長野県松本深志高等学校

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テンプレート:日本の高等学校 長野県松本深志高等学校(ながのけん まつもとふかしこうとうがっこう)は、長野県松本市蟻ケ崎三丁目にある県立高等学校

概要

授業は1日65分×5時限(木曜日 65分×5時限+LHR50分 土曜日 65分×3時限)を展開する。土曜授業は2013年度から新学習指導要領が完全実施されるのに伴い、生徒の学習時間の確保と平日放課後の自主活動の時間確保のため開始された。ただし、毎週は実施されない。2002年度から2003年度までの夏期は70分授業を実施していたが、従来(1957年~)の65分授業に戻した。校名の「深志」とは松本市の古称「深志郷」に由来し、「扇状地の伏流水がわき出る場所」を意味する。

長野県内の伝統名門校の1つである[1]

本校管理棟普通教室棟(第一棟)と講堂は、共に2003年4月8日から、国の登録有形文化財となっている。

  • 第一棟(1933年竣工) - 初期のコンクリート造学校建築で、尖った柱の形や尖頭状の正面玄関のアーチ等、ゴシック風意匠に特徴がある。
  • 講堂(1934年竣工) - 体育館を兼ねる。壁体は鉄筋コンクリート造、屋根は桟瓦葺の切妻屋根である。5連の尖頭アーチが特徴のアーケード風の正面玄関、玄関のスクラッチタイルなどは第一棟に呼応した意匠である。

沿革

  • 1876年(明治9年) - 第十七番中學變則學校として創立。
  • 1877年(明治10年) - 第十八番變則中學校に校名変更。
  • 1880年(明治13年) - 公立松本中學校となる。
  • 1883年(明治16年) - 東筑摩中學校となる。
  • 1884年(明治17年) - 長野縣中學校設立にともない松本支校(本校:長野 支校:松本、上田、飯田)となる。(創立70周年までの創立起算年)
  • 1885年(明治18年) - 新校舎が松本城内二の丸に落成。(初めての旧制中學としての専用校舎をもつ)
  • 1886年(明治19年) - 一府県一中学の制により、県内4つの本支校を統合し長野縣尋常中學校となる。
  • 1893年(明治26年) - 長野、上田、飯田に支校を復活設置。
  • 1898年(明治31年) - 校章(蜻蛉印)を制定。
  • 1899年(明治32年) - 長野縣立松本中學校となる。長野支校が上田支校をともない独立。
  • 1900年(明治33年) - 飯田支校、上田支校が独立。
  • 1901年(明治34年) - 大町分校を設置。
  • 1904年(明治37年) - 大町分校が独立。
  • 1919年(大正8年) - 校歌「蒼溟遠き」を制定。
  • 1920年(大正9年) - 長野県令38号により、長野縣松本中學校に改称。
  • 1935年(昭和7年) - 蟻ヶ崎の現校舎に移転。
  • 1947年(昭和22年) - 第29回全国中等学校優勝野球大会に出場。
  • 1948年(昭和23年) - 学制改革により長野県松本深志高等学校となる。
  • 1967年(昭和42年) - 西穂高岳落雷遭難事故が発生。
  • 1973年(昭和48年) - 長野県松本筑摩高等学校の開校に伴い、定時制を廃止。
  • 2003年(平成15年) - 文部科学省から学力向上フロンティアハイスクール事業の指定を受ける(2005年度迄)。

教育目標

  • 広い分野で、確かな基礎学力を養う。
  • 生徒の個性や能力に応じ、その可能な限りの伸長発展を図る。
  • 生徒の自主性を尊重して、自治の精神を育てる。また、豊かな情操を養い、知情意のバランスのとれた、ゆとりある学校生活ができるようにする。

遺訓

旧制松本中学校初代校長小林有也が残した遺訓が現在も伝えられている。

一、諸子はあくまでも精神的に勉強せよ
一、而して大に身體の強健を計れ
一、決して現代の惡風潮に染み堕落するが如き事のあるべからず

特色

  • 郷友会 - 出身中学校を共にする生徒がそれぞれ運営する団体。夜行軍・蜻蛉祭の灯篭作り・試胆会などの年中行事を行う。
  • 深志清陵交歓会 - 1956年(昭和31年)より続く行事である。隣接通学区の諏訪清陵高校との交流の場であり、毎年6月に行われていたが、近年は行われていない。

クラブ活動

特別活動としてのクラブ活動は、「運動協議会」(運動部)と「学芸協議会」(文化部)とによって構成される「合同協議会」によって総括される。クラブ活動の団体には、予算や生徒会の支援の違う、愛好会・同好会・部活動の3段階が設けられている。


  • 運動協議会

  • 学芸協議会

部活動の主な実績

  • 弓道部
第28回全国高等学校弓道選抜大会 女子団体出場[県選抜予選優勝 県代表](2010年3月)
第8回東日本高等学校弓道大会 女子団体3人編成3位(2008年12月)[県新人戦優勝 県代表](2008年10月)
第7回東日本高等学校弓道大会 男子団体5人編成3位(2007年12月)[県新人戦優勝 県代表](2007年10月)
第24回全国高等学校弓道選抜大会 男子団体ベスト8[県選抜予選優勝 県代表](2006年3月)
第23回全国高等学校弓道選抜大会 男子団体ベスト8[県選抜予選優勝 県代表](2005年3月)
第4回東日本高等学校弓道大会 女子団体5人編成3位(2004年12月)
  • 硬式テニス部
第27回全国選抜高校テニス大会 全国大会出場[北信越大会準優勝 北信越代表](2005年)
  • サッカー部
全日本ユース大会出場[平成7年北信越高校総体優勝 北信越代表](1995年)

尚学塾

学校5日制(完全週休2日制)に移行した平成14年4月設立。松本深志同窓会、松本深志高校PTA、(財)深志尚学会を共催団体とする。ただし、2013年度からの土曜授業実施に伴い、特別講義のみ残る形となった。

実施日時

  • 第1、3、5土曜日の8:40〜12:30

学力向上講座

松本深志高校の職員が担当。

  • 授業の復習
  • 授業では扱わない高度な内容
  • 解剖(生物)

特別講義

各分野で活躍する同窓生が、専門分野の話、体験談、後輩に送るメッセージなどを講義する。

  • 平成14~16年度は、主に卒後50年の同窓生が担当。
  • 平成17年度以降は、主に卒後50年と30年の同窓生が担当。

その他

1960年(昭和35年)から1972年(昭和47年)まで、「クロ」という犬が住み着いていた。クロは、職員会議に出席し、授業の見回りをし、そして、夜間の警備の巡回についてまわっていた。当時の職員名簿に名前ものっていた。

この事実に一部フィクションを織り交ぜて作成された映画が、「さよなら、クロ」(配給:シネカノン 監督:松岡錠司 主演:妻夫木聡)である。この映画には、当時在籍していた生徒や教職員がエキストラで出演もしている。

  • 参考及び映画の原作:『職員会議に出た犬・クロ』 作:藤岡改造(元松本深志高等学校国語科教諭) 郷土出版社 ISBN 4876633886

出身者

政治


学者


経済・法曹


文化人


その他

  • 松本深志高等学校卒

著名教職員

校章

  • 高の字にトンボがとまる。校章
  • 文化祭は「とんぼ祭」と称し、その名称は校章に由来する。

校歌

交通・アクセス

鉄道
バス
  • 松本電鉄バス北市内線が当校周囲の道路を走っている。
    • 深志高校裏 - 北市内線西回り 松本駅お城口行き
    • 深志高校前 - 北市内線東回り 松本駅お城口行き
      • 松本深志高校周囲の道路は一方通行の為、二方向のバス停が別になっている。

関連項目

脚注

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外部リンク

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  1. テンプレート:Cite web