大洗町
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大洗町(おおあらいまち)は、茨城県の県央地域の東部で、太平洋岸に位置する東茨城郡の自治体である。アクアワールド・大洗(旧・大洗水族館)、大洗磯前神社、茨城港大洗港区(旧・大洗港) - 苫小牧港間のフェリーや海水浴場、リゾートアウトレット等で知られている。また、東海村と並んで多くの原子力の関連施設が存在する。
目次
地理
- 河川:那珂川
- 河川:涸沼川(ひぬまがわ) - 涸沼とともにヤマトシジミ漁で有名。
- 湖沼:涸沼 - シジミの産地として有名。海水と淡水が交じり合う汽水湖で、釣魚の種類が日本でもっとも豊富な湖沼として知られる。ニシンの太平洋側の生息南限地。
- 海浜:大洗海岸 - 暖流と寒流のぶつかり合う海の潮目で、生息する海藻の種類が日本で最も多い海岸[1]。
隣接している自治体
歴史
沿革
- 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制施行により、磯浜町・大貫村・夏海村がそれぞれ発足。
- 1894年(明治27年)1月26日 - 大貫村は町制施行し大貫町となる。
- 1954年(昭和29年)11月3日 - 磯浜町と大貫町が合併して大洗町が発足。
- 1955年(昭和30年)
- 1958年(昭和33年)12月 - 大洗港が地方港湾に指定される。
- 1959年(昭和34年)7月 - 海門橋開通。
- 1960年(昭和35年)10月 - 大洗町商工会が発足。
- 1963年(昭和38年)6月 - 日本原子力研究所誘致。
- 1966年(昭和41年)6月 - 茨城交通水浜線全線廃止。
- 1967年(昭和42年)11月 - 動力炉・核燃料開発事業団(動燃、現・核燃料サイクル開発機構)誘致。
- 1968年(昭和43年)3月 - 原研大洗研究所の材料試験炉で臨界達成。
- 1969年(昭和44年)11月 - 魚市場完成。
- 1970年(昭和45年)7月 - 大洗子供の国(水族館・プール)完成。
- 1971年(昭和46年)11月 - 大洗町役場庁舎完成。
- 1972年(昭和47年)2月 - 日本核燃料開発株式会社誘致。
- 1977年(昭和52年)4月 - 高速増殖炉「常陽」臨界達成。
- 1979年(昭和54年)5月 - 大洗港が重要港湾に指定される。
- 1981年(昭和56年)7月 - 大洗子供の国水族館新館完成。
- 1984年(昭和59年)12月 - 大洗町民憲章、町の花・木・鳥制定。
- 1985年(昭和60年)
- 3月14日 - 鹿島臨海鉄道大洗鹿島線開通。
- 3月 - 大洗〜北海道間にカーフェリー就航
- 1988年(昭和63年)10月 - 大洗マリンタワー開業。
- 1992年(平成4年)7月 - 大洗マリーナ開業。
- 1997年(平成9年)7月 - 大洗サンビーチにバリアフリービーチ開設。
- 1999年(平成11年)4月 - 大洗健康福祉センターゆっくら健康館開設。
- 2001年(平成13年)7月 - 大洗わくわく科学館開設。
- 2002年(平成14年)
- 3月21日 - 大洗水族館がアクアワールド・大洗としてリニューアルオープン。
- 3月 - 大洗おさかな市開催。
- 2006年(平成18年)3月18日 - 大洗リゾートアウトレットが大洗港付近にオープン。
- 2008年(平成20年)12月25日 - 大洗港、日立港、常陸那珂港が統合され茨城港となる。
- 2009年(平成21年)
- 9月 - 大洗めんたいパークが茨城港大洗港区付近にオープン。
- 11月7日 - 映画『大洗にも星はふるなり』が公開される。
- 2010年(平成22年)
- 4月 - 大洗ビーチテニスクラブが町営移管。
- 6月 - 幕末と明治の博物館が町営移管。
町域の変遷
- 変遷の年表
大洗町町域の変遷(年表) | ||
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年 | 月日 | 現大洗町町域に関連する行政区域変遷 |
明治22年 | 4月1日 | 町村制施行に伴い、以下の町村がそれぞれ発足[2]。 |
明治27年 | 1月26日 | 大貫村は町制施行し大貫町となる。 |
昭和29年 | 11月3日 | 磯浜町と大貫町が合併して大洗町が発足。 |
昭和30年 | 3月3日 | 夏海村は大谷村・諏訪村とともに合併し旭村が発足。 |
7月23日 | 旭村の一部(旧夏海村の神山と成田の一部)を大洗町に編入。 |
- 変遷表
大洗町町域の変遷表 | ||||||||
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1868年以前 | 明治22年 4月1日 |
明治22年 - 昭和19年 | 昭和20年 - 昭和64年 | 平成元年 - 現在 | 現在 | |||
茨城郡 (東茨城郡) |
磯浜村 | 磯浜町 | 磯浜町 | 昭和29年11月3日 大洗町 |
大洗町 | 大洗町 | ||
大貫村 | 大貫村 | 明治27年1月26日 町制 大貫町 | ||||||
鹿島郡 | 神山村 | 夏海村 の一部 |
夏海村の一部 | 昭和30年3月3日 旭村 昭和30年7月23日 大洗町に編入 | ||||
成田村 の一部 |
人口
行政
産業
- 海水浴場
- 大洗海水浴場
- 大洗サンビーチ海水浴場
- 平太郎浜海水浴場
- 原子力施設
- 日本原子力研究開発機構大洗研究開発センター
- 日本核燃料開発株式会社
- 日揮株式会社技術研究所
- 東北大学金属材料研究所付属材料試験炉付属施設
漁業
- 茨城県下有数の沿岸漁業基地であり、5トン未満の漁船が主力となって操業されている。シラスを主とする船びき網、貝類・カレイ類などを主とする小型機船底びき網、スズキ・タイ・ヒラメなどを主とする釣り船など、多種多様な漁種を組み合わせた漁業経営を行っている。ハマグリは日本全国の75%を出荷する。
教育施設
- 大洗町立祝町幼稚園
- 大洗町立大洗小学校
- 大洗町立祝町小学校
- 大洗町立大貫小学校
- 大洗町立夏海小学校
- 大洗町立第一中学校
- 大洗町立南中学校
- 茨城県立大洗高等学校
交通
鉄道路線
道路
港湾
路線バス
町内循環(コミュニティバス)
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
大洗町は茨城県随一の観光地であり、2007年度には約567万4,000人が訪れた[3]。
- アクアワールド・大洗 - 茨城県最大、全国でもトップクラスの規模の大型水族館。
- 大洗磯前神社 - 日本三大民謡の磯節で「大洗さま」とうたわれている神社。現在でも通称は「大洗さま」。
- 巖船の夕照 - 水戸八景の1つ。
- 大洗マリンタワー - 地上60mの展望台。大洗港周辺を一望できる。毎月第1、第3日曜日(1月、8月を除く)にフリーマーケットが開催される。
- 盆踊りの夕べ - タワー前の広場で毎年8月に開催される盆踊り祭り。
- 大洗わくわく科学館
- 科学と水のきらきらパーク - 遊具やミスト噴水などがある、科学館隣の公園。大洗サンビーチ前。
- 大洗町幕末と明治の博物館
- 大洗キャンプ場 - 各種施設が完備されている町営キャンプ場。
- 大洗サンビーチキャンプ場 - NPO法人・大洗海の大学が運営している、各種施設が完備されているキャンプ場。
- 茨城県立児童センター こどもの城 - 子供向けのミニアスレチック、宿泊施設、キャンプ場などの設備がある児童厚生施設。大洗海岸の道路向かいにある。
- 大洗ゴルフ倶楽部 - 日本ゴルフツアー機構(JGTO)公認のトーナメント「ダイヤモンドカップゴルフ」の会場として使われる名門ゴルフ場(JGAコースレート 男性74.4 女性79.8)。
- 太平洋アソシエイツ大洗シャーウッドコース - ゴルフ場。JLPGAツアー2001年太平洋クラブレディースレーベンカップ開催地(JGAコースレート 男性71.2 女性76.3)。
- 大洗温泉(ナトリウム塩化物泉)
- 大洗町健康福祉センター ゆっくら健康館 - プールやスポーツジム完備の日帰りの温泉施設。
- 大洗リゾートアウトレット - 八ヶ岳リゾート系列。茨城県内初のアウトレットモールとして2006年3月18日に開業。
- 海賊遊覧船ダイビングパイレーツ - 親子連れ向けの海中展望遊覧船。
- 大洗八朔祭 - 毎年8月の最終土曜・日曜日に開催される夏祭り。山車巡行、神輿渡御、磯節パレードなど。
- 大洗サンビーチ海水浴場 - 快水浴場百選に選ばれている海水浴場。一部地域(南側の一角に限定)で潮干狩りもできる。
- 大洗海上花火大会 - 毎年8月に大洗サンビーチ海水浴場で開催される花火大会である。打ち上げ数は3000発で8万人が訪れる。
- ビーチバレー in 大洗 - 毎年夏に開催される国内有数のビーチバレー大会。
- 全日本ビーチ・レスリング選手権大会 - 毎年夏に開催される日本レスリング協会主催の大会。
- OARAI CUP サーフィン&ボディボード - 毎年9月に開催されるサーフィン&ボディボードの大会。
- 大洗海岸 - 夏に海水浴客やサーファーが集まる。夏以外もサーファーの利用客が多い。岩場も多くあり、磯の生物が多彩。海藻の種類が日本で最も多い海岸。
- ISU茨城サーフィンクラシック - 毎年9月開催されるサーフィンの大会。
- 平太郎浜海水浴場 - 小さな海水浴場。大洗ホテル前。4車線の県道2号線沿いで大洗サンビーチに比べると海までの距離も近いため、交通のアクセスがよい。
- 大洗めんたいパーク - めんたいこの工場見学ができる観光施設。
- 大洗魚市場 - 大洗漁港前にある魚市場。周辺には地物などを扱う土産物店や飲食店が立ち並んでいる。
- 大洗漁協直営 かあちゃんの店
- 海山直売センター いきいき
- 大洗海鮮市場
- 大洗マリーナ
- 茨城ボートフェア - 毎年春に開催される北関東最大のマリン用品展示会。ボートや水上オートバイの展示や体験試乗会などが中心。
- 大洗マリーナヨットレース大会 - 年に6回開催されているヨットレース大会。
- 茨城ビルフィッシュトーナメント - 毎年8月に開催される海釣りの大会。
- 大洗港魚つり園 - 防波堤を利用している全国でも数少ない磯釣りの魚釣園施設
- 大洗あんこう祭 - 毎年11月に開催される、あんこうの吊るし切り、あんこう汁配布などが中心のイベント。
- 大洗舞祭 - 毎年11月に開催される子供中心の踊りのコンテスト。あんこう祭の前後の日に開催されることが多い。
- 大洗町総合運動公園 - 陸上競技場などがある運動公園。全国体操小学生大会の主要開催地。
- 鴎松亭 - 市町村・都市職員共済組合の保養施設で7年連続全国1位の宿泊利用率の実績を持つ宿泊施設。
食文化
- あんこう鍋 - 大洗冬の名物料理。ほとんどの和食店で用意され主に味噌味が多い。
- あん肝 - 大洗冬の名物。海のフォアグラと呼ばれることもある。江戸時代の5大珍味「三鳥二魚」のひとつ。ほとんどの和食店で用意される単品メニュー。
- アンコウの唐揚げ - 大洗の冬の名物。大洗海鮮市場などの定食メニューであるほか、単品メニューとして取り扱っている店もある。
- アンコウの共酢 - 水戸藩で古くから食されていたアンコウの伝統料理。
- 焼きハマグリ - 大洗の名物。大洗産鹿島灘はまぐりの最大級のサイズのものが使用されることが多く、値段もそれなり。ほとんどの和食店で用意される単品メニュー。
- みつだんご - 溶いた小麦粉でつくった団子を焼いて串に挿し、砂糖や醤油、片栗粉などを混ぜた「みつ」を絡めさせ、きな粉をまぶした菓子[4]。
- たらし - ゆるく溶いた小麦粉に好みの具を入れて、醤油かソースで味付けしたシンプルな鉄板焼。駄菓子屋などで提供。
- 生しらす丼 - 大洗産のとれたての生のシラスをのせたシンプルな丼。多くの和食店で用意される。卵をのせる店もある。
駅弁
- 印籠弁当 - 水戸黄門の印籠の形をしたケースに入った弁当。もともとは水戸駅の駅弁だったが2010年1月に製造元の鈴木屋(水戸市)が倒産、大洗町の万年屋が意匠と製造販売を引き継ぎ、大洗駅などで販売している。大洗リゾートアウトレットのまいわい市場で、印籠弁当(小)が売られていることもある。
- 三浜たこめし - 大洗リゾートアウトレットのまいわい市場で、たこめしおにぎりが売られていることもある。観光列車・メイドトレインのイベントでも発売された名物駅弁。
- ダイダラボウのはまぐりめし - ソフトハマグリの釜飯風の弁当。観光列車・メイドトレインのイベントでも発売された名物駅弁。
- 磯節弁当 - 『王様のブランチ』行楽駅弁ランキング全国6位に選ばれた名物駅弁。
特産品
- シラス[1]
- 鹿島灘はまぐり[2]
- 戻りガツオ[3]
- 岩ガキ[4]
- 地酒[5]
- 芋焼酎[6]
- さつま芋(紅あずま)[7]
- 大根[8]
- 干物[9]
- アンコウ[10]
- タコ - 三浜地区(磯浜(大洗町磯浜町周辺)・那珂湊・平磯)はタコの加工高世界一
- 涸沼しじみ - 日本三大シジミ(涸沼しじみ・十三湖しじみ・宍道湖しじみ)
出身有名人
- 石井藤吉郎(早稲田大学野球部監督、アマチュア選手として初の野球殿堂(競技者表彰)入り)
- 井川慶(オリックス・バファローズ投手)
- 大久保博元(デーブ大久保、東北楽天ゴールデンイーグルスコーチ)
- 田山寛豪(トライアスロン選手、2004年アテネオリンピック日本代表選手)
- 郡祐一(参議院議員)
- 亀山甚(常陽銀行創設者・初代頭取、元全国地方銀行協会会長)
大洗町を舞台とした作品
映画
- 大洗にも星はふるなり - 舞台劇を原作とし2009年に劇場公開された。
アニメ
- ガールズ&パンツァー - 2012年放送。地域タイアップとしてイベントも開催された。