長音階

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テンプレート:Sound 長音階 (ちょうおんかい、英語:major scale)とは、全音階の一種で、iii(3)度音(音階下から3番目の音)とiv度音、vii度音と(オクターブ上の)i度音の間が半音音階である。もっとも基本的な長音階はこのような自然的長音階である。別名、メジャー・スケール

これ以外には、和声的長音階、旋律的長音階が存在する(後二者は全音階であるとする見方と全音階ではないとする見方とがある)。

一般的に、長音階は、陽気、活発さといった感情を励起するが、絶対的なものではない。例えばバラード曲などは長音階で作られている曲も多いが、それにより短音階では出来ない独特の哀愁味を表現している場合も多い。また流麗な表現や、愛くるしい表現・温和な表現にも適している。

和声的長音階

ロマン派以降の音楽において、しばしば長音階のvi度音を半音下げることが行われた。これを、短音階の和声的短音階になぞらえて和声的長音階と呼ぶことがある。vi度音とvii度音の間隔が増二度となりメロディとしては少々不自然であるといわれている。

旋律的長音階

和声的長音階の不自然さを補うため、vi度音に加えてvii度音も半音下げた音階である。ただ、上行時は一般にvi度音、vii度音ともフラットが解除され、自然的長音階と同じになる(実際にはそのときに使われる和音の構成音により解除されない場合もある)。ちなみにこれはメロディック・マイナーの第5音から 始めた音であり、ジャズなどではミクソリディアン・♭6・スケールあるいはスーパー・ミクソリディアン・スケールと呼び即興演奏などにおいて使われることがしばしばある。

関連項目