セパン・インターナショナル・サーキット

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セパン・インターナショナル・サーキット (Sepang International Circuit) は、マレーシアの首都クアラルンプールの郊外セランゴール州セパンにあるサーキット。マレーシアの首相であったマハティールによる近代化政策の一環として建設された。

1999年からF1世界選手権マレーシアGPロードレース世界選手権マレーシアGPが行われている。 また全日本GT選手権2005年以降はSUPER GT)も2000年から2013年まで開催された[1]が、2014年からは開催日程から外れるため[2]SUPER GTとしてのマレーシア開催は一旦終了した。

F1マレーシアGPは、当初シーズン終盤に行われていたが、2001年以降はシーズン序盤のフライアウェイで開催されることが定着している。また、SUPER GTはシリーズ戦に移行してから毎年6月に開催された。

設計はヘルマン・ティルケが担当した。

特徴

ほぼ赤道に直下に位置するサーキットであるため年間を通じて高温多湿であり、ドライバーは体力的に厳しいレースを強いられる。また、熱帯特有の雨、スコールがレースに影響することも多い。2009年のF1ではレインタイヤ(荒天用タイヤ)を履いていてもセーフティカーのペースについて行けずにスピンするマシンが続出するほどのスコールに見舞われ、赤旗中断後にレースキャンセル。レース周回数の75%未満であったため、F1史上5回目、1991年オーストラリアGP以来18年ぶりとなるハーフポイントレースとなった。

SUPER GTは毎年6月開催ということで特に暑さにドライバーが苦しみ、毎年のようにクールスーツが故障し熱中症等の症状に陥るドライバーが現れる。そのため2009年には日産・GT-Rが、暑さ対策としてレーシングカーとしては極めて異例のエアコン搭載でレースに参戦したほどである。

コースレイアウト

最終コーナーは左ターン、1コーナーは右ターンのため、ストレートエンドでイン側からアウト側へライン変更が行われる。そのため、イン側の偶数グリッド上にタイヤのラバーが乗りやすい。さらにコントロールラインから1コーナーまでの距離も非常に長いため、偶数グリッドの方がスタンディングスタートでは有利であると言われる。2011年のF1ではこの事も考慮され、イン側が奇数グリッドとなっていた。

1コーナーのパンクーラウトシケインは右に大きく回り込んで左に切り返すコーナー。1コーナーでインに飛び込んでも次の切り返しでアウトに変わるため、激しいバトルが行われる。高速の3コーナーを抜けて右の4コーナーもオーバーテイクポイントである。

高速S字を通過し、鈴鹿サーキットのデグナーのような直線付き複合コーナーを抜けて短い直線へ。ヘアピンの先は中速コーナーが連続し、13・14コーナーはアウト側に荷重を残しながら旋回するため、アンダーステアが生じやすい。

14コーナーを抜けるとセパン名物である2本のロングストレート区間へ。14コーナーの脱出でスピードを乗せると、バックストレートでオーバーテイクのチャンスがある。2本のストレートに挟まれたヘアピンである最終コーナーを抜けて1周となる。当然ヘアピンも脱出によって1コーナーでのオーバーテイクが可能となる。

データ

その他

  • マレーシアの国産車プロトンの歴史、マレーシアにおけるモータースポーツの歴史などを展示・紹介した自動車博物館を併設している。
  • メインサーキットの周辺にゴーカートサーキットと、モトクロスサーキットを併設している。
  • マレーシア国籍のF1チームであるケーターハムが、今後、サーキット周辺にファクトリーを建設して移転する構想がある[3]

アクセス

関連項目

脚注

  1. 2000年、2001年はオールスター戦として、翌2002年以降はシリーズ戦として開催されている。(2003年はSARSの影響により開催が見送られた。)
  2. SGTの14年カレンダー発表。国内戦にも変更あり,オートスポーツ,2013年8月12日
  3. Lotus F1 Team Release first Pictures of 2010 Challenger Full Scale Model - WorldCarFans.com・2009年10月15日

外部リンク

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