海のYeah!!

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テンプレート:Pathnav テンプレート:Infobox海のYeah!!』(うみのイェー)は、サザンオールスターズベスト・アルバム1998年6月25日発売。発売元はビクターTAISHITAレーベル

解説

  • デビュー20周年を記念して発売したベストアルバム。バラードベストや完全限定生産盤を除けば、サザンの純粋なベストアルバムは現在のところ本作のみとなっている。当時ベストアルバムブームの渦中でリリースされ、オリコンチャートでの初動は100万枚を記録し週間チャートでも1位を獲得。サザン歴代1位の初動となった。その後発売されたベスト・アルバム『バラッド3 〜the album of LOVE〜』が初動売上130万枚を記録し、これが現時点での自己最高初動となっている。
  • このアルバムの発売目的は、同年に行われた静岡県渚園での大規模野外コンサート『スーパーライブ in 渚園 モロ出し祭り 〜過剰サービスに鰻はネットリ父ウットリ〜』を楽しんでもらうためのアルバムといった位置づけであり、20年間でのヒット曲や人気の高い曲が選出されている。
  • ジャケットは、10ccのアルバム「愛ゆえに」のパロディである。
  • 1998年だけで245万枚、翌1999年にも12万枚、その後毎年にチャートを上昇させ、オリコントップ100内に再浮上するといった現象が起こっている。累計で約340万枚(ビクター発表では400万枚)を売り上げ、サザンとしては2014年現在でシングルアルバム含め自身最高のセールスとなっている。「TSUNAMI」が大ヒットした2000年ボーカルである桑田佳祐がソロで活躍した2001年、サザンが活動を再開した2003年などは特に高い売上を記録した。現在でもロングヒットを続け『バラッド3』とともに売上を伸ばし続けている。また、サザン無期限活動停止が発表された2008年5月19日を集計期間に含む2008年6月2日付のオリコンチャートでは再び『バラッド3』とともにトップ100内に返り咲いた。オリコンチャートに登場した作品で、初動が100万枚以上でチャート登場週数が100週を超えた作品はこの作品が初で、2枚組以上の作品としては現在日本最大の売上である。
  • タイトルは「海の家」を捩ったもの。初回盤は特殊クリアスリップケース、デジパック仕様。通常盤は一般的なプラスチックケースであり歌詞カードのサイズも異なるが、収録内容など外装以外は同一。
  • 太陽は罪な奴」「恋のジャック・ナイフ」はシングル版とアルバム版では異なるが、前者はシングル盤、後者は『Young Love』収録バージョンが使用されている。ちなみにこのアルバムのラストには、一昨年ライブで演奏された「平和の琉歌」が収録されている。この曲は沖縄でのライブ『ザ・ガールズ万座ビーチ』で演奏されたものだが、ライブビデオの特典CDにのみ音源が収録されているため、今作で初めて正式にCD化となった。
  • なお本作のカセット盤がDISC1と2で別々に発売されている(海賊版ではない)。アミューズビクタータイシタマークも刻印されているが、発売元はビクターでは無くユニバーサルミュージックである。カセット盤ではCD盤には無い撮りおろしの写真や、ディスコグラフィーなども歌詞カードに付録されている。なお、こちらのカセット盤は、中国を拠点とした発売方式であり、勿論公式には除かれている。歌詞カードは通常盤をそのまま使っており、日本語である。
  • また、このアルバムのCMには当時まだ無名だった「パパイヤ鈴木とおやじダンサーズ」(パパイヤ鈴木は当時本名の鈴木寛の名義)が出演しており、彼らは同年の渚園での野外コンサートにも出演した。コンサートに出演した模様は同年発売のビデオDVD『1998 スーパーライブ in 渚園』に収録され、このCMは2004年発売のPV集『ベストヒットUSAS (Ultra Southern All Stars)』に収録されている。

収録曲

  • DISC1はSEA SIDE、DISC2はSUNNY SIDEとされているが、基本的に発売順であるため特に意味は無い。
  • 収録曲は各作品で説明しているため、ここでは説明を省略する。タイトル表記は基本的にオリジナル収録時のものに従った。
  • ☆は“稲村オーケストラ”名義であるもの。

DISC-1 〜SEA SIDE〜

  1. 勝手にシンドバッド
    1978年発売の1stシングル
  2. いとしのエリー
    • 作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 弦編曲:新田一郎
    1979年発売の3rdシングル
  3. C調言葉に御用心
    • 作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 弦編曲:新田一郎
    1979年発売の5thシングル
  4. 栞(しおり)のテーマ
    • 作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ
    1981年発売の13thシングル
  5. いなせなロコモーション
    • 作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ
    1980年発売の8thシングル
  6. 夏をあきらめて
    • 作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 弦管編曲:八木正生
    1982年発売の5thアルバム『NUDE MAN』収録曲。
  7. チャコの海岸物語
    • 作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 弦管編曲:八木正生
    1982年発売の14thシングル
  8. 匂艶(にじいろ)THE NIGHT CLUB
    • 作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 弦管編曲:八木正生
    1982年発売の15thシングル
  9. 鎌倉物語
    • 作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 弦編曲:大谷幸
    1985年発売の8thアルバム『KAMAKURA』収録曲。
  10. Bye Bye My Love (U are the one)
    • 作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ & リアル・フィッシュ
    1985年発売の22ndシングル
  11. ミス・ブランニュー・デイ (MISS BRAND-NEW DAY)
    • 作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 弦編曲:新田一郎
    1984年発売の20thシングル
    • 作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 管編曲:新田一郎
    1984年発売の7thアルバム『人気者で行こう』収録曲。
  12. みんなのうた
    • 作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ & 小林武史
    1988年発売の24thシングル
  13. 希望の轍
    • 作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:桑田佳祐 & 小林武史
    1990年発売の10thアルバム『稲村ジェーン』収録曲。
  14. 忘れられた Big Wave
    • 作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ & 門倉聡
    1990年発売の9thアルバム『Southern All Stars』収録曲。

DISC-2 〜SUNNY SIDE〜

  1. 真夏の果実
    • 作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ & 小林武史
    1990年発売の28thシングル
  2. YOU
    • 作詞・作曲:桑田佳祐 英語補作詞:Tommy Snyder 編曲:サザンオールスターズ
    1990年発売の9thアルバム『Southern All Stars』収録曲。
  3. シュラバ★ラ★バンバ SHULABA-LA-BAMBA
    • 作詞・作曲:桑田佳祐 英語補作詞:Tommy Snyder  編曲:小林武史 & サザンオールスターズ
    1992年発売の30thシングル
  4. 涙のキッス
    • 作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:小林武史 & サザンオールスターズ
    1992年発売の31stシングル
  5. さよならベイビー
    • 作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ & 門倉聡
    1989年発売の26thシングル
  6. エロティカ・セブン EROTICA SEVEN
    • 作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 編曲補:片山敦夫
    1993年発売の32ndシングル
  7. 素敵なバーディー (NO NO BIRDY)
    • 作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 編曲補:片山敦夫
    1993年発売の33rdシングル
  8. そんなヒロシに騙されて
    • 作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ
    1983年発売の6thアルバム『綺麗』収録曲。
  9. マンピーのG★SPOT
    • 作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ
    1995年発売の35thシングル
  10. あなただけを 〜Summer Heartbreak〜
    • 作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 管編曲:山本拓夫 & サザンオールスターズ
    1995年発売の36thシングル
  11. Moon Light Lover
    • 作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 管編曲:山本拓夫 & サザンオールスターズ
    1996年発売の12thアルバム『Young Love』収録曲。
  12. 太陽は罪な奴
    • 作詞・作曲:桑田佳祐 英語補作詞:Tommy Snyder 編曲:サザンオールスターズ 弦編曲:中西俊博 & サザンオールスターズ
    1996年発売の38thシングル。シングルバージョンはアルバム初収録。
  13. 恋のジャック・ナイフ
    • 作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ
    1996年発売の37thシングル「愛の言霊 〜Spiritual Message〜」のカップリング曲。12thアルバム『Young Love』に収録されているバージョン。
  14. 愛の言霊 〜Spiritual Message〜
    • 作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ SAX SOLI編曲:山本拓夫
    1996年発売の37thシングル
  15. 平和の琉歌
    • 作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ
    本作唯一の新曲。厳密には初CD化となる楽曲。反戦歌との受け取り方もあり、戦争平和についての比喩や皮肉を込めた風刺曲である。テーマはアメリカ軍による沖縄領土の占領、現在も残る米軍基地についてである。現在では高校地理授業でも取り上げられる。タイトルの「琉歌」は「りゅうか」と読み、「流歌(ながれうた)」と「琉球(沖縄の旧称)」を掛けたものになっている。「琉歌」は琉球王朝時代から続く定型詩であり、この曲の歌詞はそれに則ってはいないものの全編七五調で統一されている。ライブビデオ『平和の琉歌 〜Stadium Tour 1996 "ザ・ガールズ万座ビーチ" in 沖縄〜』の特典シングルとして発表されていたために、正式にはこれが初CD化となっている。本作に収録されたものと同じスタジオレコーディングバージョン(PVも存在)だけでなく、同ライブの沖縄公演のライブバージョンも収録されている。JNNTBS報道番組筑紫哲也 NEWS23」のエンディングテーマにもなった。1996年から1997年に行われた年越しライブの際アカペラで披露された未発表曲「平和の牛歌」がセルフパロディとして演奏されているが、楽曲や歌詞のテーマなどは全く異なるものである。この“牛歌”バージョンに関しては平和の牛歌を参照。
    沖縄歌手のネーネーズがオリジナルの沖縄詞を加えてライブで演奏された同曲が2000年発売のアルバム『オキナワ』に収録されている。

外部リンク


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