麗澤大学
テンプレート:Infobox 麗澤大学(れいたくだいがく、テンプレート:Lang-en)は、千葉県柏市光ヶ丘2-1-1に本部を置く日本の私立大学である。1950年に設置された。大学の略称は麗澤大、RTU。
目次
概観
元々、道徳や語学に関する大学として設立された経緯があり、語学教育や国際的な仕事に携わる人材の養成、道徳教育・人格教育に力を入れている。大学付属の組織として企業倫理研究センターなどがあり、日本ではまだ珍しい企業倫理ゼミが経営学科に設置されている。道徳教育・人格教育は、創立者・廣池千九郎(法学博士)が樹立した「道徳科学(モラル・サイエンス)」に基づいて実施されている。具体的には、1年生の初年次教育の一環として、「道徳科学」という科目が必修化されている。外国人教員、留学生(世界20カ国以上から、500名を超える)が多く、日本人学生の留学派遣の数は全国トップクラスである。キャンパスは文字通り「小さな地球」である。外国語学部と経済学部の2学部体制である。大学院には、言語教育研究科と経済研究科が設置されている。
校名の由来
「麗澤」という語は、中国の古典「易経」(巻十五 下経 兌)の「象曰、麗澤兌。君子以朋友講習」(象に曰く、麗ける澤は兌びなり。君子以て朋友と講習す)という言葉からとったもの。「並んでいる沢が、お互いに潤し合い、周囲の草木もその沢の水のお蔭によって青々と生い茂っている。この様子はまことに喜ばしい限りである。これと同様、立派な人間になろうとする者は、すぐれた師のもとで、志を同じくする友と切磋琢磨し、人格の完成を目指すと同時に、周囲の人々にもすばらしい影響を与えてゆくよう努力すべきである」という意味である。
創立者である廣池千九郎はその精神を、「麗澤は、太陽天に懸りて、万物を恵み潤し育つる義なり」と説明している。すなわち、麗澤という語は、太陽のような光明(知恵)と温熱(慈悲)とを併せもって、公平無私な態度で万物を育成するという意味である。
沿革
- 1935年 道徳科学専攻塾を開塾。本科と別科を設置
- 1942年 旧制専門学校の東亜専門学校開校
- 1944年 東亜外事専門学校に校名改称
- 1947年 千葉外事専門学校に校名改称
- 1950年 麗澤短期大学開学。英語科を設置
- 1959年 麗澤大学開学。外国語学部イギリス語学科、ドイツ語学科を設置
- 1960年 外国語学部に中国語学科を増設
- 1976年 別科日本語研修課程を開設
- 1986年 外国語学部のイギリス語学科を英語学科に改称
- 1988年 外国語学部に日本語学科を増設
- 1992年 国際経済学部国際経済学科、国際経営学科を開設。全寮制から通学制へ
- 1996年 大学院言語教育研究科日本語教育学専攻修士課程(1998年より博士前期課程)、国際経済研究科経済管理専攻、政策管理専攻修士課程を開設
- 1998年 大学院言語教育研究科日本語教育学専攻に博士後期課程を設置、国際経済研究科に経済・政策管理専攻修士課程を増設
- 1999年 国際経済学部に国際産業情報学科を増設
- 2001年 大学院言語教育研究科に比較文明文化専攻博士前期課程・博士後期課程増設
- 2004年 国際経済学部にIMC (International Management and Communication) コース開設
- 2006年 大学院言語教育研究科に英語教育専攻修士課程を増設
- 2008年 外国語学部を外国語学科1学科に、国際経済学部を経済学部経済学科、経営学科に改組
- 2012年 大学院国際経済研究科を経済研究科経済学専攻修士課程、経営学専攻修士課程と経済学・経営学専攻博士課程に改組
学部・学科・専攻
- 外国語学部
- 外国語学科
- 主専攻
- 英語コミュニケーション専攻
- 英語・英米文化専攻
- 日本語・国際コミュニケーション専攻
- 国際交流・国際協力専攻
- ドイツ語・ドイツ文化専攻
- 中国語専攻
- 副専攻
- 英語圏地域
- EU地域
- 東アジア地域
- ビジネス
- 21世紀の人間学(麗澤スタディーズ)
- 日本語教育・国語教育
- 言語・情報コミュニケーション
- 英語教育
- 国際交流
- 比較文化・比較文明
- 主専攻
- 経済学部
- 経済学科
- 理論・計量科目群
- 経済政策科目群
- ファイナンス科目群
- 公共政策コ科目群
- 国際教養科目群
- 経営学科
- 戦略・マーケティング科目群
- 組織・人事科目群
- 会計・税務科目群
- 経営情報科目群
- 企業倫理科目群
- 特別コース
- 国際ビジネスコース(英語で経営を学ぶ少人数コース、半年間または1年間の留学必須、特別留学奨学金あり)
- 経済英語コミュニケーションコース/経営英英語コミュニケーションコース(7割以上の授業を英語で開講、2年次に海外留学)
- 経済中国語コミュニケーションコース(中国語で社会、経済、経営を学ぶ。大連理工大学への1年間留学とホームステイあり)
- REPPL(Reitaku Educational Program for Professional License)公務員コース/税理士コース
経済学科、経営学科の科目群は履修モデルであり、学科を超えて科目を履修することも可能である
別科
- 別科
- 日本語研修課程
大学院
- 言語教育研究科
- 日本語教育学専攻 博士課程(前期・後期)
- 比較文明文化専攻 博士課程(前期・後期)
- 英語教育専攻 修士課程
- 経済研究科
- 経済学専攻 修士課程
- 経営学専攻 修士課程
- 経済学・経営学専攻 博士課程
旧学部・旧学科(2007年度入学生まで)
- 外国語学部
- 日本語学科
- 英語学科(旧イギリス語学科)
- ドイツ語学科
- 中国語学科
- 国際経済学部
- 国際経済学科
- 国際経営学科
- International Management and Communication (IMC) コース
- 国際産業情報学科
主要世界大学ランキング
留学制度
全ての学部学科において留学制度が整っており、約30の海外大学との提携を行っている。アメリカ、中国、台湾、韓国、ベトナム、ブータン、ミャンマー(ビルマ)、インド、スーダン、スリランカ、ドイツ、フィンランド、ノルウェーなど世界各国からの留学生の受け入れも積極的に行っている。
外国人教授も多いため、キャンパス内での公用語は基本的には日本語か英語で、その他、中国語など様々な言語が飛び交っている。国際交流センターのスタッフは英語や中国語が堪能であるが、留学生に対しては日本語で対応する。
大学の制度を利用して留学する学生のための給付奨学金制度が整えられており、成績や家庭の経済状況に応じて10万円~100万円が留学予定者全員に支給される。
提携先の大学で取得した単位は、最高60単位まで麗澤大学の単位として認められる。
また、図書館には留学を意識している学生や、英会話を学びたい学生、逆カルチャーショックを受けた学生など、英語空間が必要な学生のためのラウンジが設置されており、ネイティブスピーカーによるアドバイスなどを英語で受けることができる。
久間発言
2007年6月30日、久間章生防衛大臣が、「麗澤大学比較文明文化研究センター」主催の連続講演会「比較文明学と平和研究」(柏キャンパス1号棟大教室)で講演を行い、いわゆる「原爆しょうがない」発言をした。被爆者などから批判を浴び、久間は翌日7月1日に発言を撤回したものの、7月3日になって防衛大臣を辞任した。
久間の後任の防衛大臣となった小池百合子も、2008年10月11日に「麗澤大学オープンカレッジ」主催の連続・特別講演会「持続可能性をいかに実現するか」で講演「日本と地球の守り方」を行っている。
大学院
- 言語教育研究科(博士課程、修士課程)
- 日本語教育学専攻
- 比較文明文化専攻
- 英語教育専攻
- 国際経済研究科(博士課程、修士課程)
- 経済管理専攻(修士課程)
- 政策管理専攻(修士課程)
- 経済・政策管理専攻(博士課程)
研究機関
- 言語研究センター
- 比較文明文化研究センター
- 企業倫理研究センター
- 経済社会総合研究センター
教育センター
- 日本語教育センター
- 国際交流センター
- 情報システムセンター
- 学生相談センター
- キャリアセンター
- 道徳科学教育センター
文部科学省支援プログラム
- 外国語学部「国際共通語としての英語教育」(現代GP)
エクステンション
- 麗澤オープンカレッジ
アクセス
関連団体
- モラロジー研究所
- 麗澤海外開発協会
- 麗澤大学出版会
- 柏インターネットユニオン (KIU)
大学関係者
- 理事長廣池幹堂
- 前学長梅田博之(韓国語学、日本言語学会会長、日本音声学会会長、東京外国語大学アジア・アフリカ研究所長などを歴任、韓国・宝冠文化勲章受章、東崇学術賞受賞)
- 学長中山理(英文学、日本ミルトンセンター会長など歴任、上智大学・ロゲン賞受賞)
- 孔徳成(台湾総統府顧問。麗澤大学名誉博士)
- 犬養道子(評論家、犬養毅首相孫、麗澤大学名誉博士、麗澤幼稚園名誉園長など)
- ポール・クリス・マクベイ(教授。NHK教育テレビ「ハートで感じる英文法」出演など)
- 宗立人(対馬藩宗家当主)
- 宗武志(名誉教授。詩人、画家、英語学者、元伯爵)
- 高巖 - 経営学・企業倫理。組織学会・高宮賞受賞。京都大学大学院客員教授。
- 梅田徹 - 企業倫理。麗澤大学企業倫理研究センターセンター長、朝日新聞社「企業市民」賞選考委員など。
- 竹原茂(教授。国際経済学、国際協力、難民救済活動、MFPJ会長、NHK国際放送番組審議会副委員長など)
- 櫻井良樹(教授。日本近代政治史・外交史。東アジア近代史学会理事など)
- 大島末男(名誉教授。哲学者・キリスト教神学者)
- 松本健一(元内閣官房参与。日本財団評議員。教授。評論家。作家。アジア・太平洋賞、司馬遼太郎賞、吉田茂賞、毎日出版文化賞など受賞)
- 伊東俊太郎(名誉教授。科学史・比較文明学。国際比較文明学会長など歴任)
- 速水融(名誉教授。文化勲章受章者。日本経済史・歴史人口学)
- 小松雅雄(名誉教授。政策研究フォーラム顧問など)
- 河野稠果(名誉教授。人口学。国連人口委員会議長、国立人口問題研究所長など歴任)
- 宮川公男(名誉教授。経営情報学会会長、日本システム監査学会会長など歴任。日経図書文化賞など受賞)
- 矢澤富太郎(名誉教授。大蔵省関税局長など歴任)
- 安田喜憲(客員教授。環境考古学、比較文明。東北大学大学院教授)
- 所功(客員教授。日本法制史。京都産業大学名誉教授。公益財団法人モラロジー研究所教授)
- 高森明勅(講師。日本文化総合研究所代表。神道学、歴史学)
- 徳永澄憲(教授。マクロ経済学・国際地域開発経済学・空間経済学・応用計量経済学。インドネシア経済開発計画。日本地域学会・論文賞受賞。筑波大学名誉教授。
- 水谷尚子(講師。中国問題・ウイグル問題。現代中国論)
- 目黒昭一郎(教授。元米国ブリストル・マイヤーズ スクイブ副社長、元バイエルメディカル社長)
- 中島真志(教授。金融論。元日本銀行、元国際決済銀行、決済システムにおけるわが国の第一人者)
- 花井等(元教授。国際関係論、日米関係)
- 森田健作(客員教授。千葉県知事、俳優、歌手、映画監督)
- 成相修(教授。JICA理事長賞受賞。国際協力論・国際経済学。ブルネイ経済開発計画)
- 川勝平太(客員教授。静岡県知事)
- 八木秀次 (法学者)(教授。日本教育再生機構理事長)
- 保坂俊司(客員教授。宗教学。比較文明学。インド、イスラム、日本研究)
- 藤本幸夫(大学院教授。韓国・宝冠文化勲章受章。朝鮮学会副会長)
- 我妻和男 (名誉教授。インド・タゴール賞を2度にわたり受賞。筑波大学名誉教授)
- 松井孝典(客員教授。宇宙物理学・文明論。東京大学名誉教授)
- 永安幸正(元教授。経済学者)
- 水野治太郎(名誉教授。臨床人間学者。前・生と死を考える会全国協議会副会長)
- 堀内一史(教授。アメリカの宗教と政治。『アメリカと宗教』中公新書)
出身者
- 服部英二 - パリ・ユネスコ本部主席広報官、特別事業部長、ユネスコ事務局長顧問など。現在特別官房。
- 楠田正義 - イタリア公使、ミラノ総領事、ローマ・日本文化会館館長。
- 松田康博 - 国際政治学者。東京大学東洋文化研究所教授。
- 福島幸雄 - NHKアナウンサー
- 黒須里美 - 社会学者・人口学者。日本人口学会理事など。麗澤大学教授。
- 立松昇一- 拓殖大学外国語学部中国語学科教授
- 田中邦衛 - 俳優、「北の国から」など。正確には短期大学卒。
- 国枝慎吾 - 車いすテニス世界チャンピオン、麗澤大学元職員
- 千島英一 - 熊本大学教授
- 高遠菜穂子 -イラク支援 ボランティア活動家、作家、市民活動家
- 黒田成彦 - 長崎県平戸市長、長崎県県議会議員(平戸市区選出)
- 中澤裕隆 - 千葉県柏市 千葉県議会議員、元柏市議会議員
- 上橋泉 - 柏市議会議員、京都大学卒業。麗澤大学大学院修了
- 先崎温容(せんざきよしなか) - 福島県田村市市議会議員
- 石綿由美子 - 英国・シェフィールド大学東アジア学科専任講師(日本語教育)
- 武田誠 - シンガポール国立大学人文社会科学部日本語講師
- 綾奈千瑞 - グラビアアイドル、タレント(2003年度麗澤大学ミスキャンパス)
- 毋育新 - 西安外国語大学東方言語文化学院助教授(日本語研究・教育)
- 鹿島彰 - 弘前大学留学生センター教授 (日本語教育)
- 小山高正 - 日本女子大学教授
系属校
関連項目
外部リンク
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