新富士駅 (静岡県)
テンプレート:出典の明記 テンプレート:駅情報 テンプレート:Vertical images list 新富士駅(しんふじえき)は、静岡県富士市川成島にある、東海旅客鉄道(JR東海)東海道新幹線の駅である。
概要
1988年、地元の請願により設置された請願駅である。総事業費は132億8,652万円であり[1]、富士市が半額程度捻出し、他は県補助金や周辺自治体の負担金により賄われた。中には宗教団体による大型寄附などもあったという[1]。
財源内訳[1] | 金額 |
---|---|
富士市負担金 | 64億4,835万円 |
静岡県補助金 | 30億3,567万円 |
企業・団体・個人寄付金 | 29億575万円 |
関係市町村負担金 | 7億2,100万円 |
国庫補助金 | 1億7,575万円 |
開業当初から各駅停車の「こだま」のみが停車する。しかし、1993年8月に「のぞみ」号のグリーン車内で殺人事件が発生し、犯人の身柄を確保するために当該ののぞみ号が緊急停車した。
新幹線単独駅で、東海道新幹線の駅では唯一、鉄道路線と接続していない(JR在来線と接続していない東海道新幹線の駅はほかに岐阜羽島駅があるが、こちらは隣接する新羽島駅で名古屋鉄道羽島線と接続)。近隣の在来線の駅は東海道本線・身延線の富士駅で、北へ約2km離れている。同駅へは当駅のバス停から富士駅南口バス停へ向かう路線バスがある(所要時間約7分、日中1時間に2 - 3本)。
開業当時は、同駅から当駅の付近まで伸びている日本製紙(当時は大昭和製紙)への専用線や旭化成貨物引き込み線跡地を利用して身延線を当駅まで延伸する計画もあったようだが、実現には至っていない。また、富士市では専用線とDMVを使う形で当駅と富士駅間および岳南鉄道線と当駅間との接続を検討している。
歴史
- 1970年(昭和45年)8月3日 - 富士市町内会連合会常任理事会で「新幹線富士停車」の問題が提起される。
- 1971年(昭和46年)
- 1981年(昭和56年)5月26日 - 官民からなる「東海道新幹線富士駅設置促進期成同盟会」設立。
- 1982年(昭和57年)
- 1983年(昭和58年)
- 1984年(昭和59年)
- 1985年(昭和60年)8月4日 - 起工式を行う。9月1日に工事開始。
- 1986年(昭和61年)12月26日 - 駅前広場造成工事着工。
- 1987年(昭和62年)
- 1988年(昭和63年)3月13日 - JR東海により開業。当初の管轄は静岡支社。
- 1993年(平成5年)8月23日 - 掛川市内を走行していた「のぞみ」24号の車内で殺人事件が発生。当列車は当駅に犯人の身柄確保のため緊急停車した。(のぞみ24号殺人事件)
- 1998年(平成10年)12月12日 - 自動改札機を導入。
- 2008年(平成20年)4月1日 - 管轄が新幹線鉄道事業本部へ変更。
駅構造
相対式ホーム2面2線を持つ高架駅。中央の2線は通過線(本線)となっており、ホームに接しているのは副本線である。当駅前後は富士山の眺望が良い区間であり、それが遮られないようホームの壁面をすべてガラス張りにする工夫がされている。高架下の駅舎内にはみどりの窓口や自動改札機、自動券売機などが設置されている。なお、改札口は1ヶ所のみである。また、東海道新幹線の駅では唯一、キヨスクがない。
駅長・駅員配置駅(直営駅)である。2008年4月1日から、所属エリアを静岡支社から新幹線鉄道事業本部へ変更した。
ホーム | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | ■東海道新幹線 | 上り | 新横浜・東京方面 |
2 | ■東海道新幹線 | 下り | 名古屋・新大阪方面 |
利用状況
「静岡県統計年鑑」によると、1日の平均乗車人員は以下の通りである。
年度 | 一日平均 乗車人員 |
---|---|
1989年 | 5,020 |
1990年 | 5,880 |
1991年 | 4,680 |
1992年 | 4,470 |
1993年 | 4,400 |
1994年 | 4,520 |
1995年 | 4,560 |
1996年 | 4,660 |
1997年 | 4,580 |
1998年 | 4,450 |
1999年 | 4,510 |
2000年 | 4,540 |
2001年 | 4,631 |
2002年 | 4,615 |
2003年 | 4,640 |
2004年 | 4,808 |
2005年 | 4,901 |
2006年 | 4,890 |
2007年 | 5,017 |
2008年 | 4,854 |
2009年 | 4,487 |
2010年 | 4,502 |
2011年 | 4,548 |
2012年 | 4,583 |
当初当駅は大石寺への参拝客を需要に見込み、官民からなる「東海道新幹線富士駅設置促進期成同盟会」は繰り返し大石寺及び創価学会に協力要請を行なっていた。例えば1983年3月には大石寺に協力を要請し[2] 、続いて同年5月には創価学会に協力を要請している事実などがある[2]。そして無事開業に漕ぎ着けたが、その大石寺を総本山とする日蓮正宗が1991年に創価学会を破門したことにより、団体客層の利用が減少し、当駅の利用者数は1990年と比して1991年で大幅に減少している。
駅周辺
ホームからは富士山が望める。
バス路線
富士急静岡バスが乗り入れている。また成田空港行は京成バス、大阪(あべの橋) 行は近鉄バスも富士急静岡バスとともに乗り入れている。コミュニティバス等は石川タクシー富士が運行している。
- 乗り場
1番乗り場
- 富士駅南口行き
- 田子浦地区コミュニティバス「しおかぜ」(富士駅方面)
- ナイトシャトル(富士駅行き)
- モーニングシャトル(富士駅行き)
2番乗り場
- 富士桜自然墓地公園行き
- 湖山リハビリテーション病院行き
3番乗り場
- 吉原中央駅行き
- ナイトシャトル(吉原中央駅行き)
4番乗り場
- 富士南地区コミュニティバス「みなバス」(富士南地区経由富士駅行き)
- 田子浦地区コミュニティバス「しおかぜ」(田子浦地区方面)
5番乗り場
- 大石寺行き
6番乗り場
- 快速河口湖駅経由 富士急ハイランド行き
- 富士山富士宮口五合目行き
- 臨時 富士芝桜まつり会場行き ※富士芝桜まつり期間に運行
- 高速バス(東京駅、成田空港、京都・大阪)
- 富士山定期観光バス(富士急静岡バスが運行)
高速バス
- 富士 - 東京線(かぐや姫エクスプレス)
- 鷹岡車庫・新富士・沼津・御殿場 - 成田空港線
- 小田原・新松田・沼津 - 大阪・京都線(金太郎号)
※富士宮・富士・沼津 - 羽田空港・横浜線は2014年3月31日をもって廃止
記念誌
- 『新幹線新富士駅設置までの歩み』 富士市役所総務部企画課 1989
- 新幹線5駅 開業10周年記念誌『夢をはこぶ 夢をつくる』 新幹線5駅市長会・編集発行 1998
その他
- 当駅前後の線形が非常に良いため、下り列車が東海道新幹線の現行最高速度270km/hで通過できる最初の駅でもある。「のぞみ」が通過するスピードが同線全駅の中で最も速い。
- 富士駅と当駅との間で選択乗車の制度を利用することが可能となっている。(選択乗車の取り扱い)
- 当駅は2007年9月28日 - 30日に開催された「2007 FIA F1世界選手権フジテレビジョン 日本グランプリレース」の電車+シャトルバス方式の指定駅であった。対象となる路線は東海道新幹線で、開催期間中は無料シャトルバスを当駅~富士スピードウェイ間で運行した。
隣の駅
- 東海旅客鉄道
- テンプレート:Color東海道新幹線
脚注
関連項目
- 日本の鉄道駅一覧
- 新富士駅 (北海道) - 当駅よりも先に開業している