ウルトラマンキング

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ウルトラマンキング(英表記:Ultraman King)は、円谷プロダクション制作の特撮テレビドラマシリーズ「ウルトラシリーズ」の作品に登場する、架空のキャラクター。

1974年放映の『ウルトラマンレオ』第26話「日本名作民話シリーズ! ウルトラマンキング対魔法使い」[1]で初登場。

概要

ウルトラ族伝説の超人で、光の国のプラズマスパーク建設に尽力した、ウルトラ長老の1人。全宇宙の平和を見守り、ウルトラ戦士たちから見ても、神のような存在とされている。M78星雲光の国を初め、ウルトラマンレオとアストラの故郷・獅子座L77星や、『ザ☆ウルトラマン』に登場したU40でも[2]「必ずどこかにいる」と言われながら、それまで一度も姿を見せたことはなかったとされていたが、2009年公開の『ウルトラ銀河伝説』においてまだ若いころのウルトラの父やゾフィーの前に姿を見せている。

普段は無人の惑星・キング星[3]に1人で住んでいる。また、『ウルトラマンメビウス外伝 ヒカリサーガ』では無人の惑星トワールに住み、謎の老人に変装していた。

ウルトラ戦士を遥かに凌ぐ能力を持ち、彼らが束になっても敵わなかったウルトラマンベリアルを封印したり、ブニョに身体をバラバラにされたレオを復活させたりするなど、まさに神の如き驚異的な能力を持った奇跡の超人である。

小学館の学習雑誌『小学二年生』1974年11月号で、光の速さで移動するなどの設定とともに、「ゾフィーの祖父という噂もある」と記述されている[4]

居村眞二の漫画『ウルトラ超伝説』のエピソード「プロメテウス伝説」では、「ピコ」という名前で登場した。この頃から超能力を発揮し始め、念動力や予知や瞬間移動を体現させている。

登場作品

テレビシリーズ

  1. ウルトラマンレオ』(1974年):第26、39、50話

劇場版・オリジナルビデオなど

  1. ウルトラマン怪獣大決戦』(1979年
  2. 新世紀ウルトラマン伝説』(2002年
  3. 新世紀2003ウルトラマン伝説 THE KING'S JUBILEE』(2003年
  4. ウルトラマンメビウス外伝 ヒカリサーガ』(2006年):全話
  5. ウルトラマンメビウス外伝 アーマードダークネス』(2008年):STAGE2
  6. 大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』(2009年
  7. ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』(2010年

声の出演

  • 清川元夢(『ウルトラマンレオ』第39話、『ウルトラマンメビウス外伝 ヒカリサーガ』、『ウルトラマンメビウス外伝 アーマードダークネス』STAGE2)
  • 増岡弘(『ウルトラマンレオ』第50話)
  • 二又一成(『ウルトラマングラフィティ おいでよウルトラの星』)
  • 小泉純一郎(『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』)

※初登場の『ウルトラマンレオ』第26話、『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』では台詞なし。

データ

  • 身長:58メートル
  • 体重:5万6千トン
  • 年齢:30万歳(旧設定では20万歳以上とされていたが、2003年以降現在の設定に統一される)
  • 飛行速度:マッハ20[5]
  • 走行速度:マッハ3[5]
  • ジャンプ力:500メートル
  • 腕力:10万トンタンカーを持ち上げる

身体特徴

頭の球体
宇宙で起こることの全てをキャッチする。
キングレッドアイ
ウルトラ族の数万倍の視力を誇る赤い目。偽物を瞬時に見分けることが可能。
ウルトラ族の髭は、ウルトラ族の年齢で4万5千歳を越えないと生えないという。
グレートプロテクター
エネルギーを発する、肩のプロテクター。
ウルトラ大勲章
腰のベルト。

技・能力

キングフラッシャー
両手先を水平に伸ばして放つ必殺光線。レオのシューティングビームとの同時発射でプレッシャーを倒した。
キングスパーク
にせアストラがウルトラ兄弟に向けて構えていたウルトラキーを破壊した[6]雷のような光線。
洗礼光線
胸のルビーから放つ変身解除光線。にせアストラに化けていたババルウ星人に浴びせ、正体を見破った。
キング再生光線(キングビーム)
両腕を交差させて放つ再生光線。ブニョの策略でバラバラにされたレオを元に戻した。
テレポーテーション
どこでも行きたい場所へ自由に瞬間移動できる。
天変地異の術(本編未使用)
指を鳴らすだけで雷や猛吹雪を起こして武器にできる。内山まもる版の漫画版で使用。
キングショット
NINTENDO64用ゲームソフト『PDウルトラマンバトルコレクション64』で使用できる光線。発射ポーズや光線のエフェクトは初代ウルトラマンのスペシウム光線と同じだが、威力は勝る。

上記の他、ウルトラマンヒカリにナイトブレスを授けたり、宇宙牢獄を作り上げてウルトラマンベリアルを封印をするなどの能力を映像作品中で発揮している。

道具・武器

キングハンマー
プレッシャー星人の魔法で小さくされたウルトラマンレオの体を元に戻した打ち出の小槌のような武器。ゲーム『大怪獣バトルRR』では、キングハンマーを振ることで逆に相手を縮小させ、縮んだ相手をハンマーで叩き潰す技を使用した。
ウルトラマント
背中に装着している特殊マント。帰ってきたウルトラマンのウルトラブレスレットやウルトラマンタロウのキングブレスレットなどと同じく、様々な武器に変形する機能を有している。レオに1枚与えたが何枚も持っており、映画『新世紀2003ウルトラマン伝説』では誕生パーティーの参加者たちから新しいマントをプレゼントされている。
マントの裏地は『レオ』第26話でレオに渡した物は赤色、第50話登場時に着用していた物は青紫色になっている。

劇中での活躍

『ウルトラマンレオ』

第26話、第39話、第50話に登場。

第26話ではプレッシャーに小さくされたレオを元の大きさに戻し、ウルトラマントをレオに与え、最後はレオとともにプレッシャーを倒した。第39話ではレオと戦うウルトラ兄弟の前に現れ、にせアストラに化けたババルウ星人の変身を見破った。第50話ではブニョに身体をバラバラにされたレオを再生した[7]

雑誌などで公開された裏設定によると、キングがマグマ星人に捕らわれていたアストラを救出し、治療のための大手術を施したと語られていた[8]。なお、捕らわれた際に付けられた左太腿の鎖「マグマチックチェーン」は、キングの超能力も受け付けず、今でも外せないままとなっている。[9]。 『新ウルトラマン列伝』第14話でのウルトラマンゼロも左足のマグマチェーンはマグマ星人に捕まっていた時の名残だと説明している。

テンプレート:要出典範囲

映画『新世紀2003ウルトラマン伝説 THE KING'S JUBILEE』

大勢のウルトラマンや怪獣たちに30万歳の誕生日を祝ってもらった。

『ウルトラマンメビウス』

TVシリーズには登場しなかったが(第50話では名前のみ登場)、インターネット作品『ウルトラマンメビウス外伝 ヒカリサーガ』全話とOV『ウルトラマンメビウス外伝 アーマードダークネス』STAGE2に登場。

映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』

K76星でのレオとウルトラマンゼロの特訓を見守った。岩石の下敷きになりそうだったピグモンを助けたゼロにウルトラマンの名を贈り、ウルトラセブンのアイスラッガーを通してウルトラマンベリアルが復活したことを知り、怪獣墓場に向かわせた。 ベリアルが倒された後、光の国で演説を行なった(回想シーンでは光の国に現れたベリアルを宇宙牢獄に閉じ込め、ギガバトルナイザーを炎の谷に封印した)。

映画『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』

光の国を襲撃したダークロプス軍団を撃破した。

その他

2014年2月、マレーシア内務省はウルトラマンキングが登場するマレー語版の漫画作品『ウルトラマン ザ・ウルトラパワー』を印刷機・出版物法に基づく発禁処分とした。同省は「登場するキャラクターの中のウルトラマンキングをイスラム教の神(アラー)に準えている。ウルトラマンキングとアラーを同一視することはイスラム教徒の青少年を混乱させ信仰を損ない公序良俗を蝕むことになる。」と処分の理由を説明している[10][11]

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ

  1. フィルムによっては「ウルトラマンキングのおくりもの」となっている。
  2. ビデオ作品『ウルトラマンワールド ウルトラマンヒストリー 赤の章』での紹介。
  3. 「ウルトラマン オフィシャルデータファイル」によると、M78星雲内にあるという。
  4. 小学館刊『ウルトラマンレオ 完全復刻版』(作:内山まもる)のコラムにおいて、当時の学年誌の記事が紹介されている。
  5. 5.0 5.1 『ウルトラマンレオ』放映当時は「テレポート移動する」との設定のため、記述なし。
  6. 『心にウルトラマンレオ』(辰巳出版)によると、怒りに駆られた今のウルトラ兄弟には正しく使いこなせないと判断し、ウルトラキーを折ったと記載されている。
  7. それを地球人に目撃されていたことが、『ヒカリサーガ』のDVD封入の作品解説書「HIKARI FILE」で判明。
  8. 手術によってアストラの姿が変わったというが、『レオ』第22話でのおおとりゲン(レオ)の回想シーンでは、既に現在の姿になっている。
  9. 『ウルトラマン大辞典』(中経出版・2001年)p.20
  10. テンプレート:Cite news
  11. テンプレート:Cite news

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