瀬戸田町
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瀬戸田町(せとだちょう)は、かつて広島県豊田郡にあった町である。廃藩置県前は安芸の国に属する。
生口島(いくちじま)と高根島からなり、古くから塩田が開発されるなど、瀬戸内海の交通の要衝として栄えてきた。「西の日光」とも呼ばれる耕三寺があることでも知られる。
2006年1月10日、隣接する因島市とともに尾道市に編入されて尾道市瀬戸田町となった。
目次
沿革
- 1889年4月1日 市町村制施行。瀬戸田町域には当時いずれも豊田郡に属する瀬戸田町(初代)と北生口・高根島・西生口・南生口・名荷の各村が存在した。
- 1937年4月1日 瀬戸田町(初代)と西生口村が対等合併して瀬戸田町(2代)が成立する。
- 1944年4月1日 瀬戸田町(2代)と北生口・高根島・名荷各村が対等合併して瀬戸田町(3代)が成立する。
- 1955年4月1日 瀬戸田町(3代)と南生口村が対等合併して瀬戸田町(4代)が成立する。
- 1970年 高根大橋が開通し、高根島と生口島が陸続きになる。
- 1991年12月8日 生口橋が開通し、向島・因島を介して生口島・高根島が本土と陸続きになる。
- 1999年5月1日 西瀬戸自動車道(瀬戸内しまなみ海道)が全通し、四国とも陸続きになる。
- 2006年1月10日 隣接する因島市とともに尾道市に編入されて消滅する。
歴代町長
主要施設
- ベル・カントホール
- 平山郁夫美術館
地理
山
- 観音山(標高472.3m)生口島はもとより、芸予諸島で最高峰を誇る山。別名「火瀧山(ひのたきさん)」と呼ばれ、その昔この山で狼煙を上げていたことに由来。また雨乞い祈祷の霊場としても知られ、毎年4月の第2日曜日には火瀧観音大祭が行われる。
- 牡蠣山(標高408.1m)
- 高根山(標高 310.2m 322m 157m)
高根島の西側にある山。三つの嶺がある。山の南西部の形状から地元では「片富士」と呼ばれる。「滝山」とも呼ばれ山頂より少し下がった場所に「滝山観音」を祀る観音堂がある。
島
名所・旧跡
年中行事
- 元旦会(1月1日 - 1月3日)
- 涅槃会(3月下旬)
- 名荷神楽【広島県無形民俗文化財】 4月第1日曜日
- ホーランエンヤ(7月上旬)
- 天秤祭(8月14日)
- 瀬戸田夏まつり(8月16日)
- 灯籠流し(8月下旬)
- 茶筅供養法要供茶式(11月3日)
- フェスタ・デ・ラマ(8月上旬)
産業
- 農業はミカン・レモン・八朔・ネーブルなどの柑橘系の栽培が行われている。
- この他海に面していることから造船業や漁業(タコなど)も主力産業になっている。
大字(2006年1月9日当時のデータ)
- 荻(おぎ)
- 高根(こうね)
- 沢(さわ)
- 鹿田原(しかたはら)
- 瀬戸田(せとだ)
- 垂水(たるみ)
- 中野(なかの)
- 林(はやし)
- 福田(ふくだ)
- 御寺(みてら)
- 宮原(みやばら)
- 名荷(みょうが)
交通(2006年1月9日当時のデータ)
鉄道
道路
- 国道
- 主要地方道
船舶
- 沢港
- 瀬戸田港
教育(2006年1月9日当時のデータ)
小学校
- 瀬戸田町立瀬戸田小学校
- 瀬戸田町立南小学校
中学校
- 瀬戸田町立瀬戸田中学校
- 瀬戸田町・因島市中学校組合立生口中学校
高等学校
電気
才賀藤吉が1912年(大正元年)8月瀬戸田町における電気事業の許可を受けたものの直後に才賀電機商会は破綻し会社設立(瀬戸田電気)に至らなかった[1]。因島電気により電灯がともるようになったのは1919年(大正8年)のことであった[2]。
瀬戸田町出身の有名人
その他
脚注
- ↑ 『電気事業要覧. 第〔6〕回』(国立国会図書館近代デジタルライブラリー)
- ↑ 『電気事業要覧. 第12回』(国立国会図書館近代デジタルライブラリー)