はない)。
- 第27回講談社漫画賞少女部門受賞作。
- 3月のライオン
- 詳細については同項目を参照。
- 白泉社『ヤングアニマル』2007年14号(7月13日発売)より連載中。第1回ブクログ大賞マンガ部門、マンガ大賞2011大賞、第35回講談社漫画賞一般部門受賞作品、2014年第18回手塚治虫文化賞マンガ大賞。
読み切り作品
- 冬のキリン
- 全6ページのカラーで掲載された。作中に登場した公園の観覧車は、『ハチミツとクローバー』2巻で登場する観覧車と同じ場所のものである、と同作品が収録された『スピカ〜羽海野チカ初期短編集〜』にて述べている。
- マガジン・マガジン『小説JUNE』118号、2000年4月掲載。
- 夕陽キャンディー
- 全6ページの作品で、『スピカ〜羽海野チカ初期短編集〜』に収録された。
- JUNK!BOY(ビブロス)2000年夏号掲載。
- ミドリの仔犬
- 探偵に夢を抱いている、少年“キオ”の短編作品第1作目。羽海野が小さい頃に読んだ、「探偵シリーズ」のような物語が描きたくて作った作品である、と同作品が収録された『スピカ〜羽海野チカ初期短編集〜』にて述べている。
- ソニーマガジンズ Be Street Vol.2 2000年8月29日掲載。
- 空の小鳥
- 『ハチミツとクローバー』10巻に収録された。『YOUNG YOU』(現在は休刊)2001年8月号掲載。
- はなのゆりかご
- 「ミドリの仔犬」のその後の続編の短編作品第2作目。『スピカ〜羽海野チカ初期短編集〜』に収録された。
- 幻冬舎コミックス Be Street Vol.7 2001年12月24日掲載。
- スピカ
- バレエと勉強の両立に悩む女の子のストーリー。雑誌掲載時の予告カットで、「学校ジャージにチュチュ」を描きたくて作った作品である、と同作品が収録された『スピカ〜羽海野チカ初期短編集〜』にて述べている。
- flowers(小学館)2002年10月号掲載の28ページ作品。
- タイトル不明
- 装苑(文化出版局)2002年10月号掲載の4コマ作品。
- 星のオペラ
- 『ハチミツとクローバー』10巻に収録された。各漫画家による『ドラえもん』のひみつ道具をリスペクトしたオムニバス企画作品のひとつ。COMIC CUE Vol.300!(2003年)掲載。
- イノセンスを待ちながら
- パトレイバー劇場版1・2に登場する背景や登場人物南雲警部、攻殻機動隊に登場するバトーへの悲しみを描いた6ページ作品。スタジオジブリ小冊子 熱風 2004年2月掲載(太田出版・コンティニュースペシャル)。
挿絵・イラスト
- 冒険者たち GLASS HEART(若木未生)
- LOVE WAY GLASS HEART(同)
- 熱の城 GLASS HEART(同)
- まんがキッチン(福田里香)
- 連れてって 連れてって(DREAMS COME TRUE)
- さざなみLP(Spitz)
- ワルツ(スネオヘアー)
- ドラマチック(YUKI)
- 松本隆WORKSコンピレーション「風街少年」「風街少女」(松本隆)
- 神菜、頭をよくしてあげよう(大槻ケンヂ)
- 扉を開けて(新井素子)
- 妄想炸裂(三浦しをん)
- 夜は短し歩けよ乙女(森見登美彦)解説
- ふしぎの国のアリス(ルイス・キャロル)- 2006年ナツイチスペシャルカバー版
- MORI LOG ACADMEY(森博嗣)
- 新訳 赤毛のアンシリーズ(ルーシー・モード・モンゴメリ)集英社みらい文庫 おのともえ絵共作
- 赤毛のアン 2011年
- アンの青春 2012年
- アンの愛情 2013年
- 広告特集「嵐とマンガ」にて櫻井翔の肖像イラスト - 2011年2月3日 朝日新聞朝刊
- 集英社みらい文庫イメージキャラクター
- マコちゃんのリップクリーム 第7巻表紙
- 羽海野が「杉田智和のアニゲラ!ディドゥーーン」に出演した際、この作品が好きだと発言し、それが作者の尾玉なみえの耳に入り実現した企画[7]。『ハチミツとクローバー』第6巻の表紙のセルフパロディである。
同人誌
(発行日不明のため順不同、発行日の情報を求めます)
- 「フロム、イエスタディ。 編集再録本」(SLAM DUNK) -1995年-夏
- 「バスルームより愛をこめて」 (SLAM DUNK) -1995年-冬
- 「フロム イエスタディ。 1」 (再録集/B5版) (SLAM DUNK)
- 「フロム イエスタディ。 2」 編集再録本1995-1997 -1998年-夏
- 「フロム、イエスタディ。 3」 編集再録本1996~1999(SLAM DUNK カップリング : 花形×藤真)
- 「Clover」(SLAM DUNK) -1999年5月2日-
- 「毛玉」 (KAI HAISHIMA合同誌) (SLAM DUNK)
- 「BLACK JACK 1」(SLAM DUNK)
- 「三月のライオン」(SLAM DUNK)
- 「spider」(SLAM DUNK)
- 「再録本/青いカラス 1998年3月~1999年11月」(高村薫FAN BOOK)
- 「レディ・ジョーカー 高村薫の本」 (高村薫FAN BOOK)
- 「レディ・ジョーカー 素晴らしき半田修平の世界」(高村薫FAN BOOK) -1998年8月15日-
- 「レディ・ジョーカー 3」 (高村薫FAN BOOK)
- 「レディ・ジョーカー 4 覚悟のスズメ」 (高村薫FAN BOOK カップリング:加納&合田 他) -1999年8月14日-
- 「今夜はブギー・バック」(SLAM DUNK)
- 「ルビィチューズディ」 (SLAM DUNK)
- 「BLACK JACK 2」 (SLAM DUNK)
- 「BLACK JACK 4」 (SLAM DUNK) -1999年12月25日-
- 「海の近くの遊園地 3」 (SLAM DUNK)
- 「JUST LIKE HEAVEN」(SOUL HACKERS ) -1999年2月7日-
- 「not nude but naked! FOR ADULTS ONLY」 (SLAM DUNK) -1996年8月3日-
- 「有楽町で逢いましょう」 (神楽坂はんこ合同誌) (高村薫FAN BOOK)
- 「ラオウ」 (高村薫FAN BOOK)
- 「僕たち男の子」 (SLAM DUNK カップリング:花形×藤真/花藤 海南・神&清田 他)
アニメーション
- ハチミツとクローバー
- ハチミツとクローバーII
- 囮物語(第4話エンドカード)
以下キャラクター原案:羽海野チカ
- 東のエデン(2009年4月開始、フジテレビ「ノイタミナ」枠)
- 東のエデン 総集編 Air Communication
- 東のエデン 劇場版I The King of Eden
- 東のエデン 劇場版II Paradise Lost
- Xi AVANT (2011年)
書籍
漫画
- ハチミツとクローバー(宝島社版/全1巻)
- ハチミツとクローバー(全10巻)
- ハチミツとクローバー Vol.0 オフィシャル・ファンブック
- 3月のライオン(既刊9巻、連載中)
- スピカ 〜羽海野チカ初期短編集〜
対談
- 雑誌「オトメコンティニュー」 Vol.4「木皿泉×羽海野チカ2万字対談」[8]2011年 太田出版
- マンガのあなた SFのわたし 萩尾望都・対談集 1970年代編「特別対談 羽海野チカ」2012年 河出書房新社
関連書籍
- ハチミツとクローバー イラストレーションズ
- ハチミツとクローバー 手づくり絵本BOX
- spoon.(角川書店) 〜『ハチミツとクローバー』のすべて〜 2005年4月号
- コンティニュースペシャル(太田出版、2005年6月号)
- spoon. (角川書店)〜ハロー&グッバイ!ハチミツとクローバー〜 2006年8月号
- 別冊spoon 〜ハチミツとクローバー特集〜 2009年3月号
- Otome continue Vol.4 2011年 (太田出版)
- よしながふみ対談集 あのひととここだけのおしゃべり
CD・DVD
- ハチミツとクローバー(全9巻)
- ハチミツとクローバーII(全4巻)
- ハチミツとクローバー オリジナルサウンドトラック
- ハチミツとクローバー COMPLETE BEST
- 東のエデン Vol.1〜5
- 東のエデン 劇場版I The King of Eden
- 東のエデン 劇場版II Paradise Lost
交友
- 『デトロイト・メタル・シティ』や『ササメケ』、『リストランテ・パラディーゾ』、『監督不行届』など多数の他作家の作品の帯にイラストやコメントを寄せている。逆に『ハチミツとクローバー』の公式ファンブックからは高橋しんなど親交が深い多数の作家からトリビュートされている事が分かる。
- 島本和彦の漫画『新・吼えろペン』第29話に、羽海野チカをもじった「陸野地下」(りくのちか)という漫画家が登場する。またその回が収録されている第8巻の帯に羽海野が応援コメントを寄せており、「『燃えよペン』から大好きでした」とそれ以前から島本のファンだった事を明かしている。
- 戸田泰成の漫画『スクライド』の読み切り漫画「スクライド・ビギンズ」に、「チカ」を「千力」と読んだ羽海野チカ(うみの“せんりき”)というキャラクターが登場している。ちなみに漫画『スクライド』の脚本を担当した黒田洋介は、アニメ『ハチミツとクローバー』の脚本も担当している。
- 声優の神谷浩史、杉田智和、高橋美佳子とはアニメ『ハチミツとクローバー』終了後も交流を続けており、現在でも食事に行ったりお互いの家に遊びに行く仲である。神谷浩史がパーソナリティーの『さよなら絶望放送』をよく聞いているらしく、高橋美佳子がパーソナリティを務める『美佳子@ぱよぱよ』や、杉田智和がパーソナリティを務めるラジオ『杉田智和のアニゲラ!ディドゥーーン』にもゲスト出演したことがある。また、神谷が出演した「Kiramune Music Festival 2009」では羽海野と杉田から贈られた花が会場に飾られていた(実際は羽海野、杉田、マフィア梶田の3人からである)。
- 神谷、杉田を通じてか同じく声優の中村悠一とも交流がある。
- よしながふみとも親しい。
- マンガ大賞2014を受賞した森薫は羽海野チカからの祝辞に感謝した上で「同じ高校の先輩」と会場内を驚かせた。
アシスタント
- 鳥野しの
- 羽海野には「はれちゃん」と呼ばれている。単行本のあとがき漫画では耳の長いネコのキャラクターとしてよく登場している。
- 『フィールヤング』にて「オハナホロホロ」を連載中。
- 黒澤R
- 単行本のあとがき漫画では「Rちゃん」として、丸耳のネズミ(もしくはハムスター)のキャラクターとして登場している。
- 『ヤングアニマル』、『ヤングアニマル嵐』などで執筆中。
- 塾長
- 苗字に“魁”という一文字が入っていたばかりに塾長とという連想から命名された。ハチミツとクローバー2巻あとがき漫画でたれ耳キャラクターとして登場している。
脚注
関連項目
外部リンク
- テンプレート:Twitter
- 海の近くの遊園地 - Amebaでのブログ
- 羽海野チカ_umino*chika - 本人サイト
- テンプレート:Official
- 集英社みらい文庫
- ほぼ日刊イトイ新聞 恋、みたいなもの。
- ほぼ日刊イトイ新聞 ウミコせんせいにきく 書き文字&マーク入門
- ↑ 1.0 1.1 コミックナタリー羽海野チカ(2011年7月29日閲覧)
- ↑ 2.0 2.1 『ハチミツとクローバー』スペシャルインタビュー 羽海野チカ(2011年12月5日閲覧)
- ↑ 3.0 3.1 3.2 3.3 3.4 3.5 『マンガのあなた、SFのわたし 萩尾望都対談集1970年代編』所収「萩尾望都×羽海野チカ」河出書房新社 2012年
- ↑ 4.0 4.1 4.2 2003年 フリーマガジン「Sai+」no.6 「ハチミツとクローバー」マンガ家 羽海野チカ・インタビューより(2011年12月5日閲覧)
- ↑ 公式ブログ「海の近くの遊園地」2008年11月28日エントリ「2007/3/26 まんがキッチン☆」(2013年3月17日確認)
- ↑ 公式ブログ「海の近くの遊園地」2010年12月8日エントリ「東京都青少年健全育成条例改正案」について
- ↑ 月刊少年シリウス 2012年5月号「なみえの懺悔」より
- ↑ 「オトメコンティニュー」HP Vol.4紹介