明石家マンション物語

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テンプレート:基礎情報 テレビ番組

明石家マンション物語』(あかしやマンションものがたり)は、1999年10月13日から2001年9月26日までフジテレビ系列局で放送されていたバラエティ番組である。放送時間は毎週水曜 22:00 - 22:54 (JST) 。

番組終了から約9年後の2010年8月1日からフジテレビTWOで再放送されている。

番組概要

番組名どおり司会は明石家さんまで、内容はさんまが管理人を務めるマンションを舞台にしたシチュエーションコントを中心に、他の様々なコントやコーナー、ゲストを招いたトークなどで構成された。その中で、「ダメダメボーイズ」・「不叶姉妹」などのキャラクターが誕生。好調期には12 - 13%の視聴率を常時キープする安定した人気を獲得した。

典型的な実力主義の番組で、知名度が高くとも笑いの取れない人物の出番が減らされる一方で、逆に知名度が低くても笑いの取れる人物はどんどん出番が増えていった。

2000年10月に番組内容がリニューアルされ、マンションとは関係のないコーナーが増え、2001年10月からは『明石家ウケんねん物語』に改題された。

出演者

明石家さんま
マンション「メゾン・ド・ロンリー」の管理人。ほかにも大日本意味なし教教祖「すぎもっちゃん」、サラリーマン杉本、デヴァ夫人(デヴィ夫人のパロディ)などのキャラで出演。
ラサール石井
大日本意味なし教のチクリとして出演。
関根勤
マンションの近所に住んでいる少年として出演。特番時にレギュラーメンバーが全員集合する際はなぜか彼のみ出演しない。
村上ショージ
当初はダメダメボーイズのみ出演。コントには町会長やイタリア料理店「サビチーノ」のシェフなどのキャラで出演。
今田耕司
当初はマンションの住人という設定しかなかったが、後に小説家という設定を自ら作り上げる。また、ココリコ田中と不叶姉妹(叶姉妹のパロディ)のキャラも演じた。
東野幸治
番組内で新芸名を募集をし、「今田幸治」、「コージーコーナー」、「トルシエジャパン」、「バッテリー幸治」などが集まり、「バッテリー幸治」に決定した。
山口智充DonDokoDon
当初はラジオのDJやオープニングのナレーションを担当しており顔は出ていなかった。顔出しするようになってからは外国人のガルシア役として出演。
清水圭
当初はカリスマ刑事役として出演。のちにバーテンダーなど色々な役を転々とすることとなる。一年で降板。
YOU
ココリコ
田中直樹はマンションの住人役や不叶姉妹。遠藤章造は当初は準カリスマ刑事役、その後は「知んないよガール」(一時期椎名林檎と名乗っていた。)「合田」などのキャラものを担当。
温水洋一
さんま扮するスナックのママ・貴子の店のボーイ役。
東京ビンゴビンゴダイナマイトジャパン
「ンバンバ」「ラッタッタ」などのリズミカルなフレーズで場を盛り上げる。一年で降板。
早坂好恵
今井久美子
カンコンキンシアター』の「スナック未亡人」のママそのままにいつも喪服を着ており、大日本意味無し教信者。その後清水の演ずるバーテンと共に店を立ち上げる。
松原智恵子(途中、番組内容について行けず降板)
番組初期におけるレギュラーメンバー。一時期はさんまとの掛け合い等の面白さから、松原のことを「第二の中村玉緒」と呼んでいたこともあった。
ズパエ(セントバーナード)
飼い犬。番組開始当初はまだ子犬であったが、あっという間に成長し巨大化していった。カタカナが書かれたカードをランダムに引いて名前が決められた。最初は「ツカバ」となったが、濁音が入るのはよくないということで再度カードを引くこととなった。結果は濁音と半濁音が入ることとなってしまったが、「エ」が入ったことで女の子の名前になるからと「ズパエ」に決定した。提供読みの時には、松原と、季節に応じた名所や公園を散歩する映像が流れていた。
清水ミチコ
宇田麻衣子(当時フジテレビアナウンサー)
ホンコン130R
U-turn(番組レギュラー中にコンビ解散となり、その後は土田晃之のみ出演)
ビビる
土井よしおワンダラーズ
大部屋コーナーで下ネタを連発。「いぶし銀の下ネタ」のキャッチフレーズがつき、本人も「いぶし銀」と呼ばれるようになる
海砂利水魚(現・くりぃむしちゅー
デンジャラス(ダメダメボーイズの第一回のみ出演)
岡元あつこ
野仲美貴
米倉涼子
中川家
折原みか

ほか

主なコーナー

コント

番組前半のメインコーナー。マンション「メゾン・ド・ロンリー」を舞台にしたコント。さんま以外にはココリコ、今田、清水圭、山口、東京ビンゴビンゴダイナマイトジャパンなどが出演。ダメダメボーイズ以外のコーナーを担当している人はコントにはあまり出演しない。今田と田中はマンションの住人役。遠藤と清水は最初は刑事役だったが、遠藤は「知んないよガール」「合田」などのキャラクターものを担当。清水は色々な役を転々とすることとなる。山口は日本語が喋れない外国人「ガルシア」役。山口はこのコントコーナーに声のみ出演したのを機に頭角を現し、レギュラー出演を獲得した。

この「メゾン・ド・ロンリー」は「心はロンリー気持ちは「…」」という明石家主演の単発ドラマの題名に由来する。

沖縄玉やんゲーム

コントに内包されている大喜利コーナー。つまらない答えの場合は噴射機(沖縄らしくハブの形をしていて、「ボトル」と呼んでいた)で顔に粉をかけられてしまう。決まり文句は「すっごいよ~!」。「玉やん」とはさんまが沖縄ロケに行った際のコーディネーターのニックネームであり、「すっごいよ~!」は玉やんの口癖である。

ダメダメボーイズ

コント中に「ダメ」というセリフが出てくると5人組の「ダメダメボーイズ」が登場しゲストのダメな事柄を指摘する。メンバーはさんま、ココリコ、ショージ、清水圭など。「○○しちゃあ、ダメ、ダメ」が決めゼリフ。ダメ出しの途中、ショージが「ええところもありまっせ。」と言いゲストとは全く関係ないことを発し、さんまがツッコミを入れるのが恒例だった。締めは「バイビ~!」と叫び、さんまがショージを叩きながら帰る(ちなみに例外として、さんまがココリコ田中を叩いた事がある。また、梅宮アンナがダメダメガールでゲスト出演したときは、さんまが彼女を叩いていた)。そして「今日もダメダメ…」と表示される。2000年にはヤクルトスワローズファン感謝デーの神宮球場に出現、また2001年のフジテレビ入社式にもサプライズで登場した。さらに、2008年に開催された明石家さんまのコントライブにて、限定的に復活。さんま・ラサール・ショージの3人が当時定年退職でフジテレビを去る事(結果的に2年間延長)となった三宅ディレクターの駄目出しを行った。

大日本意味なし教(集会)

第1回の放送から存在するコント。決まり文句は「意味ないじゃ~ん!」。さんまが教祖「すぎもっちゃん」、ラサールが弟子「チクリ」という設定で、世の中にある意味のないものを探していくコーナー。前半は視聴者から送られたハガキを元に意味のないものを紹介。例「デブの巨乳」など。(番組初期には、ハガキが採用された視聴者に使用済み(という文字がデザインされた)テレフォンカードをプレゼントしていた。当然、テレフォンカードとして使用可能。)後半はゲストを呼んでお布施と称した意味のないものを紹介したあと、悩み相談や、ゲストの持ち歌に合いの手や突っ込みを入れるなどのコーナーがあった。

途中で千秋がすぎもっちゃんの元へ弟子入りを希望。すぎもっちゃんから認められ「ヨイショ」という名前で数回出演した。所ジョージがこのコーナーのテーマ曲「意味ないじゃん!」「意味のない夏」を作り、CD化もされた(所のアルバム『LIVE 絶滅の危機』に「意味ないじゃん! II」が、『DISH』に「意味のない夏」が収録)。

メゾン・ド・ロンリーの裏に大日本意味なし教本部があるという設定である。(大友康平がゲストの回より)

2年目の第45回(2000年10月18日放送)で大日本意味なし教は解散した事になっていた。教祖のすぎもっちゃんは新しい「ジャン」を探す旅に出て、弟子のチクリはインドへ修行すると言って『赤木食堂』(赤木春恵役はラサール石井)で食事をし「意味ないじゃ~ん!」と言った後に消えて行った。

大部屋

若手芸人が大勢控える楽屋(通称・大部屋)にさんまが現れ、芸人たちに様々なお題を振るコーナー。ここで好成績を挙げた者は、番組内のレギュラーポジションに昇格していった(くりぃむ、中川家ら)。後期は当時若手だった女優の米倉涼子もここのコーナーレギュラーで参加している。

クレーマークレーマー

コーナータイトルの元ネタは、ダスティン・ホフマン主演の映画「クレイマー、クレイマー」。オープニングでも「クレイマー、クレイマー」のテーマ曲が使用されていた。

マンションの近所に住んでいるテレビ好きの少年・つとむくん(関根勤)がテレビ番組の矛盾点にクレームをつけるコーナー。キッチンで料理をするさんま(たいてい料理はフレンチトースト)のところにつとむくんがやって来て「ショック!」と叫び話題を切り出す。つとむくんの指摘に対してさんまが明確な回答を出すと二人で胸に手を当て「なっとく」と締める。最後の指摘はさんまがそのクレーム先(テレビ局)へ電話をかけて、つとむくんへ電話を代わり、つとむくんが物真似(ケント・デリカットなど)でクレームをつける。(電話のシーンでは実際にテレビ局にかけることはしないが、2回フジテレビの編成に電話をかけたこともある。)後にクレームする際はスーパーマンとケント・デリカットを基にした「ケントマン」の格好をするようになった。またケント・デリカット本人が登場してケントマンになり、つとむくんの代わりに電話をかけたこともある。

つとむくんは少年という設定ではあるが、エロい話題をすることもしばしばあり、さんまから「つとむくん、10歳(11歳)」という突っ込みが入ることがあった。

このコーナーの冒頭でさんまはいつも(元ネタの映画に倣い)フレンチトーストを作っていたが、のちに視聴者から料理を募集するようになった。(その内容は大抵さんまに試してもらいたいB級の料理が主になっていた。)

このコーナーでつとむくんが「『ゴールデン洋画劇場』と称しているのに、放送している内容が洋画より邦画が多い」と指摘。それを受けて、同枠が「明石家ウケんねん物語」にリニューアルされた2001年秋に同番組が「ゴールデンシアター」へとリニューアルすることになった。

後にウケんねん物語最終回の最後で登場し、つとむくんと二人でメゾン・ド・ロンリーが取り壊され、(住人が家賃不払いで維持できず)ある家の一室で大竹しのぶにクレームをつけながら番組は終了した。(前述の通り、大竹本人へ電話はかけていない。)

ニュースピックアップアップ

さんま・松原・東野・YOUの4人が夕食を食べている最中にテレビ画面に宇田麻衣子アナウンサーが登場し、話題などを取り上げるコーナー。この番組でのみ使われていた東野の新芸名「バッテリー幸治」は「いろもん」に桂三枝(現・六代目桂文枝)がゲスト出演した際につけたものである。[1]なお、2000年3月、退社直前だった当時フジテレビアナウンサーの八木亜希子がゲストとして急遽このコーナーに出演。さんまはじめ他の出演者は喜んでいたが、普段本コーナーを担当している宇田アナは、「皆さんの態度が私の時と違いすぎる。」と、しょんぼり。さんまに「宇田、今日は帰ってええわ!」と言われると、「明石家サンタは八木さんでいいけど、この座だけは譲らない!」と、半泣きで訴えた。

第45回(2000年10月18日放送)から同メンバーとゲスト出演者による「人生のセオリー」にリニューアルした。

キャラクター

  • 明石三四郎(さんま)
    • マンションの管理人。初期は毎回有名人に襲撃されていた(犯人自体は画面には登場せず、劇中ニュース番組で宇田麻衣子アナが名前を挙げるのみ)。最終回では山口がものまねで演じた。
  • デヴァ夫人(さんま)
  • カリスマ刑事(清水)・準カリスマ刑事(遠藤)
    • 明石が襲撃された事件の捜査のためにマンションに毎週やって来る刑事。遠藤は三田村邦彦に股間を触られたのを機に「オカマに目覚めた」ということで「知んないよガール」にキャラ変えする。
  • 知んないよガール(遠藤)
    • 初期は明石を待ち伏せしているただの女性であった。しばらくすると起き上がりこぼしのような姿になりいろいろなリアクション芸をさせられることに。最終的には壁の一部として登場し、女性としての姿はとどめなくなった。
  • 合田(遠藤)
    • 関係ないのに現れ、「ふん、なにさ!」と捨て台詞を残して去っていく。
  • 不叶姉妹(田中、今田)
    • コントだけにとどまらず、カメラマンに加納典明を迎えて写真展も開催。本物が大日本意味なし教に出演時、共演させてもらえなかった。
  • ガルシア(山口)
    • 日本語が喋れないという設定のはずなのに、ものまねのときは日本語で喋れる。2年目からは、片言ながら日本語を話せるようになったという設定に変わる。
  • イタリア料理店「サビチーノ」のシェフ(村上)
    • 得意の三段オチを次々と披露する。
  • 町会長(村上)
  • バーテンダー(清水)
  • 板前次郎(今田)
  • ミスまんぐり返し(今井)
    • 「ミスまんぐり返し」という役を与えられてしまったというエピソードを披露したところ、この番組でも同様の役名を与えられてしまう。
  • ダメダメボーイズ(さんま、清水、今田、ココリコ、村上など)
    • ゲストのダメな部分を指摘するために現れる組織。ダメダメガールも存在する。No.1、No.2などのようにナンバリングされているが、途中でナンバーが変わっている隊員もいる。

エピソード

  • 片岡鶴太郎がゲスト出演した際、「オレたちひょうきん族」で一時流行した「アツアツのおでんを鶴太郎に食べさせるギャグ」(鶴太郎は猫舌である)を再現。(第23回、2000年4月12日放送)今田耕司は(ひょうきん族を見ていて)「芸能界に入ったら、これをやるのが夢だったんだよな~」と喜んでおでんを食べさせていた。
  • 放送当時、同様のバラエティー番組の多くが字幕スーパーやテロップを乱発していたのに対し、同番組は不必要なスーパーを一切流さない体制を貫いた。これは、さんまと総合演出の三宅恵介の意向によるものと考えられる。
  • 当時テレビ雑誌では「有名人が集まるマンション」という仮のタイトルで、1999年春まで同局で放送された単発番組「たけし・さんまの有名人の集まる店」をモチーフしたタイトルが書かれていた。また、2002年まで同局の「金曜エンタテイメント」枠で放送された単発ドラマ「心はロンリー気持ちは「…」」をモチーフした「メゾン・ド・ロンリー」、意味深だった「ミッキーはお年頃」など仮タイトルがいくつか候補があった。同番組に登場した貴子ママは2000年10月から登場し、この時からマニアックなネタになって行った。
  • 番組開始当初は第二電電(DDI、のちにKDDI)がスポンサーに付いていた。2000年にさんまが日本テレコムのコマーシャルに出演し始めてからも番組ではKDDIのコマーシャルが流れるという「ねじれ現象」がしばらく続いていたが、後に番組スポンサーも日本テレコムに交代した。
  • 2000年8月23日放送(#43)は番組初の生放送スペシャルだった。つとむ君(関根勤)は「カンコンキンシアター」で不参加。番組終盤のダメダメボーイズでは「七人のしりとり侍」の収録中に乱入した。(第九夜「勘兵衛の裏切り」(2000年9月16日放送))
  • 2000年11月26日に放送されたアニメ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』「両さん選挙に立つ」にて、「ダメダメボーイズ」「大日本意味なし教」が登場。村上ショージが本人役で声の出演をした。
  • 「ダメダメボーイズ」ではテンプレート:要出典範囲で一部カットされたバージョンが存在する。2000年ヤクルトスワローズファン感謝デーの際に収録された選手をダメだしするシーン(第53回、2000年12月13日放送の出張ダメダメボーイズ)で、川崎憲次郎投手に「ヤクルトやめちゃダメダメ、中日(ドラゴンズ)行っちゃダメダメ」とダメだししたシーンが、系列局の東海テレビにより一部カットされた。東海テレビが中日ドラゴンズの親会社中日新聞社と資本関係にあったため。
  • 「21世紀の石原裕次郎を探せ!」(徳重聡)に対抗して番組内で「21世紀のMr.オクレを探せ!」を募集した。エントリー7名のうちノミネート3名でラブ・ユー・貧乏を再現した。優勝賞品はMr.オクレのサイン入りパネルだった。(2000年10月11日放送、第44回)
  • 2001年8月8日は『フジテレビの日&放送88回記念』として『8月8日88回88分生スペシャル』が放送された。

メインテーマ

スタッフ

脚注

  1. コーナー内で紹介した好きなタレント調査にて東野が300位以内に入っていない事から。(さんまが1位、他のメンバーもランクイン)

外部リンク

関連項目

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