鹿児島県立鴨池野球場
テンプレート:出典の明記 テンプレート:独自研究 テンプレート:Pathnav テンプレート:野球場情報ボックス 鹿児島県立鴨池野球場(かごしまけんりつ かもいけやきゅうじょう)は、鹿児島県鹿児島市与次郎二丁目の鴨池公園内にある野球場。施設は鹿児島県が所有し、セイカスポーツグループ(鹿児島県体育協会と、セイカ食品の関連会社であるセイカスポーツクラブによる共同事業体)が指定管理者として運営管理を行っている。
目次
歴史
鹿児島市には、市が運営管理する鴨池市民球場がある。1928年に野球用グラウンドとして整備され、その後スタンドの建設や増築を行いながら使用されてきた。アマチュア公式戦をはじめ、プロ野球の公式戦やキャンプなどが行われていたが、敷地が狭隘で増築が難しい上、1972年には鹿児島県が国民体育大会の開催を控えており本格的なスポーツ施設が必要となったことから、与次郎ヶ浜に総合運動公園を整備することとなり、その施設のひとつとして1970年12月に県立鴨池野球場が完成した。以後、高校野球などアマチュアをはじめ、プロ野球公式戦などが開催されている。なお、市民球場ではプロ公式戦の開催は無くなったが、現在もアマチュア公式戦などで使用されている。
開場当初は両翼91.65m、中堅120mだったが大規模改修で拡張され、現在は国際規格に準ずる両翼98m、中堅122mとなっている。21,000人収容のスタンドは一部が二層式となっており、ネット裏2階部分の下には放送ブースが設けられている。また外野スタンドは下段が芝生席、上段がコンクリート階段になっている。
日本および韓国のプロ野球のキャンプ地として
1972年から2007年までの毎年2月、千葉ロッテマリーンズ(1991年まではロッテオリオンズ)の一軍がこの県立・市民両球場を中心とした鴨池公園内各施設で春季キャンプを実施し、キャンプ終盤にはオープン戦も1~2試合程度開催していた。また二軍の春季キャンプも鹿児島県内で実施しており、これまでに東市来町(現日置市)湯之元、薩摩川内市などをキャンプ地としている。
だが2月の鹿児島市は沖縄県などと比較して気温が低く、また鴨池公園内の各施設の老朽化が進行して改修もままならず、また各施設が近接して設けられていないため、選手・コーチ・スタッフが施設間を移動する際には自動車や自転車を使用しなければならないなど問題点が多かったことから、ロッテは2007年、翌2008年から春季キャンプ地を沖縄県石垣市に移転することを決定した。当初は前半の一次キャンプを石垣で行い、後半の二次キャンプを鹿児島で5日間程度実施する意向だったが、この案に県・市側が「長年の地元の熱意に反する。5日間ではオープン戦と大差なく、キャンプとしての受け入れはできない」などと難色を強く示し、受け入れを事実上“拒否”したため交渉は決裂。同年を最後にロッテは鹿児島市から完全に撤退し、2008年からは石垣で春季キャンプの全日程を実施している(一方、二軍の春季キャンプは薩摩川内で継続して実施している)。
その代わりに、2008年2月から3月にかけて、鹿児島市近郊の日置市の野球場で春季キャンプを実施していたロッテの姉妹球団・韓国プロ野球のロッテ・ジャイアンツが同球場で練習試合を行い、引き続き2009年以降も春季第2次キャンプ地としている。また2009年から韓国プロ野球のネクセン・ヒーローズも第2次キャンプ地として同球場など鹿児島市周辺の野球場を利用するようになり、ロッテなどとの練習試合を行った。2010年は、ヒーローズが1月末からの約1ヶ月間、同球場を中心に春季キャンプを行い、ロッテ・ジャイアンツや起亜タイガースなど他の韓国の球団と練習試合で対戦した。2011年は、2月12日から3月上旬までロッテ・ジャイアンツが練習場として使用し、2012年の春季キャンプ(3月にはネクセンヒーローズも使用)、2013年の春季キャンプも利用した。ロッテ・ジャイアンツは2013年10-11月、秋季キャンプで初めて利用した(鹿児島市川田町の相互信用金庫野球場と併用)。2014年の春季キャンプでも利用する。ネクセンは2012年10-11月この野球場と近隣の鹿児島市内の野球場、伊集院総合運動公園野球場(日置市)などを利用していた。
近年のプロ野球公式戦
2011年から3年連続で福岡ソフトバンクホークス主催で、同年3月に全線開通した九州新幹線の主要駅がある熊本市の藤崎台県営野球場と当球場の2連戦が組まれ、「九州新幹線シリーズ」の愛称で話題を集めた。
2012年には4月26日に28年ぶりに巨人主催の公式戦がナイターで開催された。試合は巨人が圧勝し、ここで打線が爆発した事が結果的にシーズンの転機となった。
2014年には巨人主催試合のほか、6月17日に東京ヤクルトスワローズ対福岡ソフトバンクホークスの開催が予定されていた。ソフトバンクの主催試合は4年ぶりに組まれなかったものの、鹿児島でのセ・パ交流戦は今回が初めてとなる[1]予定だったが、台風のあおりによる雨のため開催が中止となった(代替は6月20日にヤクルトの本拠・神宮で開催され、鹿児島での振替はなし)。
主なエピソード
- 1978年7月28日から30日に開催が予定されていたパ・リーグ公式戦・クラウンライターライオンズ対ロッテオリオンズ3連戦は、桜島の噴火による火山灰降灰のため、3試合とも中止となった。
- 2003年8月16日に、鹿児島市西郊の日置市出身のアーティスト・長渕剛が鴨池球場で野外ライブ「THE LIVE 2003 ~Keep On Fighting」を行った。アーティストが鴨池球場をコンサート会場として使用したのはこれが初めてのことだった。
プロ野球公式戦開催実績
- 1976年7月14日 読売ジャイアンツ3-6ヤクルトスワローズ 観衆:18,000人
- 1984年4月17日 読売ジャイアンツ3-4ヤクルトスワローズ
- 1989年6月25日 福岡ダイエーホークス3-6ロッテオリオンズ
- 1989年6月26日 福岡ダイエーホークス7-10ロッテオリオンズ
- 1990年5月26日 福岡ダイエーホークス1-3ロッテオリオンズ
- 1990年5月27日 福岡ダイエーホークス1-5ロッテオリオンズ
- 1991年5月25日 福岡ダイエーホークス10-14近鉄バファローズ
- 1991年5月26日 福岡ダイエーホークス2-3近鉄バファローズ
- 1992年8月1日 福岡ダイエーホークス2-9近鉄バファローズ
- 1992年8月2日 福岡ダイエーホークス4-1近鉄バファローズ
- 1994年8月2日 オリックス・ブルーウェーブ-日本ハムファイターズ
- 1994年8月3日 オリックス・ブルーウェーブ-日本ハムファイターズ
- 1995年5月16日 オリックス・ブルーウェーブ-福岡ダイエーホークス
- 1995年5月17日 オリックス・ブルーウェーブ-福岡ダイエーホークス
- 1996年4月16日 オリックス・ブルーウェーブ-千葉ロッテマリーンズ
- 1996年4月17日 オリックス・ブルーウェーブ-千葉ロッテマリーンズ
- 1997年4月22日 千葉ロッテマリーンズ6-4近鉄バファローズ
- 1997年4月23日 千葉ロッテマリーンズ4-9近鉄バファローズ
- 1998年4月21日 オリックス・ブルーウェーブ1-3西武ライオンズ
- 1998年4月22日 オリックス・ブルーウェーブ0-7西武ライオンズ
- 1998年6月3日 千葉ロッテマリーンズ5-6福岡ダイエーホークス
- 1998年7月4日 ヤクルトスワローズ0-9横浜ベイスターズ
- 2000年5月28日 広島東洋カープ4-1横浜ベイスターズ
- 2001年4月17日 横浜ベイスターズ1-4阪神タイガース
- 2001年4月18日 横浜ベイスターズ2-3阪神タイガース
- 2002年4月19日 オリックス・ブルーウェーブ2-4西武ライオンズ
- 2002年4月21日 オリックス・ブルーウェーブ4-2西武ライオンズ
- 2004年8月17日 大阪近鉄バファローズ3-5オリックス・ブルーウェーブ
- 2005年7月10日 横浜ベイスターズ4-2ヤクルトスワローズ 観衆:12,138人
- 2011年4月23日 福岡ソフトバンクホークス5x-4千葉ロッテマリーンズ 観衆:19,002人
- 2012年4月21日 福岡ソフトバンクホークス11-1東北楽天ゴールデンイーグルス 観衆:17,704人
- 2012年4月26日 読売ジャイアンツ15-3横浜DeNAベイスターズ 観衆:18,172人
- 2013年5月11日 福岡ソフトバンクホークス10 - 3埼玉西武ライオンズ 観衆:18,150人
- 2014年4月23日 読売ジャイアンツ4-1横浜DeNAベイスターズ 観衆:17,680人
- 2014年6月17日 東京ヤクルトスワローズ - 福岡ソフトバンクホークス 降雨中止
施設概要
- グラウンド面積:12964.6m²
- 内野:土、外野:天然芝
- 両翼:98m、中堅:122m
- 収容人員:21,000人(内野15,500人 外野5,500人)
- 照明設備:6基(3段階照度可変)
- スコアボード:磁気反転式(選手名表示部はフリーボード兼用)