浦佐駅
浦佐駅(うらさえき)は、新潟県南魚沼市浦佐にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅である。
歴史
浦佐駅周辺は今でこそ南魚沼市の文教地区となりつつあるが、かつての大和町は魚沼地域の中心地である旧六日町と旧小出町のほぼ中間点にあり、夏季と冬季の行楽シーズンを除けば人の出入りは少ないところで、上越新幹線の駅が浦佐に設けられることが決まった際には、六日町・小出両町から異議の声が上がった。
これに関しては「何らかの政治的な意図が働いていた」とする「政治駅」説と「六日町は越後湯沢に近過ぎるため駅設置が難しく、小出に設けるとルートが大回りになる上、小出駅の構内が狭隘で新幹線ホームが設けられない」という、地理や線形の問題が背景にあったとする説など諸説ある。詳細は鉄道と政治#上越新幹線と浦佐駅を参照のこと(新幹線関連の政治駅といわれることがあるものは他に岐阜羽島駅、筑後船小屋駅(旧名:船小屋駅)がある)。
新潟県内にある上越新幹線の駅の中では、最も利用者が少なく、駅周辺の都市化が進んでいないためそのことが話題になることもある(県内にある他の駅は、周辺に大型商業施設やホテル・高層マンションなどが並んでいる)。
但し浦佐駅に元々設けられた出入口は、旧市街に面する現在の西口側であり、東口側は国道17号の現ルート開通以降に都市開発が本格化した地域である。加えて同国道のすぐ東側には魚野川が流れているため、都市開発を行う余地が少ないなどの条件から、南魚沼市大和地区に所在する主な公共施設は、東口から約500m東進した浦佐大橋の東詰側に集中して立地している。
- 1923年(大正12年)
- 1978年(昭和53年)4月 - 東口駅前広場が完成。
- 1982年(昭和57年)11月15日 - 上越新幹線・大宮 - 新潟間が開業。
- 1983年(昭和58年)3月 - 西口駅前広場が完成。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化に伴い、JR東日本に継承。
- 2008年(平成20年)3月15日 - 「モバイルSuica特急券」のサービス開始。
開業当初から、冬はスキー客、夏は奥只見湖および尾瀬方面へ新潟県側から最も近い玄関口として、旅行客にも利用されている。東口の国道17号道路沿いには、「尾瀬方面への玄関口」や「歓迎」と示した看板が設置されている。過去には小出駅から只見線が延長運行し乗り入れていた時期もあったが、現在は常時乗り入れはしておらず、団体専用臨時列車など特別な場合のみとなっている。乗り入れていた期間については、只見線#冬季運休急行「奥只見」を参照のこと。なお、観光客等の誘致を目的として、魚沼市と福島県只見町の一部議員が常時乗り入れを議会同盟として要望しているが、実現には至っていない。
駅構造
高架部3階にある新幹線ホームは、通過本線を挟んで相対式ホーム2面2線となっている。地平部にある在来線ホームは、島式ホーム2面4線となっており、当駅に停車する通常の旅客列車は上下ともに外側の線路を使用している。
直営駅(駅長配置)であり、管理駅として上越線の五日町駅 - 北堀之内駅間の各駅および只見線の大白川駅 - 藪神駅間の各駅を管理している。駅舎2階にはみどりの窓口(営業時間6時20分 - 22時40分)、指定席券売機、自動券売機の他、待合室、コンビニエンスストア(NEWDAYS)、コインロッカー等がある。駅舎西口1階には団体待合室がある。
自動体外式除細動器(AED)が設置されている。東口駅前広場にはバスターミナル、タクシープールの他、屋根付きの田中角栄の銅像が建っている。西口駅前広場にはタクシープール、喫茶店等がある。
のりば
在来線 | |||
1 | テンプレート:Color上越線 | (下り) | 小出・小千谷・長岡方面 |
---|---|---|---|
2・3 | テンプレート:Color上越線 | 臨時ホーム | |
4 | テンプレート:Color上越線 | (上り) | 六日町・越後湯沢・水上・高崎方面 |
新幹線 | |||
11 | テンプレート:Color上越新幹線 | (下り) | 長岡・新潟方面 |
12 | テンプレート:Color上越新幹線 | (上り) | 越後湯沢・高崎・東京方面 |
駅弁
2013年までは長岡駅の駅弁業者である池田屋が、2階の立ち食いそば店を兼ねた売店で販売していた。なおメニューはかけそばや山菜そば、天ぷらそば等のそば類とラーメンでうどん類は無かった。夏期はざるそばやざる中華が提供されていた。
しかし、2013年3月末を以って駅弁販売店・立ち食いそば店のいずれも閉店となった。
販売されていた主な駅弁は下記の通り[1]。
- とりそぼろ弁当
- 火焔釜めし
- 牛めし
利用状況
2013年度の1日平均乗車人員は1,429人である。近年の推移は以下のとおり。新潟県立国際情報高等学校の生徒が主に長岡駅や新潟駅から新幹線通学で利用している。
乗車人員推移 | |
---|---|
年度 | 1日平均人数 |
2000 | 1,515 |
2001 | 1,514 |
2002 | 1,527 |
2003 | 1,504 |
2004 | 1,364 |
2005 | 1,401 |
2006 | 1,360 |
2007 | 1,327 |
2008 | 1,312 |
2009 | 1,275 |
2010 | 1,311 |
2011 | 1,319 |
2012 | 1,397 |
2013 | 1,429 |
駅周辺
東口側
- 国道17号
- 南魚沼市役所 大和庁舎(旧大和町役場)
- 新潟県立国際情報高等学校
- 国際大学
- 北里大学保健衛生専門学院
- 新潟縣信用組合大和町支店
- 浦佐やな場
- 池田記念美術館
- 奥只見レクレーション公園、八色の森
- アグリコア越後ワイナリー
- 南魚沼市立ゆきぐに大和病院(国保町営ゆきぐに大和総合病院)
- ホームセンタームサシ浦佐店
- 浦佐ホテルオカベ
- 南魚沼広域有機センター
西口側
- 大和郵便局
- 北越銀行大和支店
- 浦佐スキー場
- 浦佐毘沙門堂(日本三大奇祭といわれている「浦佐毘沙門堂裸押合大祭」が、毎年3月3日にここで開催される)
バス路線
南越後観光バスによる路線が以下の通り運行される。但し、1日辺りの本数が少ないため、利用する際は注意されたい。
- 浦佐駅東口
- 浦佐駅西口
- 小出駅経由羽根川行き
- 急行 五日町経由八海山スキー場行き(年末年始と八海山スキー場営業期間中の土曜・日曜・祝日のみ1便運行)
そのほか、南越後観光バス・会津バスの奥只見・尾瀬船着場・尾瀬沼山峠行き(予約制)が夏季のみ運行される。※魚沼市観光協会にて予約取り扱い
隣の駅
- 東日本旅客鉄道
- テンプレート:Color上越新幹線
- テンプレート:Color上越線
脚注
関連項目
外部リンク
テンプレート:上越線- ↑ JR時刻表2010年9月号(交通新聞社刊)572ページ