ファイナルステークス

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テンプレート:競馬の競走 ファイナルステークスFinal Stakes)とは日本の競馬競走のひとつである。毎年12月の中央競馬当該年最終日(基本的に有馬記念当日)に、阪神競馬場の最終第12競走として施行されている。

概要

2000年に「Dream Horses 2000 カウントダウンステークス」という名称で施行された本競走は、翌2001年より現在の名称に変更された。正式名称は「○○○○ファイナルステークス(丸の中には西暦年が入る)」。発走時刻の関係[1]で、中央競馬としては阪神競馬場で行われる本競走が、年間を通じて最後の競走となっている。(2010年2011年はやはり発走時刻の関係で小倉競馬場で施行された「○○○○アンコールステークス(丸の中には西暦年が入る)」(芝1200m)が、中央競馬の年間最終競走となっていた。)

当初は桜花賞と同じく芝の外回りコースの1600m(スタートは向正面)で施行されていたが(2006年ダート1800mで施行された)、2012年からはダート1400mで施行されている。2003年2012年2013年は1600万円以下の条件戦として行われたが、それ以外の年はオープンクラスの競走である。2012年からはこの年最後の重勝式投票券『WIN5』対象競走となる。

本馬場入場時にはヨーロッパの「ファイナル・カウントダウン」がBGMとして使用される[2]のが恒例だが、近年有馬記念の発走時刻が繰り下がったことに伴い、中山競馬場の最終レースであるハッピーエンドカップの発走時刻が遅れることが常態となり、ファイナルステークスの本馬場入場と中山競馬場からのハッピーエンドカップの中継が重なることが多い。そのためレース実況を優先し、「ファイナル・カウントダウン」が流れることもなく、ひっそりと本馬場入場が行われることが多くなってきている。

2000年の施行について

1999年まで、その年の中央競馬最終開催日の阪神競馬場における最終競走は、長らく「六甲ステークス」という名称の、芝2000mのオープン特別が実施されていた(同名の競走は、2009年より毎年3月に芝1600mのオープン特別として復活している)。

2000年は20世紀最後の年ということで、日本中央競馬会では「Dream Horses 2000」と銘打った競馬ファン参加型のキャンペーンを展開した。その一環として年度の下半期に当たる9月から10月にかけて「20世紀の最終レース名募集」という企画を実施。95238通の応募があり[3]厳正に審査した結果、20世紀を締めくくるにふさわしく、またイベント展開もできるとの理由から[3]、5番目に票を集めた「カウントダウンステークス」が採用され、正式名称は「Dream Horses 2000 カウントダウンステークス」と決定した[3]

当日はこのレースに騎乗しなかった武幸四郎カウントダウンをしたほか、国歌斉唱と、かつて有馬記念で使用された旧式のファンファーレ[4]の演奏も行われた。また、当時は重賞競走以外では行われていなかった勝馬投票券への競走名の印字が行われた(後に重賞競走のほか、特別競走・メイクデビューでも印字されるようになった)。

「カウントダウンステークス」は2014年より阪神競馬(有馬記念施行日)の第11競走に1600万円以下条件の芝2000mで施行される予定。

歴代優勝馬

施行日 優勝馬 性齢 勝時計 優勝騎手 管理調教師
2000年12月24日 トッププロテクター 牡3 1:34.3 池添謙一 岩元市三
2001年12月23日 サイキョウサンデー 牡6 1:34.1 四位洋文 坂口正大
2002年12月22日 エイシンエーケン 牡6 1:34.8 野元昭嘉 野元昭
2003年12月28日 チアズメッセージ 牝3 1:35.2 本田優 領家政蔵
2004年12月26日 エリモピクシー 牝6 1:33.1 福永祐一 沖芳夫
2005年12月25日 ニューベリー 牡7 1:35.8 四位洋文 音無秀孝
2006年12月24日 エンシェントヒル 牝5 1:51.7 生野賢一 松元茂樹
2007年12月23日 アンブロワーズ 牝5 1:34.6 秋山真一郎 平田修
2008年12月28日 フィールドベアー 牡5 1:34.7 秋山真一郎 野村彰彦
2009年12月27日 エーシンフォワード 牡4 1:33.3 小牧太 西園正都
2010年12月26日 シルポート 牡5 1:34.1 小牧太 西園正都
2011年12月25日 コスモセンサー 牡4 1:34.2 幸英明 西園正都
2012年12月24日 アルゴリズム 牡4 1:22.7 横山典弘 安田隆行
2013年12月23日 ネオザウイナー 牡5 1:27.8 C.ルメール 小崎憲

他の競馬場の年末最終競走

以下は2012年の事例。 2012年有馬記念12月23日)のあくる日、12月24日にも中央競馬が開催された。また同年の年末最終週は、中山と阪神の2箇所での12月22日を含めた3日間連続開催で、中京競馬の最終日はその前の週の12月16日だった。

  • 中山競馬場 「ハッピーエンドカップ」(第12競走での開催。2010年は「ハッピーエンドプレミアムオグリキャップメモリアル」。2011年は「ハッピーエンドプレミアム」として施行された)
    • 2012年の有馬記念当日の最終競走(第11競走)は「ノエル賞」、2012年最終日のメイン競走(第11競走)は「近代競馬150周年記念 2012フェアウェルステークス」だった。
  • 中京競馬場 「桑名特別」(第12競走での開催)
    • 同年の中京競馬(かつその年の中央競馬第3場開催)における最終日・最終競走である。
    • 有馬記念当日の中京での最終競走は、2005年までは「尾張特別」だったが、2006年以降、名称はオープン特別の「尾張ステークス」に変更された。ちなみに改修後の2012年は、12月9日(第4日目)のメイン競走として施行された。(2013年で休止となった)
    • 中京が改修中だった2010・11年、暮れの中京そのものは小倉競馬場で代替されたが、九州地方の日没時間が比較的遅いことを踏まえ、「ファイナルステークス」に続いて16時35分発走の「準薄暮」の「アンコールステークス」が施行された。

なお2012年時点で、中央・地方を合わせ、日本国内の競馬における年間最終競走は、高知競馬場の「一発逆転ファイナルレース」である(2012年の場合は19時45分発走)。

脚注

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  1. 特に東日本は日没の時間が早いため、11月 - 1月はメイン・最終は関東主場→ローカル→関西主場の順番を原則として発走する
  2. 小塚歩アナ「入場曲に“遊び”を!」ラジオNIKKEI競馬実況Web、2009年5月26日)
  3. 3.0 3.1 3.2 日本中央競馬会『優駿』2001年1月号、p.154
  4. このファンファーレは2007年3月25日までばんえい競馬の重賞競走でも使用されていた。