シックス・センス
テンプレート:Infobox Film 『シックス・センス』(The Sixth Sense)は、1999年のアメリカのホラー映画。
概要
死者が見える少年と彼をサポートする児童心理学者が体験する「未知の世界」と、二人の交流、そして少年が自分の持っている第六感とどう向き合って生きていくのかを描く。
冒頭には、「この映画にはある秘密があります。まだ映画を見ていない人には、決して話さないで下さい」というブルース・ウィリスからの前置きが話題となり、本編も前置きを裏切ることのない衝撃を含む内容で、大ヒットした。この作品の成功によって、M・ナイト・シャマランは一流監督と見なされるようになった。また、ハーレイ・ジョエル・オスメントも天才子役という評価を決定付けた。
アカデミー賞では作品賞、監督賞、脚本賞、助演男優賞、助演女優賞にノミネートされた。
ストーリー
マルコム・クロウは、第一線で活躍する児童心理学者で、多くの子供を心の病から救ってきた。物語の冒頭で、マルコムのもとに10年前の少年期にカウンセリングを施したビンセントという青年が現れ、「自分を救ってくれなかった」となじられ銃で撃たれてしまう。そして直後、彼が目の前で自殺したことで、実はビンセントを救えていなかったことを思い知らされる。
1年後、マルコムは彼の妻との間に隔たりが生まれていると感じていた。妻は別の男とささやかな愛情を育み、それに反して自分は省みられずに苛立つ日々が続き、自信を失ったマルコムは苦悩と悲しみに暮れる。
そんな中、マルコムはビンセントに良く似た少年、コール・シアーを担当することになる。コールを救うことができれば、ビンセントと、彼を救えなかった自分をも救えるかもしれない。必死になって受け入れて貰おうとするマルコムに、コールはやがて心を開き、隠していた秘密を打ち明ける。コールには、死者が見えてしまう「第六感(霊感)」があり、ずっと怯え続けていたのだ。この能力のために、コールは学校中の生徒や教師からは「化け物」と異端児扱いされ、事情を知らない母親ともすれ違い、うまくいかなくなっていた。当初は懐疑的だったマルコムも、やがてコールの言葉を受け入れるようになり、死者がコールの前に現れる理由を共に探り始めるようになる。
その後、とある少女の霊との出会いにより、死者達が自分たちの満たされぬ思いを癒して欲しいがために自分の前に姿を現していたことを知ったコールは、自分の特異な能力の意義を理解してついに悩みを克服し、自分の能力のことを母に打ち明ける。
一方、未だ妻のことで悩んでいたマルコムは、妻が寝ている内に話しかけろというコールの助言に基づき、自宅で居眠りをしている妻にそっと話しかける。そして彼女の漏らした寝言を聞いた時、自分自身の重大な秘密についに気づく。マルコムは物語の冒頭でビンセントに撃たれた時点で既に命を落としおり、妻への思いとビンセントに対するの後悔と未練の念から、幽霊となってこの世に留まり続けていたのだった。全てを悟り心の傷を癒されたマルコムは、苦しみから解き放たれ、天へと召されていくのだった。
キャスト
役名 | 俳優 | 日本語吹き替え | |
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ソフト版 | テレビ版 | ||
マルコム・クロウ | ブルース・ウィリス | 菅生隆之 | 内田直哉 |
コール・シアー | ハーレイ・ジョエル・オスメント | 矢島晶子 | |
アンナ・クロウ | オリヴィア・ウィリアムズ | 唐沢潤 | 島本須美 |
リン・シアー | トニ・コレット | 勝生真沙子 | 堀越真己 |
ヴィンセント・グレイ | ドニー・ウォルバーグ | 伊藤和晃 | 平田広明 |
キラ・コリンズ | ミーシャ・バートン | 林玉緒 | 小林沙苗 |
コールを診察した医師 | M・ナイト・シャマラン | 佐久田修 |
評価
映画評論家の町山智浩は映画のアイデアは『恐怖の足跡』(1962年)というカルト・ホラー映画そのままであると指摘している[1]。
小説
映画公開後、ジム・デフェリスによって映画の小説版が、デイヴィッド・ベンジャミンによってその後のコールの姿を描いたオリジナル小説『シックス・センス 生存者』、『シックス・センス 逃亡者』、『シックス・センス 密告者』が執筆された。日本では、いずれも酒井紀子訳で竹書房文庫で発行されている。
脚注
外部リンク
- ↑ ヴィレッジ:映画評論・批評映画com. 2004年9月1日