ヤプール人

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テンプレート:Pathnav ヤプール人(ヤプールじん)は特撮テレビ番組ウルトラマンA』をはじめとする「ウルトラシリーズ」に登場する架空の異次元人。単にヤプールと呼ばれることも多い。別名「異次元人」。

能力・特徴

ウルトラマンA』で初登場。「ウルトラシリーズ」としては初の番組を通しての悪役であり、テーマ曲の歌詞にも登場する。異次元に生息している知的生命体で、地球の生物と宇宙怪獣を合成・改造する「超獣製造機」によって超獣を製造し、地球に送り込む。また、配下にはギロン人マザロン人など、多くの宇宙人や異次元人を従えている。

視覚的には、赤紫色の歪んだ時空の中にうごめく、とがった帽子を被った顔のない人間の姿で現れる。リーダー格は腹部や帽子に装飾を施しており、その形状には個体差がある。一人称は「私」だが、「わし」や「俺」を使うこともあるなど、複数の人格が確認されるが、意識は共有されているらしい。言動は基本的に冷静沈着だが、17話で南夕子に作戦が露見したときは焦った様子を見せたり、ブラックピジョンにTACを倒すよう命令する際は高揚した一面も見せる。その性格は極めて卑劣かつ陰湿。人間の憎悪や猜疑心を利用して狡猾な作戦を立て、相手を精神的に追い詰める手段も用い、エースに「本物の悪魔」と呼ばれる。光の戦士であるウルトラマンに対して、自らを暗黒から生まれた闇の化身と豪語する。

『ウルトラマンA』の前半で一度は滅ぼされるが、その後も超獣は登場し続ける。ヤプール自身も人間の負の心を好んでマイナスエネルギーに変え、自らのエネルギー源としているため、完全に倒すことは不可能である。また、『A』の終盤や『ウルトラマンタロウ』、『ウルトラマンメビウス』などでも復活し、その都度、ウルトラ兄弟に戦いを挑む。不滅の怨念で何度倒しても復活を遂げ、さらにはテレビシリーズや映画のほかにイベント(ライブステージなどのショー)やゲームなどでもたびたび登場してはウルトラ兄弟を苦しめる。それらの描写からヤプールの名かつ存在が知れ渡り、「ウルトラシリーズ最凶の悪魔」(『メビウス』劇場版での予告及びCMより)と称されている。

『A』の企画段階の「ウルトラハンター」では怪獣を操る人間に恨みを持つ竹中博士、「ウルトラV」には超獣(地球上の生物と宇宙生物を合成してつくる。完成作品の超獣と同じ設定)をあやつるサタン星人がレギュラーの敵として設定されており[1]、これがヤプールの前身となっている。

  • 声:高田裕史テンプレート:Sfn
  • 名前の由来は沼正三の小説作品『家畜人ヤプー』から来ている[2]
  • 等身大時のスーツは、のちにレボール星人に改造された。また、『恐竜戦隊コセイドン』46話の宇宙人ヤプーにヤプールの衣装が流用されており、正確な色(濃い青緑に黄色い模様)が判明する。他にも『西遊記』の18話「バッタ女王・消えた幻の湖」でバッタ女王の手下の兵隊の衣装にも改造流用されている。
  • 異次元の表現の撮影プロセスは、TAC作戦室のセットにて着ぐるみ撮影を行い、映像処理を施したものである。

ヤプール人の変身

異次元超人 巨大ヤプール

ウルトラマンA』第23話「逆転! ゾフィ只今参上」に登場。

  • 身長:50メートル
  • 体重:8万2千トン

過去に地球に送った超獣が、ウルトラマンエースとTACに全て倒されたため、自らの手で地球を侵略するべく全てのヤプール人が合体・巨大化した姿。全身が赤く肩には棘(とげ)が生え、右手先端は小型の鎌状となっている。ヤプール人の意識集合体ともいうべき存在であり、以後、映像作品に登場するヤプールは(怨念体であっても)この姿で登場している。

老人に変身しテンプレート:Refnest、奇怪な歌と終末思想を多くの子ども達に吹き込んで異次元に攫い、北斗星司=エースを異次元で迷わせてエースに変身させないようにする。しかし、ゾフィーが南夕子を異次元に送り届けたために失敗。異次元空間に突入してきたエースに対し、合体して真っ向から勝負を挑む。鎌状の右手から多彩な光線技を発射し、さらには火炎を発生させたり、空間を捻じ曲げるなどの様々な能力でエースを苦しめるが、次第に反撃され、最期は光線の撃ち合いの末にメタリウム光線を喰らって敗北。「ヤプール死すとも超獣死なず」と復讐の言葉を残して粉々に砕け散り、ヤプール老人も海に消え、さらわれた子供たちも無事に地球へ帰された。

しかし、この時に降り注いだ破片はすべてではないものの、このあとも現れる超獣[3][4]の元になり、ヤプール自身もマザロン人や女ヤプールなどの残党が登場し、執念深くエースを苦しめていくこととなる。

第52話でもこの姿の思念体で現れ、超獣達を合体させてジャンボキングを生み出した[5]

『ウルトラマンタロウ』に登場する巨大ヤプール

ウルトラマンタロウ』第29話「ベムスター復活! タロウ絶体絶命!」、第30話「逆襲! 怪獣軍団」に登場。

  • 身長:50メートル
  • 体重:8万2千トン

エースに倒された巨大ヤプールが復活した姿。ベムスター(改造)サボテンダー(改造)ベロクロン二世(改造)を従え、「ヤプール宇宙船」とも呼ばれる赤い宇宙船に乗って現われた。右手には杖を持っており、これによって赤・青・黄の球に乗せて部下の怪獣や超獣を送り込む。まず3匹中、最も強力であるベムスター(改造)を尖兵として地球に送り込んだ。ベムスター(改造)がZATとウルトラマンタロウに勝利したことに満足すると、ベムスター(改造)を撤収。その後、再びベムスター(改造)を召喚するが、タロウに依存する子供たちの心を正そうとする海野八郎青年やZATの活躍で危機に追い込まれ、海野を殺害するべくサボテンダー(改造)を召喚する。だが、タロウの再登場により形勢は元に戻らず、最後の手段としてベロクロン二世(改造)を投入するも、ZATの攻撃で分断され、援護にはならなかった(ZATに一方的に攻撃され、何も出来ないまま通常攻撃で倒される)。3体すべて敗れ去った後に宇宙船で逃亡しようとするが、タロウのストリウム光線で爆砕された。ストーリーを通じて宇宙船からの指示・命令に徹しており、自ら戦闘する場面はなかった。

  • 声:高田裕史テンプレート:Sfn
  • 着ぐるみは『A』に使用されたものと同一だが、材質の劣化により、形状が著しく崩れている[8]
  • OPでは「異次元人 ヤプール」と表記。
  • 関連書籍では、名称を「改造巨大ヤプール」テンプレート:Sfnテンプレート:Sfn[9]や「巨大ヤプール(改造)」[8]と記載している。『ウルトラマン白書』では、名称を「改造ヤプール」とも記載しているテンプレート:Sfn
  • 当時の児童誌の裏設定では、ヤプールは「怪獣軍団」の幹部の1人であり、同時期に登場した他の復活怪獣(メフィラス星人[二代目]やエレキング)とともにタロウ抹殺のために出撃したことが語られている。また、顔が以前より崩れていることに関しては、エースとの戦いでやられた顔を整形手術で直そうとしたが、失敗して醜い顔になったという理由がつけられている。以前と色や形状が違う頭頂部については「金属を埋め込んだが、エースとの戦いで悪くなった頭は直らなかった」と説明(同じく記事中には改造前を指して「前は頭もよくはたらいていた」との一文がある)。これらの設定は「ウルトラマン OFFICIAL DATA FILE」No.78でも解説されている。雑誌の記事では自信満々で出撃するヤプールの様子が描かれていたが、のちに敗北を見た怪獣軍団は「超獣などという古くさい物を使うのが間違っていた」と反省していた。
  • 同じく裏設定や書籍では、ヤプールを改造してベムスター(改造)を与えたのはエンペラ星人ともされているテンプレート:Sfn。のちの『ウルトラマンメビウス』でも、エンペラ星人がヤプールの復活に関与しているような描写が見られ、ヤプールもエンペラ星人の配下となっている。

『ウルトラマンメビウス』に登場する巨大ヤプール

ウルトラマンメビウス』第24話「復活のヤプール」、第42話「旧友の来訪」から第44話「エースの願い」、劇場版『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』に登場。

  • 身長:50メートル
  • 体重:8万2000トン

ドキュメントTACとZATにデータが記録されている、かつて超獣を使って執念深くウルトラ兄弟(とくにウルトラマンエース)を苦しめた異次元人。ウルトラ兄弟に滅ぼされたが、怨念となって再び復活を遂げた。20年前にウルトラ兄弟抹殺を試みて失敗するが、その怨念は尽きることはなく、ウルトラ兄弟抹殺のために、自身の怨念の集合体である究極超獣Uキラーザウルスを生み出す。ヤプール自身は、意識集合体でもある巨大ヤプールの幽霊の姿でUキラーザウルスの眼の部分に宿り、ウルトラ兄弟を挑発する。その怨念は月面でのウルトラ4兄弟との戦いの末、体であるUキラーザウルスと共に地球の神戸沖に封印されるが、その20年後、自身を復活させ地球侵略に利用しようとする宇宙人連合の精神を支配し、逆利用して復活。さらに20年の歳月でより強大にパワーアップしたUキラーザウルス・ネオを使いメビウスとウルトラ兄弟を苦しめるが、メビウス・インフィニティーによってUキラーザウルス・ネオが倒されたことで再び消滅する。

TVシリーズでは第24話にて赤い雨を降らせて再び復活[10]。劇場版と同様に巨大ヤプールの幽霊の姿をとっており、一族を滅ぼされた深い恨みを晴らすべく、狡猾な策と数々の超獣を駆使してGUYSやメビウスを倒そうと企む。メビウス=ヒビノミライをテレパシーで挑発して周りの信用を失わせようとするなど、かつて北斗星司=ウルトラマンエースに戦いを挑んだ際の悪辣な手段や性格はそのままである。第26話で対ヤプール用メテオール「ディメンショナル・ディゾルバー」により異次元のゲートを半永久に塞がれたことにより、その野望も一度は潰えたかに見えた。

しかし、第42話にて黒ずくめの男の姿となって再び暗躍を開始。今度は完全な実体を得ており、どのようにして封印を破ったかは定かではないが、本人いわく「怨念を晴らすまでは何度でも蘇る」とのこと。皇帝(エンペラ星人)に仕える暗黒四天王の1人となっており、その地位は永らく空位であった「邪将」の座に就いている(それまで四天王は前邪将のアークボガールが追放されたために長らく3人体制が続いていた)。メビウスを倒して皇帝に地球を献上した後はほかの四天王を超獣に改造して自らの僕にしようと企んでおり、3人に対してもそう息巻く。ガディバを使いメビウスのデータを収集、メビウスのデータを読み込んだガディバをエースキラーに同化させてメビウスキラーとし、メビウス打倒を図る。メビウスキラーが倒された後、消耗したミライを異次元空間に引きずり込み、同じく異次元に拉致したヒルカワを唆してミライを始末させようとし、同時にミライに対しヒルカワの醜悪ぶりを見せつけることで彼に地球人に対する失望感を煽る。ヒルカワがミライの殺害に失敗すると、ヒルカワに「化け物」と罵倒され動揺していたミライに対し、地球人の浅はかさや身勝手さ等を説き、彼の失望感を増長させた上で仲間にしようと企む。しかし、それを拒否されるとついに実力行使へと出ることとなり、巨大化しメビウスと直接対決となる。物理的攻撃を遮断する念動力に加えて右手からの光線など、かつてと同様の能力を用いてメビウスとの戦いを優位に進めるも、ミライやヒルカワと共に拉致していたジングウジ・アヤや、さらには北斗星司=ウルトラマンAに励まされて奮起しバーニングブレイブへと再変身したメビウスの反撃に遭い、最期はメビュームバーストで倒された。死に際に皇帝と四天王の存在をメビウスに告げ、「破滅の未来で待っている」と呪いの言葉を残しつつ消滅した。

  • 声:玄田哲章
  • 演(黒ずくめの男):清水紘治[11]
  • 着ぐるみは劇場版・TV版ともにアトラクション用のものの改造[12]
  • 劇場版では新デザインでの登場が予定されていた。このデザインは劇場版の超全集や『ウルトラマンメビウス アーカイブドキュメント』などの書籍に掲載されている。

『ウルトラマンメビウス外伝 ゴーストリバース』に登場する巨大ヤプール

ウルトラマンメビウス外伝 ゴーストリバース』に登場。

暗黒四天王の邪将巨大ヤプールがゴーストとして復活したもので、今回は復活させたメビウスキラーに憑依し、それを肉体として使用するメビウスキラー(G)として登場。メビウスキラーの肉体になったことで格闘能力が向上しており、巨大ヤプール時にはできなかった素早い動きによる格闘が可能となった。同じく復活した他の四天王と共にギガバトルナイザーを狙う。

てれびくん』の漫画版ではカブトザキラーに化身しており、インペライザー軍団とともにタロウを攻撃。一度は敗北するが、その後、バキシマムや超獣軍団とともに再び現れ、巨大ヤプールの正体を現す。そのままウルトラ戦士たちを倒そうとするが、超獣軍団やバキシマムは倒され、自身もウルトラの父のウルトラアレイによる光を浴びせられて消え去った。

テレビマガジン』版では超獣軍団を率いてウルトラ兄弟を襲撃するも、突如現れたメカザムの手により作戦を妨害され異次元へと退却する。

OV版ではテレビマガジン版同様、メビウスキラーに憑依した姿で登場。その肉体を生かした素早い格闘で、恨み重なるエースとタロウ相手に互角に渡り合う。そして他の四天王とともに、一度はエースとタロウを捕らえるも、ギガバトルナイザーで特殊なフィールドを消し去られ、2人を救出される。その後、因縁のあるエースと1対1の戦いを挑むも、メタリウム光線で倒された。

  • 声:田中亮一
  • 企画当初ではそのまま巨大ヤプールとして登場予定だったが、丁度撮影の時期に巨大ヤプールの着ぐるみがイベントで出払っていたため、憑依しているという設定でメビウスキラーが登場することになった(OV版解説書より)。

『ウルトラマンゼロ』に登場する巨大ヤプール

ウルトラマンゼロ関連のDVD作品の内、『ウルティメイトフォースゼロ アナザースペースアドベンチャー』と『ウルトラマン ヒットソングヒストリー ニューヒーロー編』に登場。

『アナザースペースアドベンチャー』ではカイザーベリアルウルトラマンゼロに倒されたことを知り、再び宇宙征服を開始。壊滅したベリアル銀河帝国の怨念エネルギーに導かれて異世界宇宙(アナザースペース)に辿り着き、それを利用した幻影達や、自身の超獣軍団を使ってウルティメイトフォースゼロを倒そうと企む。 テレビマガジン版では超獣軍団を倒されると、自らUキラーザウルスと合体してUキラーザウルス・ネオとなり、ウルティメイトフォースゼロを追い詰めるが彼らの合体攻撃により敗北。 てれびくん版ではウルティメイトフォースゼロへの怨念を集めて生み出したゼロキラーザウルスを差し向けるが、彼らの合体技「ウルティメイトフォースゼロアタック」でゼロキラーザウルスが倒されると捨て台詞を残して退却した。 本作以前にも、ヤプールはゼロが訪れる前のアナザースペースでベリアルと戦っている(後述の『ウルトラマンベリアル THE STAGE 超最強!ベリアル銀河帝国』)。

『ヒットソングヒストリー』では「ニューヒーロー編」に登場。パトロールを終えて光の国に帰還しようとしていたゼロを異次元空間へ引きずり込み、そこで倒そうとするが、ゼロの危機に駆け付けた平成ウルトラマン達(ティガダイナガイアコスモスネクサスマックスメビウス)に阻まれる。今作では割れた空間から巨体を覗かせた姿で登場。右手先端の小型の鎌を振るう他、空間のあちこちから光弾を飛ばす技を使用する。言葉は喋らず終始不気味な笑い声を上げており、マックスからは「マイナスエネルギーの集合体」と称された。最後は力を振り絞ったゼロとメビウス(フェニックスブレイブ)の合体光線で貫かれて爆散し、空間ごと消滅した。

  • 声:玄田哲章(『ヒットソングヒストリー』では『ウルトラマンメビウス』登場時の笑い声の音声を流用しているため、エンドロールにもクレジットされていない)
  • 『ヒットソングヒストリー』登場時の着ぐるみは『ウルトラマンメビウス』の流用。

『ウルトラマンギンガS』に登場する巨大ヤプール

ウルトラマンギンガS』第5話「仲間と悪魔」に登場。

  • 身長:14センチ~50メートル
  • 体重:150グラム~8万2千トン

バキシムのスパークドールズ内に潜んでおり、アンドロイド・ワンゼロによりバキシムがモンスライブされると同時に自身も覚醒。「機械の分際で私の道具を許可なく使うとはいい度胸だ」とワンゼロを体外へと追い出し、彼女とその上司であるチブル星人エクセラー(SD)に「ギンガは自分が倒す」と宣言。バキシム(SD)を強奪しその場から一度撤退させると、自身はUPGのゴウキ隊員に憑依。まんまとライブベース内に侵入すると彼の意識を乗っ取り行動を開始、駆け付けた一般隊員を薙ぎ払い、ストリウムブレスを装着していたヒカルをギンガだと見抜き異次元バリアへ幽閉、さらに一条寺ラボへも侵入し友也を襲ってウルトラマンビクトリー=ショウの存在を嗅ぎ付ける。即座にショウを襲撃するが、その場に居合わせ転倒してしまった妊婦の助けを求める姿にゴウキの意識が介入、その後何度も妨害をかけるが結果的に肉体の支配を彼に譲ってしまう事となり、妊婦は無事に病院へと搬送される。またも人間の心の強さに負ける結果となり激昂、バキシム(SD)を召喚し自身も巨大化を強行。バキシム(SD)をビクトリーと戦わせ、自身はウルトラマンタロウ(SD)の助けでバリアから脱出したヒカルがウルトライブしたギンガストリウムとそのまま対決。バキシム(SD)とビクトリーがそれぞれ合流すると2対2のタッグ戦に突入、やがてビクトリーにバキシム(SD)が倒されると、形勢不利と見たか撤退を判断するも阻止されギンガストリウムのメタリウム光線で倒された。その後スパークドールズ化したかは第5話時点で不明。

  • 声:玄田哲章
  • 現実世界の市街地でウルトラ戦士と戦うのはこれが初となる。
  • 公式サイトでは「異次元超人 ヤプール」と表記されている。

その他の作品に登場する巨大ヤプール

異次元人 女ヤプール

ウルトラマンA』第48話「ベロクロンの復讐」に登場。

  • 身長:164センチメートル
  • 体重:48キログラム

エースに倒されたヤプール人の生き残り。エースへの復讐として、エース=北斗星司が虫歯の治療のために通った歯医者「Q歯科医院」の女医に化けた姿である。

北斗の歯に痛み止めの薬を投与したついでにカプセルと偽り、ベロクロン二世の幻影を見せる装置を取り付けて北斗を罠にはめる。その後、ベロクロン二世がエースに倒された後に正体が知られ、呪いの言葉とともに北斗に襲い掛かるが、最後は銃で射殺され、死体は泡を放出しながら消滅。女ヤプールが死亡すると同時にQ歯科医院も元から廃墟だったかのように、いつの間にか消えていた。終始、人間体のままである。

遊牧星人サイモン星人

ウルトラマンA』第52話「明日のエースは君だ!」に登場。

  • 身長:199センチメートル
  • 体長:80キログラム

ヤプール人の残党がエースに復讐するため、かつて自分たちが侵略したサイモン星人の子供に化けた姿である。「ヤプールから逃れるため」として地球に降り立ち、子供たちにいじめられていたところをTACに保護される。弱い宇宙人を装って、ヤプールに狙われているように見せかけ、子供たちが自分を守るように仕向けると同時に、裏ではジャンボキングを操って街を破壊する。能力はテレパシーと頭部からのショック光線。地球の言葉は喋らないが、テレパシーを使って北斗星司にだけ正体を明かして挑発する。その最終目的は、人間の子供から優しさを奪い、ウルトラマンエースを地上から抹殺することであった。最期は北斗によって射殺され、ジャンボキングもエースに倒される。

一角超獣 バキシム

人間体(少年の姿)で暗躍した際に「自分はヤプール人である」と発言している。 テンプレート:Main

漫画作品に登場するヤプール人

かがやけ ウルトラの星

漫画『かがやけ ウルトラの星』では巨大ヤプールが怪獣軍団の一員として登場し、四国侵略隊長として、ルナチクスムルチなどの怪獣・超獣達を暴れさせた。後に他の怪獣と合流してウルトラ兄弟と戦うが、ウルトラセブンのアイスラッガーを受けて倒される。

決戦!ウルトラ兄弟

漫画『決戦!ウルトラ兄弟』ではヤプール人が巨大ヤプールの姿で登場。自らの体そのものが異次元空間となっており、ティラノサウルスに変身してウルトラマンエースを襲う。

ウルトラマン超闘士激伝

漫画『ウルトラマン超闘士激伝』では大軍団を率いて侵略を開始。超闘士となったタロウと壮絶な死闘を展開する。エースがTV版『ウルトラマンA』で倒したヤプールは、この作品では最下層の兵士だったということになっている。 テンプレート:Main

ゲーム作品に登場するヤプール人

ヒーロー戦記 プロジェクト オリュンポス

ヒーロー戦記 プロジェクト オリュンポス』では最終ボス・アポロンの3人の側近の1人として登場。配下のエースキラーベムスターによりダン(ウルトラセブン)と光太郎(ウルトラマンタロウ)を苦しめる。また自殺した女性を自らの僕として蘇らせてその運命を弄んだことで彼女に惹かれた光太郎の怒りをかう一幕がある。後にダンと和解して戦いから身を退いた「裏切り者」であるメフィラス星人を殺し、ダンに懐いていたバードンを奪った後にヘリオス要塞にも姿を現す。しかし、バードンは倒され、メフィラス星人の死とバードンを利用したことに激怒したセブンの猛攻によりヤプールも3人の側近の中で唯一の死者となる。

スーパーヒーロー作戦

スーパーヒーロー作戦』ではメフィラス星人と共にオリジナル敵組織のETF首領格として登場する。仲間だったメフイラス星人を組織ごと見捨てるなどゲームきっての非道な人物として描かれている。

PDウルトラマンバトルコレクション64

PDウルトラマンバトルコレクション64』では、光線技を一つしか使用できず、フィールド上に登場する雑魚敵としての登場で(雑魚敵の中では強い部類に入るものの)、ボスキャラクターとしての登場が無いなど、テレビシリーズでの存在感の薄い目立たない役回りとなっている。プレイヤーキャラクターとしても使用可能。打撃攻撃は、手の鎌による攻撃やキック技を多用する。

ウルトラマン Fighting Evolution 0

ウルトラマン Fighting Evolution 0』ではウルトラ兄弟抹殺のためにバルタン星人ナックル星人ヒッポリト星人テンペラー星人ババルウ星人などを操る黒幕として登場。ヒッポリト星人の「ヒッポリトカプセル」を改造した能力転送カプセルで復活・強化させた怪獣や宇宙人達を送り込むが、姿を現した際にウルトラ兄弟の光線(隠しストーリーではゾフィーの最大出力のM87光線)をくらい瀕死状態になる(この時は等身大の姿で登場)。この後、Uキラーザウルスを最後の切り札として誕生させ、映画『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』のストーリーに繋がる。

大怪獣バトル ULTRA MONSTERS

大怪獣バトル ULTRA MONSTERS』第6話「ヒッポリト星人の甘い罠」、第7話「宇宙の黒い影」、第9話「決戦!エースキラー」、NEO第5話「レイオニクス暗殺計画」、NEO第6話「執念のヤプール」に登場。

かつて全知全能の宇宙人であるレイブラッド星人に全滅寸前まで追い込まれたらしく、そのためにレイブラッド星人をひどく恐れており、復活を阻止するためにバトルナイザーを破壊しようとする。第6話でヒッポリト星人を倒した主人公達の前に現れ、第7話ではバキシムを、第9話ではエースキラーとタイラントを送り込んで主人公達を襲うが、バトルナイザーの怪獣によってことごとく倒され、退却する。

NEO第5話ではガッツ星人の実験惑星に連れて来られた主人公達の前に現れ、第6話にて自らもついに巨大ヤプールの姿となり、バキシムとエースキラーを従えて主人公に戦いを挑んだが、バトルナイザーの怪獣に倒される。

コミカライズ版の『大怪獣バトル ウルトラアドベンチャー』でも同様の役割で登場。また『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』12話でも、ケイトのセリフのみの登場でヒッポリト星人と共にレイブラッド星人を恐れていたことが語られている。

ステータスはスピードにやや劣るがアタックが高く、ディフェンスやパワーも並以上である。必殺技は、右手から光線を連射する「ストレートショット」、敵の足元に炎を発火させる「ファイヤートラップ」、空間を歪めて敵を攻撃する「サイコインパクト」の他、部下のエースキラーとのタッグ必殺技「キラーマリオネット」を持つ。NEO-GL第3弾では新必殺技として、敵を異次元空間に引きずり込み、右手から鎌状の光線をワームホール状のものへ向かって連射し、敵を四方八方から攻撃する「ワームブレイカー」が追加された。

  • 声:玄田哲章
  • 巨大ヤプールのポリゴンは、他の怪獣や宇宙人のものと異なり、着ぐるみの覗き穴が再現されている。
  • 『NEO』第6話ではカネゴンに「ヤプール星人」と呼び間違えられ「ヤプール人だ!」と怒って訂正している。

ライブステージに登場するヤプール人

ウルトラマンフェスティバル'95』ではザム星人の配下としてガッツ星人らと共に出現。

『ウルトラマンフェスティバル2004』では等身大ヤプールが不完全な姿で登場。ゴーデス細胞を使って復活をもくろむ。ヒッポリト星人やバキシムなどを配下にウルトラ戦士と対決。最終的には細胞を活性化させるピグモンを吸収しゴーデス細胞と融合して超巨大なゴーデスの姿となるが、ウルトラ戦士達に敗れる。

『ウルトラマンフェスティバル2006』では巨大ヤプールが映像で登場。再び地球侵略を開始し始める。ベロクロンやバキシム、さらには強化改造でパワーアップさせたエースキラーなどを送り込んでウルトラ兄弟全滅を企む。

『ウルトラマンメビウス』の後日談にあたる『ウルトラマンプレミアステージ』では、暗黒エネルギーの影響で他の四天王共々復活。皇帝を復活させるためにファントン星人の息子フォンタが持つ絵本「星空の涙」を狙う。フォンタを自身の怨念により作り出した灼熱地獄の空間で苦しめるなど、相変わらずの卑劣さを見せる。怪獣達を率いてGUYSの面々にも襲い掛かるが、最後は再びリュウと同化したウルトラマンヒカリとメビウスのタッグにより、「この怨み必ず晴らす」と断末魔を残して倒される。

ウルトラマンランドのライブステージではバルタン星人二人組やゴモラと組んで、タロウ、エース、ゾフィー、ミラーマンと作品の枠を超えて混戦したが、途中、黒い異形の姿で復活。ミラーマンに取り押さえられ、エースの必殺技スペースQで撃破される。

ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』の前日談にあたる『ウルトラマンベリアル THE STAGE 超最強!ベリアル銀河帝国』では、アナザースペースを侵略しようとしたところにウルトラマンベリアルを発見。捕らえて超獣に改造して支配下に置こうと目論み、ドラゴリー、ルナチクス、メビウスキラー、さらにはエージェントして自らの傘下に従えていたアイアロンダークゴーネを送り込んで攻撃する。だがベリアルの強大な執念と力に惹かれて離反した二人に(これより前にベリアルに反撃されたダークゴーネを役立たずと見なしてもろとも倒そうとしたり、アイアロンを無理矢理超獣に改造しようとしたのも離反に繋がる)超獣を倒される。自身もベリアルに追い詰められ、手を組まないかと持ちかけるが当然ベリアルが聞き入れるわけもなく、そのまま叩きのめされた末にデスシウム光線を受けて倒される。倒される際には『ウルトラマンA』の時と同じ断末魔を残している。

ヤプールの配下一覧

詳細は、各作品の「〜の登場怪獣」の項目か、リンクの貼ってある怪獣を参照。

『ウルトラマンA』

  • ミサイル超獣 ベロクロン
  • 古代超獣 カメレキング
  • 一角超獣 バキシム
  • 怪魚超獣 ガラン
  • 地底エージェント ギロン人[13]
  • 大蟻超獣 アリブンタ
  • 変身超獣 ブロッケン
  • 蛾超獣 ドラゴリー
  • 忍者超獣 ガマス
  • 変身怪人 アンチラ星人
  • 犀超獣 ザイゴン
  • くの一超獣 ユニタング
  • さぼてん超獣 サボテンダー
  • 殺し屋超獣 バラバ
  • 異次元超人 エースキラー
  • 超人ロボット エースロボット
  • 大蟹超獣 キングクラブ
  • 牛神超獣 カウラ
  • 大蛍超獣 ホタルンガ
  • 鬼女
  • 大鳩超獣 ブラックピジョン
  • 河童超獣 キングガッパー
  • 異次元エージェント アンドロイド
  • 大蝉超獣 ゼミストラー
  • 天女超獣 アプラサール
  • 銀星人 宇宙仮面[14]
  • 凶悪超獣 ブラックサタン
  • 異次元人 マザロン人
  • 地獄超獣 マザリュース
  • ミサイル超獣 ベロクロン二世
  • 最強超獣 ジャンボキング

『ウルトラマンタロウ』

『ウルトラマンメビウス』

ドラゴリーは『A』に登場したものが再生したもの、バキシム・ベロクロン・ルナチクスは別個体である。

『ウルティメイトフォースゼロ アナザースペースアドベンチャー』

  • 究極超獣 ゼロキラーザウルス

『ウルトラマンギンガS』

  • 一角超獣 バキシム

脚注

  1. 『僕らのウルトラマンA』(タツミムック―検証・第2次ウルトラブーム)
  2. 『Official File Magazine ウルトラマンVOL.7』(講談社)の市川森一インタビューより。
  3. 『A』本編では少なくともギーゴン、超獣全体としてはオイルドリンカーまで。後者に関してはビデオ『ウルトラマンタロウのすべて!』の冒頭でAと巨大ヤプールの最終決戦を見せた後、「だがAが平和を取り戻したのもつかの間、最後の超獣オイルドリンカーが出現」とナレーションが語っている。
  4. 漫画や雑誌展開など、後年の二次作品では後半の野良超獣の一部がヤプールの超獣軍団として登場する。
  5. 書籍『ウルトラマン画報』では、この時にヤプール自身もジャンボキングに合体していると解説されている。
  6. 『ウルトラマンクロニクル』(1997年)より。
  7. 『ウルトラマンメビウス超全集』(2007年)より。
  8. 8.0 8.1 テンプレート:Cite book
  9. テンプレート:Cite book
  10. 『A』ではヤプールの怨念の化身であるマザロン人の復活の前兆として赤い雨が降る。
  11. 人間体を演じた清水は、『ウルトラマンA』第4話でヤプールが利用した劇作家・久里虫太郎も演じており、番組公式サイトのwebメビナビや、小学館の「ウルトラマンメビウス 超全集」では久里虫太郎をモデルにしたと断言されている。
  12. 『ファンタスティックコレクション ウルトラマンメビウス アーカイブ・ドキュメント』P. 85。
  13. 劇中では特に関係性は描かれていない。
  14. 劇中でのナレーションはヤプール自身だと思われる発言がある。

参考文献

関連項目

テンプレート:ウルトラ怪獣