変イ短調
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変イ短調(へんいたんちょう)は、西洋音楽における調のひとつで、[[テンプレート:音名にリンク|変イ]] (A♭) 音を主音とする短調である。調号はフラット7箇所(B, E, A, D, G, C, F)である。
音階と和音
赤マスは一般に臨時記号により表される
コードネーム | A♭m | B♭m-5 | C♭aug | D♭m | E♭ | F♭ | Gナチュラルdim | A♭mM7 | B♭m7-5 | C♭augM7 | D♭m7 | E♭7 | F♭M7 | Gナチュラルdim7 | E♭7(♭9) |
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第9音 | F♭ | ||||||||||||||
第7音 | Gナチュラル | A♭ | B♭ | C♭ | D♭ | E♭ | F♭ | D♭ | |||||||
第5音 | E♭ | F♭ | Gナチュラル | A♭ | B♭ | C♭ | D♭ | E♭ | F♭ | Gナチュラル | A♭ | B♭ | C♭ | D♭ | B♭ |
第3音 | C♭ | D♭ | E♭ | F♭ | Gナチュラル | A♭ | B♭ | C♭ | D♭ | E♭ | F♭ | Gナチュラル | A♭ | B♭ | Gナチュラル |
根音 | A♭ | B♭ | C♭ | D♭ | E♭ | F♭ | Gナチュラル | A♭ | B♭ | C♭ | D♭ | E♭ | F♭ | Gナチュラル | E♭ |
和音記号 | I | II | III | IV | V | VI | VII | I7 | II7 | III7 | IV7 | V7 | VI7 | VII7 | V9 |
コードネームは実際の楽譜では異名同音的に変えられることがある。
特徴
滅多に書かれない調であるが、異名同音は嬰トでありピアノ演奏に最も適したロ長調の平行調である。変イ短調が主調の曲はわずかしか確認されないが、ロ長調曲の途中経過では転調の定番であるし、ロマン派諸家の好んだ変イ長調の同名短調として大きな力がある。古典派のベートーヴェンも使用しているが、ロマン派音楽の時代にはさらに進みロ長調‐変イ長調の連絡役としての活躍がある。
ヴァイオリンの場合嬰ト短調音階は読譜・演奏しづらいが、変イ短調と読み替えると演奏しやすい。ト音と読むと運指が混乱するが変イ長調と読むと理解しやすく、その同主調にあたるからである。
変イ短調の曲の例
- クラシック音楽
- ベートーヴェンのピアノソナタ第12番「葬送」の第3楽章
- ロッシーニの歌劇「セミラーミデ」第一幕フィナーレの「悲しみに沈むうめき声は」
- シューベルトの即興曲第4番(但し調号は変イ長調による)
- リストのパガニーニによる超絶技巧練習曲第3番「ラ・カンパネラ」
- ヴェルディの歌劇「イル・トロヴァトーレ」第四幕の「ミゼレーレ」
- リヒャルト・シュトラウスのホルン協奏曲第1番の第2楽章
- イサーク・アルベニスのイベリア第1曲「招魂(エボカシオン)」
- ポピュラー
- 谷山浩子の「サーカス」
- 聖飢魔IIの「蝋人形の館」
- 松澤由美の「Dearest」
- AKB48の「軽蔑していた愛情」
- Shirley Basseyの「Goldfinger」
- 「羞恥心」(終盤でイ短調に転調する)
- Zager And Evansの「In The Year 2525」
- あさきの「極東史記」(「GUITER FREAKS V4&drum mania V4」より)
関連項目
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