銀河連邦
銀河連邦(ぎんがれんぽう)とは、相模原市の呼びかけで1987年11月8日に当時の宇宙科学研究所(現:独立行政法人宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究本部)の研究施設のある2市3町が提携した友好都市関係のことである。 相互の発展と宇宙への夢とロマンを育むことを目的に首脳サミット、銀河フォーラム、子ども留学交流、物産販売等経済交流を行っている。また阪神・淡路大震災の発生をうけて、災害時に相互応援を行う防災組織という側面も有するようになった。
連邦本部は相模原市。2012年現在、市町村合併が進んだことや、2010年4月1日に北海道大樹町が加盟したことにより、構成市町は4市2町となっている。
1980年代にブームとなったミニ独立国のひとつで、活動が下火になるミニ独立国が多い中、現在も継続的な活動が続いている。 各市町を共和国、首長(市長・町長)を大統領と呼ぶのも特徴である。
構成している共和国(自治体) とその共和国の研究施設
- タイキ共和国(北海道広尾郡大樹町)
- サンリクオオフナト共和国(岩手県大船渡市)
- ノシロ共和国(秋田県能代市)
- サク共和国(長野県佐久市)
- サガミハラ共和国(神奈川県相模原市)
- ウチノウラキモツキ共和国(鹿児島県肝属郡肝付町)
歴史
当時の構成共和国
- 1995年1月17日
- 阪神・淡路大震災が発生
- 1996年2月1日
- 「銀河連邦を構成する市町の災害時における相互応援に関する協定」が締結
- 2001年11月15日
- サンリク共和国と称していた岩手県気仙郡三陸町が大船渡市に編入され、サンリクオオフナト共和国と名称変更
- 2005年4月1日
- ウスダ共和国と称していた長野県南佐久郡臼田町が合併に伴い佐久市となり、サク共和国と名称変更
- 2005年7月1日
- ウチノウラ共和国と称していた鹿児島県肝属郡内之浦町が合併に伴い肝属郡肝付町となり、ウチノウラキモツキ共和国と名称変更
- 2007年11月8日
- 銀河連邦20周年
- 2010年4月1日
- タイキ共和国が加盟(4月3日相模原市市民桜まつりにて加盟調印式)
- 2011年3月11日
- 東日本大震災が発生
- サンリクオオフナト共和国の甚大な被害を受け、「銀河連邦を構成する市町の災害時における相互応援に関する協定」がはじめて発動
- 2012年7月27日
- オリジナル フレーム切手セット『銀河連邦25周年記念』の販売開始
- 2012年11月2日
- 銀河連邦の活動が評価され「第7回マニフェスト大賞 震災復興支援・防災対策賞 審査委員会特別賞(箭内道彦選)」を受賞
- 2012年11月8日
- 銀河連邦25周年
銀河連邦を構成する市町の災害時における相互応援に関する協定
1995年の阪神・淡路大震災をうけて、銀河連邦構成共和国間では「銀河連邦を構成する市町の災害時における相互応援に関する協定」が、翌年から結ばれている。
2011年3月11日に起きた東日本大震災では大船渡市が津波により甚大な被害を受けたことで、この協定が初めて発動。構成市町は大船渡市から要請を受ける前に動きだし、3月14日に能代市・佐久市・相模原市、16日には肝付町の派遣隊が続々と大船渡入りするなど素早い対応を見せた。 派遣した人員も平成24年11月30日までに1637名に及び、さらに連邦加盟自治体同士で人員を融通しながら支援を行うなど大船渡支援の重要な役割を担った。
東日本大震災では、防災協定を結んでいた近隣の自治体同士がまとめて被災してしまい、協定が上手く機能しなかった例があった。 そのため「災害協定が主ではない関係」「遠隔地からの支援」「被災地1に対して支援側は複数」「大規模自治体を含む」といった特徴を持つ銀河連邦の支援は、 震災以降の防災協定のありかたに影響を与えた例の一つになり、第7回マニフェスト大賞では審査委員会特別賞を受賞した。
また連邦と連携をとりながら、肝付町が周辺自治体に呼びかけて結成した大隅半島4市5町復興支援チームの活動も高い評価を得た。
関連項目
外部リンク
- 大樹町 銀河連邦
- 大船渡市 都市間交流
- 能代市 銀河連邦
- 佐久市 銀河連邦共和国(友好都市)
- 相模原市 銀河連邦
- 銀河連邦/肝付町
- 銀河連邦を構成する市町の災害時における相互応援に関する協定(PDF)
- 大船渡市平成24年11月30日現在 被害状況等資料
- 大船渡病院医療・ここのケアチーム保健師・薬剤師・機能訓練・栄養士等合同ミーティング
- 復興支える「銀河連邦」 加盟自治体が連携 保健師業務などで引継ぎ東海新報社2011年06月04日付
- 彩の国さいたま人づくり広域連合平成23年度 《政策課題共同研究》より良い被災者支援のための自治体のあり方~東日本大震災を受けて~ 第五章
- 甲賀市支援業務等を通じて災害に強いまちづくりを考える
- 甲賀市支援業務等を通じてカウンターパート等支援のあり方を考える
- 甲賀市 支援業務等を通じて近隣市町との連携、協定のあり方を考える
- 銀河連邦が「マニフェスト大賞、審査委員会特別賞」を受賞しました
- 消防庁 地域防災計画における地震・津波対策の充実・強化に関する検討会報告書(平成23年12月)参考事例集4 災害予防等