究極タイガー

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テンプレート:Infobox究極タイガー』(きゅうきょくタイガー)は、1987年に発売されたアーケードゲームである。ジャンルは縦スクロール型シューティングゲーム。販売はタイトー、製作は東亜プラン

概要

数種類のメインショットの使い分け、画面の半分を覆い尽くすほどの強力なボンバー、高速弾を主体とした激しい敵攻撃などのシステムをバランスよく盛り込み、縦スクロールシューティングゲームにおけるスタイルのスタンダードの1つを完成させた。後年の『雷電』などの本作を踏襲した多くのフォロワーが登場している。前年の『飛翔鮫』に続く本作の大ヒットで東亜プランはアーケードシューティングゲームメーカーとしての地位を確立し、多くのシューティングゲームを発売することとなった。

システム解説

8方向レバーと2ボタン(ショット、ボンバー)で自機「バトルタイガー」を操作する。ショットは対空と対地共通で飛行機、船、戦車、一部の建物を破壊する。ボンバーは強力な爆弾で弾数表示の分だけ使える。 ステージ最後には大型戦車や要塞等の敵ボスが待ち構えており、撃破するか制限時間を超過するかにより面クリアとなる。 敵弾に被弾または飛行機に衝突するとミスとなり、残機が無くなるとゲームオーバー。 ステージは10面あり、10面をクリアするとさらに難易度が上昇した1面~10面が始まる。そのサイクルをゲームオーバーまで続くループ式。

アイテム

ショットパワーアップ(S) 
特定の敵を倒すと出現、取得するとショットがパワーアップする(10段階)。
武器チェンジ

特定の敵を倒すと出現、丸状アイテムの色が「赤→緑→青→黄→赤…」の順に一定時間で変化する。取得したときの色によりショットの武器が変わる。武器と同じ色で取得すると2000点獲得。

  • レッドガン(赤) 初期装備。自機正面を攻撃する。パワーアップすると攻撃範囲が横に拡がる。直線的で横や後方からの攻撃に多少の苦戦を強いられるが、連射が利くので青の次に有効な装備。
  • グリーンストーム(緑) 雑魚を貫通する高威力レーザー。自機正面の狭い範囲を攻撃する。赤以上に直線的かつ横に脆いという欠点はあるものの、一部のボス戦で威力を発揮する。
  • ブルーアイ(青) 弾丸を自機前方に扇状に発射する。広範囲を攻撃可能かつ近距離で連射すると大ダメージを与えられる。
  • イエロークロス(黄) 前後左右に弾丸を同時に発射する。挟撃などに対応しやすいが、斜め方向は死角となる。
ボンバー(B) 
自機の前方に落下し、広範囲の爆発で大きなダメージを与える。ザコ敵を一掃する他、敵弾も消滅できる。ボタンを押してから爆発までに若干のタイムラグがある。初期値は3発、アイテムを取得すると弾数が増える。最高7発までストック可能。
勲章(★)
地上の建物や大きい船の船橋などを壊すと出現する。ステージクリア時に(取得した数)×3000点が加算される。ステージ途中でミスした場合は取得数は0に戻る。
エクステンド(1UP)
取得すると残機が1加算される。ノーミスで勲章を一定数出現させると出現する。

受賞

ゲーメスト1989年2月号(Vol.29)の第二回ゲーメスト大賞にて、年間ヒットゲームベスト100第9位、ベストシューティング賞第4位、ピュアシューティング賞(編集部特別賞)を受賞している。

移植

東亜プランが開発した製品の中では移植プラットフォーム数が一番多い。

開発はエーアイ[1]。PCエンジン版のみの裏技として、セレクトボタンを押しながら黄色アイテムを取得すると、射撃のうち横方向の弾は誘導弾にすることができるため、多少使い勝手が向上した。他にも、1面スタート直後に画面左下に移動してボムを発射すると、自機が3機増える。また、BGMのアレンジを『女神転生シリーズ』などのサウンドコンポーザーである増子司が担当している[2]
開発はマイクロニクス。自機がやられたときの復活は戻りではなくてその場復活になっており、一定時間無敵になるアイテムも登場する。
開発はグラフィックリサーチ。先行のPCエンジンに比べると移植度は落ちるが、アレンジされたBGMは高く評価されている[3]
オマケゲームで『究極タイヤー』なるドットイートゲームも収録されている。
『タイガーヘリ』『TWIN COBRA』と共に収録されている。なお、プレイステーション2で『究極タイガー』と『TWIN COBRA』をプレイする場合、動きが非常に遅くなる(ソフトの互換性に問題があるため)。

TWIN COBRA

本作の日本国外版。2人同時プレイが可能であるなど本作と若干の相違点がある。

  • 究極タイガーとの相違点
2人同時プレイおよび途中参加が可能。それに伴い自機のカラーリングも異なる。
ミス後は一定地点まで戻ることなくその場から再開される。ボスと相討ちとなった場合はこれにより着艦シーンが飛ばされBGMも前面を引き継ぐ。
自機の移動速度が究極タイガーより速くなっている代わりに一画面上に発射できる弾数が少なくなっている(『究極タイガー』は4連射であるのに対し、『TWIN COBRA』は3連射となっている)。

関連作品

製作は東亜プランの前身にあたるクラックス。本作および『タイガーヘリ』の原点とも言える。
前作。詳しくは内部リンク先参照。
制作は東亜プランの一部スタッフが移ったタクミ

脚注

  1. 株式会社エーアイ 開発実績
  2. スタッフロールにてTSUKASA. MACCO(増子司)の記述あり
  3. 徳間書店刊 メガドライブFAN 1991年3月号より


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