兜沼駅
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兜沼駅(かぶとぬまえき)は、北海道(宗谷総合振興局)天塩郡豊富町字兜沼にある北海道旅客鉄道(JR北海道)宗谷本線の駅である。駅番号はW76。電報略号はカマ。
歴史
- 1924年(大正13年)6月25日 - 鉄道省(国有鉄道)天塩北線稚内駅(現・南稚内駅) - 当駅間開通に伴い開業[1][2]。一般駅。
- 1926年(大正15年)9月25日 - 国有鉄道天塩南線幌延駅 - 天塩北線当駅間延伸開通に伴い中間駅となる。また天塩南線と天塩北線を統合し線路名を天塩線に改称、それに伴い同線の駅となる[1]。
- 1930年(昭和5年)4月1日 - 天塩線を宗谷本線に編入、それに伴い同線の駅となる[1]。
- 1982年(昭和57年)3月29日 - 貨物扱い廃止。
- 1984年(昭和59年)
- 1986年(昭和61年)11月1日 - 電子閉塞化に伴い完全無人化[3]。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化によりJR北海道に継承。
- 時期不詳 - 駅舎改築。
駅構造
相対式ホーム2面2線を有する地上駅で、列車交換可能な交換駅となっている[4]。互いのホームは駅舎側ホーム西側と対向側ホーム西側を結んだ構内踏切で連絡している[4]。駅舎側(北側)が上りの1番線、対向側ホームが下りの2番線となっている[4]。そのほか1993年(平成5年)3月時点では1番線の旭川方から分岐し駅舎西側のホーム切欠き部分の貨物ホームへの貨物側線を1線有していた[4]。また、1983年(昭和58年)4月時点では対向側ホーム外側への副本線を1線、その稚内方から分岐した行き止りの側線を1線有していた[5]。この副本線と側線は1993年(平成5年)3月までには撤去された[4]。この時点では2番線は下り専用ではなく待避線も兼ねた上下共用であった[5]。
無人駅となっている。駅舎は構内の北側に位置し1番線ホーム中央部分に接している[4]。有人駅時代の駅舎は改築され、外壁がサイディング張りになった個性的な形状の[6]小さな駅舎[4]が建築されている。駅舎内にトイレを有する[6]。
駅名の由来
当駅の所在する地名より。地名は、当地にある沼の形が兜の鍬形に似ていることに由来する[4][6][7]。沼とは「兜沼」のことである。
利用状況
駅周辺
兜沼の畔に位置し、ホームからは兜沼が一望出来る[6]。利尻富士も望める[6]。
- 北海道道510号抜海兜沼停車場線
- 北海道道616号上勇知兜沼停車場線
- 北海道道1118号兜沼停車場線
- 豊富町役場兜沼支所
- 天塩警察署兜沼駐在所
- 兜沼郵便局
- 豊富町立兜沼小・中学校
- 兜沼公園
- 兜沼公園キャンプ場
- 言問の松 - 兜沼公園附近にある、樹齢1,200年以上といわれるイチイの木。
- みさわ牧場 - 半世紀以上無農薬を続けてきた牧草地に放牧した健康な牛の生乳をノンホモ低温殺菌で処理したプレミアム牛乳を製造販売。
- ミセスロビンソン - 豊富町で生産される牛乳などを使ったスローフードを食べることができる農場レストランで、隣のみさわ牧場の牛乳を飲むことができたが、南稚内に移転した。当地での所在地は兜沼駅から徒歩45分(約4km)であった。
- サロベツファーム
- サロベツ原野
- 兜沼 - 駅から南西に約0.5km[5]。
隣の駅
- 北海道旅客鉄道
- 宗谷本線
脚注
関連項目
外部リンク
テンプレート:宗谷本線- ↑ 1.0 1.1 1.2 書籍『JR・私鉄全線各駅停車1 北海道630駅』(小学館、1993年6月発行)179-180ページより。
- ↑ 2.0 2.1 書籍『日本鉄道旅行地図帳 全線全駅全廃線 1 北海道』(監修:今尾恵介、新潮社、2008年5月発行)47ページより。
- ↑ 書籍『無人駅探訪』(監修:西崎さいき、文芸社、2011年6月発行)149ページより。
- ↑ 4.0 4.1 4.2 4.3 4.4 4.5 4.6 4.7 4.8 書籍『JR・私鉄全線各駅停車1 北海道630駅』(小学館、1993年6月発行)151ページより。
- ↑ 5.0 5.1 5.2 5.3 書籍『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』(小学館、1983年7月発行)186ページより。
- ↑ 6.0 6.1 6.2 6.3 6.4 書籍『北海道鉄道駅大図鑑』(著:本久公洋、北海道新聞社、2008年8月発行)224ページより。
- ↑ 書籍『北海道の駅878ものがたり 駅名のルーツ探究』(監修:太田幸夫、富士コンテム、2004年2月発行)125ページより。