タイガーヘリ

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TIGER-HELIタイガー・ヘリ)は、1985年アーケードゲームとして登場した縦スクロール・シューティングゲーム。販売はタイトー、製作は東亜プラン東亜プランとしては初のシューティングゲーム(以下STG)である。

概要

射程のあるメインショットと、一定範囲に爆発を起こして、敵を一網打尽にすると同時に弾を相殺する爆弾の二種類の武器を装備したヘリを操作し、敵戦車や船舶、砲台などを破壊しながら進んでいく。 全4面。2周目以降からは1面がカットされる。

  • 特殊武器である爆弾は2個まで装備できる。ステージ開始時には2発とも装備された状態で始まる。自機左右の爆弾部分に被弾すると自動的に爆発するが、爆弾以外の自機部分に被弾したときはフォローがなく、ミスになってしまう。
  • パワーアップとして小型ヘリの装備がある。時折地上に現れる十字マークのパネルを破壊することによって、画面上から小型ヘリが現れ、それに接触することで自機の左右どちらかにそのヘリが配備される。小型ヘリは左右に一機ずつ、最大二機装備可能。
  • パネルは、色が白、赤、緑の順でゆっくりと点滅していて、破壊したときの色で出現する小型ヘリの種類が変わる。白いヘリは自機と同じく前方、赤いヘリは自機の真横左右への攻撃(自機メインショットとほぼ同じ射程)が可能である。緑で破壊した場合は爆弾の補給アイテムが出現する。小型ヘリは被弾すると撃墜され消えてしまう。
  • 一定距離を進むと着陸場に到達しステージ終了となる。この際に残っているボムと小型ヘリの数に応じてボーナスが加算される。ボムが補給され、ヘリは次のステージへ持ち越される。
  • 戻り復活制であり、復活ポイントは1~2画面ごと。場合によっては、ミスした地点より少し先に進んで復活することもある。コンティニューはない。

敵は基本的に陸上、水上の戦車と砲台、滑走路の戦闘機以外登場しないが、2面中盤(1台)や3面中盤(2台同時)などにおいて、大型で耐久力があり多量の弾を撃ってくる強力な戦車が出現する。 また、特定の建物への攻撃、隠しキャラクターの破壊などによるボーナス得点が各所に用意されている。

以前のSTGとの関係

タイガーヘリにおいて攻撃の対象物は、攻撃を行ってくる行ってこないに関わらず全て地上に存在する。攻撃してくる敵が地上にいるという点は、ゼビウスと共通しているともいえる。 しかし、自機のショットはすばやく連射できるタイプであり、スターフォースとの共通性がある。また、小型ヘリによるパワーアップで音楽が変化する点もスターフォースに通じる。

タイガーヘリは、回数制限があり広範囲に強力な爆発を出すボム(爆弾)を持った初のSTGである。しかしこの作品においては、ボムは緊急回避の手段としては効力が低い。以後のシューティングのボムがもつ緊急回避としての機能は、1942の宙返りにそのルーツがみられる。

射程の短いメインショットはスラップファイトにも一部受け継がれたが、以降は射程の制限はないものが標準的となった。

その他

難易度は高い部類に入る。自機の遅さと当たり判定の大きさ、メインショットの射程の短さ、厳しい敵配置に敵の砲撃の射程制限がないことなどが理由である。
自機は移動速度がとても遅く当たり判定が大きい(自機のスピードは、設定で低速と高速を切り替え可能だが、高速でもあまり速いとは言えず、低速の場合は非常に遅くなる)。 戦車に近いときに攻撃されると、ほとんど回避する術がない。 それでいて後方から大量に戦車が登場するような場面も多く、砲台に密着しても弾を発射されるため、弾を封じ込める封印というテクニックも使えない。 一方で、本作の戦車は弾を発射した後の硬直時間が長い上、回転速度が遅いため、タイミングさえ計れば隙をついて攻撃するのは難しくない。 また、敵の配置や出現する場所を記憶し、見てからの行動でなく、先に対処してゆく形にしていけば難易度は大きく下がるため、パターンゲームとしての側面も持つ。 敵戦車の砲塔が自機を向くまでは攻撃されることはない。戦車の砲塔は砲撃後しばらく硬直し、そののち自機を狙うように回転を開始する。この要素は本作から取り入れられ、後のシューティングゲームにも一部使われた。

移植版

ポニーキャニオンの発売でファミコンに移植され、プレイステーションの「東亜プランシューティングバトル1」にも収録されている(「究極タイガー」とその海外版である「TWIN COBRA」とのカップリング)。

外部リンク