室戸岬
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室戸岬(むろとざき、むろとみさき)は、高知県室戸市に属し、太平洋に面する岬。国の名勝(1928年指定)、および室戸阿南海岸国定公園に指定されている。[[[:テンプレート:座標URL]]33_14_34_N_134_10_35_E_ 北緯33度14分34秒東経134度10分35秒]。
高知県を代表する観光地の一つで、JR四国の特急「むろと」にもその名が用いられている。但し「むろと」は徳島県側の牟岐線を室戸岬方面へ向かう列車であり、高知県域は走らない(一時期甲浦駅まで運転されていたことはある)。
地理
- 安芸山地が太平洋に落ち込む南端。太平洋に大きく突き出し、紀伊水道と土佐湾を分ける。泥岩・砂岩・斑れい岩により、海岸段丘や岩礁、奇岩が形成されている。冬でも温暖で、亜熱帯植物が繁茂する。
- 室戸岬灯台が立つ。1899年(明治32年)初点灯で海抜154.7m、実効光度と光達距離で日本一を誇る。「日本の灯台50選」の一つで、歴史的価値から保存灯台ともされている。
- 黒潮の流れる沖合いは台風銀座でもあり、室戸岬は強風で知られる。1934年(昭和9年)の室戸台風や1961年(昭和36年)の第2室戸台風では台風が付近に上陸し、その名を残すこととなった。後者では測候所の風速計が壊れてしまい、最大瞬間風速は「84.5m/s以上」と記録されるにとどまっている。
歴史
- 1899年(明治32年)4月1日 : 室戸岬灯台が開設
- 1920年(大正9年)7月10日 : 室戸岬測候所が開設
- 1928年(昭和3)3月24日 : 「室戸岬亜熱帯性樹林および海岸植物群落」が国の天然記念物に指定
- 1928年(昭和3)6月27日 : 「室戸岬」が国の名勝に指定
- 1934年(昭和9年)9月21日 : 室戸台風、上陸
- 1961年(昭和36年)9月16日 : 第二室戸台風、室戸岬西岸に上陸
- 1964年(昭和39年)6月1日 : 室戸阿南海岸国定公園に指定
交通
国道55号沿いにバス停留所が点在する。
高知龍馬空港・高知駅方面への直通便は2007年3月を以って、大阪方面への夜行高速バスは2008年5月を以って廃止された。
名所・旧跡・観光スポット
その知名度の割には、交通の不便さ(フェリー廃止やバスの減便など近年さらに不便になりつつある)もあってあまり俗化されていない。岬にはバス停付近に民宿や土産物屋が数軒並ぶだけであるが、その分混雑や騒音には無縁であり雄大な光景を味わうには絶好の場所である。また、磯釣りも盛んである。また、室戸沖ではイカ釣りも盛んである。
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ゴロゴロ浜
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室戸岬灯台
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中岡慎太郎像
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奇岩であるタービダイト