ゾフィー (ウルトラシリーズ)

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テンプレート:Redirect ゾフィー (Zoffy) は、円谷プロ制作の特撮テレビドラマ作品『ウルトラマン』をはじめとする「ウルトラシリーズ」に登場する架空のキャラクター。1967年の特撮テレビ番組『ウルトラマン』で初登場。

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概要

ウルトラ兄弟の長兄。M78星雲光の国の宇宙警備隊の隊長でもあり、ウルトラの父に次ぐ立場にある。容姿は初代ウルトラマンに似ているが、胸や肩にリベット状の突起(胸6対、肩3対)が付いており、体の赤色部分の形状が若干異なる。

地球に留まったことはないが、兄弟がピンチに陥った際には必ず駆け付けている。その実力はウルトラ戦士の中でもトップクラスとされているが、兄弟とともに敵の罠に落ちたり、単独で戦って敗北したこともあった[1]。しかし、主人公のサポート役に徹した時は、効果的な働きをすることが多い。

設定の変遷

初登場の『ウルトラマン』最終回(第39話)では、シナリオに「ゾフィ」と表記され、『ウルトラマンレオ』までの出演クレジットも同様だったが、出版物や関連商品では「ゾフィー」と記されることが多く(英語では「Zophy」)、1984年の映画『ウルトラマンZOFFY』以降、「ゾフィー」に統一された。

『ウルトラマン』最終回以降、長らく出番がなかったせいか、1960年代の出版物ではゼットン星人と混同されて「謎の宇宙人ゾーフィ」と表記されたものや、あろうことか「ゼットンを操っている」と記述されたものも存在し、不正確なイラストで紹介されたこともある(多くの場合、ウルトラマンのデザインにウルトラマンジャックのような細いラインを付けたもので、リベット状の突起が胸の赤いラインの下部に配されたもの)。しかし、出演の機会が増え、ウルトラ兄弟の長兄として認知された1972年ごろからは知名度も上がり、ソフビ人形などの商品化もされるようになった。

ウルトラマンメビウス』以降のシリーズでは、ウルトラ兄弟の中でも伝説的存在とされる「ウルトラ6兄弟」の1人にカウントされている。

『ウルトラマン』最終回では宇宙警備隊員として登場したが、やがて隊長に昇格した。1991年に発売されたビデオ「ウルトラビッグファイトスペシャル1 誕生!光の超戦士」の解説では、ウルトラマンを救ったことで隊長に昇格したという。

また、映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説THE MOVIE』の回想シーンや「ウルトラマンOFFICLAL DATA FILE」No.98から、新人時代に「ウルトラ大戦争」や「べリアルの乱」において戦闘に参加していたことが判明した。

登場作品

テレビシリーズ

  1. ウルトラマン』(1966年):第39話
  2. ウルトラマンA』(1972年):第1話、第5話、第13・14話、第23話、第26・27話、第35話
  3. ウルトラマンタロウ』(1973年):第1話、第18・19話、第25話、第33・34話、第40話
  4. ウルトラマンレオ』(1974年):第38・39話
  5. ウルトラマンボーイのウルころ』(2003年):第175話、第205話、第210話、第225話、第255話
  6. ウルトラマンメビウス』(2006年):第15話、第24話、第42話、第50話、後期OP
  7. ウルトラマン列伝』(2011年):第35話、第39話、第86話-90話

映画

  1. ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』(1979年)
  2. ウルトラマン怪獣大決戦』(1979年)
  3. ウルトラマンZOFFY ウルトラの戦士VS大怪獣軍団』(1984年)
  4. ウルトラマン物語』(1984年)
  5. 新世紀ウルトラマン伝説』(2002年
  6. 新世紀2003ウルトラマン伝説 THE KING'S JUBILEE』(2003年)
  7. ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』(2006年)
  8. 大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』(2009年)
  9. ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』(2010年)

オリジナルビデオ

  1. ウルトラマングラフィティ おいでよ!ウルトラの国』(1990年)
  2. ウルトラマン超闘士激伝』(1996年)
  3. ウルトラマンネオス』(2000年):第2話、第11・12話
  4. ウルトラマンメビウス外伝 ヒカリサーガ』SAGA2、SAGA3(2006年)
  5. ウルトラマンゼロ外伝 キラー ザ ビートスター』(2011年)
  6. ウルトラマンサーガ ゼロ&ウルトラ兄弟 飛び出す!ハイパーバトル!!』(2012年)

雑誌連載

  1. 雑誌連載『アンドロメロス』(1981年
  2. 雑誌連載『ウルトラマンノア バトルオブドリームNOA』(2003年)

声の出演

  • 浦野光(『ウルトラマン』第39話、『ウルトラマンZOFFY ウルトラの戦士VS大怪獣軍団』)
  • 阪脩(『ウルトラマンA』第5話、第35話)
  • 納谷悟朗(『ウルトラマンA』第5話)(一部の掛け声のみ)
  • 中曽根雅夫(『ウルトラマンA』第5話、第13話、第26話)(一部の掛け声のみ)
  • 市川治(『ウルトラマンA』第13話)
  • 山下啓介(『ウルトラマンA』第23話)
  • 篠田三郎(『ウルトラマンタロウ』第18話、第34話)(後者は掛け声のみ)
  • 鹿島信哉(『ウルトラマンタロウ』第33・34話)
  • 津田喬(『ウルトラマン物語』)
  • 二又一成(『ウルトラマングラフィティ おいでよ!ウルトラの国』)
  • 江原正士(『ウルトラマン超闘士激伝』)
  • 大滝明利(『ウルトラマンネオス』)
  • 田中秀幸(『ウルトラマンメビウス』以降)

※一部の作品では、初代ウルトラマンや、ウルトラマンジャックの変声。

データ

  • 身長:45メートル
  • 体重:4万5千トン(以前の設定では4万トン。また、1万トンと記された場合もあった)
  • 年齢:2万5千歳
  • 飛行速度:マッハ10
  • 走行速度:時速650キロメートル
  • 水中速度:300ノット
  • ジャンプ力:450メートル
  • 腕力:16万トンタンカーを持ち上げる
  • 職業:宇宙警備隊隊長
  • 趣味:体操
  • 家族構成
    • 父:ウルトラの父の親友であったが、戦死した。
    • 母:詳細は不明であるが、既に亡くなっている。
    • ウルトラマンキングはゾフィーの祖父という説もある(放送当時の雑誌設定)。
  • 普段は支部の一つ、M25星雲で指揮をとっている。
  • ゾフィーは3万年前の「ウルトラ大戦争」で活躍したという設定があるが、上記の『2万5千歳』という年齢設定と矛盾している。

身体特徴

以下の身体特徴については出版物によって様々な設定があったが、現在はこの設定に統一されている。

スターマーク
胸にある3対の突起。登場するウルトラ戦士でこれを持つのはゾフィーとヒカリだけで、ゾフィーのものは対怪獣軍団戦の武功を、ヒカリのものは調査研究などの功績を称えた勲章である。
ウルトラブレスター
宇宙警備隊隊長の地位を示す肩の3対の突起とされる。ただし、ウルトラマン最終話(この時点では隊長ではない)登場の際にも存在し、矛盾している。
出演作により、腕の模様の形状、前腕部・二の腕・肩の楕円形部分の太いラインの有無、胸の模様のカーブの形状、後頭部の色などが異なっている。

能力

M87光線
ウルトラ兄弟最強の威力を持つとされる必殺光線。名称はM78星雲に由来するものではなく、「光の国公認宇宙記録の87万度を達成した奇跡(Miracle)の熱線」を意味すると説明されている[2]。発射ポーズは、右手を前方に伸ばして発射するAタイプと両腕をL字型に組んで発射するBタイプがある。
初期テレビシリーズでは披露の機会が少なく、『ウルトラマンA』では第1話、第13.第23話で右手を前方に伸ばして発射するAタイプのポーズを取っているが発射はしていない。初登場は『ウルトラマンA』第14話でゾフィーの能力を奪ったエースキラーが使用したものであった。その後は『ウルトラマンタロウ』第34話で、ゾフィー本人がBタイプと思われる光線を放っているが、ポーズも形状も一定しないままだった。はっきりとした形で映像化されたのは、映画『ウルトラマンZOFFY』(1984年)の劇中が初めてで、その後は映画『ウルトラマン物語』(1984年)、『ウルトラマンメビウス』客演時などで度々披露されるようになった。
劇場版『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』(2006年)では上空から地上に向かって放ったため、地球を傷付けないよう威力を10分の1程度に抑えたとされる[3]
呼称については『ウルトラマンA』の作中では「エムハチジュウナナ」光線と呼ばれていたが、1990年の帯番組『ウルトラマンM715』以降「エムハチナナ」光線と呼ばれている。
Z光線
両手の先を合わせて発射する稲妻状の光線。『ウルトラマンタロウ』第18話で使用してバードンをダウンさせたが、大ダメージには至らなかった。『ウルトラマンサーガ ゼロ&ウルトラ兄弟 飛び出す!ハイパーバトル!!』でも、ゼロの救援に駆けつけた際にバードンに使用している。
当時の設定や映画『ウルトラマン怪獣大決戦』ではこの光線がM87光線と紹介されたこともあったが、現在は別物として扱われている。
ウルトラフロスト
両手を合わせて発射する冷凍ガス。バードンに倒されたタロウを治療のためウルトラの星へ運ぶ際に、この技を使ってタロウの体を冷凍状態にした。
ウルトラ霞斬り
初代マンの技と同じ。『ウルトラマンボーイのウルころ』でブラキウムに大ダメージを与えた。
ウルトラトゥインクルウェイ
宇宙空間を越えて物体を転送する光の道。バードンに倒されたタロウをウルトラの母に治療してもらうためにウルトラの星へ運んだ。
テレポーテーション
通常空間から異次元空間へ瞬時に移動が可能。『ウルトラマンA』第23話で南夕子を異次元へ送った。
ウルトラクロスガード
映画『ウルトラマンZOFFY』で、突然襲ってきた宇宙船の光線を腕を交差させて防いだ。
ウルトラチャージ
ゴルゴダ星でヤプールの罠にかかった時に使用。ウルトラ4兄弟がAを取り囲み、自分達のエネルギーを与えてAだけを脱出させた。『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』では、緑色の光エネルギーをウルトラマンメビウスのカラータイマーに向けて放ち、回復させた。
ウルトラリバース
人間に乗り移ってその姿を借りるというウルトラ6兄弟共通の特殊能力。『ウルトラマンタロウ』第33・34話で使用。
ゾフィーチョップ
高い身体能力から繰り出すチョップ。突進してくるバードンを跳躍でかわしながら、瞬時に鋭い手刀を浴びせ、池へと転落させた。
ゾフィーキック
ゾフィーの放つ、多彩なキックの総称。アリブンタやグランドキングなどとの戦いで放った飛び蹴りのほか、復活したウルトラマンベリアルとの戦いでも、連続回し蹴りなど、さまざまな種類のキックを披露した。
スペシウム光線
内山まもるの漫画『かがやけ ウルトラの星』で使用。ウルトラマンやジャックの使用するスペシウム光線と同じ技で、作中ではプルーマを倒した。
M87光剣
かたおか徹治の漫画『ゾフィーの戦い』で使用。剣を持った状態でM87光線を構えを取り、剣先から光の剣を放って敵を貫く技。
プラズマ発光
漫画『ゾフィーの戦い』で使用。全身にプラズマエネルギーを纏って突撃する。作中では大剣を抱えて発動し、敵を貫いた。
ウルトラビッグ
漫画『ゾフィーの戦い』で使用。自分より数十倍以上の大きさを持つ怪獣と、ほぼ同じくらいのサイズにまで巨大化する事が出来る。
ウルトラギロチン、ストリウム光線、フォッグ光線、アタック光線
漫画『ゾフィーの戦い』で使用。いずれも他のウルトラ兄弟の技であり、怪獣に対する連続攻撃として、前述のスペシウム光線も含めて連射した。
フリーザー光線
漫画『ゾフィーの戦い』で使用。全てを凍らせる光線で、より威力の高いウルトラフリーザーという上位技も持つ。
フリーザーボール
漫画『ゾフィーの戦い』で使用。ウルトラフリーザーで作りだしたボールで、ウルトラスピンキックで怪獣に向かって蹴り込み、直撃した怪獣を凍結・粉砕した。
レインボー光線
漫画『ゾフィーの戦い』で使用。ウルトラ56部隊の隊長・レッドファイターから教わった技。7人に分身し、7分身の光線を合体させて放つ光線技。
テレパシー
ウルトラマンヒカリに、光の国への帰還を促す際に使用。また、メビウスフェニックスブレイブとエンペラ星人との最終決戦の際には、GREW GUYSのサコミズ隊長へ、自身の一体化を促した。

他戦士との連帯技

6兄弟リフター
『ウルトラマンタロウ』客演時に初代マン、セブン、ジャック、エース、タロウのウルトラ5兄弟とともに、高速回転しながら敵を空中に放り投げる合体技。テンペラー星人を空中に放り投げた。
グランドスパーク
初代マン、ウルトラセブン、ウルトラマンジャック、ウルトラマンエースとともに放った光線。テンペラー星人の宇宙船に向かい、それぞれが必殺光線を一斉に発射することで、大爆発させた。 『ウルトラマン物語』でもグランドキングに使用したが効果は無かった。
合体光線フルパワー
内山まもるの漫画『ウルトラ戦士 銀河大戦争』で使用。ゾフィーの指揮の下、初代マンから80までのウルトラ兄弟9人でスクラムを組んで発射する合体光線で、作中ではバルタン星人エースキラーの大軍を一撃で吹き飛ばした。
ウルトラブリット
漫画『ウルトラマンSTORY 0』で登場。セブンとの連携技。ミクロ化して体をバリアで覆ったセブンがゾフィーの光線を背後から受けて加速。アイスラッガーを手に持ったまま相手の体に突貫し、元の大きさに戻りながら突き抜ける。
赤い光線(正式名称不明)
OV『ウルトラマンゼロ外伝 キラー ザ ビートスター』で初代マン、セブンと使用した技。3人が手を繋いで輪を作り、回転することで発射される。ビートスターが惑星ブラムに衝突する際時間稼ぎとして使用した。
合体攻撃(正式名称不明)
『てれびくん』付録DVD『ウルトラマンサーガ ゼロ&ウルトラ兄弟 飛び出す!ハイパーバトル!!』で使用。ウルトラマンゼロのゼロツインソードにM87光線を当て撃ち出す技。怪獣兵器バードンを倒した。

道具・武器

ベーターカプセル
ハヤタ隊員がウルトラマンに変身する際に使用するものと同一形状。『ウルトラマン』第39話で、ウルトラマンとハヤタの身体を分離するために使用した。
ウルトラコンバーター
『ウルトラマンA』第5話で装着していた十字形のブレスレット。活動用エネルギーを蓄えており、これを与えてエネルギーが尽きかけていたAを回復させた。『ウルトラマンサーガ ゼロ&ウルトラ兄弟 飛び出す!ハイパーバトル!!』でも、バット星人のアンチウルトラフィールドでエネルギーを奪われていたゼロに与えて回復させた。
ウルトラマジックレイ
高エネルギーを発する多面体アイテム。『ウルトラマンA』第35話でドリームギラスとの水中戦に苦戦するAを助けるために天空から投下し、湖水を蒸発させた。

劇中での活躍

『ウルトラマン』に登場したゾフィー

最終回(第39話)に登場。ウルトラマンを破ったゼットンが科学特捜隊に倒された直後、赤い球体の姿で地球に飛来。瀕死のウルトラマンを蘇らせると、地球の平和は人間の手で掴み取ることに価値があると諭して光の国に帰るようにウルトラマンを説得したが、自分の命をハヤタに譲りたいと願うウルトラマンに感銘を受け、ハヤタにも新たな命を与えて2人を分離させ、ウルトラマンを光の国へと連れ帰った。

  • 演:古谷敏
  • 声:浦野光
  • 胴体部分は新造ではなく最初期スーツのAタイプを改造したにせウルトラマンのスーツを再改造したもので、顔はCタイプと同型のマスク(ただし目がウルトラマンより微妙に上の位置についていて、覗き穴が開いていない)。また顔の中央のとさか部分先端が黒く塗られているなどの特徴がある。
  • 早い企画の段階ではその存在は「ウルトラマンの実兄」という発想であり美術デザインの彫刻家、成田亨に対し「ウルトラマンの兄を登場させるのでウルトラマンに何かを付け加えて」との指示でデザインされた。
  • 準備稿の段階では、ウルトラマンに代わってゼットンと戦い、上空からスペシウム光線を浴びせてゼットンを撃退している。その後、ウルトラマンが自身を犠牲にしてその命をハヤタに譲るという展開が考えられていた[4]。ゼットンとゾフィーが戦うのはゲーム「ウルトラマン Fighting Evolution3」(PlayStation 2)で実現している。『メビウス』第27話でのイカルガ・ジョージの「真上にバリアーはない」という台詞は、この初稿シナリオのゼットンの最後からきている。
  • 初回放送時では、ウルトラマンがゾフィーに対して「お前は誰だ?」と問いかける台詞が存在した上で、「私は宇宙警備隊員ゾフィー」と返答する(この問いかけは見つかっていない)。
  • ウルトラマン』第7話にノアの神と呼ばれるウルトラマンに酷似した像が登場しているが、漫画『ウルトラマンSTORY 0』ではノアの神のモデルとなったのはゾフィーとされており、古代の地球に訪れてアントラーと戦っている。

第2期ウルトラシリーズに登場したゾフィー

帰ってきたウルトラマン』本編には未登場だが、放映当時に雑誌上でウルトラ兄弟が設定され、その長兄と位置づけられた。最終回(第51話)では、バット星人ウルトラ兄弟のメンバーとして彼の名前を挙げている。第2期ウルトラシリーズでは、主人公のサポート役としては活躍したものの、怪獣を単独で退治したことはなく、不覚をとる場面が多かった。

ウルトラマンA
第1話、第5話、第13・14話、第23話、第26・27話、第35話に登場し、単独客演は第5話、第23話、第35話。
第1話ではウルトラ兄弟の長男として5年ぶりに姿を見せ、ウルトラマンエースが北斗星司と南夕子にウルトラリングを授けるのを見届けた。
第5話では、苦戦するエースのエネルギーをウルトラコンバーターで回復させると、エースとともにギロン人アリブンタと戦い、初の実戦を披露した。
第13・14話ではヤプール人の罠に落ち、ゴルゴダ星の十字架に磔にされてしまう。第23話では夕子をエースに変身させるため、北斗のいる異次元に運んだ。
第26・27話でヒッポリト星人にブロンズ像にされたAのウルトラサインをキャッチして地球に飛来したが、初代マンとともに一瞬でカプセルに閉じこめられ、エースを含めた4兄弟とともにブロンズ像にされてしまう。だが、ウルトラの父とエースの活躍により復活する。
第35話では少年の超獣ドリームギラスが出現したとの言葉を信じなかった北斗を、ウルトラの星からのテレパシー映像で叱責し、水中戦を苦手とするエースを援助するため、「ウルトラマジックレイ」を送り込んで一時的に湖の水を蒸発させた。
ウルトラマンタロウ
第1話、第18・19話、第25話。第33・34話、第40話に登場し、単独客演は第18話のみ。
第1話では、アストロモンスとの戦いで瀕死の重傷を負った東光太郎をウルトラの国へと連れて行き、ウルトラマンタロウと合体させた。
第18話ではバードンに敗れたタロウをウルトラの国に運んだ後、バードンと戦って序盤は善戦するが、敗死してしまう[5]
のちにウルトラの母の力によって復活し[6]、第25話では元気な姿を見せており、タロウらとともにウルトラ6重合体を果たしてウルトラベルを入手した。
第33・34話では、ZATに協力する大谷博士の体を借りて地球に一時滞在し、テンペラー星人と戦った。
第40話では海王星タイラントと対戦するも、敗れる。
ウルトラマンレオ
第38・39話に登場。ババルウ星人の計略にかかり、レオと同士討ちをしてしまう。初代マン、ジャック、エースとは違い、冷静な態度を見せている。また、兄弟を代表してウルトラマンキングと握手している。

『ウルトラマンメビウス』に登場したゾフィー

TVシリーズ『ウルトラマンメビウス』のほかに、劇場版『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟(以下、劇場版)』や、インターネット配信番組『ウルトラマンメビウス外伝 ヒカリサーガ』、OV『ウルトラマンメビウス外伝 ゴーストリバース』に登場。第2期ウルトラシリーズでは、ほかの兄弟と同格として扱われることが多かったが、本作では別格として扱われており、どちらかといえばウルトラの父と似た立場になっている。

以下、時系列順に解説。

第1話では初代マン、セブン、ジャック、エース、タロウとともにイメージのみ登場。

第15話ではウルトラマンヒカリの意識の中に現れ、光の国への帰還を促した。その後、『ヒカリサーガ』SAGA2でベムスターに苦戦するヒカリを援護してベムスターを倒すと、ヒカリを宇宙警備隊に勧誘した。

劇場版では、初代マンからエースの4兄弟やメビウスに、ウルトラサインで危機が迫っていることを告げた。そして、Uキラーザウルス・ネオ復活時、タロウを伴って登場。メビウスらにエネルギーを与え、ともにUキラーザウルス・ネオを倒した。その直後、第24話でヤプールの復活を察知してメビウスの救援に向かおうとしていたタロウを制止し、メビウスの成長を促そうとした。

『ヒカリサーガ』SAGA3では、ヒカリに「大いなる危機(途方もない脅威)」が地球に迫っていることを話し、彼がその調査を希望した際に難色を示すウルトラの父を説得し、ヒカリの希望を認めさせた。

第42話では、サコミズの回想シーンに登場。亜光速移動実験中に異星の侵略者に包囲されたサコミズの前に現れて円盤群を一掃すると、地球から遠く離れた場所で人知れず人類を守っていることや、人類の将来に期待していることを語った。

最終回(第50話)では「ウルトラマンと人類の絆」を示すため、サコミズと再会して一体化、メビウスとともにエンペラ星人と戦ってこれを倒した。

OV『ゴーストリバース』では、ヒカリからのウルトラサインを見てエースやタロウに怪獣墓場へと向かわせた。

  • 肩や前腕のラインは第15話や第24話、『ヒカリサーガ』では見られる(『新世紀ウルトラマン伝説』で作られたスーツ)が、劇場版と第42話以降では見られない(新規スーツ)。これは、初代マンのマスクが劇場版では、TVシリーズのいわゆるAタイプを模した姿となっていた一方で、TV版客演時にはCタイプに基づいていたことと同様に、旧シリーズでの設定の錯綜がそのまま残されている。
  • 第29話での登場も予定されていたが、タロウに変更された[7]
  • 『メビウス』においてゾフィーの人間体が発覚する」という紹介が番組公式ホームページや一部雑誌で発表されていたが、これはCBCの広報担当者が勝手に勘違いしただけであり、シリーズ構成担当の赤星政尚は「ゾフィーの人間体を明かす気はなかった」と述べている[7]

『大怪獣バトルシリーズ』以降に登場したゾフィー

映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE
ウルトラマン、ウルトラセブンとともにウルトラマンベリアルと交戦し、彼らが敗れた後は単独でベリアルと戦った。最初は善戦するものの、M87光線をギガバトルナイザーで防御され、高高度から地面に叩きつけられてノックアトされ、ウルトラの星の凍結に巻き込まれてしまった。だがその後、ウルトラマンゼロがベリアルを倒してエネルギーコアを取り戻したことで復活した。多くのウルトラ戦士が倒される中、ゾフィーのみカラータイマーが点滅していた(復活時は青に戻った)。ラストシーンでは他のウルトラ戦士とともにウルトラマンキングの演説を聞いていた。また、過去のベリアルの襲来シーンにて、スターマークがない若いゾフィーが登場している。
映画『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国
光の国を襲撃したダークロプスの痕跡を宇宙警備隊本部で調べた。その後、アナザースペース(異世界宇宙)へと旅立つゼロに、他のウルトラ戦士とともにエネルギーを与えた後、カイザーベリアルが送り込んだダークロプス軍団を迎え撃つ。
OV『ウルトラマンゼロ外伝 キラー ザ ビートスター
ビートスター天球で戦っていたウルティメイトフォースゼロの危機にウルトラマンやセブンとともに駆けつけ、天球のコースを変える時間稼ぎを行った。事件解決後、ゼロに宇宙で不穏な動き(映画『ウルトラマンサーガ』におけるバット星人の暗躍)が起きていることや、近いうちにまた会うことになるかもしれないことを告げて光の国に帰還した。
ウルトラマン列伝
数回登場。第35話ではゼロを光の国に呼び戻し、ゼットンによく似たマイナスエネルギーが感知されたことを伝え、その対策としてこれまでのゼットンとウルトラ戦士の戦いをゼロに見せ、警告とアドバイスを送った。第86話から90話までの『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』分割放送の際には、各話の解説及び次回予告のナレーションをゼロに代わって行っている(これは同時放送の『ウルトラゼロファイト』でのゼロの状況を考慮してのこと)。
『てれびくん』付録DVD『ウルトラマンサーガ ゼロ&ウルトラ兄弟 飛び出す!ハイパーバトル!!
バット星人の送り込んだ怪獣兵器バードンに苦戦するゼロの救援にウルトラコンバーターを持って駆けつけ、ゼロとともにバードンと戦った。このエピソードは、『ウルトラマン列伝』第43話でも触れられている。
新ウルトラマン列伝
第1話にてウルトラマン、セブンと共に歴代ウルトラマンの地球人との出会いを振り返った後、新たなる戦士ウルトラマンギンガを紹介した。

その他の映像作品

映画『ウルトラマンZOFFY ウルトラの戦士VS大怪獣軍団
ホスト役として歴代ウルトラマンの活躍を観客に語った。なお、この映画では劇中ではゼットンに敗れたウルトラマンを助けに来た際のウルトラマンとの会話がテレビシリーズのものとは大きく異なっており、ウルトラマンからゼットンはどうなったかの尋ねられると自分がゼットンを倒したような答えを返している[8]
OV作品『ウルトラマンネオス
宇宙警備隊隊長として登場し、最終話で地球にネオスを送って戦いを支援した。
ウルトラマンボーイのウルころ
新撮部分にも幾度か登場している。
第175話ではケットル星人とバレーボールのパス練習を行った。
第205話ではサタンビゾーを倒したブラキウムと対決した。
第210話ではピンチに陥るもGUTS遊撃隊登場の支援を受けた。
第225話ではゴース星人の実況を受けながらケットル星人と1対1でバレーボール対決を行った。
第255話にはアルギュロスが化けたにせゾフィーの罠にかかったレオを助け、アルギュロスとサタンビゾーを倒した。

そのほか、劇場版映画『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』『ウルトラマン物語』『新世紀ウルトラマン伝説』『新世紀2003ウルトラマン伝説 THE KING'S JUBILEE』などにも兄弟とともに出演した。

他作品に登場したゾフィー

映像作品では出番がさして多くないものの、小学館の「月刊コロコロコミック」で連載された漫画ザ・ウルトラマン』、『ウルトラ兄弟物語』では、主役級の活躍をすることがあった。多くの部下を率いて怪獣や宇宙人との戦いの最前線に立ったり、様々な強敵相手に戦っている。

ウルトラマン80』本編にはゾフィー自身は登場しないものの、80の過去を描いたかたおか徹治による漫画版(後に『ウルトラ兄弟物語』単行本に収録)に登場。態度が悪く、未熟な80に手を焼いていたが、80が改心して怪獣を倒した事をきっかけに一人前の戦士と認め、地球へ派遣した事が描かれている。

ゾフィーとしてではないが、アンドロ警備隊のアンドロメロスとして活躍していた時期もあった。詳細は『アンドロメロス』参照。

ゲーム『ウルトラマン Fighting Evolution』シリーズは2から登場。ウルトラモードではウルトラマンからレオまでのウルトラ兄弟6人がゼットンに敗れた際に救援に駆けつけている。3のウルトラモード「さらばウルトラマン」では、特定の条件を満たしたとき、ウルトラマンがゼットンに敗北した後にゾフィーが駆けつけ、そのままゼットンと対決している。またチュートリアルでは、タロウにゲームの操作方法を教えている。

2012年の小説『ウルトラマン妹』では登場ウルトラマンの1人であるアムールの直属の上司という設定になっており、彼女を地球に派遣した。

テーマ曲

ゾフィーのオリジナルテーマ曲は、バラード調の「ゾフィのバラード」を除けば映画『ウルトラマンZOFFY ウルトラの戦士VS大怪獣軍団』まで作られていなかったため、『ウルトラマンA』以降の登場時は「ウルトラセブンの歌 パート2」の2番-3番の間奏にアレンジを加えたものが、『ウルトラマンタロウ』での戦闘時は「ウルトラ六兄弟」が主に使われた。

ゾフィのバラード
『ウルトラマンA』の劇中曲。当時から詞はあったが録音は行われなかった。
ゾフィーのバラード
「ゾフィのバラード」の歌入りバージョン。1992年のアルバム「TSUBURAYA PRODUCTION HISTORY OF MUSIC」で初めて録音された。
ウルトラマンゾフィー
『ウルトラマンZOFFY ウルトラの戦士VS大怪獣軍団』主題歌。

シリーズ内でのオマージュキャラクター

共通してピンチに駆けつける上官として描かれる。

セブン上司
ウルトラセブン』最終話に登場。セブンの上官であるM78星雲人。今のところ同話以外の登場は無い。
ウルトラマンゼノン
ウルトラマンマックス』に登場。当初はゾフィーをそのまま登場させる予定だったが不可能となり、ゾフィーをイメージした新規ウルトラマンのゼノンとなった(台本での名称は「ゾファー」だった)。名称は『ウルトラマンマックス』企画時のタイトル「ウルトラゼノン」の流用。マックスと共に劇場版にも数回姿を見せている。

その他

  • 高橋源一郎のパロディ小説『ペンギン村に日は落ちて』では、女性として登場している。
  • 柳田理科雄原作、筆吉純一郎作画の漫画『空想科学大戦!』では、ゾフィーを基にしたヒーローの「ソフィー」が登場している。
  • 『決定! これが日本のベスト100』(テレビ朝日系列)の2002年9月8日放送分「あなたが選んだヒーローベスト100」の第100位にランクインした。
  • 『タロウ』で体を借りた大谷博士を演じた竜崎勝、『メビウス』で体を借りたサコミズ隊長を演じた田中実はいずれも44歳で亡くなっている。

脚注

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参考文献

テンプレート:ウルトラシリーズ
  1. ゾフィーが救援に来るのは他の兄弟が敗れた場合など、相応の強敵が相手であるケースが多い。例えば、バードンはウルトラマンタロウを倒しており、ヒッポリト星人は5兄弟を全滅させている。
  2. ただし、この説明は後年に創作された後付けの設定である。当初、脚本家の金城哲夫はウルトラマンの故郷の名前を「M87星雲」とするつもりだったが、『ウルトラマン』第1話の撮影用台本に「M78星雲」と誤記され、そのまま劇中で発音されて映像事実となってしまった。そのため未使用に終わった「M87」の名称を、後にゾフィーの光線の名前として流用したのが、M87光線の名前の真の由来である。
  3. 劇場版『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』限定版DVDのオーディオコメンタリーでの板野一郎の発言。
  4. テンプレート:Cite book
  5. この戦いの際に「バードンの炎で頭を焼かれる」という姿はのちに「ファイアーヘッド」と呼ばれ、円谷プロダクション2007年以降、バードンがエイプリルフールの企画の中で言及している。バンダイから発売されたULTRA-ACTにおいても、光線エフェクト以外に「ファイアーヘッド」のエフェクトパーツがついている
  6. 『小学二年生』1973年10月号の雑誌記事に「ウルトラの母の手術が始まった」と、ゾフィー復活を期待させる記述が存在する。
  7. 7.0 7.1 『メビウス』のDVD封入の作品解説書「MEBIUS FILE」より。
  8. これは、『ウルトラマン』では当初、ゾフィーがゼットンを倒す予定だったことからきている。