バードン

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バードンは、特撮テレビ番組『ウルトラマンタロウ』をはじめとする「ウルトラシリーズ」に登場する架空の怪獣。別名「火山怪鳥」。

『ウルトラマンタロウ』に登場するバードン

ウルトラマンタロウ』第17話「2大怪獣タロウに迫る!」から第19話「ウルトラの母 愛の奇跡!」に登場。

  • 身長:62メートル
  • 体重:3万3千トン

獰猛な鳥型の怪獣。あらゆる肉を好み、ケムジラや人間を捕食。飛行機や食肉倉庫を襲い、日本中を恐怖に陥れる。10万度の火炎と、ウルトラマンにさえ致命傷を与えうる威力を持つ鋭利なくちばしが主な武器。

古代にケムジラを死滅させたとされる。大熊山の火口で長い眠りに就いていたが、火山活動の影響で復活。同じく復活したケムジラを追い求め、その幼虫を貪る。巨大化したケムジラとウルトラマンタロウとの戦闘に割って入り、まずタロウを圧倒しエネルギー切れによる絶命に追い込んだ。その後、逃走しようとしていたケムジラとの格闘の際に、ケムジラの「イエローガス」を吹きかけられるも、捕食して飛び去った。さらにZATのトリモチ作戦をしのぎ、ゾフィーの不意打ちにも耐え、返り討ちにする。また、光化学スモッグの成分に似た毒素を放ち、大熊山の周辺住民の視力を奪う。

さらなる被害拡大を恐れたZATによって全国から食肉や家畜を隠されたため、飢餓感からマンモス団地を襲って人間を捕食し始めるが、ウルトラの母の力で復活したタロウに阻まれ退散する。その後、住み処としている大熊山の火口で仲間か子供のものと思われる卵をZATに破壊され、タロウとも3度目の激戦を繰り広げる。最後は空中でタロウを追跡中にキングブレスレットの分身能力によって撹乱された後、大熊山の火口に落下し、火山の噴火とともに爆死した。

  • テンプレート:独自研究範囲
  • OPでの表記は、第17話で「火山怪鳥バートン」、第18・19話で「火山怪獣バートン」となっている。
  • 『大怪獣バトル ULTRA MONSTERS NEO』では、口からの火炎は「ボルヤニックファイア」、クチバシによる攻撃は「シャークノーズ」と表記されている。
  • 当時の学年誌の裏設定では、メフィラス星人たちが属していた怪獣軍団の総大将とされており、飛行技術はテロチルスから、火炎放射の方法はアーストロンから受け継ぎ、ウルトラマンのカラータイマーをクチバシで突き刺す特訓は1万回も繰り返したとされている。この設定は『週刊ウルトラマン OFFICIAL DATA FILE』にも記載されている。

『ウルトラマンメビウス』に登場するバードン

ウルトラマンメビウス』第3話「ひとつきりの命」、第24話「復活のヤプール」に登場。

  • 体長:62メートル
  • 体重:3万3千トン

ドキュメントZATに記録が残るバードンの別個体で、「ウルトラマンを殺した怪獣」と特記されている。高熱火炎を吐き、鋭いくちばしを敵に突き刺すなど、見た目も能力も初代とほぼ同じである。くちばしの横にある袋の中に猛毒が蓄えられており、くちばしを突き刺すと同時に敵の体内に毒を流し込むという設定が追加・強調されている。この毒のせいで、周囲の樹木が立ち枯れしている描写がある。

ボガールに呼び寄せられ、先代と同様に大熊山の火口付近から出現し、ウルトラマンメビウスと対決。くちばしでメビウスの左腿を突き刺して毒を流し込み、メビウスが弱った隙に逃走。その後、太平洋上でGUYSオーシャンの攻撃を受けて日本に戻り、とある漁村でメビウスと再対決。毒が抜けきっていないメビウスを苦しめるが、GUYSクルーの援護射撃によって毒袋を撃たれ、弱ったところをメビュームシュートとキャプチャーキューブの合体技を受けて倒される。同時にメビウスの体内に流し込まれた毒も抜けきる。

第24話ではホログラムとして出現。ファイヤーウインダムのテストの相手役として出現する。また、第27話ではその戦闘力からマケット怪獣化が検討されるが、草木を枯らすほどの猛毒は環境に悪いということで却下される。

DXウルトラコクピット版『ウルトラマンメビウス外伝 超銀河大戦』では怪獣墓場で眠っていたが、アークボガールによって目覚めさせられGUYSに襲い掛かる。

  • より鳥らしさを出すために『タロウ』当時のスーツより若干太目に造形されている。
  • 第3話のシナリオ上では、メビウスのメビュームシュートで倒されるだけだったが、監督の村石宏實から「それだと毒が飛び散る」という指摘があり、メビュームシュートとキャプチャーキューブの合体技で倒されるという展開に変更された[1]

『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY』に登場するバードン

ウルトラギャラクシー大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY』第11話「ある戦士の墓標」に登場。

  • 体長:62メートル
  • 体重:3万3千トン

リフレクト星人(RB)に操られ、レイのゴモラと対決。序盤こそ羽を羽ばたかせての強風でゴモラを寄せ付けず、更に空中から体当たり攻撃を仕掛けるが、尻尾攻撃で叩き落される。今度は猛毒のくちばしをゴモラに突き刺そうと再び空中から攻撃を仕掛けるも、ゴモラにすんでのところでキャッチされ、超振動波を受けて倒される。

  • 着ぐるみは『ウルトラマンメビウス』で使用した物の流用。
  • 本作の「大怪獣バトルファイル」でもオキに「地球産最強の怪獣」と説明される。

『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』に登場するバードン

映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』に登場。

ウルトラマンベリアルのギガバトルナイザーの力で怪獣墓場から復活。ベリアルが操る怪獣軍団の一体として、他の怪獣軍団と共にウルトラ戦士やレイの怪獣達に襲い掛かり、ウルトラマンメビウスと戦う。その後、現れたウルトラマンゼロアリゲラと共に空中から攻撃するが、エメリウムスラッシュを喰らってアリゲラ共々爆死する。

また、百体怪獣ベリュドラの胴体を構成する怪獣の一体としても姿が確認できる。

  • 着ぐるみは『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY』の流用。

『大怪獣バトル ULTRA MONSTERS NEO』に登場するバードン

大怪獣バトル ULTRA MONSTERS NEO』第7話「2大怪獣が迫る!」に登場。

ウルトラセブンとはぐれ、彼を探しているアギラの頭を燃やして虐めていたところを主人公とカネゴンに遭遇。すぐさまバトルナイザーの怪獣によって撃退される。

ディフェンス以外のステータスが高く原作同様パワフルなステータスを持つ。必殺技は、空中に飛び上がり、急降下して毒の嘴を敵に突き刺す「ダイビングビーク」、毒の嘴による連続突き刺し攻撃「シャークノーズ」、火炎放射攻撃の「ボルヤニックファイア」とウルトラ戦士を苦しめたものばかりである。また、NEO-GL第1弾では新必殺技として、翼を羽ばたかせて風のカッターを発射し、命中時の爆風で敵を吹き飛ばす「バードンタイフーン」が追加された他、モチロンと組ませるとタッグ必殺技「フライングモチロンプレス」を発動可能になっている。

『ウルトラゾーン』に登場するバードン

ウルトラゾーン』第11、12話「スフラン島の秘蜜 (前編&後編)」に登場。

  • 身長:62メートル[2]
  • 体重:3万3千トン[2]

スフラン島に生息する怪獣。バンピーラレッドキングと三つ巴の戦いを始める。

また、第2話「OLのウワサ話」では、部下のOL達からバードン部長に「赤いプレスリー」をあだ名をつけられる。第9話アイキャッチでは桃太郎のキジ役に扮している。

  • 着ぐるみは『ウルトラマンメビウス』以降の流用。

『ウルトラマンサーガ ゼロ&ウルトラ兄弟 飛び出す!ハイパーバトル!!』に登場するバードン

『てれびくん』付録DVD『ウルトラマンサーガ ゼロ&ウルトラ兄弟 飛び出す!ハイパーバトル!!』に登場。

バット星人が操る怪獣兵器の一体で、怪獣墓場で眠っていた個体[3]から改造して作り出される。他の怪獣兵器と同様に瞳のない白目で、嘴から胸にかけてスフィア細胞の発光器官が着いている。バット星人によって、ウルトラ戦士の力を奪うアンチウルトラフィールドを張られた小惑星上にてウルトラマンゼロや彼の救援に駆け付けたゾフィーと戦う。最後は、ゼロツインソードとM87光線の合体技で敗れる。

  • 着ぐるみは『ウルトラゾーン』までに使用された物の改造。

その他

  • ゲーム『SDザ・グレイトバトル 新たなる挑戦』ではクリスタルキャッスルの中ボスとして登場。ゾフィーを倒したことを誇示し、同面ではタロウが捕えられる。
  • 漫画『ウルトラマン超闘士激伝』には観客として登場し、ケムジラを模したスナック菓子を食べているカットがある。また玩具展開の『超闘士鎧伝』に登場するギガメタルモンス「エアロキング」はバードンがモデルになっている。
  • 映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』以前に企画されていた『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』の続編作品では、タロウが主役となることから登場が予定されており、酉澤安施による検討用デザインも描かれていた[4]。このデザインは『超8兄弟』の超全集や、DVD特典映像のイラストギャラリーに掲載されている。
  • 円谷プロ公式サイトのエイプリルフール企画では2007年にゾフィーを「ミスターファイヤーヘッド」と紹介し、以降の年度でも恒例になっている。
  • Twitterでのマグマ星人の発言によると、バードンの卵は食べるとおいしいらしい。
  • 『ウルトラマンゼロ&オールスターウルトラマン超絶!ウルトラリーグ』(『てれびくん』2011年6月号掲載分)では怪獣軍団の一体としてウルティメイトフォースゼロを襲う。
  • データカードダス『大怪獣ラッシュ ウルトラフロンティア』ではプラズマソウルを取りこんだプラズマ怪獣として2弾から登場。また、5弾ではお菓子玩具『ウルトラボーン』とのコラボ怪獣として全身が骨化したプラズマボーンバードンが登場する。
  • 「ウルトラ怪獣擬人化計画」として『電撃G's magazine』2014年5月号(第6回)に妖精とリオのカーニバル風のダンサー服に、怪獣の体色と同じ髪をしたバードンさん(イラスト:minoa〈ニトロプラス〉)が掲載。

過去の映像を流用しての登場

いずれも映像はそれぞれの初登場作品の流用。

ウルトラマン怪獣大決戦
冒頭のウルトラ戦士を紹介するシーンでゾフィーと戦うシーンが映された。またこの時ゾフィーが放ったのはM87光線と解説されている(実際はZ光線)。鳴き声はギャンゴに変更されている。
ウルトラマンZOFFY ウルトラの戦士VS大怪獣軍団
エースとゾフィーがアリブンタとギロン人を倒した頃にタロウと戦う。鳴き声は『ミラーマン』に登場するキティファイヤーのものに変更されている。

脚注

テンプレート:脚注ヘルプテンプレート:Reflist

参考文献

関連項目

テンプレート:ウルトラ怪獣
  1. DVD第1巻封入の作品解説書「MEBIUS FILE」
  2. 2.0 2.1 テンプレート:Harvnb p.384
  3. バット星人が「かつて(タロウと)ゾフィーを倒した」と発言する。
  4. テンプレート:Cite book