NUDE MAN

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テンプレート:Pathnav テンプレート:InfoboxNUDE MAN』(ヌード・マン)は、サザンオールスターズの5枚目のオリジナルアルバムであり、本作の10曲目に収録されている楽曲名である。1982年7月21日発売。発売元はビクター音楽産業Invitationレーベル。

後にCD化され、1984年6月21日1989年6月25日1998年4月22日2008年12月3日の計4回再発売されている。

解説

前作『ステレオ太陽族』から約1年ぶりにリリースされた。

本作は、シングルとしては久々の(FIVE ROCK SHOWによる作品の大量発売があったため、期間としては2年に満たない)ヒットとなった「チャコの海岸物語」を実質上の先行シングルとして受けた形だが、本作にはカップリング曲含め未収録となっている。

本作ではキーボードの国本佳宏が全編に渡りサポート。この時期はライブでもサポートメンバーとして大きく関わっており、本作の歌詞カードや当時のアーティスト写真にもサザンのメンバーに国本が加わる形で写っていた為、7人目のメンバーとも呼べる程重要な存在であった。

同年のオリコン年間アルバムチャートでは3位、さらに同年発売のアルバムとしては最大の売上である約90万枚を記録した。

裸の男が海に飛び込み臀部が露になった、インパクトの強いジャケットである。写真の男は桑田佳祐ではないかと言われたが、実際は撮影された海がある現地の男性である(2014年6月21日のラジオ番組『桑田佳祐のやさしい夜遊び』で、「カメラマンがインドパキスタンの海岸で撮影した写真の中から選んだ」と桑田が語った)。

ジャケット表紙の文字表記が英語ではなくカタカナで「サザンオールスターズ」となっている唯一のオリジナルアルバムである。

1998年の再発盤の初回限定盤は、オリジナルLP復刻ジャケット(紙ジャケット)仕様で、高田文夫によるライナーノーツが封入されている。

収録曲

シングル収録曲は各シングルで説明しているため、ここでは説明を省略する。なお、オリジナル・アナログ盤では7曲目からがB面となっていた。

  1. DJ・コービーの伝説
    「コービー」とはサザンともゆかりの深い小林克也のことである。モチーフとなった本人によるDJも収録されており、後に『KAMAKURA』でも協力することになる。1980年代後半からトミー・スナイダーに補作詞を頼む前は、桑田は英語については小林に訊いていたという。
  2. 思い出のスター・ダスト
    • 作詞・作曲:桑田佳祐/編曲:サザンオールスターズ
    涙のアベニュー」と同様に歌詞横浜の情景が描かれており、スター・ダストとは、横浜の米軍基地近くに実在し、「匂艶THE NIGHT CLUB」のPVの撮影にも使用されたバーの店名である。
  3. 夏をあきらめて
    • 作詞・作曲:桑田佳祐/編曲:サザンオールスターズ/弦管編曲:八木正生
    後に研ナオコがカバーし、研自身久々のシングルヒットにもなった。サザンオールスターズの楽曲としても、ライブで演奏されることが多い。
    2009年には坂本冬美もカバーした(『Love Songs 〜また君に恋してる〜』に収録)。
  4. 流れる雲を追いかけて
    • 作詞・作曲:桑田佳祐/編曲:サザンオールスターズ/弦管編曲:八木正生
    原由子ボーカル曲。中国残留孤児モチーフとしている。
  5. 匂艶(にじいろ) THE NIGHT CLUB
    • 作詞・作曲:桑田佳祐/編曲:サザンオールスターズ/弦管編曲:八木正生
    15枚目のシングル。
  6. 逢いたさ見たさ病める My Mind
    • 作詞・作曲:桑田佳祐/編曲:サザンオールスターズ
    松下電器「ザ・サード」CMソング。イントロは電話のコール音から始まり、その後電話に出ないことに対するため息が収録されている。
  7. PLASTIC SUPER STAR (LIVE IN BETTER DAYS)
    • 作詞・作曲:桑田佳祐/編曲:サザンオールスターズ/管編曲:新田一郎
    桑田らが参加していた青山学院大学音楽サークル“BETTER DAYS”で演奏されたライブテイク。桑田は自身の著書の中で「ロックの常套手段を使ってしまった。穴があったら入りたい」との発言をしており、演奏されたのはこのアルバムツアー一回きりである。なおこの曲は観客の歓声も収録されており、この歓声が次曲にかぶってしまい、ビートルズの『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』のようなメドレーに近くなっている。ちなみにスタジオでのテイクはない。
  8. Oh! クラウディア
    • 作詞・作曲:桑田佳祐/編曲:サザンオールスターズ/弦管編曲:新田一郎 & 国本佳宏
    メロディアスなバラードで、ファンからの人気が高い。
  9. 女流詩人の哀歌
    • 作詞・作曲:桑田佳祐/編曲:サザンオールスターズ/管編曲:新田一郎
    前年の「素顔で踊らせて」に引き続き、ユニ・チャームCMソング。さらに講談社文庫鈴乃屋雪印「スライスチーズ」CMソングにもそれぞれ採用されている。
  10. NUDE MAN
    • 作詞・作曲:桑田佳祐/編曲:サザンオールスターズ
    歌詞が記載されていない曲。ただし『10ナンバーズ・からっと』のように記号化されているわけではなく、現在公式サイトでも歌詞無しとされている。歌詞は『10ナンバーズ・からっと』の作品やシングル「Ya Ya (あの時代を忘れない)」のイントロに入る女性の声による英語の台詞と同様、通信カラオケなどでは表示される場合がある。内容はロッキード事件比喩したものになっている。演奏時間は1分11秒で、インストゥルメンタルや「OH! FRESH!! ~ドクダミ・スパークのテーマ~」のような企画的作品を除いた正規の楽曲としては、サザンの中で最も収録時間が短いものとなる。松下電器「ヘッドフォンステレオ WAY」CMソングにも使われた。次曲にこの曲の音が少し残っている。
  11. ギター大森隆志がメインボーカルをとった曲であり、作詞・曲も本人が担当。タイトル通り猫について歌った曲。こちらも2分34秒と短めの曲。
  12. 来いなジャマイカ
    • 作詞・作曲:桑田佳祐/編曲:サザンオールスターズ
    日産自動車パルサー」CMソングにもなったレゲエ調の曲。トロピカルなアレンジに対して歌詞はかなり過激且つ猥雑で、歌詞カードでもところどころ歌詞がカットされている。歌詞中に「マーレイ」や「ジャガー」、「レイ・パーカーJr.」らの名前がやや揶揄的に使われている。
  13. Just a Little Bit
    • 作詞・作曲:桑田佳祐/編曲:サザンオールスターズ/弦管編曲:八木正生
    本格的なジャズナンバー。桑田は当初全英語詞曲で作ろうとしていた。

参加ミュージシャン

再発

外部リンク

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