天野正道
テンプレート:Portal クラシック音楽 天野 正道(あまの まさみち、Masamicz AmanoまたはMasamichi Amano、1957年1月26日 - )は、日本の作曲家。秋田県秋田市出身。
JASRACメンバー。
目次
概要
作風は伝統的な調性作品から前衛的作品、日本の伝統音楽の要素を取り入れた作品やポップススタイルまで多方面に渡る。『MTVジャパン』、『題名のない音楽会』などへの出演や、『夜のヒットスタジオ』からの委嘱による2本のフルートとオーケストラのための作曲・演奏、東京音楽祭での打楽器奏者吉原すみれとの自作曲での共演など、軽音楽番組における純音楽作品の発表などジャンルを越えた活動を行なっている。
また、ボリビアからの依頼による日本の音楽の紹介、タイ王国国王の作品の編曲、1992年より現在まで続いているワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団での自作曲の録音、指揮、ワルシャワカルテット、トリオクラシックよりの委嘱、パデレフスキ博物館よりの委嘱(1994年パデレフスキフェステイバル)など、活動の場は国外にも及んでいる。
吹奏楽の分野では1978年から三善晃、矢代秋雄、黛敏郎作品などを編曲し、当時の吹奏楽界に新たな旋風を巻き起こす。また、1976年から1982年にかけて、全日本吹奏楽コンクール高校の部で、母校の秋田南高校が天野の編曲で6回連続全国大会で金賞を受賞している(1回の招待演奏を挟む)。
第23回,第24回の日本アカデミー賞音楽部門優秀賞、第10回吹奏楽学会アカデミー賞(作編曲部門)を受賞している。
来歴
秋田南高校より国立音楽大学に進学し、在学中よりクラシック音楽、現代音楽はもとよりジャズ、ロック、民族音楽から歌謡曲まで幅広い活動をはじめる。
1980年、作曲科首席卒業、武岡賞受賞。1982年、同大学院作曲専攻創作科首席修了。
卒業後、オーストラリアに赴き日本人で初めてフェアライトCMI(Computer Musical Instrument)をマスターし、日本におけるコンピュータミュージックの創始者の一人となる。その後、多くのアーテイストのアルバム、映画、アニメ、ビデオの音楽、数多くのCM、TVの音楽を制作する。
1983年・1984年の東京音楽祭世界大会での自作曲の発表、1988年のスペシャルゲストパフォーマンスでの自作曲の発表を経て1989年には東京音楽祭世界大会の音楽聡監督を務める。同年には横浜アリーナにおいて神奈川フィルハーモニー管弦楽団演奏の、ASPAC環太平洋サミットのテーマ曲の作、編曲および音楽総監督、指揮を務める(御前演奏)。2007年第62回秋田わか杉国体、2008年第59回全国植樹祭の音楽総監督、作曲、指揮を務める。また、2014年に行われる第29回国民文化祭の音楽総監督に就任する。
1999年管楽合奏コンテストでは天野が曲を手がけた藤村女子中学・高等学校吹奏楽部が演奏した「Expiation」が最優秀グランプリ、文部大臣奨励賞を受賞する。
2001年、アクトシティ浜松で行われた全日本吹奏楽コンクール一般の部(16団体ノミネート)に於いて天野作品が4曲演奏されその内3団体が金賞を受賞し、話題を呼んだ。
作品
アニメーション
- みゆき (1983年 - 1984年)
- 那由他 OVA (1986年)
- 超神伝説うろつき童子 (1987年 - 1996年)
- ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日 (1992年 - 1998年)
- 新海底軍艦 (1995年)
- 秘境探検ファム&イーリー (1995年)
- プリンセスナイン 如月女子高野球部 (1998年)
- メルティランサー (1999年 - 2000年)
- sin THE MOVIE (2000年)
- ストラトス・フォー (2003年 - 2004年)
ゲーム
映画
- うる星やつら オンリー・ユー(1983年)(安西史孝、小林泉美と共作)
- オーディーン 光子帆船スターライト(1985年)(宮川泰、羽田健太郎らと共作)
- プライド・ワン(1986年)
- パッセンジャー 過ぎ去りし日々(1987年)(羽田健太郎と共作)
- 星の牧場(1987年)(安西史孝、熱田公紀と共作)
- 風の又三郎(1989年)(冨田勲と共作)
- おもちゃ(1999年)
- The AURORA 海のオーロラ(2000年)
- バトル・ロワイアル(2000年)
- シックス・エンジェルズ(2002年)
- バトル・ロワイアルII 鎮魂歌(2003年)
- NITABOH 仁太坊-津軽三味線始祖外聞(2004年)
- 劇場版 甲虫王者ムシキング グレイテストチャンピオンへの道(2005年)
- 甲虫王者ムシキング スーパーバトルムービー 〜闇の改造甲虫〜(2007年)
ビデオ映画
管弦楽
- 交響組曲第1番
- 交響組曲第2番「GR」
- 交響組曲第3番「GR」
- 交響組曲第4番「FI」
- 交響組曲第5番「NR」
- 交響組曲第6番「PN」
- 交響組曲第7番「BR」
- 交響組曲第8番「SIN」
- 交響組曲第9番「海のオーロラ」
- 交響組曲第10番「BRII」
- 交響組曲「MK2」
- Métamorphosées pour Ka-Den-Syo 2001
- Fanfare pour la Fêtê du 85e.Anniversaire Shobi 2010
吹奏楽
- 交響曲
- 交響曲第一番「グラール」
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- 交響組曲
- 交響組曲第1番より
- 交響組曲第2番「GR」より
- 同じ交響組曲第2番をベースにしながら、楽曲構成などが異なる「トレインチェイス・エディション」も存在する
- 交響組曲第3番「GR」より
- 交響組曲第4番「FI」より
- 交響組曲第5番「NR」より
- 交響組曲第6番「PN」より
- 交響組曲第7番「BR」より
- 交響組曲第8番「SIN」より
- 交響組曲第9番「海のオーロラ」より
- 交響組曲第10番「BRII」より
- 交響組曲「MK2」より
- 交響組曲「ガイア」
- 「GR」よりシンフォニック・セレクション
- 初出時のタイトルは交響組曲「GR」よりシンフォニック・セレクション
- 交響組曲“GR”「地球が静止する日」
- 協奏曲
- ティンパニ協奏曲
- ユーフォニアム協奏曲
- アルトサキソフォン協奏曲
- エレクトリックバイオリンとエレキギターの為の小協奏曲
- Concerto for 4 JUNO-STAGE and Wind Orchestra 2011
- Ballade pour Saxophone alto 2010
- Trois impressions pour Euphonium et Harmonie 2007
室内楽
- 阿僧祇(Flute[Alto Fl.、篠笛], Violin, Contrabass, Piano, 2 Percussions)
- 秋韻I〜VI(Vocoder [Synthesizer], Harp, Piano, Percussion)
- 喩俄
- 相生相剋 巻ノ弐(Flute[Piccolo], 十七絃箏)
- ストラクチュア(管打八重奏)
- トォロワジエム・バレエ・シメリック(管打八重奏)
- セカンド・バトル(サックス五重奏)
- ペンタゴン 〜5人の打楽器奏者のための〜(打楽器五重奏)
- ソノリテ・エ・ムーヴマン(打楽器五重奏)
- …そして静けさは森の中へ(打楽器八重奏)
- ストロベリーフィールズの薔薇〜イマジンへの憧憬(打楽器八重奏)
- (ストロベリーフィールズの薔薇〜9.11 平和への祈り)
- ル・カオス・エ・ラルモニエ(管打六重奏)
- 天空に舞う6人の天使たち(フルート六重奏)
- クールール・エ・ムーヴマン(フルート五重奏)
- 巽為風 金管八重奏の為に (金管八重奏)
- Fantastique Elegie (1991)
- Pieśń Drwala i Wiejska Zabawa (1991)
- Vib Letter (1991)
- Kwartet smyczkowy Sur le nom de BACEWICZ et SZYMANOWSKI (1992)
- Fantaja (1994)
- Florata (1999)
- Dowcip (2001)
- La forme de chaque amour (2002)
- Trois Pieses (2002)
- Kaleidoscope (2002)
- Octagon (2003)
- Quatuor (2003)
- Cori spezzati (2004)
- deux danses (2004)
- l'incohérent (2004)
- Thanatos (2005)
- Romance sur le nom de André Henry (2005)
- La marée et l'algue (2005)
- LA (2006)
- Fantaisie de Cantus sur le nom de KANA et REIKO (2006)
吹奏楽編曲
- 三善晃 - 『交響三章』から第3楽章、『管弦楽のための協奏曲』、『変容抒情短詩』、『竹取物語』
- 矢代秋雄 - 『交響曲』から第4楽章
- 深井史郎 - 『パロディ的な四楽章』から「ルーセル」
- 黛敏郎 -『バッカナール』、『BUGAKU』より
- モーリス・ラヴェル - 『左手のためのピアノ協奏曲』、『クープランの墓』より、『夜のガスパール』よりスカルボ、『ラ・ヴァルス』
- モートン・グールド - 『祝典のための音楽』
- 譚盾 - 『交響曲1997 天・地・人』
- など。