庄内空港
庄内空港(しょうないくうこう、テンプレート:Lang-en-short)は、山形県庄内地方の酒田市と鶴岡市に立地する地方管理空港である。ターミナルビルは酒田市に所在している。愛称はおいしい庄内空港。
目次
概要
大都市(東京・大阪・仙台)到達まで陸路では半日を要する「陸の孤島」状態であった点から、酒田市・鶴岡市など庄内地方の商工会が中心となって請願を行い、開設された空港である。開設に前後して、周辺自治体らによって広大な土地を活かした複数の工業団地を造成し、ハイテク産業を中心とした工場の誘致に成功している。庄内地方と隣接する秋田県にかほ市は、秋田空港より近くまた無料の駐車場があるため、利用圏内になっている。
ローカル線扱いの東京線は、庄内地方から東京へ短時間で直行できる唯一の高速交通手段で、陸路よりも有利なため、搭乗率は高く収益性がよい。ANAグループの独占路線のため競争が働かない関係から「特割」などの事前購入割引運賃の割引率は低く設定されている。主な利用客は、地元関係者や帰省者に加えて、誘致した企業のビジネス(出張)関係である。年間利用客数は、国内356,529人、国際580人(2013年度)[1]。
セイコーエプソンが、空港近隣にある子会社東北エプソンとの出張用途として、庄内 - 松本空港間を結ぶ社用機による社員専用便を1998年から1日2便定期運航している。
搭乗率低迷により、2007年度限りで新千歳便が、2008年度限りで伊丹便が廃止となった[2]。これにより、定期便は羽田便のみとなっている。
また、「まめうさ」という空港ビルのマスコットキャラクターがいる(2012年、公募により決定)。
沿革
- 1991年10月 - 供用開始。全日本空輸がエアバスA320で東京国際空港線、ボーイング737-500で大阪国際空港線開設。
- 1995年6月 - 新千歳空港線(6月 - 10月)が開設。
- 1996年2月 - 新千歳空港線通年運航開始。
- 1996年4月 動物検疫指定港になる。
- 1997年4月 - 植物検疫指定港になる。
- 1998年7月 - セイコーエプソン社員専用松本空港線が開設。
- 1998年12月 - 関西国際空港線、新千歳空港線が冬期(12月 - 4月)運休となる。
- 2000年4月 - 庄内産青果物フライト輸送50万ケース達成。
- 2000年5月 - 関西国際空港線を全日本空輸からエアーニッポンに移管。
- 2000年7月 - 搭乗者数300万人達成。
- 2003年10月 - 関西国際空港線休止。
- 2004年4月 - フェアリンク(現アイベックスエアラインズ)がボンバルディアCRJ-100・200で大阪国際空港線を開設。
- 2005年6月 - 搭乗者数500万人突破。
- 2006年4月 - 機材の夜間駐機(ナイトステイ)開始。
- 2007年9月 - 全日本空輸が新千歳空港線を2007年度をもって休止することを関係各所に通告。
- 2007年10月 - 搭乗者数600万人達成。
- 2007年12月21日 - JR羽越本線脱線事故を受け、突風のメカニズムを把握するため気象庁気象研究所によって空港ビル屋上にドップラー・レーダーが設置される。
- 2007年12月27日 - セイコーエプソン社有機の着陸後に左車輪と接触した滑走路灯が破損。人的被害や他便への影響はなし。
- 2008年3月13日 - 昨年12月21日から屋上に設置されていたドップラーレーダーが、冬期間の観測を終えたため撤去されたが、10月下旬に再び設置され翌年3月まで観測された。期間中、竜巻と見られる現象を何度か観測しテンプレート:要出典。
- 2009年3月 - 大阪国際空港線休止。
- 2012年12月8日 - 全日空機が、着陸後にオーバーランし滑走路先の芝生で停止。人的被害はなし[3]。
- 2014年5月29日 - 愛称として「おいしい庄内空港」を制定[4]。
就航路線
国内線
廃止された路線
- 全日本空輸(エアーニッポンで運航された便もあり)
- 中日本エアラインサービス
- アイベックスエアラインズ
- 大阪国際空港(伊丹空港)
交通
運行本数・運賃・経路・所要時間等の詳細は、該当項目や公式サイトを参照。
リムジンバス
道路
- 山形県道33号庄内空港立川線 庄内空港敷地内が起点
- 接続路線(県道33号に接続)
山形県内の2空港を取り巻く状況
テンプレート:独自研究 山形県内には当空港のほかに山形空港があるが、山形新幹線開業にともない鉄道が新たな競合交通手段として台頭したこともあって、山形空港 - 東京国際空港線の搭乗率は芳しくなかった。新幹線開業後も庄内空港線とあわせて全日空が運航していたが2002年に廃止となったが、山形県などの尽力により2003年に日本エアシステム(当時)の運航によって復活している。山形空港の地元利用者には県から補助金が支給される制度があるが、同空港と関係の薄い地域を含めた県民が応分に負担しているとの考え方から、不公平感や必要の可否について不満を抱く人もいるとされる。なお、庄内空港の周辺自治体は同空港の利用客の増加を目指すため、大阪便などを対象に独自に助成金を支出していた。
このほか、県では中国 ハルビンへの定期路線開設を目指しており、チャーター便の運航も行われたが、庄内空港と山形空港が激しい綱引きを行ったことや、県内のみの需要だけでは採算に疑問が生ずるという懸念もあって話は立ち消えになった。
脚注
関連項目
外部リンク
テンプレート:日本の空港- ↑ テンプレート:Cite press release
- ↑ テンプレート:Cite news
- ↑ テンプレート:Cite news
- ↑ 「山形空港」と「庄内空港」の愛称が決定しました! 山形県 2014年5月29日付