ブッカー賞
ブッカー賞(ブッカーしょう)はイギリスの文学賞。世界的に権威のある文学賞の一つ。
その年に出版された最も優れた長編小説に与えられる。選考対象は、イギリス連邦およびアイルランド国籍の著者によって英語で書かれた長編小説。小説に与える賞であるため、同一作家が複数回受賞することもある。賞金は50000ポンド(2002年までは21000ポンド)。
1968年、フランスのゴンクール賞のような賞をイギリスにもという提案により、イギリスの小売業者ブッカー・マコンネル社の後援のもと創設された。創設に携わった編集者のトム・マシュラーは、ソサエティ・オブ・ヤング・パブリッシャーズでの話がきっかけだったとしている[1]。2002年からは運営がブッカー賞財団に移転、財団のタイトルスポンサーは投資会社のマン・グループである。それに伴い、名称もブッカー・マコンネル賞 (The Booker-McConnell Prize for Fiction) から、マン・ブッカー賞 (The Man Booker Prize for Fiction) に変更した。ブッカー賞、Booker Prize、the Bookerという呼称は通称。
1992年にはロシア・ブッカー賞、2005年には国際ブッカー賞が設立されている。1993年にブッカー賞中のブッカー賞 (Booker of Bookers Prize) として、サルマン・ラシュディの『真夜中の子供たち』(Midnight's Children、1981年受賞)が選ばれた。
目次
選考
ブッカー賞が高い評価を得ている原因の一つに、その選考の仕方がある。
賞選考は、諮問委員会が選考委員を決定するところから始まるが、選考委員は毎年変わり、2度選ばれることは滅多にない。諮問委員会は財団より選出された作家、出版社2社、エージェント、書店、図書館と議長よりなり、選考委員は文芸評論家、学者、編集者、小説家、高名な人物などから、性別などのバランスに注意して選出される。
次に、選考委員による審査の前段階として、審査の対象となる作品が選出される。その年に出版された小説から、イギリスの出版社が最高2作まで申請でき、また、過去のブッカー賞受賞者の全著作、過去10年間のブッカー賞候補者の全著作は自動的に対象とされる。また、選考委員も別途、その年に出版された小説のうち、最低8作、最高12作を推薦する。さらに、出版社は選考委員に考慮のうちに入れてほしい作品を最高5作をあげることができる。この時点では何が選ばれたかは極秘とされる。
選考委員は、審査の対象として選出された作品すべてを読んだ上で、審査を行う。審査は3段階で、まず候補作 (Longlist)、次いで6作の最終候補作 (Shortlist)、そして受賞作が発表される。最終候補者には、2500ポンドと副賞が授与される。
2003年時点で、
- 134人の小説家による201作品が最終候補作となり、
- 1度最終候補になった小説家は97人、そのうち受賞者は16人で、
- 2度最終候補になった小説家は19人、そのうち受賞者は7人、2回受賞者は1人(ジョン・クッツェー)で、
- 3度最終候補になった小説家は10人、そのうち受賞者は5人、2回受賞者は1人(ピーター・ケアリー)で、
- 4度最終候補になった小説家は5人、ウィリアム・トレヴァーを除いて全員が1回受賞し(イアン・マキューアン、サルマン・ラシュディ、トマス・キニーリー、ペネロピ・フィッツジェラルド)、
- 5度最終候補になった小説家は2人、マーガレット・アトウッド(初最終候補は1986年、受賞は2000年)とベリル・ベインブリッジ(1970年代に2度、1990年代に3度最終候補に選ばれたが、受賞はない)で、
- 6度最終候補になった小説家は1人、アイリス・マードック(1978年に4度目の最終候補で受賞、その後1980年代に2度最終候補に)である。
受賞作一覧
1960年代
- 1969年
- Something to Answer for, P・H・ニュービィ
- 最終候補作:
- Figures in a Landscape, バリー・イングランド
- Impossible Object, ニコラス・モスレー
- The Nice and the Good, アイリス・マードック(「愛の軌跡」)
- The Public Image, ミュリエル・スパーク
- From Scenes like These, ゴードン・ウイリアムズ
- 最終候補作:
1970年代
- 1970年
- The Elected Member, バーニス・ルーベンス(『選ばれし者』鈴木和子訳、ヤマダメディカルシェアリング創流社、1996年)
- 最終候補作:
- John Brown's Body, A・L・バーカー
- Eva Trout, エリザベス・ボウエン(「エヴァ・トラウト」)
- Bruno's Dream, アイリス・マードック(「ブルーノーの夢」)
- Mrs Eckdorf in O'Neill's Hotel, ウィリアム・トレヴァー
- The Conjunction, T・W・ウィーラー
- 最終候補作:
- 1971年
- In a Free State, V・S・ナイポール(『自由の国で』安引弘訳、草思社、2007年)
- 最終候補作:
- The Big Chapel, トマス・キルロイ
- Briefing for a Descent into Hell, ドリス・レッシング
- St Urbain's Horseman, モルデカイ・リッチラー(「セント・アーベインの騎士」)
- Goshawk Squadron, デレク・ロビンソン
- Mrs Palfrey at the Claremont, エリザベス・テイラー(注:映画女優とは別人物)
- 最終候補作:
- 1972年
- G., ジョン・バージャー(『G.』栗原行雄訳、新潮社、1975年)
- 最終候補作:
- Bird of Night, スーザン・ヒル(「君を守って」)
- The Chant of Jimmie Blacksmith, トマス・キニーリー
- Pasmore, デイヴィッド・ストーリー
- 最終候補作:
- 1973年
- The Siege of Krishnapur, ジェイムズ・G・ファレル(『セポイの反乱』岩元巌訳、新潮社、1977年)
- 最終候補作:
- The Dressmaker, ベリル・ベインブリッジ
- The Green Equinox, エリザベス・メイヴァー
- The Black Prince, アイリス・マードック(「ブラック・プリンス」)
- 最終候補作:
- 1974年
- The Conservationist, ナディン・ゴーディマー
- Holiday, スタンレー・ミドルトン
- 最終候補作:
- Ending Up, キングズリー・エイミス
- The Bottle Factory Outing, ベリル・ベインブリッジ
- In Their Wisdom, C・P・スノー
- 1975年
- Heat and Dust, ルース・プラワー・ジャブヴァーラ(「熱砂の日」)
- 最終候補作:
- Gossip from the Forest, トマス・キニーリー
- 最終候補作:
- 1976年
- Saville, デイヴィッド・ストーリー(『サヴィルの青春』橋口稔訳、集英社、1983年)
- 最終候補作:
- An Instant in the Wind, アンドレ・ブリンク
- Rising, R・C・ハッチンソン
- The Doctor's Wife, ブライアン・ムーア
- King Fisher Lives, ジュリアン・ラズボーン
- The Children of Dynmouth, ウィリアム・トレヴァー
- 最終候補作:
- 1977年
- Staying On, ポール・スコット
- 最終候補作:
- Peter Smart's Confessions, ポール・ベイリー
- Great Granny Webster, キャロライン・ブラックウッド
- Shadows on our Skin, ジェニファー・ジョンストン
- The Road to Lichfield, ペネロピ・ライヴリー
- Quartet in Autumn, バーバラ・ピム(「秋の四重奏」)
- 最終候補作:
- 1978年
- The Sea, the Sea, アイリス・マードック(『海よ、海』蛭川久康訳、集英社、1982年)
- 最終候補作:
- Jake's Thing, キングズリー・エイミス(「ジェイク先生の性的冒険」)
- Rumours of Rain, アンドレ・ブリンク
- The Bookshop, ペネロピ・フィッツジェラルド
- God on the Rocks, ジェイン・ガーダム
- A Five-Year Sentence, バーニス・ルーベンス(「ミス・ホーキンズの五年日記」)
- 最終候補作:
- 1979年
- Offshore, ペネロピ・フィッツジェラルド(『テムズ河の人々』青木由紀子訳、晶文社、1981年)
- 最終候補作:
- Confederates, トマス・キニーリー
- A Bend in the River, V・S・ナイポール(「暗い河」)
- Joseph, ジュリアン・ラズボーン
- Praxis, フェイ・ウェルドン
- 最終候補作:
1980年代
- 1980年
- Rites of Passage, ウィリアム・ゴールディング(『通過儀礼』伊藤豊治訳、開文社出版、2001年)
- 最終候補作:
- Earthly Powers, アントニイ・バージェス
- Clear Light of Day, アニター・デサイ
- The Beggar Maid, アリス・マンロー
- No Country for Young, ジュリアン・オフェイラン
- Pascali's Island, バリー・アンズワース(「パスカリの島」)
- A Month in the Country, J・L・カー(「ひと月の夏」)
- 最終候補作:
- 1981年
- Midnight's Children, サルマン・ラシュディ(『真夜中の子供たち』寺門泰彦訳、早川書房、1989年)
- 1982年
- Schindler's Ark, トマス・キニーリー(『シンドラーズ・リスト 1200人のユダヤ人を救ったドイツ人』幾野宏訳、新潮社、1989年)
- 最終候補作:
- Silence Among the Weapons, ジョン・アーデン
- An Ice-Cream War, ウィリアム・ボイド(「アイスクリーム戦争」)
- Constance or Solitary, ロレンス・ダレル
- The 27th Kingdom, アリス・トマス・エリス
- Sour Sweet, ティモシー・モー(「サワースィート」)
- 最終候補作:
- 1983年
- Life & Times of Michael K, J・M・クッツェー(『マイケル・K』くぼたのぞみ訳、筑摩書房、1989年)
- 最終候補作:
- Rates of Exchange, マルカム・ブラッドベリ
- Flying to Nowhere, ジョン・フラー(「巡礼たちが消えていく」)
- The Illusionist, アニタ・メイソン
- Shame, サルマン・ラシュディ(「恥」)
- Waterland, グレアム・スウィフト(「ウォーターランド」)
- 最終候補作:
- 1984年
- Hotel du Lac, アニータ・ブルックナー(『秋のホテル』小野寺健訳、晶文社、1988年、講談社、1996年)
- 最終候補作:
- Empire of the Sun, J・G・バラード(「太陽の帝国」)
- Flaubert's Parrot, ジュリアン・バーンズ(「フロベールの鸚鵡」)
- In Custody, アニター・デサイ(「デリーの詩人」)
- According to Mark, ペネロピ・ライヴリー(「ある英国人作家の偽りと沈黙」)
- Small World, デイヴィッド・ロッジ(「小さな世界」)
- 最終候補作:
- 1985年
- The Bone People, ケリ・ヒューム
- 最終候補作:
- Illywhacker, ピーター・ケアリー(「イリワッカー」)
- The Battle of Pollocks Crossing, J・L・カー
- The Good Terrorist, ドリス・レッシング
- Last Letters from Hav, ジャン・モリス
- The Good Apprentice, アイリス・マードック
- 最終候補作:
- 1986年
- The Old Davils, キングズリー・エイミス
- 最終候補作:
- The Handmaid's Tale, マーガレット・アトウッド(「侍女の物語」)
- Gabriel's Lament, ポール・ベイリー
- What's Bred in the Bone, ロバートソン・デイヴィス
- An Artist of the Floating World, カズオ・イシグロ(「浮世の画家」)
- An Insular Possession, ティモシー・モー
- 最終候補作:
- 1987年
- Moon Tiger, ペネロピ・ライヴリー(『ムーンタイガー』鈴木和子訳、朝日出版社、1993年)
- 最終候補作:
- Anthills of the Savannah, チヌア・アチェベ(「サバンナの蟻塚」)
- Chatterton, ピーター・アクロイド(「チャタトン偽書」)
- Circles of Deceit, ニーナ・ボーデン
- The Colour of Blood, ブライアン・ムーア(「夜の国の逃亡者」)
- The Book and the Brotherhood, アイリス・マードック(「本をめぐる輪舞の果てに」)
- 最終候補作:
- 1988年
- Oscar and Lucinda, ピーター・ケアリー(『オスカーとルシンダ』宮木陽子訳、DHC、1999年)
- 最終候補作:
- Utz, ブルース・チャトウィン(「ウッツ男爵 ある蒐集家の物語」)
- The Beginning of Spring, ペネロピ・フィッツジェラルド
- Nice Work, デイヴィッド・ロッジ(「素敵な仕事」)
- The Satanic Verses, サルマン・ラシュディ(「悪魔の詩」)
- The Lost Father, マリーナ・ウォーナー
- 最終候補作:
- 1989年
- The Remains of the Day, カズオ・イシグロ(『日の名残り』土屋政雄訳、中央公論社 1994年)
- 最終候補作:
- Cat's Eye, マーガレット・アトウッド
- The Book of Evidence, ジョン・バンヴィル
- Jigsaw, シビル・ベッドフォード
- A Disaffection, ジェイムズ・ケルマン
- Restoration, ローズ・トレメイン(「恋の闇 愛の光」)
- 最終候補作:
1990年代
- 1991年
- The Famished Road, ベン・オクリ(『満たされぬ道』金原瑞人訳、平凡社、1997年)
- 最終候補作:
- Time's Arrow, マーティン・エイミス(「時の矢 あるいは罪の性質」)
- The Van, ロディ・ドイル(「ヴァン」)
- Such a Long Journey, ロヒントン・ミストリー(「かくも長き旅」)
- The Redundancy of Courage, ティモシー・モー
- Reading Turgenev (from Two Lives), ウィリアム・トレヴァー
- 最終候補作:
- 1992年
- The English Patient, マイケル・オンダーチェ(『イギリス人の患者』土屋政雄訳、新潮社、1996年)
- Sacred Hunger, バリー・アンズワース
- 最終候補作:
- Serenity House, クリストファー・ホープ
- The Butcher Boy, パトリック・マッケーブ(「ブッチャー・ボーイ」)
- Black Dogs, イアン・マキューアン(「黒い犬」)
- Daughters of the House, ミシェル・ロバーツ
- 最終候補作:
- 1993年
- Paddy Clarke Ha Ha Ha, ロディ・ドイル(『パディ・クラーク ハハハ』実川元子訳、キネマ旬報社、1994年)
- 最終候補作:
- Under the Frog, ティボール・フィッシャー
- Scar Tissue, マイケル・イグナティエフ
- Remembering Babylon, デビッド・マルーフ
- Crossing the River, キャリル・フィリップス
- The Stone Diaries, キャロル・シールズ(「ストーン・ダイアリー」)
- 最終候補作:
- 1994年
- How Late It Was, How Late, ジェイムズ・ケルマン
- 最終候補作:
- Reef, ロメシ・グネセケラ
- Paradise, アブドゥルラザク・グルノー
- The Folding Star, アラン・ホリングハースト
- Beside the Ocean of Time, ジョージ・マッカイ・ブラウン(「ソーフィンの夢物語 時を紡ぐ少年」)
- Knowledge of Angels, ジル・ペイトン・ウォルシュ
- 最終候補作:
- 1995年
- The Ghost Road, パット・バーカー
- 最終候補作:
- In Every Face I Meet, ジャスティン・カートライト
- The Moor's Last Sigh, サルマン・ラシュディ
- Morality Play, バリー・アンズワース(「仮面の真実」)
- The Riders, ティム・ウィントン
- 最終候補作:
- 1996年
- Last Orders, グレアム・スウィフト(『ラストオーダー』真野泰訳、中央公論社、1997年。『最後の注文』新潮社、2005年として改版)
- 最終候補作:
- Alias Grace, マーガレット・アトウッド
- Every Man for Himself, ベリル・ベインブリッジ
- Reading in the Dark, シェイマス・ディーン(「闇の中で」)
- The Orchard on Fire, シーナ・マッケイ(「燃える果樹園」)
- A Fine Balance, ロヒントン・ミストリー
- 最終候補作:
- 1997年
- The God of Small Things, アルンダティ・ロイ (『小さきものたちの神』工藤惺文訳、DHC、1998年)
- 最終候補作:
- Quarantine, ジム・クレイス(「四十日」)
- The Underground Man, ミック・ジャクソン(「穴掘り公爵」)
- Grace Notes, バーナード・マック・ラヴァティ
- Europa, ティム・パークス
- The Essence of the Thing, マデリーン・セント・ジョン
- 最終候補作:
- 1998年
- Amsterdam, イアン・マキューアン(『アムステルダム』小山太一訳、新潮社、1999年)
- 1999年
- Disgrace, J・M・クッツェー(『恥辱』鴻巣友季子訳、早川書房、2000年)
- 最終候補作:
- Fasting, Feasting, アニター・デサイ
- Headlong, マイケル・フレイン(「墜落のある風景」)
- Our Fathers, アンドリュー・オヘイガン
- The Map of Love, サエイフ
- The Blackwater Lightship, コルム・トビーン
- 最終候補作:
2000年代
- 2000年
- The Blind Assassin, マーガレット・アトウッド(『昏き目の暗殺者』鴻巣友季子訳、早川書房、2002年)
- 最終候補作:
- The Hiding Place, トレッツァ・アッツォパルディ(『息をひそめて』早川書房 2002年)
- The Keepers of Truth, マイケル・コリンズ
- When We Were Orphans, カズオ・イシグロ(『わたしたちが孤児だったころ』)
- English Passengers, マシュー・ニール
- The Deposition of Father McGeevy, ブライアン・オドハティ
- 最終候補作:
- 2001年
- True History of the Kelly Gang, ピーター・ケアリー(『ケリー・ギャングの真実の歴史』宮木陽子訳、早川書房、2003年)
- 最終候補作:
- Atonement, イアン・マキューアン(『贖罪』小山太一訳、新潮文庫)
- Oxygen, アンドリュー・ミラー
- number9dream, デイヴィッド・ミッチェル(『ナンバー9ドリーム』)
- The Dark Room, レイチェル・シーファー(『暗闇のなかで』)
- Hotel World, アリ・スミス(『ホテルワールド』)
- 最終候補作:
- 2003年
- Vernon God Little, D・B・C・ピエール(『ヴァーノン・ゴッド・リトル 死をめぐる21世紀の喜劇』都甲幸治訳、ヴィレッジブックス、2007年)
- 最終候補作:
- Brick Lane, モニカ・アリ
- Oryx and Crake, マーガレット・アトウッド
- The Good Doctor, デイモン・ガルガット
- Notes on a Scandal, ゾーイ・ヘラー(『あるスキャンダルについての覚え書き』)
- Astonishing Splashes of Colour, クレア・モラル
- 最終候補作:
- 2004年
- The Line of Beauty, アラン・ホリングハースト
- 最終候補作:
- Bitter Fruit, アハマット・ダンゴール
- The Electric Michelangelo, サラ・ホール
- Cloud Atlas, デイヴィッド・ミッチェル
- The Master, コルム・トビーン
- I'll Go to Bed at Noon, ジェラルド・ウッドワード
- 最終候補作:
- 2006年
- The Inheritance of Loss, キラン・デサイ(『喪失の響き』谷崎由依訳、早川書房、2008)
- 最終候補作:
- The Secret River, ケイト・グレンヴィル
- Carry Me Down, M・J・ハイランド
- In The Country of Men, ヒシャーム・マタール
- Mother's Milk, Edward St.Aubyn
- The Night Watch, サラ・ウォーターズ(『夜愁』中村有希訳、創元推理文庫、2007年)
- 最終候補作:
- 2007年
- The Gathering, アン・エンライト
- 最終候補作:
- Darkmans, ニコラ・バーカー
- The Reluctant Fundamentalist, モーシン・ハミド
- Mister Pip, ロイド・ジョーンズ(『ミスター・ピップ』)
- On Chesil Beach, イアン・マキューアン(『初夜』)
- Animal’s People, インドラ・シンハ
- 最終候補作:
- 2008年
- The White Tiger, アラヴィンド・アディガ (『グローバリズム出づる処の殺人者より』鈴木恵訳文藝春秋、2009)
- 2009年
- Wolf Hall , ヒラリー・マンテル(『ウルフ・ホール』宇佐川晶子訳、早川書房、2011)
- 最終候補作:
- The Children's Book, A・S・バイアット
- Summertime, J・M・クッツェー
- The Quickening Maze, Adam Foulds
- The Glass Room, Simon Mawer
- The Little Stranger,サラ・ウォーターズ
- 最終候補作:
2010年代
- 2010年
- The Finkler Question, ハワード・ジャコブソン
- 最終候補作:
- Parrot and Olivier in America, ピーター・ケアリー
- Room, Emma Donoghue
- In a Strange Room, Damon Galgut
- The Long Song, Andrea Levy
- C,Tom McCarthy
- 最終候補作:
- 2011年
- The Sense of an Ending, ジュリアン・バーンズ
- 最終候補作:
- Jamrach's Menagerie, Carol Birch
- Pigeon English, Stephen Kelman
- Half Blood Blues, Esi Edugyan
- Snowdrops,A.D. Miller
- The Sisters Brothers, Patrick deWitt
- 最終候補作:
国際ブッカー賞
- 2005年 イスマイル・カダレ テンプレート:Flagicon アルバニア
- 2007年 チヌア・アチェベ テンプレート:Flagicon ナイジェリア
- 2009年 アリス・マンロー テンプレート:Flagicon カナダ
- 2011年 フィリップ・ロス テンプレート:Flagicon アメリカ合衆国
- 2013年 リディア・デイヴィス テンプレート:Flagicon アメリカ合衆国
脚注
- ↑ トム・マシュラー 『パブリッシャー』 麻生久美訳、晶文社、2006年、213頁。